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【IT業界とは?】ビジネスモデルや仕事内容、業界動向まで…徹底解説!

  • 業界・企業研究
  • 2024.04.24

本コンテンツでは、IT業界の識者にインタビューを行い、「IT業界とは?」をはじめ、その仕組みやビジネスモデル、仕事内容や職種、押さえておきたいキーワードまで解説!

時間のない方でもサクッと業界を理解することができますので、毎日少しずつ業界研究を進めましょう。

目次

    この記事の監修者

    株式会社ベネッセi-キャリア
    doda新卒エージェント事業部
    キャリアアドバイザー

    葛西 寛司さん

    大学卒業後、都市銀行、学習塾を経て、(株)ベネッセアイキャリアへ入社。
    理系学生様をメインにカウンセリングを実施し、IT業界やメーカー技術職など専門的な領域を担当。
    銀行時代に50社以上のお客様を担当していた経験から、幅広い業界・職種に関する知識を元に学生様の相談に応じる。

    IT業界とは?

    IT―「Information Technology(情報技術)」を活用したサービスを展開する企業や組織の集まりがIT業界です。 IT業界のビジネスは、日常生活と密接に関わるものばかりです。メールやチャット、SNSといったコミュニケーションツールから支払い手段、さらには交通機関、流通、教育現場、防災など、ITは社会のあらゆるシーンで活用され、重要なインフラとなっています。

    IT業界の事業範囲は広く、業種や業態が多岐にわたって複雑化しているため、全体像が把握しづらい業界です。それだけ急速に発展してきた変化の激しい業界といえるでしょう。社会のさまざまな場面における従来のスタイルは、ITによってどんどん置き換えられつつあります。

    メーカーや金融、小売りなど、現在ではどの産業でも日々ITが用いられ、ビッグデータを活用してマーケティングを実施したり、業務の効率化を図ったりしています。IT業界に対する世の中のニーズは非常に大きく、ますます将来性が期待されています。

    情報通信産業の市場規模は約14兆円*で、これは国内産業全体の約14%を占めます。いまや自動車産業・不動産などの基幹産業を超え、国内最大規模の産業となっています。市場成長率が他業種と比較して突出して高いのは、国内産業が急速にIT化を進めていることが要因で、この状況は今後も続くと見られています。

    *参照元:株式会社矢野経済研究所「国内企業のIT投資に関する調査を実施(2023年)

    IT業界の分類、仕組みやビジネスモデル

    IT業界は、大きく業務系とWeb系に分かれ、さらに5つの業界に分類できます。ただし、どの企業がどこに位置付けられるのか、明確な分類方法があるわけではなく、一つの分野に特化した企業もあれば、複数の業界にまたがっている企業も多くあります。

    【業務系】

    業務系システムは、仕事のシーンで使用するありとあらゆるシステムのことを指します。顧客データや社員データ管理、勤怠管理、スケジュール管理など、数え上げれば用途はいくらでもあります。Web系システムとの違いは、その用途が仕事専用かそうでないかと考えることができるでしょう。業務系は次の3つの業界に分かれます。

    業界名 製品・サービス
    ハードウエア 情報通信機器・パソコン・携帯電話
    ソフトウエア OS・アプリケーションソフト
    情報処理サービス(SIer:エスアイヤー) ITシステムの企画・開発・運用

    (1) ハードウエア業界

    パソコンをはじめとするコンピューターを構成する電子回路や周辺機器を扱う業界のことをいいます。インターネットに必要なパソコンや携帯電話もハードウエア業界に該当します。

    (2) ソフトウエア業界

    システム全体を管理する「オペレーティングシステム/OS」と呼ばれる「基本ソフトウエア」と、そのOS上で特定の作業を実行する「アプリケーションソフト」の2種類に分類されます。これらを扱う業界をソフトウエア業界と呼びます。

    (3) 情報処理サービス業界

    企業が使用するシステムを、IT技術によって構築するサービスを提供する業界。提供する企業のことを、システムインテグレーター(SIer:エスアイヤー)と呼びます。顧客から悩みを聞き、解決策を提案するコンサルティングからシステムの設計、開発、運用まで幅広いサービスを提供します。

    【Web系】

    主にBtoC、エンドユーザー向けのWebサイトのシステムやアプリケーションの開発をします。Web系の場合、情報は端末の中ではなくWebサーバーの中に保管されており、ブラウザーで検索するとその要求がサーバーに伝わり、要求に応じたデータをサーバーが送り返すということがインターネットを介して行われています。Web系システムは、環境整備などの開発コストや運用の手間があまりかからないというメリットがあります。

    なお、Web系は次の2つの業界に分かれます

    (1) インターネット・Web業界

    定義によっては通信インフラ業界とWeb業界をまとめて、インターネット業界と呼ぶこともあります。大きく、「企業向け取引(BtoB)」型と、「一般消費者向け取引(BtoC)」型の2つに分類できます。

    Column_suc_BtoBとの違い3.png

    • 「企業向け取引(BtoB)」型
      ホームページ制作やネットワーク構築、インターネット広告の代理業などを行っています。
    • 「一般消費者向け取引(BtoC)」型
      オンラインショッピング、ポータルサイトの運営、ブログなどの個人運営Webサイトの作成支援、通信インフラの整備などを行っています。

    (2) 通信インフラ業界

    以上のIT業界全体を支えているのが通信インフラ業界です。通信インフラとは、インターネットや電話などの通信サービス・プロバイダーのこと で、光ファイバー通信や5Gといった通信システムをサービスとして提供しています。海底ケーブル・衛星通信といった、通信の基盤となる設備の維持・管理も担っています。

    専門家による業界の解説をはじめ、業界の仕組みや、やりがいがわかる「業界研究ファイル」は手に入れましたか?まだという方は、dodaキャンパスに会員登録して効率的に業界研究を進めましょう!

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    IT業界で働くやりがいを感じる時

    IT業界では次々と現れる最新技術に触れることができるため、やりがいを感じやすい環境です。未経験者にとっては具体的なイメージを持ちにくいかもしれません。そこで、IT業界で働く人がやりがいを感じる具体的な事例を3つ紹介します。

    • システムを作り上げた時
    • 作ったシステムが実際に役に立った時
    • チームで一丸となって働いている時
    • 資格取得によって自身の成長を感じられた時

    それぞれについて詳しく見ていきましょう。

    システムを作り上げた時

    システムを作り上げた時の達成感はIT業界で働くだいご味といっても過言ではありません。構想段階から設計、開発、テストまでの過程では失敗や挫折を繰り返しながら取り組み、最終的に完成させることで、大きな充実感を得ることができます。

    システム作りはただ単に顧客の指示に従うだけではなく、ゼロから新しいものを作り上げていくという、非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。

    作ったシステムが実際に役に立った時

    自分が関わったシステムによって社会が大きく変化し、社会貢献ができていると実感できます。例えば、オンライン学習のシステムが開発されたことにより、距離や時間の制約にとらわれずに知識を身に付けることができるようになりました。

    自分の技術や知識がテレビで話題になったり喜んでくれている人の姿を見たりすると、社会の役に立っているという実感が得られるでしょう。

    チームで一丸となって働いている時

    チーム一丸となって働いている時にもやりがいを感じられます。プロジェクトにはエンジニアやデザイナー、プロジェクトマネージャーなど、さまざまなスキルや経験を持った人が集まり、一つのチームで業務を進めます。

    そのため、IT業界ではチームワークを発揮して仕事を進めることが必要不可欠です。メンバー同士がコミュニケーションを取り、情報共有の徹底やアイデアを出し合うことで、より良い成果が生み出されます。

    また、プロジェクトを最後までやり遂げる意志と責任感も重要で、一人が仕事を投げ出すとチームのパフォーマンスに悪影響を及ぼしかねません。このように、チームに貢献する高い意識を持つメンバーが集結することで、個人の能力だけでは実現できない大きな成果をチームで達成できます。

    チームが一丸となって、一つのものを作り上げるという連帯感は、IT業界で働く魅力の一つといえるでしょう。

    資格取得によって自身の成長を感じられた時

    IT関連の資格は知識やスキルを高めることができるため、仕事の幅を広げる際に役立ちます。また、資格を持っていない人と差をつけることも可能なため、自身の成長を感じつつやりがいを持って働くことができるでしょう。

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    未経験でもIT業界に就職する方法

    IT業界は急速に発展し技術の進歩により新しい職種が生まれ続けています。そのため、IT業界では常に新しい人材を求めており、未経験者でも活躍できるチャンスが数多く存在します。

    ここでは、未経験でもIT業界に就職するためにおすすめな方法を紹介します。職種選びで悩んでいる方は参考にしてみてください。

    技術職以外の職種を目指す

    ITに関する技術や知識に自信がないという方は、IT業界の中で技術職以外の職種を目指すのも一つです。

    IT業界には技術職だけでなく営業、マーケティング、人事、広報、デザイナーなど、さまざまな職種があります。選んだ職種の特徴や求められる能力を理解し、それに向けて自身のスキルを磨いていくことも大切です。

    以下は、IT業界の中で技術職以外の職種の一部をまとめた表です。他にもたくさん職種がありますので積極的に情報収集を行いましょう。

    IT業界・技術職以外の主な職種

    分野 職種 仕事内容
    クリエイティブ系 Webデザイナー Webサイトやサービスのデザインを設計
    Webプランナー Webサイトの企画・設計
    ゲームクリエーター ゲームの企画・開発・運営
    研究系 Webマーケティング WebサイトやSNSなどを活用して商品やサービスを宣伝
    データアナリスト データ分析ツールを用いてデータから価値ある情報を抽出
    データサイエンティスト 大量に蓄積されたデータ(ビッグデータ)を分析
    営業・コンサルタント系 IT営業 顧客の課題を理解し最適なITソリューションを提案
    ITコンサルタント 顧客の経営課題を分析しITを活用した解決策を提案
    マネジメント系 Webディレクター Webサイト制作やプロジェクトを監督、指揮、管理
    ITプロジェクトマネージャー ITプロジェクトの計画・実行・管理

    研修制度が充実している企業を目指す

    IT未経験者でも成長できる企業はたくさんあります。未経験から技術者を目指すような場合であれば、研修制度が充実している企業を目指すのがおすすめです。

    T系の研修プログラムが提供される企業では、段階的に必要な知識やスキルを習得できます。そのため、業務の理解が深まり自信を持って仕事に取り組むことができるでしょう。

    インターンシップに参加して経験を積む

    IT業界のインターンシップに参加して、実際にIT業界の職業経験を積むこともおすすめです。インターンシップを通じて、さまざまな経験を積むことは多くのメリットをもたらします。具体的にどのようなメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

    1. 実務経験を積むことができる
      インターンシップでは、実際の業務に携わることで、IT業界の仕事内容や求められるスキルを肌で感じることが可能です。これは、就職活動で企業にアピールする際に非常に有効な経験となります。
    2. 業界知識やスキルを習得できる
      インターンシップでは、IT業界の専門知識やスキルを学ぶことができます。プログラミングやWebデザインなどの技術スキルだけでなく、プロジェクトマネジメントスキルなど、IT業界で働く上で必要なスキルを幅広く学ぶことができます。
    3. 企業研究ができる
      実際に企業で働くことで、その企業の社風や雰囲気を知ることができます。これは、自分に合った企業を見つける上で非常に重要です。

    以上のように、未経験者がIT業界に就職するために、インターンシップは非常に有効な手段といえます。積極的にインターンシップに参加して経験を積み、スキルを磨くことで自分に合った企業を見つけましょう。

    インターンシップに参加するに当たって、どんな準備が必要なのか知りたいという方は、ぜひ「『インターンシップ』準備チェックシート」をダウンロードして活用してみてください。

    就職に有利な資格を取得する

    IT業界への就職を目指す未経験者にとって、資格取得は大きな武器になります。未経験者が資格を持っていると「IT技術を学ぶ意欲」や、「IT系の基礎知識を持っている」ことの証明になります。

    また、資格試験の勉強を通じて、IT業界のさまざまな職種の知識も身に付けられるため、職種の選択肢も広がることでしょう。

    ここでは、IT業界で代表的な2つの国家資格を紹介します。どんな資格が良いのかわからないという方は参考にしてください。

    • ITパスポート試験:ITに関する基礎的な知識
    • 基本情報技術者試験:ITエンジニアの登竜門として知られる国家試験

    試験の概要

    資格名 ITパスポート試験 基本情報技術者試験
    レベル 初級(基本知識) 初級(基本知識・技能)
    受験対象 全ての社会人・学生 情報技術者
    出題範囲 テクノロジ系(IT技術)
    基礎理論、コンピューターシステム、技術要素

    マネジメント系(IT管理)
    開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント

    ストラテジ系(経営全般)
    企業と法務、経営戦略、システム戦略
    テクノロジ系(IT技術)
    基礎理論、コンピューターシステム、技術要素、開発技術

    マネジメント系(IT管理)
    プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント

    ストラテジ系(経営全般)
    システム戦略、経営戦略、企業と法務、プログラム全般、情報セキュリティ確保に関することなど
    出題範囲ポイント ITの基礎知識 ITエンジニアの登竜門
    システム開発・運用・保守
    試験時間 120分 科目A:90分
    科目B:100分
    出題形式 多肢選択式(四肢択一) A: 多肢選択式(四肢択一)
    B:多肢選択式
    実施時期 随時

    【参照元】ITパスポート│【試験ITパスポート試験】情報処理推進機構 (ipa.go.jp)
    基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

    資格取得のための勉強には時間と労力がかかりますし、IT業界への就職に資格取得は必須ではありません。そのため、できる範囲でチャレンジしましょう。

    特に技術職を志望する方は、入社後でも実務を通して勉強することが可能です。

    葛西さん:もちろん資格を取得していることは評価されますが、現在資格取得に向けて勉強に励んでいるという姿勢も評価の対象になります。時間がなくて資格取得は難しい方でも、まずは参考書を買って勉強を進めていきましょう。

    IT業界にまつわるQ&A

    続いては…

    「IT業界で働くことのやりがいは?」「IT業界に向いている人ってどんな人?」など、皆さんが気になる質問に回答!

    IT業界に詳しい識者の方をはじめ、毎年多くの学生のキャリアカウンセリングを行い、累計20,000人以上の内定支援実績のあるdoda新卒エージェントのキャリアアドバイザーたちが、この後ズバリ本音でお答えします。

    Q. IT業界の具体的なお仕事(職種)を2〜3個ご紹介ください。

    A. PM(プロジェクトマネージャー)、SE(システムエンジニア)、PG(プログラマー)などが主な職種です。

    • PM:プロジェクトやメンバーの“マネジメント””が主な仕事です。お客さまとの間で納期の取り決めなどの折衝、随時発生するトラブル対応の指揮、SE・PGの工程管理など、仕事は多岐にわたります。
    • SE:主にシステムの設計を担当。お客さまと打ち合わせをして、要件の整理や仕様の検討など、主に上流工程の仕事を担います。時には“SE兼PG”として、PGの役割を同時にこなすこともあります。
    • PG:SEが用意した仕様書を基にプログラミング・単体テストをするのが主な仕事です。近年はPGに高度な技術力も求められています。技術力を高めていくことで、より高次な職種であるITアーキテクトを目指すことも可能です。

    Q.IT業界のやりがいはどんなものが挙げられますか?

    A. IT化による社会貢献がやりがい。専門スキルを付けて成長できる魅力もあります。

    ITは人々の生活に根差しているといえるほど、社会にとって必要不可欠な存在です。IT技術を現実の社会に応用することによって、人々の暮らしや社会を豊かに便利に安全にしていけるという実感が得られる点は、この業界の大きな魅力として挙げられます。

    また、どのポジションにいても仕事の中で学び続けることができ、結果として専門スキルが身に付くでしょう。

    Q. インターネット回線業界に興味があります。企業や職種により異なるとは思いますが、大学でこの分野を専門に学んでいなくても働くことはできますか?

    A. 大学で学んでいなくても働くことは可能です。

    大学でこの分野を学んでいなくても働くことは可能です。新卒・中途問わず、未経験でもチャレンジできる傾向にあります。求人としては顧客獲得の営業職のボリュームが多く、懐に飛び込む力、行動力、継続力、忍耐力などが活きる業界・職種です。また、成果に対する評価が高く、それに見合った対価を得られる企業様が多いのも特徴です。

    Q. 企業や職種により異なるとは思いますが、ソフトウェア業界を志望する場合、身に付けておいた方がよいスキルや知識はありますか?

    A. パソコンの周辺機器など、広く知識を身に付けておきましょう。

    エンジニアとしてモノづくりを行う場合、開発環境が必要となるので、セットアップのためのパソコン関連知識が多いに越したことはありません。プログラミング言語などのIT知識に加え、OS、ネットワーク、パソコンの周辺機器などにおいても、広く知識を身に付けておくとよいでしょう。特に、コマンドプロンプトなど、マウスを使わずにパソコンの情報を確認できるツールなどにも知識があるとよいと思います。

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    IT業界の現状と今後

    IT業界の市場規模は堅調に拡大しています。コロナ禍をきっかけに、テレワークへの取り組みの拡大や事業のオンライン化が進んだ企業も多数ありました。

    それまでIT化に消極的だった企業や業界も、これに伴いITを活用した事業構造への変革を求められ、DXを意識した経営にかじを切り始めています。コロナ禍という非常事態が終わっても、このIT化への動きが減速することはないでしょう。

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