就活のファーストステップとも言える「自己分析」。就活で成功している先輩たちはみんな、じっくりと自分に向き合い、質の高い自己分析をしているものです。とはいえ、「自分ってどんな人間なんだろう・・・?」とぼんやり考えているだけでは自己分析はできません。自己分析の方法はいろいろありますが、なかでも効果的だとされているのが「マインドマップ」です。
- 本記事では、下記のような内容がわかります!
- 自己分析で活用するマインドマップとは?
- マインドマップのやり方、事例
- マインドマップに取り組む際に押さえたいポイント
- マインドマップにオススメの無料ツール
目次
就活で自己分析を行うメリット
就活では、自己分析を行う重要性を聞く機会が多くありますが、まずは就活で自己分析を行うメリットについて解説します。
就活の軸を定めることができる
就活の軸とは、企業を選ぶにあたって自分が重要視する価値観のことです。就活の軸を固めることで、自分の考え方や価値観に合った企業選びができるため、狙いを定めた就活ができる上に、入社後のミスマッチを防ぐことも可能となります。
また、面接でも就活の軸を聞かれる機会は多いため、自分がどのような価値観を持って就活を進めているのかしっかり考えておく必要があります。
最初のうちは就活の軸がはっきりしていなくても、自己分析を通して気付く場合も多くあります。
強みや長所を把握できる
自己分析をすると自分の強みや長所も見つけやすくなります。自分の強みや長所も、就活の軸と同様に面接で聞かれる機会が多いため、答えられるように準備をしましょう。
長所と強みは似たような意味の言葉だと思うかもしれませんが、長所は自分が持っている資質や人柄の良さを、強みは経験を通じて身に付けたスキルをアピールすることがポイントです。長所や強みをアピールするためには根拠となる具体的なエピソードを使い、説得力を持たせる必要があります。
自己分析に活用できる「マインドマップ」とは?

続いては、マインドマップとはどのようなものか、またマインドマップを使うメリットについてもわかりやすく解説します。
マインドマップは自分を深く知ることができる便利ツール
マインドマップは思考を具現化するための手法のことで、自分の頭の中にある思考をクモの巣状に広げて「地図」のようなものを作ります。マインドマップは企画を練るときや目標を設定するときなど、ビジネスにおいても様々なシーンで活用されており、もちろん就活の自己分析においても大いに役立ちます。
自己分析とは、「自分はどんな人間なのか?」を理解すること。就活においては、避けて通ることができない課題の一つと言えるでしょう。ですが、何となく頭の中で考えているだけでは、質の高い自己分析はできません。
そこで、役に立つのがマインドマップです。マインドマップを作ることでは自分の頭の中を整理でき、普段自分が「何を考え」「何を大切にして」「どんな原理で行動しているのか」といったことを、より明確にすることができます。
マインドマップは、自己理解を深めるためには必須のツールだと言っても過言ではありません。マインドマップを使って質の高い自己分析ができれば、企業選びの軸も明確になりやすいですし、面接でも、長所短所や自己PR、志望動機を的確に答えられるようになるはずです。
メリット1.思考を整理して見える化できる
マインドマップを作るときは中心にテーマ(自己分析であれば「自分」)を置き、そこからテーマに関連する言葉を放射線状につなげていきます。マインドマップが完成したときには、1枚の「地図」のようになるのが特徴です。
マインドマップを作ることで、頭の中にある思考をわかりやすく視覚化できます。記憶を整理したりそれぞれの事象を関連付けたりすることで、全体像を捉えられるようになります。
メリット2.自由に発想を広げ、深められる
マインドマップは、自由に書き足せる点が大きな特徴です。一度に完成させる必要はなく、「連想ゲーム」のように関連するイメージを次々と書き足していけるため、特定のテーマを深掘りするのに向いています。
マインドマップを作ることで、頭の中にある思考をつなげたり広げたりすることができ、自分でも気付いていなかったような「意外な一面」や「真の姿」を発見できることもあります。
メリット3.いつでも気軽に取り組める
マインドマップは、紙とペンさえあれば作ることができます。最近では、パソコンやスマホアプリでもマインドマップを作成できるツールが登場しています。家にいるときはもちろん、外出先や移動中でも気軽に取り組むことができるのはマインドマップのメリットだと言えるでしょう。
また、マインドマップは長い文章を考える必要はなく、単語ベースでイメージをつなげていく作業なので、それほど時間もかかりません。
【事例付き】マインドマップのやり方

ここからはマインドマップのやり方や書き方について、事例を挙げながら順を追って解説します。自己分析をする際の参考にしてみてください。
1.テーマを紙の中心に書く
マインドマップは、用紙の中心にテーマにするキーワードを書くことからスタートします。就活の自己分析であれば、「自分」がテーマになるでしょう。中心に書いたテーマから放射線状に関連する言葉・イメージをどんどんつなげていくので、できるだけ大きな用紙を使うのがポイントです。
2.テーマから項目(キーワード)を派生させる

マインドマップの項目は、自分を構成するものや印象に残っている体験をしたときの感情など何でも構いません。思いつくものをすべて書き出してみましょう。
マインドマップに記載する項目の例は次の通りです。
- 夢
- 趣味
- 好きなこと
- 頑張ったこと
- 苦手なこと
- やりたいこと
- アルバイト
- 部活
- ゼミ
- 特技
- 得意なこと
- 嫌な思い出
- 辛かったこと
- 大切にしていること
- 働き方
- 暮らし方
- 得意科目
- 苦手科目
- 受験
- 習い事
項目を書き込むときは「単語」を使うようにし、文章にならないよう注意してください。
続いては、具体例を用いてマインドマップの書き方を説明します。
今回、最初の分岐では「趣味」「苦手なこと」「頑張ったこと」「やりたいこと」の4項目を派生させました。必ずしもこの4項目である必要はありませんが、自己分析のマインドマップとしては一般的な項目だといえます。
「趣味」から派生させる

「苦手なこと」から派生させる

「頑張ったこと」から派生させる

「やりたいこと」から派生させる

3.「なぜ?」を繰り返して項目を深掘り
マインドマップを作るときに非常に重要なのが、徹底的にテーマを掘り下げることです。特に自己分析のためにマインドマップを作るなら、「もうこれ以上浮かばない」というところまで言葉を派生させていきましょう。派生させた言葉が多くなるほど、より深い部分まで自分を知ることができ、今まで気付かなかった発見ができる可能性も高くなります。
テーマを掘り下げていくときは、抽象的な言葉から徐々に具体的な言葉にすることを意識しましょう。また、一つの言葉に対して「どうして?」「どんな気持ちで?」など、理由や感情を問いかけてみるのもポイントです。そうすることで、スムーズに言葉・イメージを派生させていくことができます。
たとえば好きなことについて書くときは、「なぜこれが好きなのか?」→「ワクワクするから」→「なぜワクワクするのか?」といったように問いかけをして、自分が何に興味を持っているかとことん考えてみてください。
4.自分の強みや興味を分析する
完成したマインドマップには、「自己PR」や「長所短所」の要素が詰まっているはずです。マインドマップを眺めながら自分にとって重要な要素をピックアップしてみることで、自己PRや長所短所をスムーズに作成できるでしょう。
実際に、上記で紹介したマインドマップから就活の軸や自己PR、長所短所の例文をご紹介します。
マインドマップの結果の活用方法
完成したマインドマップには、「自己PR」や「長所短所」の要素が詰まっているはずです。マインドマップを眺めながら自分にとって重要な要素をピックアップしてみることで、自己PRや長所短所をスムーズに作成できるでしょう。
実際に、上記で紹介したマインドマップから就活の軸や自己PR、長所短所の例文をご紹介します。
マインドマップを活用した「就活の軸」の例文
マインドマップを活用した「就活の軸」の例文
私は、大学で専攻したマーケティングの知識を活かせる環境を就活の軸としています。大学では、商品やサービスごとに適した販売経路や、ターゲットの絞り込み方、価格設定の仕方などについて学びました。勉強をする中で同じ商品・サービスでも販売方法を変えるだけで売上が何倍も増えることを知り、マーケティングの重要性や面白さを実感しました。
またこのゼミでマーケティングによって、それまであまり知られていなかった商品やサービスの販売実績が実際に伸びた御社の事例を知り、強い興味を抱きました。それ以来、商品やサービスの販売促進に携わることができる仕事に就きたいと考えるようになりました。そのため、フィールドワークを積極的に行い、データや情報を収集してマーケティングの知識を身に付けるよう意識しております。この自身の知見も活かしつつ、新しい商品やサービスの販売戦略を考え、物やサービスを広めることで世の中に貢献していきたいと考えています。
マインドマップを活用した「自己PR」の例文
私は、新しいアイデアを開拓していくことが得意です。趣味のお菓子作りでも、「同じレシピは二度と作らない」をポリシーとしていて、美味しいレシピでも次に作るときは必ず違ったアレンジを加えていました。毎回成功するわけではありませんが、独自のアイデアで美味しいお菓子ができたときの喜びは他の何にも代えがたいものがあります。
パン屋のアルバイトではメニュー開発に参加させていただき、実際に「サバレモンサンド」が採用され、お店のヒット商品になりました。手薄だったサンドイッチのラインナップで、他店にはないオリジナル商品を生み出せたことは、大きな自信になっています。競合他社や他の社員と被らない発想力、オリジナリティのあるアイデア創出力は、必ずや御社の業務でも活かせるものと自負しています。
マインドマップを活用した「長所短所」の例文
私の長所は、初対面の人ともすぐに打ち解けられることです。大学時代にサーフィンをはじめたのがきっかけで、年齢・性別を問わずたくさんのサーファー仲間ができました。打ち解けるコツは、積極的に自己開示をしていくことです。社内の人間関係や顧客との関係を構築していくうえでも、プラスになる性格だと考えています。
短所はマイペースなことで、何事も自分のペースで納得のいくまでやりきりたい性格です。趣味であれば許されても、ビジネスでは限られた時間で結果を出すことが求められてきます。そのため、今は何をやるにしても「何時まで」と時間を区切り、時間を意識して動くことを心がけています。社会にでてから顧客や一緒に働く人に合わせて動ける柔軟性やスピードを身に付けていきたいと思います。
マインドマップに取り組む際の3つのポイント

マインドマップは自由度の高いツールですが、最低限のルールがあります。以下の3つのポイントを意識して取り組むようにしましょう。
1.常に目的を意識する
マインドマップの作成は、脳が刺激される楽しい作業です。そのせいか、マインドマップを作っていると、いつの間にか「書くこと」自体が目的になってしまうケースがありますが、それはNGです。
マインドマップは、「どんな目的で書いているのか?」を意識しながら作成しなければいけません。就活であれば、当然、自己分析が目的になります。そして、自己分析の先には企業選びやES、面接などがあるはずです。そのような目的を常に意識しながらマインドマップを作ることで、出てくる言葉や関連付けの精度が高まり、完成したマインドマップから得られる収穫も大きくなるはずです。
2.カラフルにしてより視覚的にする
マインドマップでは黒ペン1色でも作成できますが、いくつかの色を使い分けることでよりわかりやすい仕上がりになります。
たとえば、自己分析のために「自分」をテーマに設定したなら、そこから「好きなこと」「嫌いなこと」「やりたいこと」「過去」「未来」などのグループに分岐していくパターンが考えられます。その際、グループによって文字の色や線の色を変えてみると、わかりやすいマインドマップができるはずです。
3.紙は一枚に収める
マインドマップを作成する際は、基本的に一枚の紙に収めるようにしましょう。二枚目や裏面に続くと項目(キーワード)のつながりが途切れ、後で見返したときにわかりづらくなってしまうためです。
たとえば「頑張ったこと」など派生項目をもっと深掘りしたい場合は、新しい紙で一から書き始めると良いでしょう。
【無料】マインドマップのオススメツール・アプリ3選

マインドマップは手書きで作成した方が、脳が活性化され、イメージが湧きやすいといわれます。できるだけ紙とペンを使って作成するのがオススメですが、就活中の忙しい時期は外出中や移動中の時間も有効に使いたいもの。そんなときにオススメの、マインドマップ作成ツールを紹介します。
■Xmind(エックスマインド)
Xmindは、PCにインストールして使うほか、スマホアプリも提供されているマインドマップ作成ツールです。無料プランと有料プランがありますが、無料プランでも豊富な機能・テンプレートを使うことができます。シンプルで見やすいインターフェイスと簡単な操作性から高い評価を獲得しており、作成したマインドマップはSNSなどでも簡単に共有できます。
■MindMeister(マインドマイスター)
MindMeisterは、自動でクラウド上に保存される無料のマインドマップ作成ツールです(有料プランあり)。スマホやiPadなどのモバイルアプリもあるため、PCで作成したマインドマップを他の端末でもチェックできるのがポイントです。シンプルで直感的な操作ができ、PC操作が苦手な方でも簡単に使えます。
■EdrawMind(エドラマインド)
EdrawMindは、ダウンロードして使用するマインドマップ作成ソフトです。無料プランと有料プランがありますが、無料版でも豊富な機能を使えます。放射線状やツリー型、魚の骨図など22種類のデザインプレートが用意されています。無料版でも作成できる数の制限がなく、作成したマップはPC内に保存できます。
マインドマップは手軽に始められるオススメの自己分析ツール
人間は、他人のことはわかっても、自分のことはなかなかわからないものです。「自分はどんな人間なのか?」の答えを見つける自己分析は難しい作業ですが、マインドマップを活用すれば、これまでの経験やそのときの感情などじっくり深掘りできます。マインドマップを活用して質の高い自己分析を行い、その後の業界選びや企業選び、ESや面接に活かしていきましょう。
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