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ラグビーとウェルネスが自分の原点-「まなぶ」と「はたらく」先輩インタビュー Vol.5

  • 大学1,2年生
  • 2021.04.01

プロフィール

岩田 健太さん
コミュニティ福祉学部を卒業。
社会人4年目(取材当時)。鉄道会社に勤務し、コンセッション方式で進むプロジェクトに携わる。入札前の調査、国への提案書作成、落札後の新会社設立などを担当。
休日は大学の社会人向け講座を受講したり、スポーツジムに通ったりして過ごす。雑貨屋さんに行くのも好き。

本記事の著作権は(株)ベネッセ i-キャリアが保有しております。

「あなたがやりたいことは?」という質問に戸惑ったことはありませんか。
「やりたいことがない」と悩んでいる人や、このまま漠然と大学生活を過ごすことに焦りを感じている人もいるかもしれません。
そんな悩める大学生に集まってもらい、いきいきと働く先輩は学生時代をどのように過ごしたのか、そして今、どのような仕事をしているのか、学生時代から今に至るまでの流れをあれこれ聞いてもらいました。
先輩のキャリアストーリーを通じて、自分の学生生活とその先のキャリアについてヒントが得られるかもしれません。今回は岩田さんの取材内容をお届けます!

学生時代はラグビー漬けの毎日

学生レポーター:こんにちは。よろしくお願いします。はじめに高校時代に何か夢中で取り組んでいたことはありますか?
岩田さん:はい。高校時代はラグビー部に所属していました。練習漬けの毎日で、ラグビー中心の生活でした。



学生レポーター:大学選びはどのようにして決めたのですか?
岩田さん:高校のラグビー部で顧問をしてくれていた先生の出身大学に進学してラグビー部に入りたいと思っていました。
専攻は、ラグビーに活かせることを学びたかったので、スポーツ系の学科を志望しました。
でも、結果的には第一志望の大学に入れず、第二志望の大学のスポーツウェルネス学科に入学しました。



学生レポーター:岩田さんはスポーツマンなのですね。大学時代はどのような生活を送っていたのでしょうか?
岩田さん:大学でもラグビー部の活動がメインでした。体育会は先輩との関わりが密なので、先輩たちが就職活動の話をしていると、自分も将来のことを想像し始めて、1年生の終わりぐらいには就職のことを考えていました。



学生レポーター:1年生の時にすでに就職のことを考えていたのですか。体育会は先輩の就活の様子もよくわかるのですね。部活以外ではどのようなことを学んでいたのですか?
岩田さん:私はコミュニティ福祉学部で学んでいました。
そこで私の好きな概念である「ウェルネス」という言葉に出会いました。「ウェルネス」とは、心身ともに健康ということだけが健康ではなく、障がいやハンデがあっても、「本人がイキイキとしている状態」が健康であることを表しています。「ウェルネス」であるために、社会や人間にどのようなアプローチができるかという視点で学びました。
スポーツを具体的な福祉施策の一つと考え、行政や地域コミュニティにどう提案できるか検討しました。人の暮らしに、スポーツがどのように役立つかを考えましたね。



「生まれ育ったまちをよくしたい」が仕事選びのキッカケだった

学生レポーター:岩田さんは仕事もスポーツを軸として選んだのですか。何か仕事選びのきっかけのようなものはありましたか?
岩田さん:きっかけは、スポーツではありません。
就職活動を始めるときに、ふと生まれ育った地元を思い出し、「地元に何かできないか」と思ったのです。
私は神奈川県横須賀市出身で、高校を卒業するまで、18年間住んでいました。住んでいたそのまちをよくしたいと思ったのが、仕事選びのきっかけです。まちをよくするためにはいろいろなアプローチがある中で、「まちづくり」を仕事にしたいと考えるようになりました。



学生レポーター:私もなんとなく「地元をよくしたいな」という気持ちがあります。そこから今の会社に決めたのはなぜですか。
岩田さん:「ウェルネス」を学んでいたこともあり、 「人々がイキイキとした生活を過ごせるようなまちっていいな」と感じていました。
人と人が繋がり、地域のコミュニティがうまく機能すれば、そのまちはよくなります。この考えは、チームスポーツであるラグビーを続けていた経験からきたものだと思います。
就職活動を経て、最終的には「まちづくりの会社」として様々な事業を手掛けている今の鉄道会社に入社しました。地元の私鉄も考えましたが、若いうちに色々なことに関わる経験をしてから地元に貢献したいと思って今の会社に決めました。



様々な分野のスペシャリストとチームを組んで学ぶ

学生レポーター:今の会社では、どのような事業に関わっているのですか?
岩田さん:少し難しい話になりますが、今は「コンセッション方式」と呼ばれるやり方で行われている事業に携わっています。
「コンセッション方式」とは、国や地方自治体から運営する権利を与えられて、事業を行う方法です。例えば私の会社は、仙台国際空港をコンセッション方式で運営しています。



学生レポーター:コンセッション方式ですか、初めて聞きました。鉄道会社なのに、電車ではなく、空港の運営という仕事があるのですか。
岩田さん:そうですね。仙台空港は自分の会社を含めた様々な企業が集まった「特別目的会社」と呼ばれる会社が運営しています。 その中で、一株主である私の会社が、「特別目的会社」のスムーズな運営と役割の遂行を目指し、各会社の強みを活かしながら、業務にあたっているんです。



学生レポーター:そういう仕組みがあるんですね。岩田さんは実際にどのような仕事を担当されているのですか?空港業務ですか?
岩田さん:いえ、違います。 国が運営している事業を民間に委託する際には公募が行われます。私の仕事は、その公募に応募し、入札して受託を目指すことです。



学生レポーター:応募するのが仕事なのですか?
岩田さん:そうです。1つの公募ごとに、プロジェクトが立ち上がり、その中でチームが組まれます。チームごとに果たす役割は異なります。
公募には色々な段階があります。まずは市場をリサーチしてレポートにまとめる段階。 次に、実際に公募に応募するための書類として、国への提案書を作成する段階。
そして、公募に通ったら特別目的会社を立ち上げて手続きを行ったり、株主への対応や株主同士をつなぐ役割も出てきます。



学生レポーター:公募の内容って、毎回違うのではないですか?リサーチする内容も毎回変わりますよね?大変ではないですか?
岩田さん:プロジェクトごとに、スペシャリストとともに行います。
それぞれ、案件ごとに専門性の高い人が配属されます。空港運営事業であれば航空会社や空港で働いていた人、国のコンサルティングをしていたような人もいます。
比較的新しい分野の事業案件であれば、ベンチャーと組んでチームを作ることもあります。

このように、プロジェクトごとに顔ぶれも仕事の進め方も変わります。それが新鮮で面白いのです。 色々なチームでスポーツのプレイができている感覚です。



学生レポーター:さすがラガーマンの岩田さんですね。でも、大学を卒業してすぐ就く仕事としては、とても難しそうです。入社してからずっとそのコンセッション方式の仕事に関わっていたのですか?
岩田さん:いえ、入社して最初に配属されたのは人事部でした。そこで社会人のイロハを学びました。
ただ、事業をしてお金を稼ぐという厳しさや難しさを知りたいと思っていましたので、人事部を出たいという希望は出していました。同期の中では異動が一番早かったです。
今の部署は、難しいと思いますが、幅広いことを学べると思います。



「体育会」「友人」「授業」その一つ一つが大きな財産になる

学生レポーター:振り返ってみて、学生時代にやっていてよかったことは何ですか?
岩田さん:先ほども話しましたが、高校、大学を通じて部活でラグビーというチームスポーツを経験していたことが役立っています。
ラグビーに様々なポジションがあるように、仕事には様々な役割があります。他のポジションの人たちと分担しながら、真剣勝負の中、力を合わせてゴールを目指す。一つの目標に向かってチーム一丸となることは、仕事でも同じです。

特に大学の体育会では、学生自身が組織をマネジメントして運営することが求められました。
様々な性格の人がいる中、規律を重んじてチームをきちんと構築することはとても難しいことですが、経験してきてよかったと思います。ラグビー部での経験は、会社やプロジェクトというチームの中で臨機応変に対応しながら、みんなでゴールを目指す姿勢として活かされています。



学生レポーター:体育会の組織運営以外で役に立っていることはありますか?
岩田さん:大学時代の友人関係です。彼らも社会人経験を重ねて、私の知らない分野やこれから担当する分野に詳しくなっています。軽く相談してみただけなのに、意外とよいアドバイスをもらえることもあって驚いています(笑)。



学生レポーター:大学時代の授業でよかったことは何ですか?
岩田さん:ウェルビーイングやダイバーシティの考え方は、学科の授業を通して随所に取り入れられていたので随分影響されました。
所属していたスポーツウェルネス学科では、障がい者スポーツをテーマに学ぶこともありました。 座学だけではなく、実際に車イスに乗って街を動いたり、ハンデを負いながらスポーツをしてみたり、そういう体験ができる授業が多かったのはよかったです。
ですから、一つの授業から影響を受けたというよりは、学科のカリキュラム全体から、文字ヅラではなくリアルなダイバーシティが体に染み付いた感覚はあります。



「新しい当たり前」を生み出したい

学生レポーター:今後チャレンジしてみたいことは何でしょうか?
岩田さん:私の会社は、インフラを担っていますので、利益の追求だけでなく、人の暮らしをよくし、社会を支えることも目的にしています。
その中で、特に地域に住むお客様の生活を、コミュニティや仕組みといったソフトの面から便利に、豊かにしたいです。
それがいずれ「新しい当たり前」になって、結果的にまちの価値も上がっていくようなものを生み出したいです。
色々アイデアはあるんですよ。



学生のみなさんへのメッセージ

学生レポーター:最後に、大学生にアドバイスをお願いします!
岩田さん:学生時代「将来、何もやりたいことがない」と悩む人は少なくないと思います。
でも、学生時代に何かやりたいことを見つけられる人はごく少数ではないでしょうか。見つけられた人は、幸運な人だと思います。

でも、やりたいことがないからといって、悲観的になったり、劣等感を持ったりする必要は決してありません。 やりたいことがなくても、自分が好きだと思うことはやるといいと思います。ゲームでもアニメでも勿論いいと思います。まずは好きなことをやり続けることです。
私もラグビーという好きなことを継続してきた上に、現在の自分が形づくられています。好きなことを続けることは、仕事に通じるだけではありません。そこから「楽しい」という感情が生まれ、喜びにつながります。仕事はあくまでも人生の一部で、大事なのはあなたの人生です。

仕事選びについては、様々な人、世代の異なる人と話すといいですよ。例えば自分が興味のあることについて、詳しい人の話を聞く時には、その中にやりたいことのキッカケがたくさん含まれています。
このキッカケを掴むことが重要です。自分のことを話すと相手の反応から、これまで気づかなかった自らの特長を知ることもあります。 そして、話していて少しでも興味をもったり、心が動いたら、まずは一回踏み込んでやってみることです。



学生レポーター:「好きなことを好き」と思う気持ちも大事にしていいと聞いて勇気づけられました。色々な人と話して、少しでもいいなと思うことがあったら、私もやってみるようにします。お話をありがとうございました。

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