採用面接で「あなたの夢は何ですか?」と質問される場合があります。いきなり将来の夢を聞かれても、「答えがまとまらない」「面接官の意図がわからない」と焦ってしまう方もいるのではないでしょうか?
今回は、就活の面接で将来の夢を聞かれる理由、夢を伝えるときの5つのポイント、夢を聞かれたときの答え方・例文を解説します。ぜひ就活の参考にしてください。
目次
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就活の面接で将来の夢を聞かれる2つの理由
面接では、志望動機についての質問や、求める人物像とのマッチングを調べるための質問が大部分です。そのような中で、あえて将来の夢を聞かれるのは何故でしょうか。企業が将来の夢を聞く理由を2点ご紹介します。
1.成長意欲を持ってキャリアを描けるか知りたい
将来の夢に関する質問は、高いモチベーションを持ち、前向きに成長するポテンシャルがあるかを見極めるために行われます。夢の内容と具体性によって、あなたが意欲的にキャリアを選択できるかを確かめているのです。
夢についての回答は自由度が高いため、ともすれば漠然とした内容になりやすいでしょう。しかし、夢の実現を本気で考えている人であれば、成し遂げたいことについての目標が明確です。
将来の夢と目標を明確に答えられれば、入社後のキャリアや自分の活躍イメージをしっかり持っていることをアピールできます。また、自分の将来像を描いた上で応募していると伝えることもできるでしょう。このように「長期スパンで成長できそうか」「10年、20年先を見据えているか」を見極めるために、あなたの夢を尋ねるのです。
2.企業の方向性と合致しているか
企業は、経営理念やビジョン、新卒採用時に求める人材要件をあらかじめ定めた上で採用活動を行っています。しかし、次のようなミスマッチがあったとしたらどうなるでしょうか。
- あなたの夢:スペシャリストとして専門性を極めたい
- 企業の求める人材:ゼネラリストとして幅広い分野の仕事を経験し、マネジメント層に成長してほしい
あなたがどんなにスペシャリストになりたいという夢を語ったとしても、企業がその人物を求めていなければミスマッチとなってしまいます。こうしたミスマッチを防ぐために、夢について質問していると理解しておきましょう。
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面接で将来の夢を伝える際の5つのポイント
質問に対して「夢は○○です」と答えた後は、必ず具体的な理由や根拠をセットで伝えましょう。理由や根拠がなければ説得力が伴わず、薄っぺらい自己アピールになってしまいます。
理由や根拠を考える際は、次の質問を参考に、将来の夢を深掘りしましょう。
- その夢を抱いた理由は?
- 夢を考えるようになった経緯、きっかけは?
- 夢の実現に向けて努力するモチベーションは?
夢を考え出したきっかけや夢を成し遂げたい理由に対して、繰り返し「それはなぜ?」と質問を重ねると、より本質的な答えが見えてきます。自分自身への質問を繰り返しても、なかなか答えが出てこない場合は、夢そのものが曖昧な可能性もあるでしょう。
「社会に貢献したい」「世の中を良くしたい」といった漠然とした夢に対して、「なぜ社会貢献したいのか」「自分にとって社会貢献とはどのようなものか」など、言語化できるように整理してみてください。
2.極端に志望企業と紐づかない内容は避ける
将来の夢を具体的かつ根拠を持って話せたとしても、極端に志望企業の事業内容や志望する業界の話と関連性がないものはNGです。
NG例
- 海外の事業所に勤務して語学を磨きたい
- 趣味の〇〇を極めてステキな大人になりたい
- 社会人として一人前になり両親を喜ばせたい
したがって夢を述べるときは、仕事の内容と関連付けて、理由や動機も必ず添えることが望ましいでしょう。
OK例
- 主体的に業務を学ぶことで、1日でも早く売り上げに貢献したい
- チャレンジ精神を忘れず、いつか新規事業に携わりたい
- 仕事に責任と誇りを持てるようになりたい
3.早期離職を連想する夢は語らない
新入社員の早期離職に頭を悩ませている企業は多いため、早期離職を連想するような夢は避けたほうが無難です。例えば、次のような回答は「すぐ辞めてしまうのでは?」と受け取られる場合もあるので注意しましょう。
NG例
- 将来的に起業したい
- ゆくゆくは地元へ戻りたい
- 他の業界、企業でも経験を積みたいと考えている
- 子どもができたら家族と過ごす時間を一番に考えたい
- 資金ができたら海外の大学院に留学したい
4.志望動機との関連性を意識する
将来の夢を実現できる就職先として選んだことを伝えるために、志望動機との関連性を意識するのもポイントです。「夢を叶えるために、〇〇の部署で経験を積みたい」「貴社の〇〇事業の仕事は、私の夢実現の第一歩になると考えた」など、自分なりに志望動機と繋げて考えてみましょう。
関連性を強めるには、履歴書やエントリーシートの作成段階から、将来の夢を意識しておくことも大切です。ただし、志望動機と無理やり接続するために、架空の夢を語るのはNGと心得ましょう。面接官に質問を重ねられるうちに、あなたの本気度はバレてしまうものなので、あくまでも、純粋な気持ちで考えた夢を語るよう注意が必要です。
5.夢の大小よりも背景にある思いを大切に
誰しもが賞賛するような大きな夢を語ることが目的ではありません。例えば、「世の中にない商品を生み出したい」といった大きな夢である必要は全くなく、「自分が担当した顧客に親身に寄り添いたい」といったささやかな夢であってもOKです。面接官が知りたいのはあなたの人柄や価値観、そして企業との相性ですから、迷ったときは「なぜ将来の夢を聞かれるのか?」という視点に立ち返ってみてください。
夢を抱いた背景にある思いを伝えるには、「なぜその夢を持ったか」「どうやって夢をかなえたいか」という理由の部分がやはり大切になります。夢を抱いた背景にある思いを伝えるには、「なぜその夢を持ったか」「どうやって夢をかなえたいか」という理由の部分がやはり大切になります。夢を抱くようになった背景を、分の経験に結びつけながら話すと、個人的な思いが伝わりやすくなるでしょう。
将来の夢の構成例
- 子どものころに夢中でプレイしたのが御社のゲームだった(きっかけに個人的なエピソードを含む)
- ゲームは友だちを作る架け橋になると思った(ゲームの価値についての自分の思い)
- ゲーム制作に関わるのが夢になった(将来の夢)
- ゲームやアプリケーションの開発事業を通じて、日本のエンタメを世界に届けたい(最終的な夢、企業の事業内容とも関連付くもの)
上記のような構成を意識して、あなたの人柄や価値観を面接官に伝えてみましょう。
面接で将来の夢を聞かれたときの答え方・例文付
面接で将来の夢を聞かれたときの答え方に役立つフォーマットがあります。これはPREP法や結論ファーストと呼ばれるロジカルシンキングの一つです。
答える順番 | 概要 | 例 |
---|---|---|
1.結論 | 将来の夢は何か簡潔に伝える | 私の夢は○○です |
2.理由 | 夢を志す理由、根拠、きっかけとなった体験など | なぜなら○○だからです |
3.具体例 | 夢の具体的な内容 ※企業活動と関連した内容を意識する |
具体的には○○という結果を実現したいです |
4.結論 | もう一度結論を繰り返す ※説明が短い場合は不要 |
だから私の夢は○○なのです |
それでは、ゲーム会社への採用面接を想定した答え方、例文を紹介します。あくまで一例にすぎませんが、職種や内容を変えて、あなたの夢をまとめるときの参考にしてみてくださいね。
答える順番 | 例 |
---|---|
1.結論 | 私の夢はプログラマーとしてゲーム制作に携わり、世界的なヒット作を生み出すことです。 |
2.理由 | なぜなら、面白いゲームは人と人を結び付けるものだと思うからです。実際、私は御社のゲームを通じてたくさんの友だちができました。 |
3.具体例 | 具体的な夢は、御社の○○シリーズの制作に参加し、作品をさらにスケールアップすることです。将来的にはバーチャル空間とリアル空間を融合したコミュニティー機能を開発したいと思っています。 |
4.結論 | 御社のユーザーを世界に広げ、ユーザーの笑顔を増やしていくことです。 |
なお、上記の例文はフォーマットとして使用できるように、内容を短めに記載しています。自分なりにアレンジして内容に仕上げていくとよいでしょう。
企業で働く姿を想像しながら将来の夢を考えてみよう
面接で「あなたの将来の夢は何ですか」と聞かれたら、夢を抱いたきっかけや背景にある思いを言葉にしながら、前向きに取り組んでいきたい気持ちを精一杯伝えましょう。将来の夢を通して、あなたの成長意欲や価値観、夢に向かって努力する姿勢などが表現でき、尚且つ企業の求める人物像とマッチしていれば理想的です。
夢と聞かれて回答に詰まってしまわないためにも、早めに準備を進めておきましょう!
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