充実した大学生活を送るため、入学したら海外に留学したい!という思いを抱く大学生は多くいるのではないでしょうか?日本学生支援機構の調査によると、2018年には1年間で約11万5千人もの学生が海外留学を経験していたそうです。
しかし実際に留学をしてみると、
「大学生のうちに留学してもちゃんと就活の準備できるのかな?」
「留学経験を自己PRやガクチカにどう活かしたらいいんだろう?」
「そもそも就活で留学経験の有無ってメリットあるのかな?」
といった就活に対する不安の声を耳にすることがあります。
今回、同じように不安を抱いていた21卒の学生4人にインタビューを行い「留学中、また留学後にどんな就活をして、いかに留学経験を活かして内定を得たのか」について調査をしました!
オンラインでバーチャルに世界各国のクラスメイトと一緒に学べる新しい留学スタイル「オンライン留学」を検討している方、留学が延期や中止になってしまった方も多いと思います。
これから様々な方法で「留学経験」を望んでいる大学生や、既に留学をした大学生がその留学経験を無駄にせず、就活で差別化するための方法をご紹介します!
目次
まずは、インタビュイー(インタビューの対象者)の4人をご紹介します!それぞれに①卒年②留学先③留学年数④内定先を答えて頂きました。
大学在籍中に絶対留学をしたい!と大学入学時から思っていた4人の方々ですが、留学をすることによって予期せぬ就活の壁にあたったとか。第1章はその課題についてお話します!
大学在籍中に留学をすると就活にはどのような影響があるの?
1.0)留学生が抱える就活に対する課題
留学生の多くが抱える課題は以下の2点です。
1)スケジュール管理不足や就活関連情報の収集の難しさ
2)海外でのキャリアフォーラムへの準備不足
特にスケジュールに関しては、留学先によって大きく変わる点を留意する必要があります。実際に1年間の留学の場合、アメリカやイギリスでは5・6月頃に留学終了となりますが、オーストラリアでは12月に終了です。
従って、留学先によって日本での秋冬インターンに参加できるか等が変わってくるためスケジュール管理を上手くできていないとチャンスを逃してしまう可能性があります。
そして、多くの留学生が抱える大きな課題はボストンキャリアフォーラムへの準備や対策における問題です。
1.1)ボスキャリでよく聞く失敗の原因とは?
大学在籍中に留学をする人の多くが参加する大規模就活イベント「ボストンキャリアフォラーム(通称ボスキャリ)」。
日本での就職活動は6月が本番ですが、ボスキャリの本番はその前年の10月ですので日本の選考より先に経験します。
そのため、慣れない上にボスキャリという特殊な就活で「知らないことで失敗してしまう」事例をいくつか耳にしました。
ではそのボスキャリとは一体どのようなイベントなのでしょうか?
ボストンキャリアフォーラムは、毎年日本から200以上の企業が集まります。イベントは3〜4日間行われ、企業説明会やセミナーから最終面接まで全ての企業が同じ会場で終日選考を行います。
このキャリアフォーラムには下記のような特徴があります。
1,イベント開始日の約1ヶ月前から事前応募・選考が始まっている
2,午前中に1次、同日午後に2次面接といったハイスピードな選考フロー
3,海外経験のある学生のみ選考への応募が可能
4,事前応募をしなくても当日履歴書を提出すれば選考に進める可能性がある「ウォークイン」という制度
5,就活期の学生だけでなく低学年期の学生にもインターン選考枠が用意されているなど、どの学年でも参加可能
これらについて情報収集を怠りなんとなく留学をしていると、気づいたらイベントの1週間前になっていて事前応募の締め切りが過ぎていた!とか、企業研究も面接準備もままならないままウォークインを沢山して失敗した。。など後々後悔する結果に。
つまり準備不足やイベント当日の計画性の甘さが、ボスキャリでの内定獲得に大きく影響するようです。
今回インタビューした方も実際にボスキャリで経験した失敗談について触れていました。
その経験者が語るボスキャリでのポイントは第2章にてご紹介します!
1.2)英語は喋れて当たり前?留学生が面接でやっちゃいけないアピールの仕方
次に、面接で人事に見られるポイントについてご紹介します。
留学経験のある人の中には「留学に行った事実」や「英語を喋れること」ばかり成果としてアピールしてしまう人がいるのではないでしょうか。
しかし、実際に人事が見ている点はその滞在歴や言語能力の高さでは無さそうです。
今回実施したインタビューで
ーー人事にはどんなところを見られていると思いましたか?
という質問をしたところ、Mさんは留学の目的と経験の一貫性や論理的思考力をあげ、Hさんは問題解決力をあげ、Oさんは留学による価値観の変化や達成思考力をあげていました。
もちろん企業によって学生に求めている能力は異なります。しかしどの人事も「留学で異文化対応能力や言語能力を得る経験をしたこと」は大前提として捉えており面接で重要視していないようです。
より大事なのはその経験のストーリーにおいて
1)学生がどのように主体性や目的を持って行動し、
2)どのような感情を抱き価値観・学びを得て、
3)その後の行動に活かしていったのか
という点です。
特に2)については、海外だからこそ得られた感受性や異なる人種との交流を通した関係構築におけるスキル等を求められます。
その点を踏まえ、
1)主体性や達成思考力
2)状況把握力や交渉力
3)課題発見力や分析思考力
の3つの要点に沿った話し方をするように心がけましょう!
さらにその経験の経緯や過程、事後の活かし方においてどのように自分らしく行動したのかというこだわりについても深堀することで、自分にしかない強みや良さが明確になり、経験と自己PRに一貫性をもたらすことができるでしょう。
交換留学経験者に就活必勝法をインタビュー!
2.1)キャリアフォーラムで後悔しないための4つのポイント
留学期間中の就活で後悔しないために留意すべきポイントは下記の4つです!
1,数打てあたれば勝ち、ではなく確実に目星をつけよう
2,騙されたと思って夏から自己分析、9月から企業研究を始めよう
3,本当に行きたい企業は日本の選考に残してもいいかも
4,何よりもスケジュール管理能力をあげよう!
3年生の夏頃は就活期入りたてのため経験値が低く、希望する業界や職種をうまく絞れないと悩むことがあるでしょう。 しかし、ボスキャリは9月から参加企業が公開されているため、未熟さに関わらず自分の行きたい企業を見つけ出す必要があります。
実際にRさんとHさんはむやみやたらに応募したことを後悔しており、事前の準備を怠ってしまったことで、本番であるはずの面接が自分の認識の甘さに気づかされる練習のような場になってしまったと言っていました。
ーー海外でのキャリアフォーラムで後悔したことなどありましたか?
さらに、Rさんは以下のような失敗談についても触れています。
どの企業もこのケースに当てはまるわけではありませんが、ボスキャリの企業情報が公開されたら選考フローや応募条件を丁寧に確認する必要がありそうです。
日本の選考の前にボスキャリを経験できるのは留学生の特権です。
日本の選考より参加者の母数が少ないボスキャリを本番として捉え、そこに焦点をあてて動くか、それとも一度失敗や経験を経て、十分に自己分析を行えた状態で日本の選考に臨むためにボスキャリは練習として捉えるのか。自分に合った就活の仕方を考えて長期的な目でスケジュールを組むようにしましょう!
また、このスケジュール管理能力はイベント当日にも求められるスキルです。
むやみやたらに企業に応募し、面接の時間が被ってしまうと片方の面接の機会を逃してしまったり、本命企業の面接練習が十分にできなかったり、、そんなことは避けたいですよね。
そのためにも、早めの段階から自己分析と企業研究を十分に行い、自分が本当に行きたいと思う企業にフォーカスして十分な対策を行いましょう!
2.2)自己PRで差別化する方法とは?
インタビュイーの方々に自己PRでどのように差別化を図ったのか質問し、その差別化のためにどうしたら自分ならではの強みに気づくことができるのか聞いてみました!
Oさんは、周りの人が「◯◯な自分になりたいから△△な会社を探してたんだよね」と話をしていた時にそれがいつも腑に落ちず、「なんで自分のためにそんな頑張れるんだろう」と思っていたそうで、その考えが人との違いだと気づいたと言っていました。
Hさんは、留学先の経験が差別化のきっかけになったと言っていました。留学先で多様なアイデンティティを持つ人とそれが受け入れられる社会に触れて(留学前までは)周りの目を気にして生きていたが、どんどん自分を出していくようになったそうです。
そして自分を出したことで、受け入れてくれる人が周りに沢山集まるようになり、Hさんは以下のような強みを得ました。
Mさんは常に現段階の自分の能力に対する問題意識を持って、足りないものを得るためにどのような行動を起こすべきか考え決断していると言っていました。その計画力や決断自体が自分を表すものだと気づいたそうです。
ここまでインタビュイー3人の差別化の方法について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
留学をしようとしている人もそうでない人も、自分の強みを見つけ出せず悩んでいるのであれば、是非上のきっかけを参考に自分で行動を起こしてみてください!
2.3)留学するメリットは、ずばり◯◯できること!
前節のインタビューから、差別化をするためにはやはり人とは違う、自分ならではの良さや強みに気づくことがとても重要であることがわかりました。
人によって「自分ならではの強み」に気づくきっかけは異なりますが、インタビュイーの言葉からも、留学は新たな地に足を踏み入れ見たことのない世界や価値観に出会うことで自分を見つめなおしたり、新しい自分の一面に気づける素晴らしい機会になり得るという点が大きなメリットであることが伺えます。
しかし、「確かに1年間のような長期留学なら自己発見におけるメリットがあるかもしれないけれど、1ヶ月のような短期留学でもそのような就活に使えるメリットはあるんだろうか?」と思う人もいるかもしれません。
韓国で1ヶ月の留学を2回経験したOさんは、短期留学のメリットについて以下のように言っています。
短期留学もメリットはあるようですが、それを着実に得て日本に帰れるか否かは自分の覚悟次第のようです。
最後にインタビュイーの皆さんに伺った「留学と就活を成功させるために意識すべきこと」のまとめを第3章にて紹介します!
留学したい人必見!留学と就活を両立させるためのポイントとは?
3.1)意識すべきこと
就活で何度も求められる「自分ならではの強み」のアピール。先ほどのメリットにもあったように、留学先の新しい環境はその強みの発見をもたらす機会であふれています。
では、その留学を充実させ、就活に活かすためにどのようなことを意識すべきなのでしょうか?インタビュイーの皆さん思う「意識すべきこと」を答えてもらいました。
ーー留学中に意識すべきことは何だと思いますか?
就活のことを意識すればするほど、留学先における学業が中途半端になってしまったり現地での新しい出会いや交流を避けてしまったりしてしまうでしょう。
それは留学にとっても就活にとってもマイナスな影響を与えてしまいます。
従って就活のための留学、ではなく「新しい物の見方や自分を発見するための留学」や「自分が掲げる目的のための留学」であることを忘れずモチベーションを自分で作り出すことが大切です。
そうすれば、留学中の行動にやらされてる感はなくなり、前向きな気持ちで挑戦し行動しようと思えるでしょう。
3.2)dodaキャンパス活用法
そしてMさんが話していたように留学と就活を両立させるためには、留学を全力で取り組みながら日本への意識も向けることを忘れず定期的に情報収集をすることがとても大切!
「でもどうやって情報収集すればいいかわからない、、」
そんな人のためにdodaキャンパスは就活に役立つノウハウを沢山提供しています!
dodaキャンパスでは、大学1年生〜大学4年生の全学年に向けたコラムやイベントに関する情報を日々更新しています。
自己分析の方法や日本の就活のスケジュールがわかるコラムから、面接対策等手取り足取りサポートしてくれるイベントまで、学生が抱える様々な課題を解決してくれるような内容が盛りだくさんです!
コロナ禍でイベントは基本オンライン開催のため、海外からの参加ももちろん可能です!
「あ〜あの時あれをやっておけばよかった」という後悔をしないためにも、情報収集やスケジュール管理を怠らず万全な就活準備をしましょう!
3.3)オンライン留学する人の差別化におけるポイント
新型コロナウィルスの影響により、留学を断念せざるをえなかった学生や日本からオンライン留学として授業に参加するよう求められている学生がいるのではないでしょうか。
もちろん、実際に留学先に足を運んでいなければ得られるチャンスは少なくなってしまうかもしれません。
しかし、これは「人事が留学生に求める」と考えられるスキルのうちの問題解決力を身につけ差別化を図る絶好のチャンス、と捉えることも可能ではないでしょうか?
このような状況下だからこそ、与えられた状況の中で自分ができることは何かを考えてみましょう!
例えば、大学のサークル活動がオンラインに切り替わっている交換留学先もあります。
そのようなオンラインで設けられている機会について情報収集し、アクションを起こしてみることで「人に語る内容のない留学経験」を「コロナウイルスにも負けず行動力を発揮し充実した留学生活を過ごした経験」というガクチカに変えるきっかけになるかもしれません。
ガクチカのストーリー構成の多くは、予期せぬ出来事を通してどのようにその困難を乗り越え今の自分がもつ能力や価値観をえることができたか、というものです。
コロナで留学がオンラインになってしまった、という予期せぬ出来事が既に目前にあるというチャンスを前向きに捉え逃さずに、差別化に繋がる自己発見の機会に自分の力で変えていくことが現在の留学生に求められるスキルかもしれませんね。
最後に
今回は、交換留学を経験した学生へのインタビュー調査をもとに、実際の失敗談からキャリアフォーラム等の就活で後悔しないために留意する点、インタビュイーの差別化方法から自己発見のための留学としてのメリットについて紹介しました!
留学の目的や経験は人それぞれであり、そこで何かを成し遂げることが正解というわけではありません。
しかし、どんな経験であったとしてもその過程や事後において自分が何を工夫し、何を感じ、どんな行動を起こしたのかについて話せるようになっておくことが重要です。
そして、そのストーリーに差別化を図れる自分らしさや自分にしかない強みが表れます。
実際に、インタビュイーの皆さんも、きっかけを得るべく行動力や達成思考力を意識していたことで、自分の強みに気づくことができたそうです。
そのように就活のガクチカのためにどのような成果をだすかに目を向けるのではなく、自分で設定した留学の目的を軸に、あらゆるマテリアル(人、モノ、情報)を巻き込んで勇気を持って行動をおこすことを大切にすれば、自然と新しい自分との出会いにつながると思います。
是非、皆さんもそれらを意識して行動してみてください。意外と近くに“きっかけ”は沢山あるかもしれません。
大手企業の内定を得た3人の自己PR事例をご紹介!
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自己PR集
私は、以下の二点は誰にも負けないアピールポイントだと自負しております。
・クロスボーダーな経験から得た誰よりもオープンマインドな姿勢
・新しいことへの挑戦による自己成長に貪欲な姿勢
私は、学業を一切疎かにしない前提の上、他のどの学生よりも幅広い経験をすることで成長することを、学生時代の目標としておりました。具体的には、体育会・インターン・事業立ち上げ・コーチ・ビジネスコンテスト・留学などの幅広い経験をしてきました。随時、自分の現状を振り返り、次の成長のためにはどのような環境が必要か考え、変化に臆さず、しっかりその場でしか得られないものを吸収してから環境を移すように行動をしてきました。その結果、三年間と限られた学生生活の間に誰よりも多くのものを吸収し、かつアウトプットでき、上記の姿勢が身についたと感じております。
私の強みは長期にわたる海外生活や部活を通して培った、周りを巻き込みながら主体的に行動し、結果を出せることです。
私はこの強みを活かし、体育会女子グラウンドホッケー部ではSNS改革を行い、チームを勝利に導きました。この取り組みの際、縁の下の力持ちとしてチームに貢献したいという強み想いを持って行動に移したからこそ、チーム全体を巻き込みながら実行することができました。また私は持ち前の明るい性格とコミュニケーション能力を活かし、様々なバックグラウンドを持つ人々と信頼関係を築き上げることを得意とします。今後社会に出ても、これらの強みを最大限に発揮し、必ず成果を出したいと考えています
私の強みは、最後まで諦めずにやり遂げることです。
大学二年生時には、イギリスのウォーリック大学へ一年間、交換留学へ行き、「サステナビリティ」を専攻しました。学問としてまだ新しい分野であり、専門知識をキャッチアップするのに苦労をしました。図書館に毎日通い、分からないことは関連した論文を探し、理解して授業での議論に参加できる様に努めました。現在は、引き続きこの分野について、大学の研究会で勉強を続けています。大学での経験を通じ大切なことは、①常に疑問を持ち、追求すること②普段、社会や世の中の情報に敏感であること③価値観の違う人々と議論や、自らのリサーチを通じて、多角的な視点で物事を捉えることだと学びました。最終評価では、最高評価のAを頂くことができました。これまで、日本とイギリスの大学で、SDGs(持続的可能な発展)について専攻し、今後、企業は利益のみならず、社会貢献をしていくことが求められ、これが企業としての評価に繋がると学びました。
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