プロフィール
・早稲田大学人間科学部に在学中に「dodaキャンパス ゼミコミュニティ」インターン生として活動(23卒)
・コラム執筆やイベント運営を担当
※本記事は2022年8月6日, 7日に開催された「キャリアゲートウェイ 2022」のイベントレポートです。
「キャリアゲートウェイ 2022」は、大学1,2年生を対象に開催したイベントです。全国の仲間とともに、自分のキャリアと向き合うきっかけを作り、自らのキャリアや将来について考えてもらうことを目的に開催しました。
2日間にわたるイベントでは、「まなぶとはたらくをつなぐ」さまざまなセッションを開催。
このレポートでは、イベント内で最も学生の満足度が高かった「社会人って、学生でいるより楽しいですか?」のセッション内容をお届けします。
本セッションでは、櫻井修治さん(パナソニックグループ リクルート&キャリアクリエイトセンター)と橋本賢二さん(人事院 人事局企画課)を迎え、学生の不安や疑問についてご回答いただきました。産業界で活躍するトップランナーと国を支える官僚エースが語った、「はたらく」の魅力とは?ぜひご覧ください。
(本ページ下部にアーカイブ映像へのリンクURLがあります。ぜひご覧ください。)
目次
NGなし!社会人って楽しいですか?
社会人になることに対して、ネガティブなイメージを持っている学生は少なくありません。この現状に対して、お二人に「社会人って楽しいですか?」という率直な質問を投げかけてみました。
櫻井さん:社会人になると辛いことも多くなりますが、その分やれることの範疇が大きくなるので、「社会人は楽しい」ということが結論なのかなと思います。やれることの範疇が大きくなる分、何かできたときのやりがいや嬉しさは学生時代では考えられなかった大きさで味わえていますね。
司会:「やれることが大きい」の意味は、金額が大きいのか、影響が大きいのか。その ”大きい” の意味をもう少し詳しく説明していただけますか?
櫻井さん:私が考える ”大きい” は影響です。例えば、今私は働く中で人と大きく関わっているので、自分の働きで人の人生が少し変わることがあります。そこまで大きな影響を与えられるんですよね。こういったことは学生のうちになかなかできないと思うので、影響の大きさは楽しさに繋がるなと思います。
橋本さん:私も「社会人は楽しい」と思っていますが、そう感じられるかどうかはその人次第だと思います。やはり組織で働く以上、全く価値観が異なる人とも付き合わなければいけなかったり、上司からプレッシャーを受けたりなど、大変なことはたくさんありますよ。
ただ、それらを乗り越えてインパクトを出せるのも、また組織の力があるから。私がもし個人で何か挑戦しようと思っても、誰も見向きもしてくれないと思います。
でも、人事院や国家公務員といった立場で挑戦するからこそ信頼していただけるし、やれることも増えていきます。うまく上司を巻き込むことができれば、組織全体の力を使って動くこともできる。それができるのは社会人だけです。その楽しみが見出せれば、きっと皆さんも「社会人は楽しい」と感じられると思います。
学生には見えない「はたらく」の本質
学生に見えていない「はたらく」本質についても伺いました。一般的に語られるキャリアの考え方である、Must, Can, Will のフレームワークをもとに、お二人独自の見解をお伺いすることができました。
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櫻井さん:よく「『やりたいこと』『やれること』『やるべきこと』の3つの輪の重なりでキャリアを見つけましょう」といった話を聞きませんか?でも私は違うと思うんです。 実際に私もそうでしたが、やりたいことなんて学生のうちはなかなか見つけられないと思っているからです。
それでも今この場に登壇させていただけるまでになったのは、目の前にある Must (やらなければいけないこと)をコツコツやってきたから。Mustをやっていくと、Can(できること) も段々増えてくるんです。できることが増えてくると、Will「こんなことがやりたいな」と思えてくるんですよ。 私も学生の時分から「日本の採用を変えたい」と思ったことは全くないですから。
司会:Must をコツコツとやっていったらCanが膨らんでいって、 その先に大きな Will が見えてきた。そういうことですよね?
櫻井さん:はい。まさにそれが仕事の本質だと、私は思っています。だからこそ、やりたい仕事ばかり求めるのではなくて、まずは置かれた環境の中で粛々と一生懸命頑張ってみるべきだと思います。
学生からはこんな質問が投げかけられました。
Q. Must をどれぐらい続けていけば大きなWillが見えてくるのでしょうか?
櫻井さん:人それぞれだと思います。例えば、やらされ仕事として Must をやっている方は、時間がかかってしまう。一方で、今私がお伝えしたような Can が増えるとその先に Will があるとわかっている方は、時間も短くなるはずです。自分次第だと思っています。
橋本さん:私は、Must, Can, Will は結局のところ助動詞であって、 Do (行動)が伴わない限り意味はないと思っています。つまり、Will の際にも Must の際にも行動しなきゃいけないし、行動するから Can が Will に繋がっていく。とにかく Do をするから見えてくる世界がある。そのときに当事者意識を持つことが大事だと思います。
キャリアの正解の見つけ方
学生からの質問の中で、最も反響の大きかった「自分にとっての『キャリアの正解』の見つけ方は?」という質問に対しては、「歩んだ道全てが正解」という意外な回答が飛び出しました。
櫻井さん:キャリアにおける「正解」は誰が決めるんでしょうか。この世界に正解があるのなら、正解を求めていけば良いと思いますが、おそらく正解はないですよね。私も今の自分のキャリアが正解かというと、正直分からないです。でも、できることややりたいことを粛々とやっていく。 その歩んだ道が自分にとっての正解になると思っているので、何が正解かはあまり考えていません。
司会:結局振り返ったらそれが正解だったということでしょうか?
櫻井さん:そうかもしれないし、正解ではないかもしれないと思って歩んだ道でも、振り返ったときに自分の中でそれを正解にすることはできると思います。「あの時、ああしていたからこそ今がある」と言えれば良いと思うんですよ。失敗したことも含めて正解で良いと思います。
橋本さん:おっしゃる通りですね。納得感を持てるかどうかは大切だと思います。自分が選択したものが納得できるかどうか、「確かにそうだな」と思えるかどうか。
司会:自分が考えて選択して、Mustをコツコツやってきたことが、振り返れば全部正解だということですね。
橋本さん:そうですね。その道を歩んできた以上、他の道を知らない。つまり他のものと比較することもできないんです。 だからこそ、自分が歩んできた道に納得感を抱いて、この先の道をどう描くのかを考えることが、一番納得度が高いのではないでしょうか。
司会:全て正解。自分が選んで歩んできた道は既に正解なんですね。
櫻井さん:はい。そう信じて、学生の皆さんには頑張ってほしいですね。
「はたらく」ことにワクワクしよう!
今回のイベントでは、学生の立場からはなかなか見えない「はたらく」ことの魅力を語っていただきました。 特に、 Must からつながる Will の見つけ方は、将来挑戦したいことがない方にとって、非常に大きなアドバイスになるのではないでしょうか。 また、「歩んできた道を正解にすること」は、社会人だけではなく就活を見据えた全ての方にとって、重要なことだと感じました。
皆さんにとってこのイベントレポートが、「はたらく」ということに対してワクワクするきっかけとなれば幸いです!
【登壇者】※登壇当時の情報
櫻井修治さん
新卒でTOTO株式会社に入社。
その後、「日本の採用を変えたい!」という思いからベンチャー企業の立ち上げ等を経験。
2019年1月パナソニック入社し、現在は全社の採用を担当する。
橋本賢二さん
2007年人事院採用。
その後、経済産業省に出向しキャリア教育や人生100年時代構想に関連した人材育成、「人生100年時代の社会人基礎力」の策定などにも従事。
現在は人事院に戻り、国家公務員の採用関連の仕事に従事する一方、「キャリア教育研究家」として、各地で講演活動などを行う。
\当日のイベント配信動画はこちら/
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