就職活動において避けて通れないものが「自己分析」です。
就活生になったとたんに自分の強み・弱みや将来のキャリアを考えろと言われても、どうすれば良いかわからずに悩んでしまうもの。
そんな不安を解消してくれるひとつの方法である「Will,Can,Must」。「やりたいこと・できること・すべきこと」からキャリアを考えるフレームワークを活用し、自身の価値観やできることに沿ってキャリアを考えることで、就職後のミスマッチを防ぐことにもつながります。
記事後半に、記入シート例を添付してあるので、ぜひ記入してみていただきたいと思います。
目次
「Will,Can,Must」を考える前に、自己分析を振り返ってみよう
理想のキャリア像を見つける「Will,Can,Must」の考え方に移る前に、今一度、自己分析を行っていただきたいと思います。
自己分析で大切なのは、 “等身大の自分を理解すること”。ありのままの自分を受け止め、把握することから始まります。
いま一度、自分がどんな人間なのか、どんな価値観を持っているのかなど、考えておきましょう。
自己分析のさまざまなやり方は下記をチェック!
自己分析の基礎1:これまでの経験を紙に書き出す
楽しかった、悲しかった、嬉しかった、悔しかった…。これまでの経験で、喜怒哀楽を感じた場面をできる限り思い出してみましょう。
頭の中で考えるだけではなく、紙やスマホに書き出してみるのがポイントです。 情報を“見える化“することで、思考を整理することができます。
自己分析の基礎2:経験を掘り下げる
これまでの経験を紙に書き出したら、次にそれらの経験を掘り下げてみましょう。なぜ嬉しかったのか?どうして悲しかったのか?そして、それらの経験が今の自分にどんな影響を与えているのか…など。色々と考えることで、さらに理解を深めることができるはずです。
「こんな時は、よく人に喜ばれたな」→喜ばれた原因は?
「こんな時、自分はいつも人に迷惑かけるな」→迷惑かけていたのはなぜ?
常に「WHY?」を大事にして、自分の経験を掘り下げてみましょう。
自己分析の「Will,Can,Must」ってどんな考え方?
自己分析の基礎をおこなったら、次は「Will,Can,Must」に当てはめてみましょう。「Will,Can,Must」は、「やりたいこと・できること・すべきこと」からキャリアを考えるフレームワークです。 3つが重なった部分が、自分の“生きがい”であり、理想だと言える でしょう。
さっそく、自分の「Will,Can,Must」を考えてみよう。
Will…やりたいこと
- 自分の将来像
- 仕事を通じて実現したいこと
- ロールモデル
- 理想の働き方・生き方
など
「スーツより、私服で働きたい」「ガチガチの上下関係が苦手なので、風通しのいい会社で働きたい」「とにかく大企業で働きたい」……。そんな些細なことでも大丈夫です。
また、やりたいことは“好きなこと“にもつながります。 好きなことは、働く際の原動力にもなるので、自分の心が踊ることを書き出してみましょう。
Can…できること
- 今の自分ができること
- スキルやこれまでの経験
など
「Can」では、自分の得意なことやスキル、今までの経験で培ってきたものを書き出してみましょう。大学生は、まだまだ具体的なできることが少ないかもしれませんが、学生時代に打ち込んだことや学んだことも立派な経験です。「誰とでも仲良くなれる」「集中力は誰にも負けない」「1つのことを長く続けることができる」「我慢強い」など、 自分の特性となる多くの“Can”を書き出してみましょう。
Must…やるべきこと
- 社会や会社からの要望
- ミッション/売上目標
- 将来的に身につけなければならないスキル・経験
など
「MUST」では、あなたが能力開発する上でやるべき事柄を記載します。会社として組織として求められる役割を想像し、何を成すべきか考えてみましょう。
例えば志望動機であれば、 世の中にある企業がどういうビジョンと理念のもと、どのような事業を展開し、社会に貢献をしているか? 興味のある業界は、世の中のどのようなニーズに応えようとしているか? を知ることで、MUSTが見えてくるはず です。
「Will,Can,Must」は志望動機を考えるときにも使える
この「Will,Can,Must」の考え方は、 自分のキャリア軸を考えるのに役立つだけでなく、志望動機にも反映することが可能 です。
Will=その企業でやりたいこと・やってみたいこと
Can=企業が求める人材像、志望している仕事に必要なスキル・経験があること
Must=自分に足りない面、仕事に必要なことを理解していること
志望動機例
「私は御社で~~をしたいと考えております。その理由は、~~だからです。(Will軸)
私は、学生生活、~~という経験をしてきました。~~といったスキルもあります。(Can軸)
入社した暁には、~~することが求められるので、そうしたスキル・経験を身につけ、御社や社会に貢献したいと思っております。(Must軸)」
いかがでしょうか?
「Will,Can,Must」を軸に志望動機を考えると、 ただシンプルに「~~したいと思っています」といった夢を語るだけの志望動機より、グッと論理的に説明することができます。
自分のやりたいことだけ話しても、企業はあなたを魅力的な人物だとは思ってはくれません。志望動機には、具体的かつロジカルな説得力が必要と認識しましょう。
「Will,Can,Must」の考え方で、ミスマッチのない就職を目指そう
就活のゴールは、誰もが知っている有名な大手企業に入社することではなく、自分の価値観にあった企業で働くことです。
せっかく内定をもらっても、入社後に価値観やワークスタイルの相違から「こんなはずじゃなかった」とミスマッチを引き起こさないためにも、今一度、自分の価値観を知ることが大切です。
今回ご紹介した「Will,Can,Must」以外にも、自分自身を知る方法はさまざまです。
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