就活で企業に提出する履歴書。書き方や提出ルールはわかっていても、いざ提出するとなると不安になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、就活で提出する履歴書の書き方や提出のマナー・注意点などを詳しく解説します。提出時に慌てることのないよう、事前にチェックしておきましょう。
目次
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就活で履歴書を書くときの基本的なルール
履歴書には、本人情報や学歴・志望動機などを書く欄があります。それぞれ企業の採用担当者が見ているポイントを考えながら、適切な書き方を心がけましょう。
履歴書はどこで買う?就活で使える履歴書の入手先
就活で使用する履歴書は、書店や文具店・コンビニエンスストアなどで販売されている一般的な書式のものでよいでしょう。
下記の厚生労働省やハローワークの公式サイトでは、履歴書のダウンロードが可能で書き方のアドバイスも載っており、こちらも参考になります。
- ダウンロード先:厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」
- ダウンロード先:東京ハローワーク
- 自大学指定の履歴書:大学構内の販売店
万が一、履歴書の様式で不明な点がある場合は、企業に直接確認してみましょう。
履歴書の書き方とテンプレート
履歴書の各記入欄について、どのような書き方が良いのか詳しく見ていきます。
ちなみに、就活で使用する履歴書は、指定されない限り「手書き」「パソコン」のどちらでも構いません。書き方によって合否が左右される可能性は低いため、やりやすい方法で作成すると良いでしょう。
手書きで書く場合は、 綺麗な字よりも「丁寧に書くこと」が大切です。記入は黒のボールペンで、修正テープなどの使用は控えましょう。
氏名や住所欄
氏名や住所欄を書くときは、次の点に注意しましょう。
- 漢字は略字などを使わず、運転免許証などに記載されているのと同じ文字を書く
- 生年月日は和暦か西暦のどちらかに統一する
- 年齢は記入日ではなく送付日時点の年齢を書く
【氏名や住所欄の見本】
写真
写真に関する注意点は次の通りです。
- サイズ……写真サイズは縦40㎜×横30㎜が一般的
- 必要枚数……記入ミスや複数の企業に提出することも考え、20枚程度は用意しておく
- 撮影先……写真スタジオで証明用写真を撮ってもらうのがおすすめ(自撮りは避ける)
- 服装や表情……服装は清潔感があるスーツがベスト。口角を上げて歯が見えない程度に微笑む
電話番号やメールアドレスは、企業から連絡が来る場合を想定し、すぐに連絡がつく連絡先を記載しましょう。
(※メールアドレスを書くときは、企業からのメールを受け取れるよう受信拒否リストの設定は確認しておきましょう)
学歴欄
学歴欄は職歴欄と同じになっているため、学歴と職歴は分けて書きましょう。
【学歴欄記入時の注意点】
- 学歴欄の書き始め(最初の行)は中央に「学歴」と記入する
- 年月は和暦・西暦のどちらかで統一する
- 学歴は中学校卒業から大学卒業見込みまで古い順に記載
- 中学は「中学校」、高校は「高等学校」と記載する
- 大学・大学院は学科・専攻まで正式名称で記入する
- 予備校などは学歴に入れない
大学名を書くときは、学科に加え専攻まで記載すると専門性もアピールできます。正式名称が長く一行で書ききれない場合は、二行にまたがって記載しても問題ありません。
就職活動時にまだ卒業していない場合は、語尾に「卒業見込み」「修了見込み」と書きます。大学院生の方は「○○大学○○学研究科○○学修士(または博士)課程」といったように修士課程・博士課程まで記述するのがポイントです。
休学などが理由で時系列で合わないところがある場合は、簡単に理由を添えておくと良いでしょう。
【学歴欄の見本】
職歴欄
学歴の記入が終わったら、1行空けて「職歴」と書きます。
就活で提出する履歴書では、基本的にアルバイト歴の記入は不要です。新卒エントリーの場合は、職歴欄には「なし」と記入します。希望の職種に関連するアルバイト経験があるなど特筆すべき点があるなら、自己PR欄に書くと良いでしょう。
学歴と職歴をすべて記入したら、1行空けて右端に「以上」と書いて学歴職歴欄の記入は完了です。
【職歴欄の見本】
免許・資格欄
「免許・資格」の欄には、自動車免許のような一般的な資格に加え、仕事と関係がある資格について記入するとよいでしょう。逆に、仕事とは何の関係もない資格は書かないほうが賢明です。もし資格がない場合は「特になし」と書けば大丈夫です。
「英検3級」など、評価されにくい資格は、持っていても書かなくてよいでしょう。
【免許・資格欄の見本】
志望動機、特技、好きな学科、アピールポイント
履歴書で最も力を入れたいのが「志望動機、アピールポイント」の欄です。
企業の採用担当者は、短期間に何百枚もの履歴書を読むことがあります。読む人の立場に立って、誤字脱字に注意し、伝えたいことを明確に書くよう心がけましょう。
志望動機欄を書くときは「PREP法」を使うと、わかりやすい文章が書けます。PREP法とは相手にわかりやすく伝える文章構成のことで、就活では下記のように書くと良いでしょう。
- 1.Point :結論(志望動機を簡潔に述べる)
- 2.Reason :理由(志望理由を伝える)
- 3.Example:具体例(志望に至ったエピソードなどを書く)
- 4.Point :まとめ(入社後のビジョンを伝えてまとめる)
文章作成のお作法はわかっているけれど「自分自身の文章に自信がない」という方も多いのではないでしょうか。そんな時は、採用のプロが無料であなたの自己PRを添削してくれる添削サービスの活用がおすすめです。
志望理由やエピソードなど、志望動機欄の記入で参考になるポイントも下記にまとめています。
企業の事業内容や学生時代の活動に当てはめて、わかりやすい文章を考えてみましょう。
【志望動機欄記入のポイント】
志望理由の例 | ・企業理念や経営戦略に共感した ・製品やサービスに興味をもった ・会社の文化や社風に共感した |
志望に至ったエピソードの例 | ・大学生活やボランティア活動での気づきがきっかけ ・アルバイトで業界のことをよく知るようになった |
入社後のビジョン | ・入社3年目までにはプロジェクトの中心的役割を担いたい ・入社10年目までにリーダーとして活躍したい |
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「趣味・特技」の欄は、面接で話が膨らむこともあるため、特筆すべき内容があるなら書くのがおすすめです。自己アピールは、あまり詰め込み過ぎず本当に伝えたい内容を1つか2つに絞ると良いでしょう。
【志望動機欄などの見本※IT企業に提出する例】
志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイント | 貴社に応募する一番の理由は、貴社の「〇〇※サービス名」が社会に与える影響について感銘を受けたからです。大学では「〇〇〇〇」を専攻していましたが、研究課題のなかで貴社サービスのことを知り、利益目的だけではなく自社製品を通じ社会貢献に取り組んでおられることに感銘を受けました。
私のアピールポイントは「コミュニケーション能力」と「リーダーシップ」です。学生時代に経験した〇〇でのアルバイトでは、□□のプロジェクトメンバーとしてリーダーを任され、在学中に△△という成果を上げることができました。貴社への入社を通じ、私は「〇〇※サービス名」がもっと社会の役に立てるよう、実務経験を積みながら専門分野での知識を深めたいと思っています。そして入社5年目には「〇〇※サービス名」に関わるプロジェクトでリーダー的役割を担い、貴社の成長に寄与したいと考えます。 |
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「志望動機欄の書き方がわからない」「自分の経験と企業の情報を結びつける方法がわからない」という方は、dodaキャンパスの「『志望動機』作成ワークシート」を活用してみましょう。志望企業の理念や主力製品などを書き出し、自分の関心事などを整理しながら志望動機の作成ができるツールになっています。
本人希望記入欄
本人希望欄は、特になければ「貴社の規定に従います」と簡潔に書けば大丈夫です。
ただし、家庭の事情がある場合など、勤務地や勤務時間で配慮して欲しいことがある場合は事情を書いておきましょう。詳しい内容は面接で伝え、入社後「そんなことは応募時に聞いていない」とならないよう、やむを得ない事情は書いておくと良いでしょう。
【本人希望欄の見本】
記載ミスを防ぐ!入学年と卒業年は「年号・西暦早見表」を参考にしよう
学歴欄の入学年や卒業年は、履歴書でも間違いやすい項目です。
卒業年などが1年ズレると「卒業してから1年間の空白を何をしていましたか?」など無駄な質問を受けることにもなりかねません。
下記のような元号西暦対照表を参考に、ミスのないように記入しましょう。
参考:元号西暦対照表
採用担当者は履歴書のどこを見ている?履歴書提出時の注意点
履歴書を書く際は、採用担当者がチェックしているポイントを理解しておきましょう。
下記は、採用担当者が履歴書を見る時に特に注目するポイントです。これらの内容を理解しながら書くと、理想の履歴書が出来上がります。
【採用担当者が履歴書を見るポイント】
- 基本情報の確認
- 自社にマッチする人材か
- 希望条件
基本情報に間違いはないか?
氏名や住所・学歴などの基本情報欄でチェックされるポイントは、基本的なパーソナルデータの確認がメインです。履歴書の情報は重要なデータです。入社後、履歴書の情報を人事情報として保管するケースもありますので、間違いがないように書きましょう。
誤字や脱字も採用担当者はチェックしています。誤字などを誤魔化して書いたり、修正テープを使ったりすると、マイナスの印象を持たれかねません。間違えた場合は、二重線や修正液などで訂正せずに初めから書き直しましょう。
自社にマッチする人材か?
志望動機や自己PR欄を見て、企業文化や価値観、今後活躍してくれる可能性があるかどうかを見ています。
履歴書を書く際は、自分の強みをアピールしつつ、どのように企業へ貢献できるのか志望動機として記載しておくことが大切です。
希望条件
勤務地などの希望条件と、採用条件にミスマッチがないかもチェックされます。
企業によっては全国勤務とエリア勤務を選択でき、それぞれで仕事の内容や職種が変わる場合があります。入社後に叶うかどうかは別としても、事前にしっかりと採用担当者へ伝えておくべき希望条件があれば、忘れず書いておきましょう。
就活の履歴書を提出するときのよくある質問
履歴書を提出する際によくある質問についても、詳しくお答えしていきたいと思います。
就活の履歴書で学歴はいつから書くべきですか?
履歴書の学歴欄には、中学を卒業した年からの学歴を記載します。
留学や休学など、特筆すべき点がある場合は面接でも質問されるため、時系列がわかるように詳細で補足しておきましょう。
アルバイト歴はどこまで書くべきでしょうか?
職歴欄には、アルバイト歴は書く必要はありません。
書くのであれば、志望動機欄に企業と関連性のあるアルバイトや、応募のきっかけとなったアルバイトについて書きましょう。
アルバイト歴を書いたら、面接では「仕事内容」や「アルバイトでどんな学びがあったのか?」など質問されることもあります。面接時には自分が書いた内容を読み返し、答えられるように準備しておきましょう。
履歴書はいつ提出するのでしょうか?
履歴書は、面接当日に持参する場合もあれば、事前に郵送やメールで提出する場合もあります。
いずれの場合も、企業が指定した期日までに提出しましょう。郵送する場合は、遅配なども考えられるため、2~3日余裕をもって発送するのが理想です。
就活の履歴書に使う写真のルールがあれば教えてください
履歴書用の写真は、証明写真サイズ(縦4cm×横3cm)が理想です。
背景は、無地の白や淡い色を選びましょう。服装はスーツが望ましいといえます。写真を撮影する時は、清潔感と前向きさが表れるように目線を高く、口角を少し上げるイメージで撮ると良いでしょう。
できればプロの写真スタジオで撮影してもらうのがおすすめです。
履歴書は手書きかパソコンどちらが好印象ですか?
手書きでもパソコンでも、採用担当者の印象は変わらないでしょう。もちろん「履歴書は手書きで」と指定された場合は、指示に従う必要があります。
文字に自信がない方は、パソコンで履歴書を作成したほうが読みやすいというメリットもあります。どちらで提出するかは、企業の指示や読みやすさで選ぶと良いでしょう。
履歴書を郵送するときの封筒や送り方にルールはありますか?
履歴書を郵送するときは、封筒の書き方など下記4つの点に注意しましょう。
- 住所や会社名などは手書きで省略せずに書く
- 封筒表面の左下には内容物が一目でわかるように「履歴書在中」と書く
- 封筒には履歴書と挨拶文を一緒に同封する
- 履歴書を入れる封筒は、白無地の「角型2号」が一般的
また、郵便局の配送ミスなどもあるため、履歴書を送る際は書留などを利用し、後日追跡できるようにしておくと安心です。
履歴書をメールで送る場合の注意点があれば教えてください
履歴書をメールで送る場合は、下記5つのポイントに注意しましょう。
- ファイルはPDFで送信する(PDFならどのデバイスでも同じように表示される)
- ファイル名は「名前+履歴書」がわかるようにする。(山田太郎_履歴書.pdfとしておくと採用担当者がファイルを管理しやすくなる)
- メールの件名は明確かつ簡潔に
- メール本文では、簡単な自己紹介のあと履歴書送付であることを書く。連絡先情報も忘れずに記載する
- 送信前にメールアドレス、件名・本文・添付ファイルなどに誤りがないか確認する
また、何らかの事情で送信エラーとなるケースもあります。送信ボタンを押したあとは、メールソフトの「送信済みアイテム」にメールが格納されているか、よく確認しておきましょう。
履歴書を書くときは採用担当者が見るポイントを見極めよう
企業に提出する履歴書は、とても重要な書類です。また、採用担当者は履歴書の内容をもとに、自社にマッチする人材かどうかを見ています。
履歴書を書く際は、記入ミスがないことはもちろん、採用担当者の立場にたって書くのがポイントです。志望動機欄の書き方について不安があるなら、dodaキャンパス「『志望動機』作成ワークシート」のダウンロードをおすすめします。
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