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社会課題の解決に貢献しながら、経営者を目指す-「まなぶ」と「はたらく」先輩インタビュー Vol.6

  • 大学1,2年生
  • 2021.04.01

プロフィール

関 駿輔さん
中高大とサッカー部に所属。商学部出身、社会人5年目(取材当時)。
現在は、総合商社に勤務。「ウェアラブル・モバイル端末(IoT)を活用した健康管理サービス事業」に従事。
休日は、子どもと遊んだり、トレーニングジムに通ったりして過ごす。

本記事の著作権は(株)ベネッセ i-キャリアが保有しております。

「あなたがやりたいことは?」という質問に戸惑ったことはありませんか。
「やりたいことがない」と悩んでいる人や、このまま漠然と大学生活を過ごすことに焦りを感じている人もいるかもしれません。
そんな悩める大学生に集まってもらい、いきいきと働く先輩は学生時代をどのように過ごしたのか、そして今、どのような仕事をしているのか、学生時代から今に至るまでの流れをあれこれ聞いてもらいました。
先輩のキャリアストーリーを通じて、自分の学生生活とその先のキャリアについてヒントが得られるかもしれません。今回は関さんの取材内容をお届けます!

大学でビジネスの最前線を学びたい

学生レポーター:こんにちは。よろしくお願いします。はじめにどのような高校時代を過ごしていましたか?
関さん:よろしくお願いします。私は中高大一貫校に通っていて、高校時代はサッカー部でサッカー漬けの毎日を送っていました。
髪を染めても、ピアスを付けてもよい、とても自由な校風でした。



学生レポーター:すごく自由な高校だったんですね。一貫校で内部進学されたとのことでしたが、学部はどのように決めたのですか?
関さん:学部は自分で選べたのですが、最後まで商学部と法学部で迷いました。
当時放映されていたテレビドラマの影響で、「検事」に憧れたこともありました。でも、ビジネスの最前線に関する経営学を学びたいという気持ちの方が強かったので、最終的には商学部を選びました。



学生レポーター:高校時代から働くイメージがあったなんてすごいです。
関さん:祖父や父が自営業で商売をやっていた環境もあるかもしれません。
子どものころから「自分も経営者や起業家になりたい」と思っていました。また、父の会社で働いている方々がイキイキと仕事をしている様子を見て、仕事を創ること自体に、社会的な意味があるとも感じていました。



学生レポーター:高校時代には、すでにビジネスへの思いがあったのですね。大学時代の就職活動では、どのような業界を志望したのですか?
関さん:「総合商社業界」の一択でした。
理由の一つは、総合商社には、社員が新しいビジネスで起業できる風土があり、自分に向いている業界だと捉えていたからです。多くのグループ会社、関連会社、子会社を抱えているので、そこで経営者になる道も存在します。

もう一つの理由は、グローバルな環境で仕事がしたいと考えていたことです。総合商社は、ほぼ100%海外ビジネスを展開していますので、他国に駐在して責任あるポジションを得て働くことができます。そこで、その国の文化に触れながら経験を積み、多様性を身に付けたいと思いました。



新しい領域へチャレンジできる商社を選んだ

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学生レポーター:総合商社ですか。目的意識が明確ですごいです。総合商社の中で、現在の会社を選んだ理由はあるのですか?
関さん:私の会社は、伝統的な財閥系の総合商社ではありません。ですので、新しい領域へチャレンジしやすいと感じました。
また、海外でビジネスパートナーとなる会社との関係を丁寧に構築し、共に現地の問題を解決しているところも良いなと思いました。今後、仮に私が会社を経営する立場になった場合、ここでビジネスに向き合った経験が必ず役立つと感じました。



学生レポーター:総合商社にもいろいろあって、それぞれ特徴が違うのですね。実際に、今は何の仕事をされているのですか。
関さん:今は、新規事業の位置付けで「保険」と「ヘルスケア」の領域を統合した「健康未病領域」部門に所属しています。
その中で私は、健康を管理できるシステムを自社で開発し、スポーツクラブの会員様や高齢者施設の入居者様に使っていただくサービスを担当しています。
私の仕事はその事業全体の管理です。事業の収支管理、年間及び中長期的な事業計画、マーケティング、営業活動、システム開発会社にシステムの改善や保守を依頼するなど多岐に渡ります。



「健康未病領域」部門でのやりがい

学生レポーター:今の仕事のやりがいを教えてください。
関さん:二つありますね。
実際に、お客様が「使いたい」「使いやすい」と感じてくれるサービスプランを自分で考えて実行できることは、やりがいがありますし、楽しいです。
事業に関するあらゆることを自分で準備して実行するのは大変ですが、新しい市場を自ら開拓できる機会があり、大きなやりがいを感じます。

もう一つは、日本の課題として挙げられる医療費の高騰問題の解決に貢献できる分野であることです。
昨今、医療費は国家財政を圧迫しており、国全体で考えなければならない課題です。我々の「健康未病領域」部門の取り組みは、健康寿命の延伸に少しでも寄与できるものだと思っています。



「関のために頑張ろうとは思わない」と伝えられて

学生レポーター:今の会社で印象的なエピソードを教えてください。
関さん:はい。私は入社してから4年間人事部に所属していました。3年目で採用のチームリーダーを担っていたときの話です。
ある時、チーム全員の飲み会の場で、一人の先輩から「関は正しいかもしれないが、関のために頑張ろうとは思わない」と言われました。
当時、私はリーダーとしてやる気と向上心に満ちて仕事に取り組んでいました。
でも先輩のその言葉は、「チームのため」と言いながら「自分のため」に頑張っていただけではなかったか、と自身を省みるきっかけになりました。



学生レポーター:私がそんな言葉を言われたら、へこんでしまって先輩にどうやって接していいかわからなくなりそうです。
関さん:「会社のためにいい人材を採用したい」という目標に向かって邁進するあまり、周りが見えていませんでした。自分以外の6名の個々の事情や気持ちを考えていなかったのです。
先輩の言葉を聞いて考え方を変え、「このチームで働いて楽しい、共に頑張りたい」と思えるようなチームビルディングに気を使うようになりました。
また、職場には総合職、一般職、派遣社員、先輩・後輩などさまざまな役割、立場の方がいます。今一度、自分の接し方を見直しました。



決算書類は読めると仕事に役立つ

学生レポーター:大学で学んで役に立っていることはありますか?
関さん:商社の仕事の一つは、多くの事業を管理することです。
事業管理の観点だと、大学の簿記や経済学の授業で学んだ「損益計算書」や「貸借対照表」などの決算書類への理解は重要です。
決算書類の見方を勉強してきたことが、実際の事業を遂行する上で役立っています。決算書から、問題解決に必要な、問題の設定や解決策の検討ができます。

また、当時の授業ではピンとこなかった企業マーケティングの考え方などは、社会人になってから点と点が結びついた感覚がありました。
学生時代に分からなかったことが、後になって理解できるということはよくあります。今はわからなくてもやめてしまわず、とりあえず学んでおくことをお勧めします。



学生レポーター:商学部の授業は、社会で本当に役立っているのですね。では、学んでおけばよかったなあと思うことはありますか。
関さん:英語の勉強です。
社会人になって英語でコミュニケーションをとるときに、ストレスを感じています。
今、英語を習得するための勉強を頑張っています。



「健康を自分ごとにできるサービス」を仕組み化したい

学生レポーター:今後取り組みたい仕事はありますか?
関さん:自らの健康管理に関心をもって取り組む「健康を自分ごとにできるサービス」を立ち上げたいと考えています。
体を鍛えたいとか、美しくなりたいと願っている人を対象としたサービスは世の中にすでにたくさんあります。

でも、生活習慣病予備軍となる人たちは、そういうサービスにあまり興味を持たれません。
「生活リズムが合わない」「運動が苦手」等といった理由もあるかもしれませんし、健康であることを当たり前にとらえてしまい、投資しづらいのだと思います。なんとなく「自分は大丈夫」と思い、病気に対して無防備な状態だと言えます。
そういうタイプの人が、自らの健康に関心を持ち、健康のために行動を起こしやすくなるような「健康を自分ごとにできる」仕組みを作りたいと考えています。



学生レポーター:これまで商社でどんな仕事をしているのか全く知りませんでした。本当にいろいろな仕事ができるチャンスがあるんですね。
関さん:そうですね。私がお話した内容も、商社の仕事のほんの一部にすぎません。
商社で仕事をする魅力って、どんな国とでも、どんな商材でも、ビジネスとして扱えることだと思います。既存のビジネスモデルにとらわれないフィールドですので、自分でモデルを考え生み出すこともできます。

学生時代、特にやりたい仕事が明確に決まっていなくても、何か世の中のために大きな仕事をしたい、という人には向いていると思います。ぜひ、興味がある方は商社に飛び込んでみてください。



学生のみなさんへのメッセージ

学生レポーター:最後に、大学生にアドバイスをお願いします!
関さん:ここまでの話で「自分に出来るのだろうか」「私はこういうのは苦手だ」と不安に感じた部分もあったかもしれません。それはそれでいいのです。

私が最後にお伝えしたいのは、「人と比べる必要はない」ということです。
大学の4年間、人と自分をむやみに比較せず、自分がやりたいこと、そして、「自分はどうなりたいか」理想の自分と今の自分を客観的に見つめてみる。そのギャップを行動することによって少しずつ埋めていくことが、大切だと思います。

今、もしやりたいことが無かったとしても、ぼんやりとでも「こうなりたい」と思う姿を頭に浮かべて行動してみるとよいと思います。
サークルでも部活動でも勉強でも、アルバイトでも留学でも、なんでも構いません。「自分の理想の姿」を想像しながら、そこに向かって4年間を過ごしてください。

繰り返しますが、他人と比較したり、同調したりする必要はありません。素直な気持ちで自分にとって大切だと思うことに取り組んでくださいね。



学生レポーター:私は、人と比べてすぐに落ち込んだり、焦ったりしてしまいますが、まずは自分自身にもっと目を向けたいと思いました。貴重なお話をありがとうございました。

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