プロフィール
・東京大学経済学部に在学中大学3年生(24卒)
・「dodaキャンパス」でインターン生として、コラムやSNSの運用を担当
・福岡県立大学人間社会学部に在学中大学3年生(24卒)
・「dodaキャンパス」でインターン生として、コラムやSNSの運用を担当
・学習院大学法学部に在学中大学3年生(24卒)
・「dodaキャンパス」でインターン生として、コラムやSNSの運用を担当
・体育会運動部所属
就活の選考における定番質問である「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」。面接等でよく聞かれる質問ですが、近年はコロナの影響を受け、「ガクチカになるような経験が一つもない…」と悩む就活生も多いのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、編集部でインターンシップ生として活躍する現役就活生3名がアルバイトや語学学習といった大学生の日常生活におけるエピソードをもとに、ガクチカを作成する方法を共有してくれました!
ありふれたエピソードからガクチカを作り上げる際のワンポイントアドバイスももらっていますので、「エピソードがない」「ガクチカの文章の書き方が分からない」と悩む方は必見です。
目次
ガクチカとは?見つけ方や探し方
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略称です。インターンシップや本選考における、エントリーシート(ES)や面接で聞かれることが多い質問の一つとして知られています。「学生時代に最も打ち込んだ事は何ですか?」「学生時代の取り組みにおいて最も注力したことは何ですか?」といった具合に、企業によってその質問方法は異なります。
企業側はガクチカを通して、下記のような要素を見極めようとしていると言われています。
「どのような事柄がモチベーションとなるのか」
「どのような学びや成果を得たのか」
「社風にマッチする人材かどうか」
今回はこのような観点をもとに、ガクチカを探していきます。
ガクチカの見つけ方や探し方
多くの人が「全国大会で優勝した経験」や「長期インターンシップで売上1位を獲得した」といった華々しい内容が望ましいと考えているでしょう。
しかし、企業が注目しているのは結果よりも過程です。そのため、就活生が意識すべきことは入社後にどのような思考や行動で日々の業務を行うことができるのかという、「再現性」を企業にアピールすることです。
この再現性をアピールする際に有効なのが「背景」や「事実」です。例えば、どのような意図でそのガクチカに取り組み、どのような行動をしたのか?このような事実≒ファクトをもって伝えることが、説得力を持たせる際に有効です。
ガクチカを探す際は、この事実や背景を語ることができる内容かどうか?という点を軸に、自らの経験を振り返ってみましょう。また、ガクチカは大学時代に閉じられたものではないため、中学や高校時代でも注力した経験を見つけることができれば、積極的にアピールしてOKです。
ガクチカの例文3選とワンポイントアドバイス
今回は「学生時代に力を入れたことについて記載してください。」という設問に対する、3つの回答例を例文付きでご紹介します。文章作成の過程における作成者(現役就活生)からのワンポイントアドバイスとあわせてチェックしてみてくださいね。
【1】ガクチカ例:学業
大学1年次に、学内の論文コンテストに向けてグループでの論文執筆に取り組んだ経験だ。私のグループはメンバー4人で論文執筆のための調査を行っていたが、1人のメンバーに調査の負担が偏っていたことで、当初定めたスケジュールに遅れが出ていた。そこで私はメンバー全員に声をかけ、「細かい調査項目のリストアップ」及び「スケジュールの再確認」を実施した。まず調査項目を細かくリストアップすることで、調査を分担。さらに各メンバーが余裕のある時期に調査ができるよう、メンバーと話し合いながらスケジュールを組み直した。この結果、各メンバーに余裕が生まれ、より調査の質を向上させることに成功。スケジュールに沿って計画的に進めたことで、余裕を持って調査を終了し、論文を執筆することができた。結果、グループの目標であったコンテストでの入賞を達成。この経験を通じ、メンバー全員を巻き込み物事を進める計画力を身に付けた。(394字)
作成者からのワンポイントアドバイス
- 結論は初めに端的に述べる
「結局何が伝えたいのか分からない」とならないように、結論は初めに簡潔な文章で書くようにしました。
ガクチカの構成については以下のコラムも参考にしていました。オススメです。
【例文付き】就活の定番「学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)」のベストな書き方・伝え方
- エピソードはできるだけ具体的に書く
よくある日常生活のエピソードであっても、その時自分が置かれていた状況や取り組んだことは人によって異なるはずです。背景を詳細に書いたり人数を入れたりすることで、状況がイメージしやすいように工夫し、自分らしさを伝えられるようにしました。
- 最後の「学び」は自分の言葉で書く
ありきたりな文章になることを避け、自分らしさを伝えるために、文章の最後の「学び」は「メンバー全員を巻き込み物事を進める計画力」という自分自身で考えた言葉で書きました。
【2】ガクチカ例:接客のアルバイト
大学1年生の7月から続けているアパレルのアルバイトだ。「お客様のために率先して行動できる人となる」ことを目標に、週に3〜4日勤務している。目標達成のために意識していることは2点ある。1点目は、自ら解決策を考えて提案することだ。例えばレジの混雑時、代表者一名に並んでもらうことを提案した。日々の業務では情報共有に加え、当事者意識を持って施策を考えるようにしている。2点目は、お客様に寄り添う姿勢だ。「対話」を意識した接客を行い、お客様がどのようなシーンで着用したいのかを聞くようにしている。上記の取り組みがスタッフ全員に共有され、「店舗として」の接客レベルが向上し、地域外のお客様からも「絶対また来るね」というお声を頂くことに成功。現在は先輩アルバイトとして、後輩に憧れられる人材を目指している。日々の業務に正面から向き合い、試行錯誤を重ね、成長し続けることを大切にしたい。(386字)
作成者からのワンポイントアドバイス
- 読み手に自分のことをどう感じてほしいのかを意識する
人事の方が一読したときに、自分が1番伝えたいこと(強み)は何か?を考えてから書き始めました。ガクチカや自己PRを通じて自分のことをどのような人間なのか伝えられることが大切だと思います。
- 読み手にあなたの働くイメージを掴んでもらう
企業がガクチカを聞くのは、あなたが学生時代頑張ったことを聞きたいのはもちろんですが、その経験が働く際に再現できるか(イメージできるか)を見たいからです。個人より組織で取り組んだエピソードが良いと言われるのは、企業では組織として働くから。このあたりを意識すると良いと思います。
- 形体や言葉遣い、文章の流れなど確認を忘れない
ガクチカが完成したら、ですます体・である体どちらかに統一しているか、専門用語(相手が一読して分からない言葉)を使っていないか、論理的構成ができているかなど、読み直して確認してみましょう。オススメは書いた次の日に推敲することや、友人・先輩・家族などに見てもらうことです。
【3】ガクチカ例:語学学習
目標に対してひたむきに努力する強みを活かし、TOEIC915点を獲得した経験である。将来的に、政治学科での学びを通してSDGs等の世界規模の社会課題解決を目標にしているため、第一歩としてTOEIC900点を目標に掲げた。だが2年次に450点から開始した私にとって受験者の3%である900点獲得まで膨大な時間がかかり、学業や部活動との両立が困難な状態であった。そこで私は目標に立ち返り、「質」と「他分野への関連」を軸に以下2点を実行した。1点目は英会話の受講。スピーキング力を同時に向上させる事でアウトプットを増やし、記憶の定着を促した。2点目は英語を専攻で学んだ。授業は日本語だが、予習復習時に海外の文献を読む事で読解力を強化し、社会問題をより広い範囲で学習した。この施策を1年続けた結果、TOEIC915点の獲得に成功。日々の積み重ねを意識し、目標に立ち返って熟考する事が成果を生む事を学んだ。(398字)
作成者からのワンポイントアドバイス
- 最初に伝えたいことを簡潔に示す
人事の方は一日に膨大な数のエントリーシートを見るため、一文目でどんな力をもって何を達成したのかを明記する事を意識しました。最初に概要を把握している方が、後の文も理解しやすいと考えました。
- 構造を意識する
このガクチカは
経験した事→目標→課題→施策→学んだ事の順番で書いています。特に企業が知りたいのはどうこの課題を解決したかというプロセスであるため、より詳しく書く必要があると思います。
- 期間を明示する
いつ始めたのか、施策をどれくらい続けたのかを明記する事で、長期間であれば、物事をストイックに続けられる印象を与えることができます。短期間であれば、その施策が自己成長と課題解決に大きな価値観を与えたと印象付けることができます。
ガクチカに関するアドバイス
ガクチカに対する不安は少しでも和らぎましたか?企業が知りたいのはあなたが「やってきたこと」よりも、あなたが物事に対して「どう考え、どう取り組み、どんなことを学んだのか」。その題材は問いません。「ガクチカ」という言葉が一人歩きしてしまい、「どれだけ大きな成果を残せたのかが重要なのかな…」と不安に思う方もいるかもしれませんが、そうではないので安心してくださいね。
大切なのは、ガクチカを通して企業の方があなたの働くイメージをつかめること。あなたらしい言葉で、“あなたオリジナル”のガクチカを伝えられるように応援しています。就活が本格化する中で、沢山の不安や葛藤があるかと思いますが、一緒に頑張っていきましょう!就活生の皆さんの輝かしい未来を信じています!
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