インターンシップに参加したときは、積極的に質問するのがオススメです。インターンシップの内容に関する質問はもちろん、企業の将来性や待遇など、知りたいことはどんどん質問すると良いでしょう。
ただ、いきなり「質問はありますか?」と言われても戸惑うこともあります。
今回は、インターンシップ参加時の理想的な質問内容について、例文を交えながら詳しくご紹介!インターンシップでの質問は、採用担当者にポジティブな姿勢を見せるチャンスです。ぜひ積極的に質問できるよう準備しておきましょう。
目次
インターンシップで質問する3つのメリット
質問の例文をご紹介する前に「インターンシップで質問する3つのメリット」について簡単に触れておきたいと思います。
インターンシップでの質問は、「単なる情報収集の手段」ではありません。目的ある質問ができれば、「自分がやりたい仕事と事業内容がマッチしているか?」なども詳しく知れるでしょう。
また、積極的な質問は、自分の熱意やポジティブな姿勢を見せることにもつながるため、採用担当者にも良い印象を与えます。
インターンシップで質問する3つのメリット
1.企業風土や働く環境を深く理解できる
2.やりたい仕事が明確になる
3.意欲をアピールできる
1)企業風土や働く環境を深く理解できる
インターンシップで質問をするメリットのひとつに「企業風土や働く環境を深く理解できる」点があります。
企業のWebサイトや会社案内だけで、実際の企業風土や働く環境を理解するのには限界があります。インターンシップでは、企業の担当者と一緒に仕事をするケースもあるため、業務中に質問をすれば、より理解も深められるでしょう。
内閣官房資料「2025年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」
2)やりたい仕事が明確になる
「やりたい仕事が明確になる」点も、インターンシップで質問をするメリットといえます。
例えば「マーケティングの仕事に就きたい」と思っても、実際どんな仕事をしているのか実感がわかないことも多いでしょう。マーケティング分野で活躍している先輩社員に「仕事のやりがい」「大変なこと」などを質問できれば、自分がやりたい仕事と志望企業がマッチしているのか、理解度も深まります。
3)意欲をアピールできる
インターンシップでの積極的な質問は、自分の意欲をアピールできるチャンスです。
必要以上に自分を良く見せる必要はありません。ただし「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」の場合は、学生の情報が選考に利用される可能性が高いです。第一志望の企業が主催するインターンシップで積極的な質問をすれば、採用担当者にポジティブな印象を残せるでしょう。
インターンシップの質問|ケース別7個の具体例
ここからは、「企業の将来性に関する質問」や「待遇に関する質問」など、7つのケース別で理想的な質問の例を見ていきます。
いくつかの代表的な質問と、その質問をするメリットなどもまとめていますので、参考にしてください。
1)働く環境に関する質問
企業選びの重要なポイントのひとつに「働く環境」があります。インターンシップで聞くことができれば、企業選びの判断材料にできるでしょう。
また「手厚い福利厚生で社員を大切にしている」など、社員に対する経営層の考え方を知る機会にもなります。
【働く環境に関する質問の例】
質問の内容 | 質問の意図や注意点 |
---|---|
「高い業績を上げた社員への報酬など、目標にできるような仕組みはありますか?」 | ・企業選びで重要な待遇の中身を理解できる(いくらもらえますか?など、金額ばかりを気にする質問は控える) |
「リモートワークや時短勤務などのフレキシブルな働き方は可能ですか?」 | ・企業が社員の働き方ニーズやトレンドにどう対応しているかがわかる |
2)企業の将来性やビジョンに関する質問
「企業の将来性やビジョンに関する質問」は、積極的に質問したい内容のひとつです。
企業の採用担当者や責任者の方から、将来のビジョンなど「生の声」を聞く機会があれば、ますます企業への興味も湧くでしょう。
【企業の将来性やビジョンに関する質問の例】
質問の内容 | 質問の意図や注意点 |
---|---|
「今後10年以内にもっとも成長を期待する分野はなんでしょうか?」 | ・自分のやりたい仕事と企業の方向性がマッチしているかがわかる |
「将来、競合他社より優れたサービスを提供するための目標があれば教えてください」 | ・企業の将来性などがわかる |
「御社の〇〇(商品名など)の市場シェアはどれくらいでしょうか?また5年後のシェア目標に関する計画などはありますか?」 | ・企業の市場価値や方向性などが聞ける |
ただし、企業の将来性やビジョンに関する質問をするためには、事前のリサーチがとても重要です。前もってWebサイトで情報収集できる内容は、しっかりとリサーチしておきましょう。
3)業務内容や仕事のやりがいに関する質問
長期のインターンシップでは、長期間先輩社員と一緒に業務に携われることもあるため、業務内容や仕事のやりがいなどについて質問できる機会も増えます。
【業務内容や仕事のやりがいに関する質問の例】
質問の内容 | 質問の意図や注意点 |
---|---|
「この仕事で、もっともやりがいを感じる瞬間について教えてください」 | ・やりたい仕事がイメージできる |
「これまでで難易度が高く成功したプロジェクトなどがあれば聞きたいです」 | ・社員のやりがい度がわかる |
「過去の失敗事例から学んだことを教えてください」 | ・失敗が許されるチャレンジングな企業かどうかがわかる |
業務内容や仕事のやりがいに関する質問は、単に「〇〇を教えてください」ではなく、自分の考えを整理したうえで質問するのが理想です。例えば「私は〇〇の業務が社会貢献につながると感じています。実際はどうでしょうか?」など、自分なりの意見を入れると良いでしょう。
4)教育制度や研修サポート環境に関する質問
入社後の教育制度や、研修サポートに関する質問も良い質問のひとつです。
未経験の方や自分自身のスキルを高めることができる教育制度があるのか気になっているという方は、ぜひ聞いてみてください。
気になる点が払しょくされるようであれば、例の通りでなくても良いでしょう。
【教育制度や研修サポート環境に関する質問の例】
質問の内容 | 質問の意図や注意点 |
---|---|
「新入社員に対しては、どのような研修プログラムが用意されていますか?研修期間などについても教えてください」 | ・自己成長に関する意欲をアピールできる |
「入社後、〇〇のスキルを身につけたいと思っています。個人が自由に参加できる研修制度などはありますか?」 | ・企業が社員の人材育成にどれくらい取り組んでいるかがわかる |
「将来、昇進するうえでクリアしないといけない研修プログラムなどあれば教えてください」 | ・将来、昇進して会社に貢献したいという意思を伝えられる |
上記のほかに、研修制度を活用して活躍している先輩社員のエピソードなどを聞くのも良いでしょう。
5)ワークライフバランスに関する質問
「仕事とプライベートの両方を充実させたい」と思うなら、ワークライフバランスに関する質問をするのもオススメです。
時間外労働を削減するための取り組みや、積極的な有給取得に関する取り組みなど、興味深い内容が聞ける場合もあります。
【ワークライフバランスに関する質問の例】
質問の内容 | 質問の意図や注意点 |
---|---|
「仕事とプライベートのバランスを保つために、特別な取り組みなどがあれば教えてください」 | ・従業員の健康やプライベートの時間確保などに関する企業側の姿勢を知れる |
「育児休暇など安心して働き続けられる仕組みはありますか?」 | ・子どもができたあとも働き続けられる会社かどうかがわかる |
「リモートワークやフレックスタイム制など、場所や時間にとらわれない働き方は用意されていますか?」 | ・効率性を重視した勤務体系があるかを知れる |
ただし、ワークライフバランスに関する質問では「プライベートの時間だけを重視するような聞き方」は避けましょう。
ワークライフバランスとは、仕事とプライベートの両立を意味します。質問をする場合は「仕事では〇〇な成果を出したいと思っていますが、一方でプライベートの時間も大切にしたいです」と、両方を重視していることをアピールするのが理想です。
6)企業の社会的責任や持続的可能性に関する質問
短期的な利益目標の達成だけではなく、企業の社会的責任や持続可能性に関する問いかけも、理想的な質問のひとつです。
【企業の社会的責任や持続的可能性に関する質問の例】
質問の内容 | 質問の意図や注意点 |
---|---|
「環境維持の面で、サステナビリティな社会を実現するため、どのような取り組みをされていますか?」 | ・企業の「社会貢献度」に関する温度感を知れる |
「社会貢献に携われるカリキュラムがあれば教えてください」 | ・入社後にもどれくらいの頻度で社会貢献に携われるか、リアルな実態がわかる |
ただし、社会的責任や持続的可能性を実現するには時間がかかります。現時点での取り組みについて成果が出ていない企業が多いのも実態です。環境問題など急を要する内容もありますが、批判的なトーンや攻撃的な質問は避けましょう。
7)インターンシップの経験と今後のキャリアに関する質問
参加しているインターンシッププログラムの内容と、今後のキャリアがどのようにリンクするのか質問するのも良いでしょう。
【インターンシップの経験と今後のキャリアに関する質問の例】
質問の内容 | 質問の意図や注意点 |
---|---|
「今回のインターンシップでは〇〇がテーマとお聞きしています。このスキルは将来どんな仕事の場面で活用できますか?」 | ・これから学ぶ内容と実際の業務との関係を詳しく知れる |
「インターンシップで学んだことが将来どのようなキャリアパスに影響を与えたか、実例などがあれば教えて頂きたいです」 | ・将来のキャリアビジョンや、やりたい仕事がイメージできる |
インターンシップの内容と入社後のキャリアに関する質問は、インターン参加時の意気込みをアピールするチャンスです。長期インターンに参加した学生の情報は、本選考時の参考にされるケースもあります。第一志望の企業でのインターンシップは、特に積極的に質問すると良いでしょう。
インターンシップで理想的な質問をする4つのコツ
上記のような質問例を覚えていても、急に「質問はありますか?」と聞かれると、つい慌ててしまいます。事前に質問を考えていても、インターンシップの内容と想定していたり、質問の内容が異なったりするケースも考えられます。
インターンシップで理想的な質問をするためには、次の「4つのコツ」を意識しておきましょう。
1.企業研究をしっかり行っておく
2.自分の考えをまとめ、仮説を立てておく
3.質問したいことはノートにまとめておく
4.当日わからないことは後日メールで質問する
1)企業研究をしっかり行っておく
インターンシップで理想的な質問をしたいなら、企業研究をしっかり行っておくことが重要です。
インターンシップを開催している企業のことを知らずに表面的な質問をしても、あまり意味がありません。「企業研究」といっても、あまり難しく考える必要はないでしょう。
下記のようなポイントをおさえておけば大丈夫です。
インターンシップ参加時にやっておくべき企業研究の例
●事業内容・・・企業の主力事業やサービスはどのようなものか?
●業界シェア・・・特定の商品やサービスのシェア率は?
●業界のトレンド・・・企業が属する業界の社会的なトレンド(例:環境保全の面で注目されているなど)
●中長期計画・・・5年後。10年後の目指したい姿は?
●社会貢献の取り組み・・・企業が行っている独自のCSR活動など
●人材育成・・・若手人材層への教育制度など
企業研究をしたいなら、「企業の公式サイトをチェックする」「新聞を読む」「会社四季報などの業界紙を読む」などの方法がおすすめです。
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2)自分の考えをまとめ仮説を立てておく
質問をする際は、自分の考えをまとめたうえで、仮説を立てておきましょう。
下記は、人材育成や研修制度に関する質問の例です。どちらの質問が採用担当者に良い印象を与えるか読んでみてください。
●パターンA「御社の人材育成に関する取り組みや、興味深い研修制度などがあれば教えてください」
●パターンB「私は将来〇〇の分野で活躍したいと考えています。御社の研修制度に関する情報を拝見し大変興味を持ちました。具体的に研修制度を活用してキャリアアップを実現された先輩社員の例があれば教えていただきたいです」
上記のAとBを比較すると、どちらが理想の質問かは一目瞭然です。自分の考えを整理できているパターンBのほうが、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
自分の考えをまとめながら常に仮説を立てておくことは、就職してからも役に立つスキルです。学生の頃から意識すると良いでしょう。
3)質問したいことはノートにまとめておく
インターンシップ参加前や参加時に疑問を感じたことは、事前にノートにまとめておきましょう。
突然、担当者から「〇〇さん質問はないですか?」と話を振られることもあります。急に話を振られてもいいように、質問を箇条書きにしておくなど、簡単にメモしておくのがおすすめです。
質問メモの例
「CSR活動に関する質問」(毎年〇月に~~活動実施、今後の方向性は?)
「キャリアアップの質問」(5年後のジョブローテーション、職種の希望は叶う?)
4)当日わからないことは後日メールで質問する
質問のタイミングを逃したり、聞きたい内容が整理できなかったりする場合は、後日メールで質問することも可能です。メールなら落ち着いて内容を整理できますし、熱意も伝えられます。
ただし、企業側のインターンシップ担当者は忙しく、一人で百人以上の学生の対応をしている場合もあります。返信を急がせるのは控えましょう。先方の時間を尊重するのがビジネスマナーです。
下記にメールで質問する場合のテンプレートも用意していますので、参考にしてください。
【メールでインターンシップの質問を送る場合の例】
書き方例 | ポイント | |
---|---|---|
件名 | 〇月〇日のインターンシップに関する質問/□□大学~~ | ・インターンシップの開催日がわかるように ・誰からのメールか?送信者が一目瞭然でわかるようにしておく |
内容 | お世話になります。〇月〇日の「~~インターンシップ」に参加させて頂きました「□□大学の▲▲です。インターンシップでは~~の経験ができ、〇〇の知識を深められましたこと、感謝申し上げます。 今回は1点だけお聞きしたい件がありメールさせていただきました。 【以下質問内容】 以上、大変お忙しいところ恐縮ですが、お手すきのときにでもご返信いただけますと幸いです。 □□大学▲▲ 連絡先:「****@****.com」「携帯080-****-****」 |
・はじめにインターンシップ参加の御礼を伝える ・質問はポイントを絞ってわかりやすく ・回答は電話で行われることもあるためメールと電話の両方を書いておく |
インターンシップ質問時の注意点
インターンシップ中の積極的な質問は大切ですが、質問をする際は一般的なビジネスマナーやタイミングを考えておくことも重要です。
企業側の担当者は忙しい時間を調整し、学生のためにインターンシップを企画してくれています。
相手に不快な思いをさせないよう、質問をする際は次の点に留意しましょう。
●忙しそうなときや会議中に質問しない
●マナーをわきまえる
●批判的な質問はしない
●質問の意図は明確にする
●質問し過ぎない
忙しそうなときや会議中に質問しない
担当者の方が忙しいタイミングや、会議中に無理に質問するのは避けましょう。
1day仕事体験のような短期のプログラムでは、質問できる時間も限られます。忙しい朝や準備時間中に質問してしまうと、プログラムの進行に支障をきたしてしまいます。
また、実際の業務を経験する長期のインターンシップでは、会議中など先輩社員が忙しくしているタイミングでの質問は控えるべきです。ただ、インターンシップに参加したときは、一日の業務の流れもわからず「いつ忙しいのか見当がつかない」と感じることも多いでしょう。
質問のタイミングがわからないなら、「少し質問をしたいのですが。何時くらいが良いでしょうか?」と、事前に聞いておくのがオススメです。相手の立場を考えた質問をすれば、協調性やコミュニケーション能力のアピールにもつながります。
マナーをわきまえる
質問をする際は、丁寧な言葉遣いと適切な敬語を使うなど、マナーをわきまえましょう。
「御社」や「貴社」といった言葉を使うのは当然ですし、相手にストレスを与えないような聞き方も大切です。
インターンシップの質問時に覚えておくべきビジネスマナーについて、いくつかのポイントをまとめておきました。
インターンシップの質問時に注意したいビジネスマナー
●相手の状況に配慮する・・・「3分だけお時間よろしいでしょうか?」
●聞きたいことは明確にしておく・・・結論を先に述べる(例:〇〇の件で質問です。など)
●質問し過ぎない・・・聞きたいことが多いからといって何度も質問しない。相手の時間を奪わない
質問をする際は、自分の言葉遣いや態度が相手にどんな影響を与えるのか、常に意識することが大切です。
批判的な質問はしない
インターンシップでは、自分の考えと企業側の方向性が合わないことも出てきます。
しかし、批判的な質問はできるだけ控えましょう。もし自分の考えと合わない場合でも、批判的な言葉をポジティブな言葉に変換すると、相手側を不快にさせずに済みます。
批判的な考えをポジティブな表現に変換する例
●この方法は非効率ではないですか?→肯定的な表現に変える「さらに効率を上げる方法はないでしょうか?」
●この方針は時代に合っていないと感じます→理解を深める質問に変える「〇〇な環境が重視されるなか、~~の方針を出された意図があれば教えていただきたいです」
●この進め方だと難しいと思います→提案をする「〇〇は難しいですが△△の方法だと上手くいくと思います」
質問の意図は明確にする
インターンシップで質問をする際は、質問の意図を明確にしておきましょう。
前置きが長いと「結局なにが聞きたいのかわからない」となり、理想の回答がもらえないこともあります。
質問をするときは「自分が何を知りたいのか?」「なぜそれを知りたいのか?」を整理してから聞くと、相手も理解しやすいですし明確な回答も得られます。
質問の意図を明確にした聞き方例
●人事制度の件で質問です。御社では新卒入社の3年後にジョブローテーションがあるとお聞きしました。新卒社員の配置転換などの方針などがあれば教えていただきたいです。私は将来〇〇の仕事に就きたいと思っており、ジョブローテーションの機会などを活用して多くの経験をしたいと思っています」
質問し過ぎない
多すぎる質問や、長々とした質問も避けましょう。
インターンシップに参加しているのは自分だけではありません。他校の学生も質問したいことがたくさんあるはずです。質問で多くの時間を奪ってしまうと、プログラムが長引くこともあり、所定の時間内に終わらない可能性も出てきます。
熱心に質問するのは悪いことではありません。しかし、協調性やまわりへの配慮を考えると、ひとり1件くらいの質問が理想でしょう。
「インターンシップでの質問」よくある不安にお答えします
インターンシップ中に質問する際には、緊張もしますし、さまざまな不安や疑問も出てきます。
最後にインターンシップの質問に関する「よくある不安」にもお答えしていきたいと思います。
インターンシップで質問する際の理想的なタイミングを教えてください
インターンシップで質問したいときは、あらかじめ決められた「質疑応答の時間内」で聞くのが理想です。
もし、質疑応答の時間内で聞けない場合は、休憩時間やプログラムが終わってから「質問があるのですが少しよろしいでしょうか?」と断りを入れ、質問すると良いでしょう。
長期インターンシップなどで社員とランチをとる機会などがあるなら、業務時間外のタイミングを見計らって質問するのもオススメです。ただし、なかには「休憩時間中は仕事の話をしたくない」という先輩社員もいます。質問はできるだけ簡潔にするよう心がけましょう。
採用担当者はインターンシップで質問する学生のどんな点をチェックしているのですか?
採用担当者は、インターンシップで質問する学生を見ながら、学生の関心度や理解度をチェックしています。
汎用的能力・専門活用型インターンシップにおいては、参加した学生の情報が選考に使われることもあります。そのため、協調性や熱意・コミュニケーション能力を見ている可能性もあるでしょう。
質問しないことがマイナス評価につながるとは限りませんが、せっかくのインターンシップの機会です。有意義な質問ができるよう、準備しておくのが理想です。
ちなみに、経済産業省が発行している企業向けの「教育的効果の高いインターンシップ実践のためのコーディネーターガイドブック」では、インターンシップ中の研修内容として下記のようなプログラムが推奨されています。この資料を見ると、インターンシップ中で見られるポイントがわかりますし、事後研修のタイミングでは積極的な質問が推奨されていることが良く理解できます。
【経済産業省資料より/インターンシップにおける研修について】
事前研修の内容 | 事後研修の内容 |
---|---|
◆実践スキルに関する内容 1)社会人マナーその他ノウハウ 2)論理思考・調査手法 3)プレゼンテーション技法 4)専門的な職種の場合は必須となる専門知識 |
◆成果確認、振り返り 1)インターンシップでの体験が「自分のキャリアパス」「企業」「地域社会」にとってどのような意味を持つかを振り返る 2)学生の振り返りと、企業や社員へのフィードバックの機会を与える |
参考:経済産業省公式サイト「教育的効果の高いインターンシップ実践のためのコーディネーターガイドブック」
給料や福利厚生のことを聞くと印象が悪くなりませんか?
給料や福利厚生に関する質問をしても、印象は悪くなりません。しかし、質問のタイミングや聞き方には注意しましょう。
例えば、インターンシップの質疑応答の冒頭で、いきなり「給料はどれくらいでしょうか?」と聞くのはナンセンスです。また「なぜ報酬のことを聞きたいのか?」など、質問の意図を明確にしておくことも大切です。
報酬のことを聞きたいなら、次のように聞くと良いでしょう。
「将来、御社で〇〇のキャリアを目指しています。キャリア実現のために報酬もモチベーションのひとつとしたいのですが、具体的な待遇について教えていただきけますでしょうか?」
給料や福利厚生に関する質問の仕方によっては「自分の利益だけを考えているのでは?」と、ネガティブな印象を与えてしまう場合があります。失礼な聞き方で損をしないためにも、質問の意図やタイミングをよく考えるようにしましょう。
インターンシップで面白い質問や鋭い質問をしたいです!良いアイデアをください
インターンシップでの「面白い質問」や「鋭い質問」としては、次のような質問があります。採用担当者から「よく考えている!」「自分なりの考えをもっている!」と思ってもらえる質問が理想です。
【面白い質問や鋭い質問の例】
業界の未来に関する質問 | 私は10年度の〇〇業界は~~になっていると思います。御社が考える10年後、どのようなサービスを提供していると思われるでしょうか? |
企業戦略に関する質問 | 同業他社では〇〇戦略が成功していると聞きました。差支えない範囲で競合に打ち勝つための戦略があれば知りたいです |
個人的な成功や失敗に関する質問 | 先輩社員の方々のなかで個人的に一番失敗したことと、そこから得た学びで、私たち学生に伝えたいことがあればお聞きしたいです |
インターンシップでは積極的に質問しよう!
インターンシップは、業界の実態や企業の考え方を理解でき、就職後の自分をイメージする絶好の機会です。
質問する機会があれば、積極的に質問するよう心がけましょう。
ただし、あまり深く考えず唐突な質問をするのは避けたいところです。インターンシップの質問では、意図を明確にし、マナーを守るよう注意しましょう。
積極的に質問し、知りたいことが明確になれば「将来のなりたい自分」に一歩ずつ近づけるはずです。
この記事のおさらい
●インターンシップで積極的に質問すれば、企業風土を良く理解でき、興味がある仕事と志望の企業がマッチしているか深く理解できる
●インターンシップでの質問は、マナーをわきまえることが大切。忙しい時間帯には質問しないなど相手の時間を奪わない配慮をすること
●質問するときは、自分なりの考えを整理してから聞くのが理想的な聞き方
●インターンシップで質問する際は、企業研究をしたり聞きたいことを事前にメモしたりするなど事前準備が大切
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