自己分析はさまざまな方法があるため「どの方法が自分に合っているかな…」といった疑問を感じ、実践できていない方もいるのではないでしょうか?
そんな方はぜひマンダラートを活用した自己分析を試してください。自分の「アピールポイント」や「達成したい目標に向けて今行うべきこと」がきっと見えてくるはずです。
この記事では、マンダラートの具体的な作成方法やメリット、作成時の注意点などについて解説を行います。マンダラートを上手に活用し、より深く自分を分析していきましょう。
目次
マンダラートとは?
マンダラートは「マンダラチャート」や「曼荼羅チャート」とも呼ばれ、その名の通り仏教の曼荼羅をヒントにして生まれたチャート図です。
曼荼羅模様に似た正方形のマス目を活用し、目標達成手段や知りたい事象が明確になります。このツールは、大物メジャーリーガーが高校時代に使用したツールとして有名ですが、就活の自己分析でも活用することが可能です。
マンダラートは自己分析に活用できる
マンダラートは就活における自己分析ツールとして、大きく分けて2つの方法で活用することができます。
1つ目は、目標達成に向けた計画立案です。
「〇〇業界での内定」といった達成したいゴールに向けて、何をする必要があるのか、自分には何が足りていないのかを分析することができます。
2つ目は、自分の長所や価値観の発掘です。
「自分はどういった性格なのか」「どのような価値観を持っているのか」について確認することができます。
マンダラートを就活に活用することで、自分という人間を詳細に分析し、目標に向けて実施すべきことを明確にできるでしょう。
マンダラートとマインドマップの違い
マンダラートとマインドマップの違いは、使用するタイミングと用途です。
マインドマップは、最終的な目的がまだはっきりしていない中でアイデアを広げたい時や、考えを言語化したい時に最適だといわれています。この方法では、中心にメインテーマを置き、そこから放射状に枝分かれする形で関連する情報やアイデアを展開することで整理が可能です。
一方で、マンダラートは「目標」や「知りたいこと」が割と明確な時に使用され、目標達成に向けた具体的な行動計画を立てる際に有効だといわれています。
したがって、マインドマップは思考の整理やアイデアの生成に活用し、マンダラートはそれをさらに発展させ、具体的な行動に落とし込む際に活用するとよいでしょう。
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マンダラートの作成方法
さっそく具体的なマンダラートの作成方法について確認していきます。
紙とペンがあれば作成可能ですが、パソコンを使用できる方はExcelやPowerPointを用いてやってみましょう。
ステップ1:マスを準備し最終的な目標を中央のマスに記載する
まずは分析を行うためのフレームを作成します。
四角形のマスを縦横9マスずつ(合計81マス)描いてください。この際、縦横3×3のマスごとに太線や二重線で区切ることで、視認性が向上し、より使いやすいフレームとなります。フレームの作成はこれで完成です。
続いてマス内です。作成したフレーム中央のマスに「達成したい目標」や「自分が知りたいこと」を記載してください。この時に記載する内容は曖昧な表現にせず、より具体的に記載することが重要です。最終ゴールが明確に定まっていないと、結局何をすればよいか分からず、この後のステップでつまずく可能性があります。
例えば、「就活成功」といった抽象的な目標は避けるべきです。「内定を3社取る」「〇〇社に内定をもらう」のように数字や固有名称を用いることで、目標達成に向けた道筋がより鮮明になるでしょう。
ステップ2:周囲8マスに目標達成に向けて取るべき行動を記載する
中央に記載するゴールが決まったら、次は周囲の8マスを記載します。この8マスには中央の目標を達成するために必要な要素を記していきましょう。
8つの要素を抽出する必要があるため、すぐに埋めるのは難しいかもしれません。しかし、あまり深く考えすぎず、まずは思いついた内容を入れていくことが重要です。
ここで記載する内容に間違いはありません。「この内容は適切ではないかな…?」と感じる内容が、普段は思いつくことができないアイデアの創出に繋がる可能性もあります。後からやり直しも可能ですので、手を動かすことを優先しましょう。
ステップ3:周囲8マスの内容を外側の9×8マスの中央にそれぞれ転記する
次はステップ2で抽出した8つの要素を、周囲を取り囲む3×3のマス目の中央に転記してください。
この8つはステップ1で作成した最終ゴールを達成するためのサブテーマであり、ステップ4で作成する内容と比較し、上位の位置づけとなります。そのため、この8つは表内で色付けをすることがおすすめです。
これにより、完成したときに一目で全体図を把握することができるでしょう。
ステップ4:外側を取り囲む9×8マスに対し、ステップ2と同様の作業を行う
続いて、ステップ3で転記した8つのサブテーマの周りに、そのサブテーマを達成するために必要となる行動を記載します。
これは、目標設定に向けた手段を決定する重要なステップですが、全マスを埋めることは決して簡単な作業ではありません。しかし、間をかけて熟考することで、より洗練されたマンダラートを作ることができます。
81マスすべてが埋まったら、自分だけのマンダラートが完成です。
ステップ5:アクション内容を精査し、一つずつ実行する
マンダラートが完成したら、外側のマスに記載したアクションを一つずつ実行します。
最終的な目標を達成するためのプロセス全体が一望できるため、自分の中で優先順位を決めることも容易となっているはずです。
また、これらのマスを定期的に見直し、新たなアイデアを追加することで、マンダラートは進化し続けるツールとなります。この反復アクションを通じて自分自身を適宜見つめ直すことで、確実に目標へと進むことができるのです。
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マンダラートを活用するメリット
自己分析ツールはさまざまな手法が存在しますが、一つ実施すれば自己分析が終了するといった完璧なツールはありません。
それぞれの手法にはメリットやデメリットがあり、組み合わせることで、より洗練された自己分析となります。得られるメリットについて本項で確認していきましょう。
手法がシンプルで使いやすい
マンダラートは81個のマスを埋めること以外に複雑なルールがありません。
連想ゲームのように目標達成に向けたアイデアを出していくだけでよいため、フレームワーク初心者でも容易に扱うことが可能です。
また、81マスの正方形以外に必要なフレームが無いため、作成する上で特別なソフトを用いる必要がありません。紙とペン・ホワイトボード・Excel・PowerPointなど、多岐にわたる方法で簡単にフレーム準備をすることができます。
そのため、今から自己分析を始める方にとっても、取り組みやすいツールであると言えるでしょう。
課題解決に向けた多くのアイデアを生み出すことができる
メインテーマから8つのサブテーマに分けて考えることで、課題を解決するための多くのアイデアを抽出することが可能です。
64個のアイデアを捻出する必要があるため、普段は思いつかない創造的なアイデアや、今まで気づくことができなかった長所の発見にも繋がる可能性も。
全体を俯瞰しながらアイデアの抽出を行うことができるため、見落としや抜け漏れを防ぎ、より細部まで行き届いた自己分析ができるでしょう。
目標達成に向けたプロセスが可視化される
マンダラートを使用すると、目標達成手段を可視化することが可能です。
81個のマスに目標を細かく分解して記入することで、最終ゴールを具体的かつ実行可能なステップに落とし込むことができます。
例えば、海外で活躍する外資系企業を目指す場合、英語力やコミュニケーション能力の向上といったサブテーマを立てることで、それぞれの進捗を一目で確認することが可能です。
最終的な目標に対して何が達成され、何が残っているのかを明確にすることができるため、計画の見直しや調整も容易になるでしょう。可視化することで目標に対する継続的なモチベーション維持にも期待ができます。
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マンダラート作成のコツ
マンダラートは簡単に作成することが可能で、非常に使いやすい自己分析ツールですが、作成方法が正しくない場合、その効果を十分に発揮できない可能性があります。本項でマンダラートを作成する際に意識したいコツを3つ紹介します。
最低でも81マスは埋める
マンダラートで自己分析を行う際、最低でも81個以上のマスを用いて、全てを埋めることが重要です。
全てのマスを埋めることで、自己の目標や行動について深く考え抜くことができます。
アイデアが浮かばないときは、そのサブテーマを一時的に放置し、別のテーマに取り掛かることも効果的です。これにより新しい視点が得られ、元のテーマへのアイデアが湧くかもしれません。
どうしてもマスが埋まらないときはワードを見直す
上述した方法を試しても全マス埋まらない時があるかもしれません。このような場合、まず考えるべきはサブテーマの適切性です。テーマが具体的でない、あるいは小さすぎるためにアイデアが限られてしまっている可能性があります。
このような際は、思い切ってサブテーマのワードを変えてみることがおすすめです。サブテーマを拡大した表現に変更することで、新たな視点で考えることができるようになるでしょう。
少し表現を変えるだけで、関連する語句が思いつく場合もありますのでぜひ試してください。
可能な限り具体的に記載する
マンダラートを作成する際、各マスに記載する内容はできるだけ具体的に記載することが重要です。
最初に作成する9マスは最終目標と関連要素であるため、多少具体性に欠けていても問題ありません。しかし外側にある64マスには、より具体的な行動や数値目標を設定することで、指標を明確に見える化することができます。
例えば、「英語力を鍛える」ではなく「TOEICで700点以上を取る」といった固有名詞や数字を用いた表現がおすすめです。これにより、各マスに対する進捗状況を把握しやすくなり、調整が必要な際にも迅速に対応することができます。
また、具体性を持たせることで、目標達成への道のりがクリアになり、行動に移すモチベーションも高まるでしょう。
マンダラートはちょっと難易度が高そうなので「別の自己分析方法を探したい」という方は、以下の記事も参考にしてみましょう!
マンダラートを自己分析に活用しよう
マンダラートは自己分析を行うための簡易で有効なツールです。
上手に活用することで、自分の強みや弱みを把握し、目標を達成するための道筋をはっきりと認識することができます。この記事で紹介した注意点にも気を配り、自分だけのマンダラートを作成してみてください。
そして、表の完成で満足することなく、マスを1つずつ着実にクリアしながら適宜見直しを行うことで、確実に目標達成に近づくことができるでしょう。
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