インターンシップに興味はあるけれど「どうやって企業を探すの?」、「どんな風に選んで参加する企業を決めれば良いかわからない」と、最初の段階でつまずいている人も多いのではないでしょうか。
本記事は、そんなあなたに向けてインターンシップの募集時期をはじめ、選び方や探し方、注意点について解説します。
目次
この記事の監修者

doda新卒エージェント事業部
キャリアアドバイザー
青山 直徒氏
大学在学中に教員免許を取得。新卒で学校法人の広報職として、高校生向けのオープンキャンパスや進路アドバイス業務に従事する。転職後は、doda新卒エージェントとして文理問わず大学生・専門学校生様を担当。不動産・建築業界の営業職に関する知見や「企業選びの軸」を作ることを得意とする。
インターンシップとは?
インターンシップとは、学生がその仕事に就く能力が備わっているかを見極めることを目的とした就業体験を行う活動と政府によって定義されています。
2022年に以下の4つに定義が改定されたため、まずはインターンシップに関わる基本情報として理解しておきましょう。

1)オープン・カンパニー(1day仕事体験)
オープン・カンパニーとは、企業だけでなく、就職情報会社や大学のキャリアセンターなども開催するイベントです。学年不問、内容も柔軟に設計できることから、企業や業界への理解を深める際の入り口とも言えます。
- 開催期間:超短期(単日)
- 就業体験:なし
- 参加可能な学年:不問
2)キャリア教育
キャリア教育は、大学が主導する授業や産学協働プログラムや企業がCSRを目的に開催されるものを指します。オープンカンパニーと同様、学年不問で開催されます。
- 開催期間:授業やプログラムによる
- 就業体験:なし
- 参加可能な学年:不問
3)汎用的能力・専門活用型インターンシップ
就業体験を伴い、学部3年・4年ないしは修士1年・2年の長期休暇に開催されるものを「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」と呼びます。
これまで開催されてきたインターンシップに相当し、企業側はインターンシップで得た情報を採用情報に活用することができるようになりました。
- 開催期間:5日以上 ※専門型は2週間以上
- 就業体験:あり ※必須
- 参加可能な学年:学部3年・4年ないしは修士1年・2年
参加する日数の半分は就業体験であることが定義されているため、仕事の進め方や社風を理解するのに役立ちます。
4)高度専門型インターンシップ ※試行中(23年12月時点)
修士課程や博士課程の高度な専門性のある学生を対象としたインターンシップ。特に高度な専門性が要求される実務を職場で体験できます。
- 開催期間:ジョブ型研究インターンシップは2カ月以上 ※修士課程学生向けインターンシップは検討中(23年12月時点)
- 就業体験:必須
- 参加可能な学年:修士課程・博士課程
上記の通り、インターンシップと呼べるのは2種類だけ!

5つのインターンシップの探し方、情報の集め方
それでは、実際にどうやってインターンシップ先を探せば良いのでしょうか。ここでは具体的な探し方や情報の集め方をご紹介します。
①就職情報サイト・アプリ
まずは就職情報サイトやアプリに登録し、インターン情報を効率的に探しましょう。業界や職種に特化したサービスを使えば、希望業界や職種が決まっている人にも最適です。ただし、応募が集中しやすく競争率が高い点や、サイトごとの掲載企業に偏りがある点にも注意が必要です。
②大学のキャリアセンター・就職課
所属する学生の就職支援を行う大学のキャリアセンター(大学によっては「就職課」など)でも、インターンシップ情報の紹介を行っています。キャリアセンターでは、応募書類の作成や面接対策などのサポートも受けられるため、自大学にある場合はぜひ活用してみましょう。
③企業ホームページ・SNS
企業の採用ページにはインターン情報や応募フォームがある場合があり、直接連絡して意欲を伝えるのも有効です。ただし、ホームページ確認には時間がかかるため、気になる企業はこまめにチェックし、SNSも併用して情報を逃さないようにしましょう。
④スカウト型就活サービス
企業やインターン探しは、どうしても知っている企業に集中してしまいます。「自分に合う企業に出会いたい」と考えている人は、あなたを魅力に感じた企業から直接オファーが届くスカウト型の就活サービスを活用してみましょう。自分では知り得なかった、きらりと光る魅力ある企業に出会える可能性があります。
ベネッセのdodaキャンパスは、あなたを魅力に感じた企業からオファーが届くベネッセの就活サービス。登録しておくと、自分自身では知り得なかった企業からオファーをもらうことができます。インターンはもちろん、早期選考や特別選考といったオファーも届くので、効率的に就活を進めたい人にオススメです。

⑤知人に紹介を依頼する
大学の先生やアルバイト先の上司・先輩、家族や親戚など、つてをたどってインターンシップ先を探す方法です。
インターンシップを大々的に募集していない企業の情報を得られる可能性や、インターンシップを検討していない企業でも実際に働いている社員からアプローチをかけることで間口を広げられる可能性があります。一方で、希望する業界や企業に勤める人を探すのは難しく、時間がかかるデメリットがあります。
インターンシップの選び方
就職活動において“こだわりすぎ”は禁物です。「自分はこの業界・企業しか行きたくない」と固執してしまうと、自分の視野を狭めてしまうため、インターンシップを選ぶ・参加する際には、業界や企業の選び方を押さえることも重要です。
具体的な選び方のポイントを見てみましょう
業界で選ぶ
漠然としていても、気になる企業がある方や行きたい業界が決まっているという方は、業界を軸にインターンシップを選んでみましょう。
希望する企業がインターンシップを開催していなくとも、同じ業界のインターンシップに参加することで業界への理解を深めることにつながります。同業界内で複数企業のインターンシップを受けることができれば、業界研究をより深掘りできるでしょう。
職種で選ぶ
インターンを選ぶ際は、興味のある職種から探すのも効果的です。
営業、企画、開発、マーケティングなど、職種ごとに仕事内容や求められるスキルは異なります。実際に体験することで、自分に向いている仕事や働き方のイメージが具体化し、今後のキャリア選択にも役立ちます。興味を持った職種があれば、積極的にチャレンジしてみましょう。
例えば、「営業」といっても業界や企業によっては新規開拓営業、ルート営業など細かく分かれています。多様な業界または企業でのインターンシップに参加できれば、自分が本当にやりたい仕事が明確になり、実際に選考に進む際も「なぜこの業界の、この企業でこの仕事をしたいのか」と、志望動機に説得力を持たせることも可能です。
企業で選ぶ
インターン選びでは、企業の特長に注目するのも有効です。
業界トップ企業、成長中のベンチャー企業、海外展開に強い企業など、それぞれに学べる内容や働き方のスタイルが異なります。自分の興味や将来のキャリアビジョンに合った企業を選ぶことで、より実りあるインターン経験につながります。興味を持った特長から選択肢を広げてみましょう。
インターンシップの内容で選ぶ
インターンはプログラム内容から選ぶ方法もあります。
現場体験型、ワーク参加型など内容はさまざま。得たいスキルや経験が明確な人は、目的に合ったプログラムを選びましょう。明確な目的がない場合も、惹かれるインターンを比較することで、自分の興味や学びたいことが見えてきます。
実施期間や場所で決める
志望企業や業界、職種を決めきれていない方にオススメの選び方です。
インターンシップの開催期間や開催場所を優先することで選ぶ基準が明確になり、選ぶ際の心理的なハードルが下がり参加しやすくなるでしょう。また学業と両立しやすくなる点や、幅広い業界や職種に関する経験・知識を吸収できるというメリットもあります。

インターンシップへ参加するまでの準備

上図は、2026年度に卒業を予定する26卒の学生の方向けのスケジュール表です。
こちらを参考にしつつ、実際にインターンシップへ参加する際の流れをステップごとに見てみましょう。
1)インターンシップに参加するための目的をしっかり持つ
「友達がインターンシップに参加し始めたから…」などと、何となくインターンシップに参加するのはもったいないと言えます。
志望する業界や企業が明確に決まっていない場合でも、インターンシップを通して“自分が何を得たいのか”という目的をしっかり考えてから参加することが重要です。目的を明確にすることで、例えば「社員の方ともっと交流したい」「この仕事内容について深く知りたい」など、ざっくりとでも良いので目標を設定しておきましょう。
2)インターンシップ情報を集める
インターンシップへの参加目的がざっくりと決まったら、実際にインターンシップを探しましょう。ナビサイトでは4月からエントリーを順次開始しますので、希望業界・企業のインターンシップがある場合は、ナビサイトに登録しておくと良いでしょう。
「自分に合う多くの企業と出会いたい」といった方は、オファー型・スカウト型のサービスに登録しておくことをオススメします。
3)企業や業界について事前にリサーチする
業界・企業分析はインターンシップでも欠かせません。選考時の志望動機をはじめ、グループワークで業界知識を問われる内容を取り入れる企業もあります。インターンシップが始まるまでに、業界研究や企業研究は行っておきましょう。
dodaキャンパスでは、最新の業界動向ややりがい、各業界の仕事内容がわかる『業界研究ファイル』を無料で配布していますので、こちらも是非ご活用ください。
企業研究の進め方については、こちらの記事で詳しく解説しています。企業研究シートのサンプルも掲載しているので、参考にしながらぜひ取り組んでみてください。
4)エントリーシート(ES)・選考対策を行う
インターンシップは申し込みすれば参加できるものもあれば、事前に適性検査や面接といった就活本番さながらの選考を挟むものも少なくありません。エントリーシート(ES)や選考対策もしっかり行っておき、志望企業のインターンシップに参加できるよう備えましょう。
エントリーシート(ES)の書き方とは?自己PRの例文やコツを紹介
5)参加前には持ち物や身なりを整える
インターンシップへの参加が決まったら、身なりや当日持参しなければならない持ち物を準備しましょう。 多くの企業はインターンシップの持ち物として、事前に告知を行っていますが、もし無い場合は企業に直接問い合わせて備えたいところです。
一般的なマナーとして下記は押さえておきましょう。
インターンシップに積極的に参加しよう
インターンシップに参加する学生は、年々増加傾向にあります。2023年2月時点での24年卒を対象としたdodaキャンパスの調査によると、インターンシップや1day仕事体験の参加率は約9割と高い水準でした。それだけ、後の就職活動に活かせるチャンスやスキル、経験を得ようと考えている人が多いのではないでしょうか。
しかし忘れてはならないのは、「インターンシップに参加することが最終目的ではないこと」です。自分の適性を見極める、業界研究、企業研究のきっかけにするなど、明確な目標をもとに、インターンシップを探し、参加してみましょう。
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