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STAR面接とは?活用方法や具体的な質問例を紹介

候補者の能力や志向性が見極められ、入社後の活躍が予測しやすくなる面接手法として、導入する企業が増えているSTAR面接。
まだスキルのない学生を、ポテンシャルだけで見極める新卒採用にこそ、ぜひ取り入れるべき手法です。

本記事では、STAR面接の具体的な進め方や質問例、気をつけるべきポイントについて解説します。

目次[非表示]

  1. 1.STAR面接とは
    1. 1.1.STAR面接における各項目の役割と質問例
    2. 1.2.Situation(状況)
    3. 1.3.Task(課題)
    4. 1.4.Action(行動)
    5. 1.5.Result(結果)
  2. 2.STAR面接導入のメリット
    1. 2.1.STAR面接における面接官の評価基準を揃えられる
    2. 2.2.学生の本質を引き出すことができる
    3. 2.3.求める人材を採用しやすくなる
    4. 2.4.学生の面接に対する満足度が高くなる
  3. 3.STAR面接の手順
    1. 3.1.ターゲットの設定
    2. 3.2.質問項目の準備
      1. 3.2.1.「主体性」を見極める質問例
      2. 3.2.2.「ストレス耐性」を確認する質問例
    3. 3.3.面接の実施
      1. 3.3.1.「チームワーク」を見極めるSTAR面接の実例
  4. 4.STAR面接で気を付けるべきポイント
    1. 4.1.ターゲット設定は慎重に
    2. 4.2.学生を委縮させない
      1. 4.2.1.リフレームを活用する
      2. 4.2.2.意向上げの時間を意識的にとる
    3. 4.3.ほかの選考手法と組み合わせる
  5. 5.STAR面接を活用している企業
  6. 6.まとめ

STAR面接とは

STAR面接とは、S(situation)→T(task)→A(action)→R(result)の順番に、候補者が経験した過去の出来事について質問していく面接手法です。

1つの出来事の詳細や行動、結果などをしっかりと掘り下げることで、候補者の思考パターンや行動特性を見極めることができます。

STAR面接における各項目の役割と質問例

STAR面接では、S(状況)、T(課題)、A(行動)、R(結果)という4つの要素に沿って問いを進めます。各項目には、候補者の過去の経験から具体的な行動特性や思考プロセスを抽出する役割があります。

面接時には各項目の回答に対し、さらに「なぜそのように考えたのか」という理由を重ねて深掘りすることが重要です。

これにより、候補者の表面的な言葉ではなく、背景にある価値観や能力を正確に引き出すことができます。各段階で適切な質問を投げかけ、具体的なエピソードを詳しく聞き出すことで、入社後の活躍を予測する精度の高い判断が可能となります。

Situation(状況)

Situation(状況)は、当時の候補者を取り巻いていた環境や背景を把握するための質問です。

当時の状況を把握して初めて、後に続く質問から候補者の思考パターンや行動パターンを正確に把握することができます。可能な限り詳細が分かるように質問しておきたい項目です。

Situation(状況)の質問例

  • 当時あなたはどんな役割・ポジションを担っていましたか?
  • チームの人数、メンバーの性格はどうでしたか?

  • あなたが困難を感じたのはどのような時ですか?

  • 当時、解決すべき課題やトラブルがありましたか?

Task(課題)

Task(課題)は、候補者がどのようなトラブルや課題を抱えていたのかを知るための質問です。

候補者がトラブルに直面した際の思考パターンを推測できます。深掘りすることで、候補者が持つ問題解決能力の判断材料となるでしょう。

Task(課題)の質問例

  • 今まで直面したトラブルの中で、解決が難しかったものを教えてください
  • なぜ、その課題に気付くことができたのですか?

  • 直面した困難に対して、どのような課題を設定しましたか?

  • それを課題とした理由は何ですか?

Action(行動)

Action(行動)は、課題解決のために候補者が実際に取った行動を聞き出す項目です。

トラブル発生時の候補者の行動パターンを知ることができます。面接時は、行動の内容や順序、回答のように行動した理由を詳しく聞き出しましょう。

Action(行動)の質問例

  • 課題に対して、あなたが最初に取った行動はどのようなものですか?
  • 課題解決のためにチームに働きかけた行動はありますか?

  • あなただけが取った行動はありますか?

  • その行動を起こそうと考えた動機は何ですか?

Result(結果)

Result(結果)は、行動によってどのような結果となったのかを知るための質問です。

回答内容は、候補者の結果に対する捉え方や改善能力を判断する材料となります。行動と結果の関連性だけでなく、候補者や周りの環境にどのように影響したのかについても引き出せると効果的です。

Result(結果)の質問例

  • あなたが行動を起こした結果、どのような成果が出せましたか?
  • その成果を具体的に示せるデータはありますか?

  • その結果は今のあなたにどう影響していますか?

  • 改めて振り返ってみて「今の自分ならこうしたい」と思うことはありますか?

STAR面接導入のメリット

STAR面接を導入する4つのメリットを解説します。

STAR面接における面接官の評価基準を揃えられる

「面接官の力量次第で評価基準がブレる」という恐れがなくなるのは、STAR面接のメリットと言えるでしょう。

STAR面接では「重視したい資質」や「質問項目の大枠」が決まっているため、面接官が複数人いるような場合でも評価基準を揃えやすくなります。

また、「なぜ採用したか」「なぜ落としたか」という理由が明確になるため、採用活動の振り返りを次年度以降の新卒採用に活かしやすくなるのも特徴です。

学生の本質を引き出すことができる

「STAR面接で学生の特性を見極められる」と前述しましたが、「学生の本質を見抜きやすいところ」もSTAR面接の特徴です。

1つの出来事に対していくつもの質問を重ねるため、万が一学生が話す内容に誇張やウソがあれば、発言に矛盾が生じるのです。

求める人材を採用しやすくなる

STAR面接では、各項目の質問をうまく組み合わせることで、判断したい学生の特性を絞り込むことができます。特性の有無を判断できれば、求める要件にマッチした人材を採用しやすくなるでしょう。

判断できる特性は様々ですが、たとえば「主体性」や「チームワーク」があります。質問の組み立て方については、後ほど「質問項目の準備」にて詳しく解説します。

学生の面接に対する満足度が高くなる

実はSTAR面接で行う深掘りは、面接を受ける学生にとっても大きなメリットがあります。

それは自己分析の精度をアップさせられることです。

就職活動にかける時間は、短い人で4ヵ月、長くても1年半ほどですが、学生はその短い期間で自分の進路を定めなければなりません。

だからこそ自己分析や就職活動の軸に不安を抱えている学生が多く、そのサポートに積極的な企業には良い印象を抱きやすいのです。

実際に選考の口コミサイトを覗いてみると、学生の「1時間かけて深掘りをしてくださった」「過去の経験の深掘りに足らない視点を教えてくださった」という肯定的な書き込みが多く見られます。

STAR面接の手順

STAR面接を円滑に進めるためには、事前の準備から当日の対話までを段階的に構成することが重要です。場当たり的な質問では学生の本質を見極めることが難しいため、一貫性のあるプロセスを構築してください。

ターゲットの設定

STAR面接を行う前に、まずは「自社がどんな資質を持った学生を求めているのか」を、社内の活躍人材や業務内容から導き出す必要があります。

業界の特性や自社の雰囲気も参考にして、ターゲットを設定するのが良いでしょう。

例えば、営業職を採用する不動産業界の企業であれば、学生の「バイタリティ」と「計画力」を面接で見極めることが多いようです。

一方、同じ業界の中でも「エンジニア」や「事務職」など、募集職種によってターゲットは変える必要がありますので、注意してください。

質問項目の準備

STAR面接に沿った深掘りができるよう、面接官に配布する質問項目を作成します。
はじめに、「S→T→A→R」のそれぞれの段階で学生から聞き出すポイントを確認しましょう。

設計したターゲットと照らし合わせ、質問項目に反映してみてください。

  • Situation(状況)→背景、目標、きっかけ、チーム体制など
  • Task(課題)→役割、難易度、課題など
  • Action(行動)→行動の理由、周囲からの助言、工夫など
  • Result(どんな結果・成果を導き出したか)→結果、学んだこと、いま振り返って改善すべきことなど

「主体性」を見極める質問例


学生の「主体性」をSTAR面接で見極めたい場合、どのような質問が適しているでしょうか。

一例を挙げますので、参考にしてみてください。

(Situation)

「〇〇さんは、所属するサークルにおいてどうしてその役割を任されたと思いますか?」

(Task)

「〇〇さんは、その役割を果たす中で、どんな課題に気づきましたか?」

(Action)

「その課題をどう解決しましたか?解決策を考える際、周囲に自ら助言を求めましたか?」

(Result)

「あなた自身が生んだ成果は何だと思いますか?」

「主体的に取り組む中で得られたことは何ですか?」

「ストレス耐性」を確認する質問例

入社後の早期離職を防ぐため、ストレス耐性を確認したい場合のフレームワークを紹介します。

(Situation)

「〇〇さんは過去の経験で、最も心理的な負担が大きかった出来事は何でしたか?」

(Task)

「その状況において、どのような課題が負担となっていましたか?」

(Action)

「ストレスを軽減するために、どのような工夫や行動をとりましたか?」

(Result)

「その経験を通じて得られた学びや、次に同じ状況になった場合に改善したいポイントはありますか?」

関連コラム:ストレス耐性を面接で見極める方法とは?具体的な質問例を解説

面接の実施

事前の準備が整い、いよいよ面接の当日を迎えたら、設計した質問項目に沿って対話を進めていきます。

「チームワーク」を見極めるSTAR面接の実例

「アルバイト経験について話す学生のチームワーク力を見極める」という架空の設定を用いて、実際のSTAR面接を想定してみましょう。

以下が、面接官と学生の間で交わされるやりとりです。

(面接官)はじめに、あなたが誰かと協力して何かに取り組んだ経験を教えてください。

(学生)アルバイト先の飲食店でチラシ配りを自ら提案し、実行しました。

私が1年間アルバイトをしている韓国料理店は、ライバル店の出現によって売り上げが低下していました。

売り上げを改善するためには新規のお客様に来店していただく必要があると考え、私はチラシ配りを提案しました。

チラシは400枚配ることに加え、近隣の雑貨店や掲示板にもチラシを掲示していただきました。

2か月間チラシ配りに取り組んだ結果、月間の売り上げが15%も増える結果となりました。

この経験から周囲を巻き込むために必要なことや、チームワークの大切さを学びました。

いかがでしょうか。

この学生をSTAR面接に照らし合わせるとすれば、どのような深堀りが必要となるでしょうか。

この学生のチームワークを見極めるためには、「アルバイト先のチーム体制、その中での学生の立ち位置」「周囲を巻き込むために苦労したこと」「チラシ配りを実現するまでに学生が担当したこと・店長や他の従業員が担当したこと」がまだ不明確ではないでしょうか?

つまり、この場合は「S:状況」「T:課題」「A:行動」を深掘りする必要があります。

(S:状況)

・アルバイト先の従業員数はどのくらいでしたか?

・あなたはどんな役割を担っていましたか?

(T:課題)

・チラシ配りを実現するまでには、どんな課題がありましたか?

・チラシ配りの他に候補に挙がった解決策はありましたか?

(A:行動)

・近隣の店にチラシを掲示するために、どんなことをしましたか?

・どのような役割分担で実行しましたか?

など、さらに質問してみるのが良いでしょう。

STAR面接で気を付けるべきポイント

STAR面接を活用するために、気を付けるべきポイントを紹介いたします。

ターゲット設定は慎重に

STAR面接を始める前に定めた「学生に求める資質」が自社に合っていないものだった場合、ミスマッチな人材が入社してしまうことになります。

活躍人材へのヒアリングやその周囲の社員へのヒアリングをもとに、慎重にターゲットを設定してください。



学生を委縮させない

STAR面接では、一つのエピソードに対して「なぜ」「どのように」といった深掘りの質問を繰り返します。このプロセスが、学生にとっては問い詰められているような感覚を与え、意図せず圧迫面接だと誤解されてしまうケースが少なくありません。

STAR面接を通して学生のありのままを引き出すためにも、考えられる対処法を2つまとめました。

関連コラム:学生の志望度が下がるNG質問とは?実例をもとに避けるべき質問項目を解説

リフレームを活用する

深堀りを進める中では、学生が答えに詰まったとき、考え込んでしまったときに、一緒に答えを探そうとする姿勢を見せることが肝心です。

そのような場面では、「リフレーム」を活用してみてください。
「リフレーム」とは、「物事の捉え方を変えてみること」を指します。

本人以外からの見え方を意識させてみたり、違うところに焦点を当ててみたり、当時の状況を振り返ってもらうなど、リフレームを活用した質問方法は様々です。

具体的な質問例としては、

「もし、もう一度チャレンジできるとしたら変えてみたいポイントはありますか?」

「一緒に取り組んでいた友人からはどんな言葉をかけられましたか?」

「その方法を実行してこういった結果がでていますが、違う方法を選んでいたらどうなったと思いますか?」

などとなります。

意向上げの時間を意識的にとる

STAR面接の前後の時間で意向上げができるよう、意識してみて下さい。

例えば面接の冒頭でアイスブレイクの時間を長めに用意してみたり、逆質問を受けつける時間に面接時間の半分を当てて学生の疑問を解消してみたりすると良いかもしれません。

ほかの選考手法と組み合わせる

STAR面接は学生の内面を深く理解するのに有効ですが、過去の経験を主観的に語るため、意図せず内容が誇張されてしまう可能性があります。
また、特定の側面に絞って質問するため、学生の新たな一面を発見しにくいという側面もあります。
そのため、
STAR面接のみに頼るのではなく、適性検査やリファレンスチェックなど、ほかの選考手法も組み合わせて実施してください。
多角的な視点を取り入れることで、採用の精度をさらに高めることができます。

STAR面接を活用している企業

STAR面接は、GoogleやAmazonなどの外資系企業でも導入されている面接手法です。Googleでは、候補者の過去の行動について質問し、自社が求めるスキルと一致しているかを検証する構造化面接を実施しています。
Amazonも同様に、過去に直面したトラブルをどのように解決したかを掘り下げる行動に基づく質問を行っています。
このように、多くの有名企業でミスマッチを防ぐための効果的な手法として活用されているのです。

関連コラム:構造化面接とは?採用のミスマッチを防ぐ具体的な質問例を紹介

まとめ

STAR面接は、職務経験のない新卒学生の潜在的な能力や特性を客観的に見極めるために非常に有効な手法です。過去の具体的な行動を掘り下げることで、入社後の活躍予測や自社とのマッチ度を高い精度で判断できます。

面接官ごとの評価基準のバラつきを抑え、学生の本質を引き出すことで、採用ミスマッチの防止につながります。また、丁寧な深掘りは学生自身の自己分析を深めることにもなり、企業に対する信頼感や志望度の向上も期待できます。

STAR面接を効果的に活用するには、まず「自社がどのような人材を求めているのか」を明確にすることが重要です。
採用ターゲットの設計にお悩みの方は、「欲しい人材が明確になる!採用ターゲット設計5ステップ」もぜひご活用ください。



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