新型コロナウイルスの影響によって、2022年卒の皆さんの就活はどのような状況となっているのでしょうか。
株式会社マイナビによる「2022年卒で流行った就活用語」の調査では、1位に「NNT(内定を持っていないことの略称)」8位に「無い内定」がランクインしています。
2022年卒 学生就職モニター調査|株式会社マイナビ
また、株式会社リクルートのリサーチでは、2021年8月時点での内定率は85.3%。去年の同時期と比較すると4.1ポイント高い一方、コロナ禍前の一昨年と比較すると5.9ポイントも低くなっています。
就職プロセス調査(2022卒)|株式会社リクルート
一方で、このような調査結果もあります。株式会社ディスコの学生モニターを対象とした調査では、2021年6月時点での内定率が71.8%。
この数値は、現行の就活ルールに変わった2017年卒~21年卒と比較して、一番高い数値となっています。
2022年卒6月1日時点の就職活動調査|株式会社ディスコ
つまり、スタートダッシュの早かった学生とそうではなかった学生とで、内定をもらう早さが二極化していると解釈できます。
昨年はコロナ禍になって間もない時期で、夏までに採用活動を終えられなかった企業が、秋冬も続行して学生を受け入れるかたちでした。しかし、コロナ禍でオンラインシステムの利用が盛んとなり、22年卒の採用活動は早期化していたと予想できます。おそらく、22卒秋冬採用は例年通り「欠員補充」を目的として行われるでしょう。
この記事では、10月以降の就活で気を付けるポイントや採用中の企業の見つけ方、そして内定をもらうために今やるべきことをお伝えします。
夏休み明けの秋以降も就活を継続し、納得して就活を終えるためにも、今からできることを1つ1つ確認していきましょう!
目次
10月からの就活の流れは?春夏までとの違いは?

春採用、夏採用=就活解禁(3月)から夏休みまで
4年生の3月に就活が解禁してすぐの採用は春・夏採用と呼ばれています。
最も採用数が多く、企業としても年間で最も採用活動に注力している時期です。そのため、新卒採用を行うほとんどの企業が募集活動をしており、内定数も多い傾向にあるのが特徴です。
選択肢が多い時期ですので、さまざまな業界の選考に挑戦しやすいですし、より自分に合った企業を見つけやすいでしょう。
そのため、基本的には夏休みまでに内定先を決め、その後の期間は残りの学生生活や就職準備のために使うことが理想的と言えます。
秋採用、冬採用=夏休み明けから卒業直前まで
夏までで採用予定人数が充足した企業から、徐々に4年生を対象とした募集活動を終了し、3年生のインターンシップ対応などに切り替わっていきます。
就職したい企業が決まっている場合は、秋・冬採用まで待たずに、春・夏採用でチャレンジすることが大切です。また採用予定人数も春・夏採用よりも少ない傾向にあるため、倍率も高いです。
そのため、春・夏以上にしっかりと準備をしてから臨まなければ内定を獲得することはできませんので、就活のやり方を見直して念入りに対策をしておく必要があります。
秋・冬採用でもチャンスは残っていますが、チャンスを掴むのが難しいため就職を決めるためにはかなりの努力が必要です。
就活は10月からやり直しても内定をもらえる?採用している企業は?

10月から内定を獲得することは可能ですが、これまでより厳しい状況であることは事実です。
「あなた自身を責める」ことや「あのときこうやってれば・・・」といった過去を後悔しても始まりません。
いきなり、「ガクチカ」のために何か取り組んだり、あなた自身のパーソナリティを変えることは難しいですよね。
ここからは、「企業の選び方」と「伝え方」を見直し、視点を変えていくことが内定への近道です。 企業の採用活動もかなり変わってくる中、どんな企業が10月以降も採用活動をしているのか企業の特徴を紹介します。
通年採用企業
通年採用とは、年間を通じた採用活動です(年間を通じて応募を受付けます)。
新卒採用では応募受付の時期を限定した新卒「一括採用」が主流ですが、人材獲得競争が激化する近年においては、新たな人材獲得の手段として「通年採用」が注目されています。
企業にとっては、新卒一括採用の場合は「指定する卒業年度に該当する学生、かつ、自社の選考時期に就活をしている学生」が対象になりますが、通年採用では「既卒者」「留学経験者」「外国人」などの多様な人材にアプローチが可能となるというメリットがあるため、大手企業でも一括採用と平行して、通年採用の窓口を設ける企業が徐々に増えています。
優良企業
10月以降でも、いわゆる「優良企業」に出会えるチャンスはあります。
ここで狙い目なのが、大手企業のグループ会社です。社名を聞くだけでは、一般的に学生からの知名度が低いため、9月までに採用予定人数を集められないようなグループ会社は「秋採用」を実施します。
しかし、大手企業のグループ会社は、年収や福利厚生などの待遇が大手企業とほとんど変わらないところも。
もしあなたが、秋以降も会社の安定性や待遇などを重視するなら、大手企業のグループ会社を狙ってみるのも良いでしょう。
秋採用、冬採用の注意点は?

春夏採用に比べて企業数が少ない
通年採用の企業も増えてきてはいますが、それでもやはり春・夏までよりも採用活動を行う企業は減ります。多くの企業は、10月に内定式を設定していますので、それまでに採用活動を終えられるよう進めます。
そのため、時間をかけて悩んだり、より多くの選択肢から選びたいと思っても、なかなか厳しくなってきます。
中小企業やベンチャー企業が多い
ベンチャー企業や中小企業からの求人割合は、春・夏に比べて多くなります。また、学生からの知名度が低いBtoB企業からの求人も比較的高い割合を占めます。
企業の知名度や規模にこだわると、なかなか就活が進みませんので、少し視野を広げていろいろな企業を見ていくようにしましょう。
倍率が高くなる
前述の通り、そもそも企業数が少なくなる中で、就活のやり直しをはかる海外留学組や公務員試験組、あと体育会組も参入してきます。
倍率自体も非常に高くなりますが、実質的に倍率以上の厳しい戦いになることは確実です。
10月からの就活に勝ち抜くためには、その狭く厳しい戦いに挑む覚悟と、しっかりとした準備が不可欠です。
面接で10月就活ならではの質問をされる
「なぜ、この時期に就活をしているのか?」という質問には、必ず答えられるようにしておきましょう。
これまでの就活で納得のいく内定を得られず継続しているのか、それとも10月から始めたのかなど、すべて正直に答えてください。
秋採用、冬採用を行っている企業の探し方は?

あなたの可能性を広げるためにも、またここからはより効率的に行動するためにも、第三者視点も取り入れて「使えるものは何でも使う」ようにしましょう。
新卒向け逆求人型サイトを利用する
企業から学生にアプローチをするスタイルを逆求人型といい、ナビサイトのような求人に対して学生が応募するスタイルとは異なります。
逆求人型サイトは、企業が学生のプロフィールを閲覧し、企業側から学生へオファーが飛んでくるスタイルとなります。自分に合った企業や今まで注目していなかった企業などからオファーが来ることで、効率的に就活を進めることができます。
dodaキャンパスは経験や自己PRなどをプロフィールに登録しておくと、それを読んだ人事担当者からスカウトオファーが届く逆求人型サイトです。
これまで見てこなかった企業からのオファーや、「いきなり役員面接」といった特別選考オファーなど、スカウト型のサービスを活用することは、特に秋・冬選考において内定への近道です。
新卒に“ダイレクトリクルーティング”の波! 採用の潮流となっているオファー型採用とは?
新卒向けエージェントを利用する
キャリアアドバイザーが学生の希望条件を元に求人を探して紹介するサービスです。
直接面談やテレビ電話面談を元にして、キャリアアドバイザーが求人の紹介含め、面接日の設定や合否理由のフィードバックも無料で行います。
就活に精通したプロから面接力を高めるための適切なアドバイスが欲しいという方もぜひ活用してみてください。
合同説明会などのイベントに積極的に参加する
積極的に説明会へ出向き、気に入った企業があればどんどんエントリーして選考を受けるのがコツです。
もう時期的に、エントリーを躊躇している暇はありません。それほど志望度の高くない企業でも、受ければ面接練習になりますので、気になる企業があれば迷わずエントリーしてください。
比較的受かりやすい業界や企業なら滑り止めになりますし、内定を獲得する感覚をつかんで、波に乗れるでしょう。
単独の説明会でも構いませんが、合同説明会なら一度のたくさんの企業を比較検討できるので、就活の時間が短縮できます。企業・業界研究にも役立ちますから、一石二鳥です。
10月からの就活で内定をもらう3つのポイントは?

【1】希望業界や企業選びの幅を広げる(考え方を変える)
秋・冬採用を行う企業が「夏までに採用充足できなかった企業」であることは事実です。
あなたが「みんなが知ってる人気企業に行きたい」「一流大手の一部上場企業に行きたい」と考えているなら、秋・冬採用はより一層厳しいでしょう。
ここからは、「あなたが成長できるか」「活躍できそうか」という観点で企業を選ぶことをオススメします。
もしその観点を吟味することが難しい人は、改めて自己分析をしてみましょう。
【事例付】自己分析の効率的なやり方。簡単にできる5つの方法も紹介
【2】志望動機を徹底して「個社単位」で磨く
企業側の秋・冬採用の主な目的は「採用予定人数の充足」です。
なので、この時期内定を出したい学生は「辞退しない学生」「必ず入社してくれる学生」です。
ということは、「私は御社に入社したいです!御社の内定が欲しいです!」ということをどれだけ伝えられるかがポイントです。
「なぜこの業界なのか?」といった「どの企業に対しても使える」動機ではなく、「業界の中でも御社じゃないといけないのか」「自分は御社でこんなことをしたいのだ」といった具体的な志望理由を言えるくらい、深堀りをして臨みましょう。
【3】面接対策を徹底して行う(身だしなみやマナー含めて)
「なぜこの時期でも就活をしているか、やり直しているのか」と言った質問も、秋・冬採用でよく聞かれます。
まず、自分の現状を分析してみましょう。失敗の原因を分析できる冷静さや素直で謙虚な態度は、企業に好印象にうつります。
また、志望動機含め、相手に伝えたいことが伝わっているのか、にはやはり「場数」も必要です。
表情や言葉遣い、立ち振る舞いも実はとても重要ですが、自分のことは自分だけでは分かりにくいものです。
もし、これまで自分だけで面接準備を行ってきた人は、必ず「第三者(親や先生・友達など)」を面接官に見立てた上で、フィードバックももらうようにしましょう。
そして、機会があれば、プロにアドバイスをもらうことをオススメします。
就活マナーに必要な電話やメール、面接の身だしなみから立ち振る舞いまでを解説
チャンスが少ない分、今から行動に移して内定をかちとろう!

10月からでも遅くはないものの、1日でも早く動くことはとても重要です。日に日に、企業側も採用活動を終了していくからです。
そして、あなたの残りの学生生活を充実したものにするためにも、この記事を読んだらまず何か1つでも行動に移してください。
皆さんの、ファーストキャリアのスタートが、より良いものになることを応援してます!
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