「就活は自己分析から!」といわれていますが、「自己分析は何に役立つの?」、「具体的にどう分析すればいいの?」と、疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
本記事では自己分析の目的と、分析方法の一つである質問リストを紹介!就活に漠然とした不安を抱えている方は、ぜひ参考になさってください。
この記事の監修者
doda新卒エージェント事業部
キャリアアドバイザー
牧野 史子さん
新卒で旅行会社へ入社。その後、転職者のキャリアアドバイザーを経て、doda新卒エージェントの担当に。 現在は理系学生様を担当。転職者向けのエージェント経験から、実例をもとにしたアドバイスを得意とする。 「何をしたら良いか」「やりたい事は何か?」と悩む学生様と日々、真摯に向き合い続ける。
目次
自己分析の目的
「なぜ自己分析を行う必要性があるのか?」といった目的を理解することは、取り組む姿勢に影響を与えます。ここでは、自己分析が必要だといわれる理由について、3つに分けてご紹介します。
企業選びの軸を決めるため
就活を始める際、多くの学生が「どんな業界が向いているのかわからない」「何を基準に企業を選ぶのかがわからない」と悩みます。これは、自分の中に価値判断のものさしがない状態といえるでしょう。
自己分析は、無意識のうちに形成された考え方や価値観を明らかにするプロセスです。自己分析を通して、いわゆる「就活の軸」を定めることで、自分に合った業界や企業を選びやすくなります。
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企業に自分を理解してもらうため
就活では、企業研究を通して事前に相手(企業)を知ることが重視されます。一方で面接は、企業と学生が相互に理解を深める場のため、相手を知るだけでなく、自分のことも知ってもらわなければなりません。
自己分析では、過去の具体的な経験やエピソードを基に、自分がどんな人なのかを深掘りします。そこから得られる情報は、 オリジナルの志望動機や自己PRを作成したり、企業からの質問に的確に答えたりするのに役立ち、より自分を理解してもらいやすくなるでしょう。
自分の「なりたい姿」や「足りないもの」を知るため
自己分析は過去を振り返ると同時に、今後の人生をどう生きていきたいかをイメージし、組み立てる作業です。自分の人生の方向性や目標がしっかりしていれば、より自信を持って就活に臨むことができるでしょう。
また、就活を進める中で、何度も将来について考える機会があります。また、望む未来を叶えるには何が必要で、今の自分に足りないものは何かという点を、企業から尋ねられる場面もまた多くあるでしょう。そのため、なりたい姿を具体的に想像し、理想の姿に近づくために何が不足しているかを明らかにするため、自己分析が必要なのです。
自己分析に使える質問リストとは?
自己分析には、質問リストを活用して自分自身にたくさんの質問を投げかけながら分析を行う手法があります。大量の質問に答えていくことで、自分の中にある根本的な価値観を見出し、過去から現在にかけて価値観がどう変化したかを明らかにすることができます。
質問数が多く、取り組むのに時間がかかるものの、過去の経験や周囲の人との関係性、性格や将来像などの切り口で自分自身を知るきっかけになるでしょう。
なお、質問リストの活用以外の自己分析方法は、こちらの記事でご紹介しています。「自分史」や「マインドマップ」、「ジョハリの窓」などのやり方を知りたい方は、あわせてやってみましょう。
6つのカテゴリ別!自己分析の質問リスト90
ここからは、6つのカテゴリに分けて自己分析の質問を90個ご紹介します。回答の際は、自分がインタビューを受けているつもりで、どんどん答えてみてください。
- 時系列で確認する質問
- 経験を深掘りする質問
- 性格に関する質問
- 家族に関する質問
- 人間関係に関する質問
- 夢や将来像の質問
1.時系列で確認する質問
時系列で確認する質問では、幼少期から大学生になるまでのプロセスを順にたどります。
幼少期
- 幼少期はどのような性格でしたか?
- 幼少期に好きだった遊びは何ですか?
- 小さい頃に夢中になっていたことはありますか?
- 小さい頃苦手だったことは何ですか?
- 幼少期に一番影響を受けたのは誰ですか?
幼少期の質問を通して、純粋な気持ちで興味を持っていたことや、あなたの好奇心や関心事の源泉がどこにあるか を見つめてみましょう。
小学生
- 小学校で最も印象に残っている思い出は何ですか?
- 小学生の頃、どのような友人関係を築いていましたか?
- 小学生時代に挑戦した習い事はありますか?
- 小学生の頃に困難だと感じたことは何ですか?
- 小学生の頃から変わらないあなたの価値観は何ですか?
小学校は徐々に社会性を身に付ける時期です。周囲の人との関わり方を思い出しながら、協調性やリーダーシップなど、対人関係を築く中で身に付けた特性がないか 探してみてください。
中学生
- 中学時代はどんな部活に所属していましたか?
- 中学生の時、描いていた将来の夢は何でしたか?
- 中学時代、自分にとって最大の挑戦は何でしたか?
- 中学時代の友人との大切な思い出は何ですか?
- 中学時代に影響を受けた先生はいますか? それはどんな影響ですか?
- 友人や先生との関係でどんなことを学びましたか?
- 中学時代、自分を成長させた経験は何でしたか?
- 中学時代に訪れた場所で印象的だったのはどこですか?
- 中学生の時に挑戦したかったけどできなかったことは何ですか?
- 中学時代に経験した困難な状況はどのように乗り越えましたか?
中学校では、学業に加えて部活動や遊び、少しずつ将来の仕事について考えはじめる時期です。また、社会を知りながら視野がぐっと広がり、喜怒哀楽のさまざまな感情も経験するころでしょう。
中学生時代にどのような大人になりたいと思っていたのか、どのような価値観を大切にしていたのかを思い出してみてください。そこから、自分のアイデンティティのヒントが見えてくるかもしれません。
高校生
- 高校時代、最も得意だった教科は何ですか? それはなぜですか?
- 高校時代はどんな部活に所属していましたか? そこで何を得ましたか?
- 高校生の時に、何かで表彰された経験はありますか?
- 高校時代に触れた本や映画の中で、印象に残っているものは何ですか?
- 高校時代、特に影響を受けた人は誰ですか? どんな影響を受けましたか?
- 高校生になってから始めた趣味はありますか?
- 高校時代に達成したことで、最も自慢できるのは何ですか?
- 高校時代、クラスの中でどんな存在でしたか?
- 高校生の時に参加したイベントで、一番印象的だったものは?
- 高校卒業後の進路を決める際、重視したことは何ですか?
高校時代は、卒業後の進路を悩み、将来のキャリア像について考える機会も多い時期でしょう。また、思春期の中で友人・家族関係で悩んだり、学業や部活動、人によってはアルバイトなどに打ち込んだりする年代です。この時期を振り返ることで、あなたの人生の軸や強み・弱みの種が見えてくるはずです。
大学生
- 大学での専攻は何ですか? なぜその専攻を選んだのですか?
- 大学時代に参加したサークルや学生団体はありますか?そこで何を得ましたか?
- 大学で学んでいることの中で、将来の仕事に役立つと思うことは何ですか?
- 大学でのグループワークで学んだことは何ですか?
- 大学時代に取り組んで良かったと思うことは何ですか?
- 大学時代に習得したスキルは何ですか?
- 大学での失敗経験はありますか? その教訓は何ですか?
- インターンシップに参加した経験はありますか? そこで何を学びましたか?
- 大学での学びの中で、最も興味深かった分野は何ですか?
- 大学生活で最も価値があると感じた経験は何ですか?
大学で専門的に身に付けた知識や学んで良かったと思うことの中には、自分がどんな形で社会へ貢献したいと考えているかの手がかりがあるかもしれません。また、サークルやインターンシップに参加した方は、集団の中で自分に何が求められていたのかを思い出してみましょう。社会との関わり方を知るヒントになります。
2.経験を深掘りする質問
- これまでの人生で最も嬉しかった経験は何ですか?
- 今までで一番つらかった出来事は何ですか?その経験から何を学びましたか?
- これまでの経験の中で、最も恥ずかしいと感じたのはどんな時ですか?
- 普通は遭遇しないような、ユニークな経験をしたことはありますか?
- 何かに挑戦した時、緊張した経験はありますか?その緊張にどう対処しましたか?
- 仲間と喜びを共有した経験はありますか?
- 自分の限界を感じた経験は何ですか?
- 親しい人との別れの経験を教えてください。その時どんな風に感じましたか?
- 自分を誇らしく思えた経験はありますか?それはあなたにどんな影響を与えましたか?
- 他人を支えた経験について教えてください。
これまでの経験と当時の心境を深掘りしていくと、過去の出来事が今のあなたにどのような影響を与えているのかを理解できます。
3.性格に関する質問
- あなたの長所はどんなところですか?
- あなたの短所や改善していきたい点を教えてください。
- あなたが尊敬する人は誰ですか? それはどんな人ですか?
- 他人と衝突した時、どのように解決しますか?
- 目標を達成するために、どのようなプロセスをたどりますか?
- 自分の意見を効果的に伝えるために、どんな工夫をしていますか?
- チームで活動する時、あなたは普段どのような役割をすることが多いですか?
- 他人から批判された時、それをどのように受け止めますか?
- 新しい環境に適応する際、どんなアプローチをしますか?
- あなたのことを一言で表してみてください。
自分自身を言語化するのに苦戦されている方は、dodaキャンパスの『キャリアタイプ診断』がおすすめです。25問の質問に答えるだけで、5分程度であなたの価値観や大切にしたい働き方がわかります。
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4.家族に関する質問
- あなたにとって家族とはどんな存在ですか?
- 家族との大切な思い出について教えてください。
- 家族の中に尊敬する人はいますか? その理由は?
- 家族との関係でつらかったことはありますか? それをどのように乗り越えましたか?
- 家族があなたの価値観に与えた影響は何ですか?
- 家族とのコミュニケーションで心掛けていることはありますか?
- 家族の中であなたはどんな役割を担っていますか?
- 家族同士がけんかした際、どのように解決しますか?
- あなたのキャリア選択に家族が与えた影響はありますか?
- 独り立ちしても継承したいと思う家族の価値観や習慣はありますか?
生まれ育った環境の中には、自分の根底にある考え方や行動様式が生まれるきっかけがあるものです。家族に関する質問を通して、今のあなたの人格が形成されたプロセスを振り返ってみましょう。
5.人間関係に関する質問
- 人間関係において最も重要だと思うことは何ですか?
- あなたにとって友人とは、どんな存在ですか?
- 人間関係でストレスを感じた時、どのように対処しますか?
- あなたを支えてくれる人はいますか? それは誰ですか?
- 良好な人間関係を築くための秘訣を教えてください。
- 先輩・後輩には、それぞれどのように接しますか?
- 相手が信用できる人かどうかを、どうやって見極めますか?
- 他人との衝突を避けるための方法は?
- 憧れの人はいますか? それは誰ですか?
- 友人との関係を長く続けるためのコツは何ですか?
さまざまな場面を振り返り、どのような人と、どういった人間関係を築いたのか深掘りしてみましょう。特定の人と深く関係構築をする一方で、一部の人たちとの関係に悩んだ経験があるかもしれません。人間関係の質問を通して、対人関係の築き方や、あなたらしいコミュニケーション手法について、自己理解を深めてみてください。
6.夢や将来像の質問
- あなたの夢は何ですか?
- その夢を実現するために、どんな努力をしていますか?
- キャリアの中で達成したい目標は何ですか?
- 将来的に挑戦してみたいことはありますか?
- 自分の将来像を実現するためには、何が必要だと思いますか?
- 自分のキャリアにおいて、最も重要だと思うことは何ですか?
- 将来、どのようなライフスタイルを送りたいですか?
- 人生で達成したい個人的な目標を教えてください。
- あなたにとって成功とは何ですか?
- 将来の自分へアドバイスするとしたら、何を伝えますか?
過去から現在を振り返ったら、 今後の目指す方向性や将来像について考えてみましょう。仕事では何に挑戦してみたいのか、プライベートでやりたいことはあるかなど、複数の視点で将来の理想像を具体化していきます。
何度も質問を重ねて自己分析を進めてみよう
自己分析は、タイミングを変えて何度も行うことでどんどん自己理解が促進されるものです。また、今回ご紹介した質問リスト方式以外の自己分析手法にも取り組むことで、自分の中にある可能性を引き出すことができるでしょう。
就職活動中は、自己分析以外にもやることが多く、不安が尽きない方も多いはず。その場合は、dodaキャンパスを頼りにしてください。dodaキャンパスは、企業から学生へオファーが届くベネッセの就活サービスです。自己分析に役立つキャリアタイプ診断や、ベネッセ独自の適性検査(GPS)も無料で受験できるので、自分に合った働き方を一緒に見つけていきましょう。
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