就活を開始した際に行うほうが良いとされる「自己分析」。就活を成功へと導くカギは、あなたの特性や傾向について根拠をもって理解できている状態です。
しかし、頭で考えているだけでは良質な自己分析は難しいでしょう。そのため、自分について紙に書き出すマインドマップのような自己分析が有効です。
本記事で、マインドマップの活用メリットや作成方法について徹底解説いたします。
目次
マインドマップとは
マインドマップは、頭の中にある思考やアイデア、情報の流れを表現することです。一つのテーマを中心に連想した言葉を書き出し、見返すことで思考を整理します。その歴史は古く、1970年前後にイギリスの著述家で教育コンサルタントのトニー・ブザンが、自ら考えた記憶の法則にあったノートとして、考案しました。
マインドマップは、 脳の自然な思考に沿った記録術です。そのため、アイデアを生み出すときや情報の整理に適しています。就活では、自分についてマインドマップへ書き出し、再確認することで、自己PRや企業選びの軸を作る際に役立ちます。
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マインドマップの他にも、自己分析はさまざまなやり方があります。自分史やモチベーショングラフなど、その他のやり方は下記記事をチェック!
マインドマップのメリット
マインドマップは、紙とペンで単語を書き出すだけで、さまざまなメリットが得られるツールです。主な3つのメリットを解説します。
メリット1:思考を整理して見える化できる
マインドマップは、紙に書き出すことで思考を見える化できます。いきなり文章にしようとすると表現に気を取られ、考えが出にくくなることも。また、頭の中だけで整理しようとすると、同じことを繰り返し考えてしまいがちです。
その点、マインドマップは、自問自答しながら思考を書き出すことで、言葉のつながりや全体像を把握できます。紙にまとめるだけで、思考の整理と見える化を同時に実現できるのが大きなメリットです。
メリット2:自由に発想を広げ、深められる
マインドマップは、一つのテーマに沿って単語を書き出し、思考の傾向や価値観を探る手法です。紙にまとめて見返すことで、新たな気付きが生まれます。
マインドマップに慣れると、発想力や思考力が自然と鍛えられます。日常的に使うことで、より深い自己分析にもつながるでしょう。
メリット3:いつでも気軽に取り組める
マインドマップは、思い浮かんだ単語を紙に書き出す作業が基本です。一度で完成させる必要はありません。紙とペンがあれば、すき間時間でも気軽に取り組めます。

マインドマップの書き方
マインドマップは、4つのステップに沿って作成します。
作り方
ステップ1:テーマを中心に書く
ステップ2:テーマからキーワードを派生させる
ステップ3:「なぜ?」を繰り返して項目を深掘る
ステップ4:作成したマインドマップを活用して自己PRなどを作成する
マインドマップの書き方と必要なものについて、詳しく解説します。
必要なものを準備
まずは、白紙とカラーペンを用意しましょう。罫線や色付きの紙は思考を制限するため、白紙が最適です。カテゴリごとの色分けやイメージ表現のために、カラーペンも準備しておくと便利です。
ステップ1:テーマを中心に書く
マインドマップは、横長の紙の中央にテーマを書き、そこから放射状に言葉を広げていきます。テーマは「自分」「就活の軸」など就活に関することがオススメです。
ステップ2:テーマからキーワードを派生させる
中央のテーマから線を伸ばし、連想するキーワードをどんどん書き出します。線は「ブランチ」と呼び、最初の枝が「メインブランチ」、そこからさらに広げる枝が「サブブランチ」です。
思いつくままに単語を書き出すことが重要です。スマホアプリにも「ブランチ」機能があるので活用してみましょう。
例として「夢」「大切にしていること」などをメインブランチにし、必要に応じて「アルバイト」「社会貢献」なども自由に構成できます。

ステップ3:「なぜ?」を繰り返して項目を深掘り
書き出したキーワードに対し、「なぜ?」「だから何?」と自問自答を繰り返して深掘りします。 例:サーフィン→なぜ?→「自然・海・仲間が好き」→そこからさらに派生。
同じ言葉がサブブランチに出てきた場合は、色分けや線でつないで関連性を見える化しましょう。共通点が新たな気付きを生むかもしれません。
深掘りは「もう出てこない」と感じるまででOK。後から見返して追記することも可能です。
ステップ4:作成したマインドマップを活用して自己PRなどを作成する
完成したマインドマップには、自分では気づかなかったキーワードやエピソードが並んでいるはずです。 そこから強み・弱み・特徴を拾い、自己PRや志望動機に活用しましょう。
スムーズかつオリジナリティのある自己PRが完成します。
社会に出る前に有効なのは、インターンに参加して、実際に社会勉強をしておくこと!
自己分析していた内容が合っているかどうかを確かめる意味でも、非常に役立ちます。dodaキャンパスの「インターンシップ参加心構え講座」はインターンに向けて徹底対策できるため、もし少しでも気になっている人は、参加して準備しておきましょう!

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マインドマップ作成のポイントと注意点
マインドマップを作成する上で、押さえたいポイントと注意点がありますのでこちらもぜひチェックしておきましょう。
注意点①目的を明確にする
就活におけるマインドマップは、自己PRや企業選びの軸を作るのが目的です。 「何のために作るか」を意識することで、必要なキーワードが自然と浮かびやすくなります。楽しく作業する中でも、目的を見失わないことが大切です。
注意点②1テーマ=1枚で完結
マインドマップは、1つのテーマにつき1枚にまとめるのが基本です。
分割すると全体像が見えづらくなります。紙が足りないときは、深掘りしたキーワードを新たなテーマとして別紙に展開しましょう。

「どんな食感が好き」「好きな食感のお菓子名」など、さらに広げたいときは、別の用紙を用意します。テーマを「オリジナルアレンジ」または「食感」として新しいマインドマップを作成するイメージです。
注意点③色分けで視覚的に整理する
マインドマップは、カテゴリごとに色分けすると見返しやすくなります。似たカテゴリは同系色で濃淡をつけると効果的です。 イラストを使う場合は、色ではなく記号や線の形で分類を意識しましょう。
注意点④単語で書く
文章ではなく、単語で表現するのが基本です。たとえば「自分の強みと弱み」は、「強み」「弱み」と分けて書きます。 単語にすることで発想を広げやすくなり、作業効率も向上します。
マインドマップで自己分析から志望動機まで一貫性を!
マインドマップは「自己分析」だけに使うものだと思っていませんか? 実は、自己PR・ガクチカ・企業選びの軸など、 あらゆる就活シーンで活用できる強力なツールです。
たとえば、マインドマップで「ビッグデータ」から「需要予測」へと連想を広げた結果、企業選びの軸が明確になった就活生もいます。 ほかにも、「趣味」や「アルバイト」から自己PRを深掘りしたり、「初対面の強み」や「マイペースな短所」などを論理的に整理する例も。
「書く前に悩む」のではなく、「書きながら見つける」――マインドマップならそれができます。
さらに、就職後もタスク管理や目標設定、課題解決に活かせるなど、社会人の思考整理にも役立つ万能スキルです。
以下で実際の例文も交えて、就活前後の活用法を紹介していますので、ぜひ、あなたもマインドマップを“使える武器”に変えてみてください。
就活での活用
就活でマインドマップが活用できるのは、次の場面です。
- 企業選びの基準
- 自己PR
- 長所・短所
- ガクチカ
- キャリアプラン
実際に、マインドマップを活用した例文をご紹介します。
マインドマップを活用した「就活の軸」の例文
私は、大学で専攻したマーケティングの知識を活かせる環境を就活の軸としています。大学では、商品やサービスごとに適した販売経路や、ターゲットの絞り込み方、価格設定の仕方などについて学びました。勉強をする中で同じ商品・サービスでも販売方法を変えるだけで売上が何倍も増えることを知り、マーケティングの重要性や面白さを実感しました。
またこのゼミでマーケティングによって、それまであまり知られていなかった商品やサービスの販売実績が実際に伸びた御社の事例を知り、強い興味を抱きました。それ以来、商品やサービスの販売促進に携わることができる仕事に就きたいと考えるようになりました。そのため、フィールドワークを積極的に行い、データや情報を収集してマーケティングの知識を身に付けるよう意識しております。この自身の知見も活かしつつ、新しい商品やサービスの販売戦略を考え、物やサービスを広めることで世の中に貢献していきたいと考えています。
マインドマップを書いて「ビッグデータ」から「需要予測」し、売上が増えたことを学んだ経験から就活の軸を作成した例です。就活の軸がはっきりしているので、後半の志望動機がより引き立ちます。
マインドマップを活用した「自己PR」の例文
私は、新しいアイデアを開拓していくことが得意です。趣味のお菓子作りでも、「同じレシピは二度と作らない」をポリシーとしていて、美味しいレシピでも次に作るときは必ず違ったアレンジを加えていました。毎回成功するわけではありませんが、独自のアイデアで美味しいお菓子ができたときの喜びは他の何にも代えがたいものがあります。
パン屋のアルバイトではメニュー開発に参加させていただき、実際に「サバレモンサンド」が採用され、お店のヒット商品になりました。手薄だったサンドイッチのラインナップで、他店にはないオリジナル商品を生み出せたことは、大きな自信になっています。競合他社や他の社員と被らない発想力、オリジナリティのあるアイデア創出力は、必ずや御社の業務でも活かせるものと自負しています。
趣味から自己PRへつなげた例です。趣味を生かしたアルバイトでがんばった経験も交えて書いています。「趣味」と「アルバイト」のカテゴリをつなげて考えることも、マインドマップで自分の思考が整理できたからでしょう。
マインドマップを活用した「長所短所」の例文
私の長所は、初対面の人ともすぐに打ち解けられることです。大学時代にサーフィンをはじめたのがきっかけで、年齢・性別を問わずたくさんのサーファー仲間ができました。打ち解けるコツは、積極的に自己開示をしていくことです。社内の人間関係や顧客との関係を構築していくうえでも、プラスになる性格だと考えています。
短所はマイペースなことで、何事も自分のペースで納得のいくまでやりきりたい性格です。趣味であれば許されても、ビジネスでは限られた時間で結果を出すことが求められてきます。そのため、今は何をやるにしても「何時まで」と時間を区切り、時間を意識して動くことを心がけています。社会にでてから顧客や一緒に働く人に合わせて動ける柔軟性やスピードを身に付けていきたいと思います。
趣味から長所・短所へ広げた例文です。「仲間」「初対面」「刺激」というキーワードから、入社後に良好な人間関係を構築できることが長所であると導き出しました。短所は「マイペース」というブランチから書いています。
就職後の活用
マインドマップは、就職してからも、次のような場面で活用できます。
- 仕事を覚えるとき
- 課題解決
- タスク管理
- 目標設定
仕事を覚えるときと目標設定の事例をご紹介します。

曜日ごとに行うタスクと仕事の簡単な流れをマインドマップで表現しています。仕事を教わるときは、メモを取るはずです。メモをマインドマップへまとめて整理すれば、全体の仕事が見えてきます。

2023年の目標を、趣味・スキルアップ・キャリアアップの観点から作成しました。概要しか記載していないものの、定期的に見返して付け加えられるのがマインドマップのメリットです。
マインドマップのオススメアプリ
オススメのマインドマップ作成アプリを4つご紹介します。選定基準は、2点です。
- 無料でマインドマップが作成できる
- パソコン・スマートフォンの両方から利用できる

■ Xmind(エックスマインド)
インストール型。無料版でもテンプレート選択や画像出力が可能。PC・スマホ間でデータ共有もOK。
推奨環境:Win7〜/macOS10.13〜/iOS13〜/Android8.0〜
Xmindの詳細はこちら
■ MindMeister(マインドマイスター)
クラウド型。無料で3つまでマインドマップ作成可能。プレゼン表示やMS Teams連携も対応。
PC・スマホ両対応。アプリあり。
MindMeisterの詳細はこちら
■ EdrawMind(エドラマインド)
インストール型。テンプレート数が豊富で、AI補助のマインドマップ作成も可能。
無料版は100ブランチ/2シート制限あり。スマホ編集もOK。
推奨環境:Win Vista〜/macOSX10.10〜/iOS11〜
EdrawMindの詳細はこちら
■ GitMind(ギットマインド)
オンライン型。無料版で10枚まで作成可能。出力形式が豊富(PDF・Word・PNGなど)。
端末問わず利用でき、データ自動同期。
GitMindの詳細はこちら
マインドマップは就活をスムーズに進めるための自己分析ツール
マインドマップは、自己分析や就活準備をスムーズに進める強力なツールです。本記事では、アイデアが出ない・就活に活用できないといったよくある悩みとその解決策を紹介しました。
読んだあなたも、さっそく自分だけのマインドマップを作ってみませんか?
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