「人に言えるほどの学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)がない」「ガクチカに自信がない」と頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか。
本記事ではガクチカの見つけ方や例文、今から作る方法について詳しく解説します。少しでも悩んでいる方は、面接や書類審査で自信を持ってアピールできるよう、ぜひ最後までご確認ください。
目次
誰にもガクチカはある!なぜガクチカがないと感じてしまうのか?
「学生時代に頑張ったことなんてない…」と思っている方へ。実は、あなたのさまざまな経験が“ガクチカ”になるかもしれません。ここでは、多くの就活生が見落としがちな“ガクチカの誤解”について、わかりやすく解説します。
1.大きな成果・実績が必要だと考えている
「大きな成果や実績がないと話せない」と思い込み「自分には人に誇れる輝かしい実績がない」と悩んでしまう人もいらっしゃるでしょう。しかし、 ガクチカで企業が知りたいのは、成果の大小ではなく「あなたらしさ」です。
- あなたが何を大切にして取り組んだか
- どんな姿勢で課題に向き合ったか
- そこからどんな学びを得たか
「全国大会優勝」「起業成功」などの派手な話は必要ありません。アルバイトで接客を続けた経験や、サークル活動で勧誘活動に精を出したことなど、一見地味でも自分らしさが伝わる内容であれば、立派なガクチカになります。
2.自分で納得した結果がない
自己評価が低いために、取り組んだ成果に納得できず、「ガクチカがない」と感じてしまうケースもあります。 例えば、学生時代に全国大会を目指して県大会止まりだった場合、周囲から努力を評価されても、本人が「全国に行けなかったから意味がない」と思えば、その体験をガクチカにするのは難しくなるでしょう。
しかし、ガクチカは 「どんな結果を残したか」ではなく、その過程で何を考え、どう行動し、何を学んだかが大切です。納得できる結果がないと感じている人は、後述する「ガクチカの見つけ方」を参考に、もう一度自分の体験を振り返ってみましょう。
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人事・採用担当者が知りたいことは〇〇!ガクチカの評価ポイントを知ろう
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で自分らしさを伝えるためには、企業の質問意図を正しく理解することが大切です。特に重視される3つについてご紹介します。
1)モチベーションと取り組む姿勢
企業はガクチカを通して、あなたがどんなことに熱意を持ち、どのような姿勢で取り組むのかを知りたいと考えています。これは、モチベーションの源泉が企業の理念とマッチしていれば、最大限力を発揮できる可能性が高くなるためです。
エピソードを通して、あなたの人柄が、企業が求める人物像と合致しているとアピールしましょう。
2)わかりやすく伝える力
ガクチカでは、「わかりやすく物事を伝える力」も見られます。具体的には「質問に対して端的に回答できるか」「エピソードを整理してわかりやすく話せるか」といった点です。
内容と同じくらい、どう伝えるかも重要です。以下のポイントを意識しましょう。
- 伝えたいポイントを事前に整理する
- PREP法などを使って、聞き手が理解しやすい順序で話す
3)経験からの学びや成長
企業は、「その経験を通じて何を学び、どう成長したか」を知りたいと考えています。
例えば、部活動でチーム運営に苦労したなら調整力や責任感を、アルバイトでのクレーム対応からは傾聴力や柔軟性を得たかもしれません。 経験を振り返る際は、次のように考えてみてください。
- この経験から何を学んだか?
- 似た状況でどう活かせるか?
これらを明確にすることで、再現性のある強みとして差別化につながります。
もし、過去の経験を振り返ってもガクチカを選ぶのが難しい場合は、dodaキャンパスのキャリアタイプ診断がおすすめです。キャリアタイプ診断は、質問に答えるだけで自分に合った働き方や、ご自身の特性が理解できるため、ガクチカのエピソードを選ぶ際にも役立つはずです。

ガクチカがないときの見つけ方

「どうしてもガクチカが見つけられない」という方に向けて、ガクチカの見つけ方を3つご紹介します。
1.成果の大小にこだわらず探してみる
成果の大小に関わらず、学生時代に熱中したことを思い出してみましょう。企業は「華やかな成果」よりも、あなたの人柄、考え方、どんな姿勢で物事に取り組んだかを知りたいと考えています。
例えば、「部活で毎日練習を続けた」「1つのアルバイトを継続した」「趣味に没頭した」なども立派なガクチカです。
まずは「自分が何を一番頑張ったか」を率直に書き出してみましょう。
2.過去の経験や行動を深掘りする
「頑張ったことが思いつかない」と感じたら、過去の経験や行動を細かく書き出してみましょう。ささいなことでも、意外とガクチカのヒントとなる場合があります。
書き出す経験や行動の例
- 趣味の登山を続けたこと
- 多くの本を読破したこと
- 祖父母にSNSの使い方を教えたこと
- お弁当作りを習慣にしていること
経験を深掘りする質問
- その行動を始めたきっかけは?
- 苦労したことや工夫した点は?
- 楽しさや、やりがいを最も感じた瞬間は?
- そこから何を学び、どのように仕事に活かせるか?
3.周囲の人に聞いてみる
どうしても思い浮かばない時は、友人や家族、アルバイト先の同僚など、あなたをよく知る人に聞いてみましょう。 自分では当たり前だと思っていても、周囲から見るとガクチカになり得るエピソードがあるかもしれません。

ガクチカにオススメのテーマ別 例文5選!
ここでは、アピールしやすい5つのテーマごとにガクチカの例文を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
アルバイトの例文
私が学生時代に力を入れたのは、パン屋のアルバイトです。
当初はレジ対応に時間がかかり、列を離れてしまうお客様も少なくありませんでした。そこで私は「お客様の待ち時間を削減し、1時間あたりに対応できる客数を増やす」という目標を立てました。達成のため、次の2点に取り組みました。
1)パンの種類と価格表を2週間以内に丸暗記する
2)レジ操作を動画で確認し、動作の無駄を洗い出す
これらの工夫により、レジ対応スピードが大幅に向上。結果として、ランチタイムの来客対応数を倍増させることができました。
私はこの経験から、課題に正面から向き合い、行動に移すことの大切さを学びました。入社後も、苦手な業務も前向きに取り組み、改善を重ねていく姿勢で貢献していきたいと考えています。
インターンの例文
私が学生時代に力を入れたのは、インターン先での業務改善です。
当初は業務に時間がかかり、先輩から指摘を受けることもありました。そこで私は「インターン終了までに、時間内で仕事を終えられるようになる」という目標を掲げました。まず、毎日業務後に振り返りを行い、ミスの原因や改善できそうな手順をノートに整理。分からない点はまとめて先輩に質問し、自分なりの工夫を加えながら改善を重ねました。
その結果、作業時間は当初の半分に短縮され、就業時間内で業務を完遂できるようになりました。
この経験を通じて、課題を自ら発見し、改善していく姿勢の重要性を学びました。企業でも、指示を待つだけでなく、常により良い方法を考え、前向きに取り組んでいきたいです。
私はこの経験から、課題に正面から向き合い、行動に移すことの大切さを学びました。入社後も、苦手な業務も前向きに取り組み、改善を重ねていく姿勢で貢献していきたいと考えています。
長期間継続していることの例文
私が学生時代に力を入れたのは、生活リズムを整えるための習慣づくりです。具体的には、毎日の朝食作りを継続してきました。
以前は夜型の生活が続き、朝食を抜くことも多く、体調を崩しがちでした。そこで、毎日朝食を作ることを日課とし、規則正しい生活を目指しました。夜のうちに翌朝のメニューを決め、食材もあらかじめ準備。また、週末にまとめて食材を買うことで、平日の朝にも余裕を持てるよう工夫しました。
その結果、朝の時間を有効に使えるようになり、体調も安定。学業やアルバイトにもより集中できるようになりました。この経験を通じて、習慣化と事前準備の大切さを学びました。社会人になってからも、目標に向けて計画的に動き、小さな積み重ねを成果につなげていきたいです。
サークル活動の例文
私が学生時代に力を入れたのは、フットサルサークルの雰囲気づくりです。
当時のサークルでは、大会が終わると練習参加者が減り、メンバーのやる気も低下していました。私は「年間通したメンバーの練習意欲維持」を目標に掲げ、どうすれば皆が前向きに取り組めるのかを考えました。
まず、一人ひとりに声をかけて悩みや不安を丁寧にヒアリング。そのうえで、練習に楽しさや達成感を感じられるような仕掛けを考案しました。また、定期ミーティングを設けることで、チームの一体感も高めました。
その結果、年間の練習参加率は50%から80%に向上しました。
この経験から、人の声に耳を傾け、周囲を巻き込んで組織を前進させる力の大切さを学びました。社会人になってからも、チームの意見を尊重しながら、より良い組織づくりに貢献していきたいです。
学業の例文
私が力を入れたのは、苦手科目の克服です。
統計学に苦手意識を持っていた私は、「次の試験で平均点以上を取る」という目標を掲げました。授業後は必ず復習を行い、教科書や参考書の内容を整理。さらに、友人と教え合う時間を作り、説明を通じて理解を深めていきました。
その結果、定期試験では平均点を大きく上回り、無事単位を取得。苦手分野に対しても前向きに取り組めるようになりました。
この経験から、計画に学習する力と、分からないことを粘り強く解決する姿勢の大切さを学びました。社会人になっても、新しい課題に臆せず挑戦し、自分なりの改善策を考えて行動に移す姿勢を大切にしていきたいです。
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まだ間にあう!本当にガクチカがない時の作り方

ここでは、アピールしやすい5つのテーマごとにガクチカの例文を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
1)インターンシップに参加する
企業での実務体験は、仮に短期間でも普段の生活では得られない多くの学びがあり、「ガクチカ」にも非常に適しています。 例えば、初めての環境で戸惑いながらも、先輩社員に教わりつつ目標を達成したエピソードなど、社会人とのコミュニケーションを通じてさまざまな経験ができます。インターンシップを「ガクチカ」として語るためには下記を意識しましょう。
・考えながら仕事に真剣に取り組むこと
・体験後に学んだ内容を整理し、自分の成長を振り返っておくこと
2)ボランティアなど大学授業以外の活動を行う
大学の授業以外の活動に参加することも、ガクチカとしてオススメです。これらは、企業に対してあなたの積極性や人柄を示す強力なエピソードとなります。
WEBのボランティアサイトや自治体の募集情報を調べ、興味を持てる分野(子ども、高齢者、環境など)を探してみましょう。活動後は下記について振り返り、整理しておくとガクチカ作成時、すぐに活用できます。
・なぜその分野に興味を持ったのか
・苦労した点や楽しかった点は何か
・活動の中でどのような課題に直面し、どう乗り越えたか
・何を学んだか
3)アルバイトを始める
アルバイトは、いち早く社会人経験ができるため、多くの学生にとって身近な成長の場となります。短期間の勤務でも仕事の責任感やコミュニケーション能力が養われ、就活で語ることができる経験も得られるでしょう。
アルバイト先を選ぶ際、家からの距離や時給も大切な指標ですが、ガクチカへの活用を考えるなら「仕事を通じて身につけたいスキル」を意識するとよいでしょう。仕事中も目的を持って働くことができるため、エピソード作りもスムーズに進むはずです。
4)資格を取る
資格は、履歴書にも書ける目に見える成果となり、ガクチカとしても非常にアピールしやすい内容です。目標達成に向けた「計画力」や「向上心」をアピールできます。
また、仮に試験で不合格となってしまった場合でも、積み重ねた「努力の過程」から得た学びは十分ガクチカとして語ることができる内容です。企業は「資格の有無」よりも、困難な課題に対してどのような姿勢で取り組んだかを知りたいと考えています。
5)趣味や特技について目標を決めて取り組む
趣味や特技も立派なガクチカになります。明確な目標を設定して挑戦すれば、達成までのプロセスや、挑戦からの学びをアピールできます。例えば、好きな曲をギターで弾くために毎日練習した経験は、継続力やチャレンジ精神をアピールする立派なガクチカとなるでしょう。
趣味も目標を持って努力すれば、大きな成長につながります。自分の好きなことを振り返り、挑戦してみたいことがないか考えてみましょう。
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小さな取り組みにも目を向けてガクチカを探してみよう
ガクチカを聞く目的は、華々しい成果や実績の証明ではありません。あなたが熱中した理由や乗り越えた苦難など、あなたの価値観をしっかり伝えることがポイントです。
「ガクチカが全くない!」と悩んだときは、成果の大小ではなく、素直な気持ちで夢中になった出来事を振り返ってみてくださいね。最後に本記事の内容を振り返ります。
本記事の振り返り
- ガクチカで大切なのは成果や実績の大きさよりも、取り組んだ過程
- 思い浮かばない時は過去の経験を深掘りし、周囲の人へのヒアリングも行う
- ガクチカがない時は、バイトやインターンなども検討視野に入れる
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