就活をするにあたって「資格がないけど大丈夫かな・・・」「履歴書の資格欄に何も書けない・・・」と心配になっている人もいるでしょう。
資格を持っていると就活に有利と言われることもありますが、それは志望する業界や職種、また資格の種類によって変わります。
今回は、就活で資格が有利になるケースや、業界・業種、文理別のおすすめ資格などを解説。「就活のために資格を取ろうかな」「取るならどんな資格がいいんだろう」と考えている就活生のみなさんは、ぜひ参考にしてください。
目次
就活時に資格は必要ない?それとも有利?
「資格があると就活に有利になる」と言われますが、これは必ずしも正しいとは限りません。より正確に言うのであれば、下記の通りです。
- 「資格を持っていないことが理由で、選考で不利になることはない」
- 「志望する業界や職種に関連する資格を持っていれば、選考で有利になる場合がある」
1.資格を持っていないと不利になるわけではない
資格によって就活が有利になる場合もありますが、必須ではありません。資格がなくても内定をもらうことはできます。基本的に「資格を持っていないから」という理由でマイナス評価になったり、選考に落ちることはないと考えて良いでしょう。
2.志望業界に関する資格は有利となる
一方、資格を持っていることで有利になるケースは下記の通りです。
- 業務ですぐに役立つ資格
- 業界や職種理解への理解を深めるのに役立つ資格
このように業界への志望度を表すような資格は、就活において有利となる場合もあります。
なお、研究職や技術職といったなどで採用条件に特定の資格が必要であり、その旨が記載されている場合は記載されている場合は、有資格者でないとエントリー不可のため留意しましょう。
▼就活のための資格取得は意味がない!?
アピールポイントや強みがないことを不安に思い、就活のために資格を取得する学生もいるでしょう。もちろん資格取得は有意義なことですが、あくまでも将来のスキルアップやキャリアアップのために取るべきであり、就活のために資格を取るのはおすすめできません。
特に、志望する業界・職種に関連のない資格や、難易度が低い資格を取っても、就活のアピール材料にはならないでしょう。それどころか「資格マニア」「将来のビジョンが見えない」などと思われてしまい、マイナス評価になってしまう場合もあります。
日本企業の新卒採用は、基本的にポテンシャル採用です。スキルや専門性は入社してから身に付ければよいと考える会社が多く、就活の時点で資格を持っているかどうかはそれほど重視されません。就活のために資格を取る時間を使って、自己分析や業界研究・企業研究、将来のビジョンづくりを行うほうが、結果的に納得のいく就活ができるはずです。
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業界・業種別おすすめの資格
業界・業種別におすすめの資格をピックアップしてご紹介します。
全業界・全業種
▼TOEIC
業界・業種に関係なくアドバンテージになるのが、英語力を測るための世界共通のテスト「TOEIC」です。就活で有利になるだけでなく、キャリアアップという観点でもプラスになるでしょう。
近年では「TOEICスコア◯点以上」を採用条件とする企業が増えており、新卒採用においては約50%の企業がTOEICのスコアを要件としている、もしくはTOEICのスコアを参考にしているという調査データもあります(※)。企業の選択肢を広げる際に、就活生がTOEICに取り組む意義は大きいと言えるでしょう。
商社
▼TOEIC
商社は海外との取引が多く、社員にとって英語は必須スキル。非常に高いレベルの英語力が求められます。商社志望の就活生は、730点以上を目安にしましょう。
▼簿記(日商簿記検定)
商社における事業投資部門では、投資先の業績を正しくチェックする能力が必要です。決算書を読み解くには一定以上の会計知識が必要になるため、簿記を持っていると有利になるでしょう。
【商社業界とは?】ビジネスモデルや動向、やりがいまで…徹底解説!
金融業界
▼簿記(日商簿記検定)
金融業界の仕事では、日常的に取引先の財務諸表を読み解いたり、財務担当者とのやり取りが発生します。そのため、簿記を持っていると業務で大いに役立つでしょう。
▼FP(ファイナンシャルプランナー)
金融業界では、顧客に提案をする際、融資や保険、相続や税金といった幅広いお金の知識が必要になります。金融業界を目指すなら、FP2級を取得しておくとよいでしょう。
【金融業界とは?】ビジネスの仕組みや仕事内容、向いている人の特徴を解説
IT業界
▼基本情報技術者・応用情報技術者
基本情報技術者の資格があると、ITの基本的な知識と技能を持ち、実践的な活用能力があることを証明できます。基本情報技術者のワンランク上に位置する資格が応用情報技術者です。IT業界、特に情報処理系の企業を受ける場合、基本情報技術者・応用情報技術者の資格があると有利になるでしょう。
【IT業界とは?】ビジネスモデルや仕事内容、業界動向まで…徹底研究!
不動産業界
▼宅建(宅地建物取引士)
宅建は、不動産にまつわる権利関係や法令、税金などの知識を証明できる資格です。不動産業界ではマストとも言える資格であり、就活時に持っていない場合、入社後に取得することになります。不動産業界を志望する人は早めに取得しておいて損はないでしょう。
業界・業種別おすすめの資格
理系におすすめの資格
理系の就活生におすすめの資格としては「TOEIC」「基本情報技術者試験・応用情報技術者試験」「弁理士」「技術士」「知的財産権管理技能士」などがあります。いずれも、就活に有利になるだけでなく社会に出てから武器になる資格なので、チャレンジしてみる価値はあるでしょう。
文系におすすめの資格
文系の就活生におすすめの資格としては、「TOEIC」「簿記」「FP」「中小企業診断士」などがあります。いずれも、幅広い業界・業種で役立つ資格なので取得しておいて損はないでしょう。
各業界で求められる人物像の理解は時間がかかるため、dodaキャンパスの『業界研究ファイル』が役立ちます。 人気業界のビジネスモデルをはじめ、最新動向や押さえておきたいキーワードなど、効率的に理解しましょう。
資格を効果的にアピールする方法とは?
資格を生かして就活を有利に進めるには、資格のアピール方法が重要です。企業は、あなたが「資格を持っていること」を評価するわけではありません。資格を取得した「動機」や、資格を取得するための「努力」、資格を取得した先の「ビジョン」を評価します。特に面接では、以下の点を意識して回答しましょう。
資格を取得した理由を伝える
「なぜ、その資格を取ろうと思ったのか?」を伝えます。自分が関心のあることや過去の経験と紐付けて話すのがポイントです。
資格取得の過程を伝える
資格取得に向けた取り組みは、ガクチカの材料として活用できます。資格取得の過程を伝える中で「どのような事が課題だったのか」「目標達成のためにどんな努力をしたのか?」「困難をどのように克服したのか?」といった具体的なエピソードをアピールできると理想的です。
資格の生かし方を伝える
「資格を活かして将来、どんなことをしたいのか?」を伝えます。その資格によって、会社や社会に対してどのような貢献ができるかを考えておきましょう。
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履歴書やエントリーシート(ES)に資格を記載する際のポイント
履歴書に資格を記載する際の注意点や書き方を説明します。
勉強中や取得予定の資格も記載する
取得前でも、勉強中の資格があれば履歴書に記載して問題ありません。その場合は「取得(合格)に向けて勉強中」と記載しましょう。
ex. 2級ファイナンシャル・プランニング技能士試験 合格に向けて勉強中
また、受験済みで合否通知を待っている場合は、以下のように「取得予定」の旨を記載できます。
ex. (◯年◯月)日商簿記検定試験2級 取得予定
あまりにも簡単に取得できる資格は記載しない
履歴書に記載する資格は、基本的に「業務に役立つレベルの資格」です。難易度の低い資格(級)や、平均点以下のスコアは逆効果。一定の基準以上の資格を記載するようにしましょう。一般的に履歴書に記載できるレベルとしては、TOEICなら600点以上、簿記やFPなら2級以上とされています。
有効期限に注意する
資格の中には有効期限が設定されているものも。例えば、中小企業診断士の有効期限(登録有効期間)は5年間です。更新しないまま5年を過ぎてしまうと履歴書に記載できないため注意しましょう。
なお、TOEICは公式認定証を再発行できる期限が2年以内と決められていることにより「TOEICの有効期限は2年間」だと勘違いしている人が多いようです。TOEICのスコアは、試験を受けてから何年経っても履歴書に記載できるのでご安心ください。
「資格と就活」に関するQ&A
Q:TOEICは何点以上なら履歴書・ESに書いていい?
2023年度のTOEIC平均点は612点です。平均点以下のスコアを履歴書やESに記載するのは控えたほうがよいでしょう。日常的に英語を使う仕事の場合は、730点以上を目安にしてください。
なお、TOEICを実施している国際ビジネスコミュニケーション協会は、730点以上860点未満を「レベルB」として「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」と定義しています。レベルB以上であれば、ビジネスシーンでも問題なく英語を使えると評価してもらえるでしょう。
Q:誰でも持っているような資格は履歴書・ESに書くべき?
A:日本には1,000以上の資格があると言われますが、難易度が低く、持っている人が多い資格は就活のアピール材料になりません。履歴書やESに記載しても、マイナスの印象を与えてしまう可能性があるでしょう。具体的には、英検3級や簿記3級、漢字検定などが挙げられます。
なお、運転免許は例外です。業界や職種によっては運転免許が必要になる場合があり、免許の有無を選考段階で確認しておきたい企業もあるためです。運転免許を取得しているのであれば資格欄に記載しておきましょう。なお、運転免許を持っていなくても就活で不利になることはありません。仕事上必要になるのであれば、入社後に取得しましょう。
アピールできる資格があれば積極的に自分の武器にしよう
資格を持っていないことによって就活で不利になることはありません。しかし、志望する業界や職種に関連のある資格やTOEIC高得点の実績は、企業に好印象を与えることができるでしょう。資格取得と就活を両立させるのは簡単ではありませんが、資格があれば、必ず将来の武器になります。大学の単位取得状況などに余裕がある方は、チャレンジしてみるのもよいでしょう。
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