プロフィール
企画名:「CC(cooperative childcare)」
同志社大学 政策学部2年
大谷 文斗 さん
丹羽 萌歌 さん
藤原 ゆい さん
野村 茜 さん
※本記事は「[キャリアゲートウェイ powered by dodaキャンパス]ービジネスコンテスト2022」の受賞者インタビュー記事です。
本ビジネスコンテストは、「大学低学年のうちに実践的な経験を経て、さらに学びや経験を深めてほしい」という考えのもと、大学1,2年生を対象に腕試しと成長機会を提供するべく開催されました。
「SDGs課題をアプリで解決」をテーマに、興味のあるSDGs課題を選択し、解決策を提案。多くの素晴らしい企画の中から、最優秀賞(1組)、優秀賞(2組)、企業賞(14組)、審査員特別賞(1組)の計17組が表彰を受けました。
この記事では、受賞企画の内容から、ビジコン参加の理由や参加によって得られた経験まで、受賞者の声をお届けします。
目次
同じゼミのチームで話し合いながら
アイデアをかたちにしていった
――「キャリアゲートウェイ ビジネスコンテスト2022(ビジコン)」に出場したきっかけは?
丹羽:最初に声をかけたのは私です。就職活動に向けてdodaキャンパスのサイトに登録しており、そのなかで今回のビジコンのことを知りました。私たち4人は同じゼミのメンバーです。今後、ゼミとして別のビジコンへの参加を控えているため、事前に雰囲気を知っておきたいと考えてみんなを誘いました。たまたまご飯を食べているときに話をしたのですが、その場にいたのがこの4人でした。
野村:参加を決めた時点で、企画提出の期限が2週間後に迫っていました。しかし、やると決めたからには全力で参加したい。そのため、可能な限り集まって準備を進めました。どうしても集まれないときにはオンライン会議も活用。丹羽さんがメンバーを引っ張ってくれたので助かりました。
――ビジコンで発表したアプリの内容について教えてください。
大谷:私たちが考えた「CC(cooperative childcare)」は、夫婦が協力して育児に参加することを目指したアプリです。アプリ内では、大きく分けてふたつの機能を考案しました。ひとつは、育児を可視化する機能です。時間ごとに育児の項目を設定し、実施したものにチェックすると色が着きます。これによって、育児における夫婦の負担比率がひと目で確認できるようになります。もうひとつは、夫婦間のコミュニケーションを促進する機能です。子どもの写真や動画を共有できるアルバム機能により、夫婦でいっしょに成長を見届けることができます。また、アプリを通じて夫婦が対話できる「レター機能」も内蔵。お互いの価値観を共有することによって、すれ違いを減らすことができるのではないかと考えました。
丹羽:育児におけるジェンダー平等を実現するためのアプリを考えたのは、個人的に女性のキャリア形成に興味があったからでした。事前に調べているうちに男性が育休を取りやすくするための仕組みづくりが進められていることを知り、注目が集まっているトピックだと感じました。
藤原:ユーザーとして想定しているのは、初めて育児をする夫婦です。当然、知識面などに不安があると思うので、アプリによってサポートしたいと考えました。
メンバーがそれぞれの長所を発揮
企業からの評価につながった
――このアプリを考えるうえで、解決したい社会的課題はありましたか?
丹羽:最初に課題意識を感じたのは、日本の夫婦間の育児時間の差が他国と比べて大きいことでした。そこから、育児時間の差だけではなく精神的な負担感にも差があると考え、「育児への参加時間を平等に配分することが本当に正しいことなのか」といったところまで議論を深めていきました。
野村:そうした議論を通じて、「育児は女性がするもの」という社会的な通念が浸透していることに大きな問題があると実感。夫婦間における認識のずれを減らすため、実際に育児に取り組んだと互いに認め合っているかどうかに焦点を当て、アプリの企画を進めていきました。
――チームで進めていくうえで、メンバーの役割分担はありましたか?
丹羽:明確には決めていませんでしたが、私は思いついたアイデアを発信する役割が多かったです。大谷くんはアイデアを出すと同時に、中心になって議論をまとめてくれました。野村さんは分析が得意で、私たちが伝えたフワッとしたアイデアを実現するために何をするべきなのか、現実に即して形にしてくれる役割でした。藤原さんは全体をサポートしてくれることが多く、会議の内容や先生からのフィードバックをまとめたり、プレゼンの構成を考えたりしてくれました。それぞれの長所を活かし、いいチームワークを発揮できたのではないかと考えています。
藤原:私はビジコンに対するモチベーションは高かったのですが、他の活動もあるなかでで議論に参加できないことがありました。そんなときでも、それぞれの事情を考慮しながら進めてもらえたのでうれしかったです。私自身、「自分にできることはなんだろう」と常に考えながら動いていました。この4人だからこそ、みんなで力を合わせてつくっていったという感覚が強くあるのだと思います。
――ビジコンに参加してみて、率直な感想はありますか?
丹羽:4人で力を合わせてかたちにし、企業賞までいただくことができたので、努力が報われたと感じています。
野村:私はファイナルのイベントで内容を飛ばすという失敗をしてしまいました。でも、そのあとにメンバーがフォローしてくれて。チームでやっていて本当に良かったと思えた瞬間でした。メンバーには「ありがとう」の気持ちでいっぱいです。
大谷:実際に企業の方を目の前にして発表するという点で、なかなか経験できないような緊張感を味わうことができました。プレゼンの時間管理など、勉強になったことがたくさんあります。
――ビジコンでは、予選の段階で企業からのフィードバックをもらうことができます。アドバイスを活かして改善した点はありましたか?
続きを読むには⋯
ここから先は<会員限定>です。
ログイン(または会員登録)すると
記事の続きを読むことができます。
アカウントをお持ちでない方はこちら
丹羽:「独自性」と「実現可能性」の面で企業の方からご指摘をいただきました。その点については特にブラッシュアップして本番に臨みましたね。
大谷:自分たちのなかではオリジナリティを出しているつもりでも、それが伝わりきっていないところがありました。そのため、本番ではわかりやすく「ここが独自性です!」と可視化するように改善しました。
野村:企業の方は、参考文献のところまで細かくチェックしてくれました。アイデアだけでなく、情報収集を含めたプロセスまで評価していただけて、非常にうれしかったです。
藤原:せっかくこの4人で参加するのだから、チームワークを伝えたいと考えていました。その点、初めて4人で発表したときにチームの良さを褒めていただき、大きな達成感がありました。
チャレンジした先でしか
見ることのできない景色がある
――ビジコンに参加して、成長を実感していることはありますか?
丹羽:アイデアがあったとしても、実現するためにはたくさんの壁を乗り越えなくてはなりません。それをチームで乗り越えることができたのは大きな成長だったと思います。自分の意見を世の中に出すことは怖いことですが、一歩踏み出してチャレンジできてよかったです。新しいことに挑戦すれば、その先でしか見えない景色があるということを、今回のビジコンを通じて学ぶことができました。
大谷:ビジコンを機会に知的好奇心がかきたてられ、日本社会がどんな課題を抱えているのかを調べるようになりました。「SDGs」という言葉自体はよく聞きますが、自分から深く調べる人は少ないと思います。ビジコンはそのきっかけになってくれる存在です。僕自身、自主的にニュースを見る習慣が身につきましたね。
――今回のビジコンを経て、今後の目標をお聞かせください。
丹羽:さらに新しい景色を見るために、これからもさまざまなことに挑戦していきたいと思います。同時に、たくさんの人と関わる経験を積みたいとも考えています。
藤原:私は将来、誰かの支えになるような仕事をしたいと考えています。今回のビジコンに参加したことで、夢を持って挑戦する人をサポートしたいという思いがさらに強くなりました。私にとってビジコンは困難な経験でした。そんななかで、チームで協力して進めていくことができたのは、今後の強みになると感じています。
――最後に、ビジコンに興味を持つ学生にメッセージをお願いします。
丹羽:もちろん、大変なことはたくさんありますが、重いものだと捉えすぎず軽い気持ちで参加してもらえたらと思います。特殊なスキルは必要ありません。ビジコンは、世の中を俯瞰して自分の立ち位置を知り、「あったらいいな」というアイデアについて深く考えることができる機会です。自分の見識を広げるために何かをやってみたいとぼんやり考えている人は、ぜひ挑戦してみてください。
大谷:ビジコンにおいては、単純にビジネスプランを考えたりプレゼンしたりするだけではなく、「世の中に何が必要とされているのか」「どうやったら伝わりやすくなるのか」というところまで突き詰めて考える必要があるため、成長できるところがたくさんあります。学生は与えられて学ぶことがほとんどですが、社会に出れば自分から学びにいく力が重要になります。その一歩目としてビジコンに挑めば、今後の糧になるはずです。
野村:もちろんひとりで参加するのもすばらしいことですが、せっかくの機会なのでチームで挑戦してほしいと考えています。チームでは、自分の思い通りには進められないこともあると思います。しかし、それ以上に、達成感を仲間と共有できる楽しみがあります。
藤原:私もひとりではビジコンを乗り越えられなかったと思っています。いろんな意見を持つ人が集まって、ひとつのものをつくりあげる経験は非常に貴重です。チームのなかに入ることで、新しい自分の強みを見つけることもできますよ。
無料
- ▼ 自己分析に役立つ適性検査(GPS)
- ▼ 自己PR添削
関連記事
-
アプリで受け取り可能な電子レシートを普及させ、紙の使用量削減を通じて環境保全に貢献する
-
公立中学校と大学生をマッチング 解決したいのは部活動顧問の過労問題
-
アプリでコンビニのフードロスを削減!参加企業の価値を高める認証システムが独自性として高く評価
-
コロナ禍を経験したからこそ提案する 大学生向けのオンライン受診アプリ
-
消費期限前にアプリに通知。 食品を割引購入できる仕組みで フードロスを削減する!
-
子どもからお年寄りまで学び続けられる 「社会教育」の機会をもっと広げたい!
-
誰でも素直な気持ちが言えるアプリで、日本の労働環境を改善したい!
-
“海岸のごみ拾い”で観光がお得になるビジネスモデルで、綺麗な海と地域活性化を実現したい
-
進路相談やキャリア相談ができる場を マッチングアプリのかたちで提供したい
-
家計簿をつけて通貨を稼ぐ 誰でも気軽にできる投資アプリ
-
どんなゴミでも地域に合わせて捨てられる アプリひとつでゴミ分別を一括管理!
-
冷蔵庫に眠る食材を一括管理することで 家庭内の食品ロス削減を実現したい
-
自主学習に挑戦する学生に向けて、 最適な参考書や勉強法を マッチングしたい!
-
モバイルオーダーを取り入れて、学食の食品ロスを減らしたい!
-
女性だけの問題ではない 生理についてみんなで学べるアプリ
-
AIを用いた学習サポートアプリによって 楽しみながら勉強する生徒を増やしたい