「経済学部の卒業生って、どんな企業に就職するんだろう?」
そんな疑問を持つ学生も多いでしょう。進路が幅広い学部だからこそ、就職先選びに迷う人も少なくありません。
この記事では、主要大学の公式データから見た「経済学部卒に多い就職先」 や、学生時代に取得しておくと役に立つ資格まで詳しくご紹介します。読みながら、自分に合ったキャリアを見つけましょう。
目次
大学や公式データから見る経済学部の就職状況
経済学部卒の学生がどのような業界や企業に進んでいるのかをはじめ、どのような進路を歩む卒業生が多いのかも見てみましょう。
主要大学の学部別就職先
全国の大学が公開している「学部・学科別の就職実績」を見ると、経済学部の卒業生は「金融業界」や「情報通信」「製造業」など、幅広い業界に就職していることがわかります。
【大学別、経済学部の就職率や就職先データ※2024年度】
大学名 経済学部の就職率 主な就職先 中央大学 経済学部 89% 金融、保険、情報通信、小売、メーカーなど 日本大学 経済学部 89.2% 情報通信、サービス業、卸小売、製造業、公務員など 帝京大学 経済学部 86.3% サービス業、卸・小売、建設不動産、情報通信、商社、金融など 早稲田大学 政治経済学部 87% 金融、サービス業、情報通信、製造業、商社、マスコミなど 経済学部の進路は幅広いようですが、そのなかでも「金融」や「情報通信」へ進む学生が多い傾向 あります。
文部科学省や厚生労働省のデータから見た就職先
一方で、国の公式データを見ると、文系や理系別で就職データが公開されています。文部科学省の令和7年度の報道資料 を見れば、文系も理系も就職率は約98%と高く、非常に高い水準にあります。
経済学部の就職先については、国の統計では直接的なデータはありません。ただ、一般的には文系のなかでも進路の幅が広く、金融・メーカー・IT・コンサルなど、多様な業界に進む学生が多い傾向があります。
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【業界別】経済学部の主な就職先と求められるスキル
経済学部の学生は、数字や市場の動きを読み取る力が評価され、幅広い業界に就職しています。なかでも、金融や商社・メーカーや情報通信系の企業は、毎年人気が高いようです。
それぞれの業界の特徴や最近の動向などを踏まえ、どのような選択肢があるのか詳しく見てみましょう。
金融業界(銀行や証券、保険など)
金融は、経済学を学んだ学生が進みやすい業界のひとつです。銀行では企業や個人向け融資、証券会社では資産運用やマーケット分析、保険会社ではリスク管理や商品企画など、幅広い職種があります。
近年は、AIを活用した業務効率化やキャッシュレス決済の普及など、業界全体が大きく変化しています。そのため「数字を読み解く力」や、「論理的に考える力」が一層求められる業界と言えるでしょう。
商社
商社のビジネスは、価格変動や国際情勢など外部環境の影響を受けやすいため、市場の動きやリスクを読み解く力が求められます。経済学部で学んだ「市場の仕組み」「需要と供給」「リスクとリターン」といった知識は、こうした判断を行う際にも生かせるでしょう。
また、海外との取引も多く、語学力を活かして活躍する学生も少なくありません。経済学の知識をもとにグローバルで活躍したい学生にとっては、有力な選択肢と言えます。
メーカー
メーカーの仕事は、原材料価格や為替の変動、需要予測など、経済の影響を受ける場面が非常に多い業界です。そのため、市場の動きを読み取ったり、数字をもとに判断したりする経済学部の学びが生かしやすい業界とも言えるでしょう。
日本のモノづくりを支えるメーカーでは、製品企画や営業、経営企画・調達といった職種で、経済学部の卒業生が活躍しています。
IT、情報通信
IT業界は、データ分析や論理的な思考が求められる場面が多く、経済学部で培った分析力を生かしやすい業界のひとつです。特にDX推進やデジタルマーケティングなど、数字を扱う機会が多い分野では、経済学部で学んだ知識が評価されるケースも多いでしょう。
ITや情報通信の分野は理系のイメージが強いものの、企画や営業・カスタマーサクセスなど文系向けのポジションも用意されている業界です。今後も需要拡大が見込める「注目度の高い業界」と言えるでしょう。
広告、マスコミ
広告やマスコミ業界では、消費者の動きや市場の変化を読み取る力が常に求められます。そのため、市場分析やデータ分析に触れてきた経済学部生が活躍するケースも少なくありません。
一見、華やかに見える業界ですが、実際には市場調査や企画提案、広告効果の分析など、数字と向き合う仕事が多いのが特徴です。
最近では、SNS運用やデータ分析のスキルを持つ人材ニーズも高まっています。IT・デジタル分野への興味がある学生にとっても、挑戦しやすい業界と言えるでしょう。
小売
小売業界では、商品企画や在庫管理、マーケティング・店舗運営など、消費者ニーズをつかむスキルが求められるため、経済学で学ぶ「需要と供給」「価格の決まり方」「市場の動き」といった知識が生かせる業界のひとつです。
近年はEC化やDX化の進展により、データに基づく販売戦略や顧客分析の重要性が高まっています。数字を扱うのが得意な学生や、デジタル領域に関心がある経済学部生にとっても、活躍の場が多い業界と言えるでしょう。
不動産
不動産業界は経済や金利の影響を受けやすいため、経済学で学んだ知識が役立つ業界です。変化の大きい市場を扱うからこそ、データ分析や、需要予測のスキルが求められます。
数字や市場の動きを見ることが得意な経済学部生にとっては、活躍できる業界のひとつと言えるでしょう。
コンサルティング
コンサルティングは、企業の課題を分析し、解決策を提案する専門性の高い仕事です。論理的な考え方やデータ分析スキルは、こうした業務とも相性が良いでしょう。
要求されるレベルは高いものの、スキルアップの機会が多いため、経済学部卒の学生からも関心を集めています。
公務員、行政
公務員や行政には、社会の基盤を支える幅広い仕事があります。経済政策や財政、地域活性化に関わる業務も多く、経済学の知識が役立つ場面も少なくありません。
また、経済学部で学ぶ科目は公務員試験と重なる部分が多いため、志望する学生も一定数います。安定性があり、学習を積み重ねることで目指しやすい進路のひとつです。
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【職業編】経済学部卒に向いている職業一覧
経済学部の学びを生かしやすい、代表的な職業についても詳しく見てみましょう。
経済学部では、数字や物事を論理的に整理するスキルが身につくため、金融や会計・コンサルなど、「分析力が生かせる職業との相性が良い」と言われています。それぞれ、仕事内容や向いている人の特徴も見ながら、今後のキャリア選択の参考にしてみましょう。
銀行員
経済学部で学ぶ内容は、銀行の仕事とつながりが深い分野です。マクロ経済や金融政策、金利の仕組みなどの知識は、金融業務でもすぐに生かせるでしょう。
銀行員は、個人や企業を対象に融資や資産運用などの金融サービスを提供する仕事です。数字に強い学生や、人とコミュニケーションを取るのが得意な学生にも向いている職業と言えます。
証券アナリスト
証券アナリストは、企業の財務状況や業界の動きを調べ、株価や将来性を分析する専門職です。経済学部で学ぶ統計や金融の知識が活かしやすく、市場を読み解く力が求められます。
「データ分析が好き」「市場の変化を見るのが得意」というタイプの学生に向いている職業です。
ファンドマネージャー
ファンドマネージャーは、投資信託や年金基金などの資産を運用する専門職です。株式・債券・為替といった多様な市場データを分析し、投資判断を行います。
経済学部で学ぶ統計・金融の知識を生かせることも多く、投資に関心がある学生や、市場の動きを読むのが好きな学生にも向いています。責任は大きいものの、その分やりがいが大きい職業と言えるでしょう。
公認会計士
公認会計士は、企業の財務状況を監査し、適切な会計処理が行われているかを確認する専門家です。資格の難易度は高いものの、安定したキャリアを築ける職種として経済学部生からも関心を集めています。
経済学部で学ぶ基礎知識も役にたつため、早めに学習を始めれば学生のうちに合格を目指すことも可能です。資格取得後は、独立したりコンサル領域に進んだりする道もあります。
税理士
税理士は、企業や個人の税務を扱う専門職で、税務申告や節税の相談などを行います。公認会計士に比べて受験科目が細かく分かれており、働きながら資格取得を目指す人も多いのが特徴です。
経済学部で学ぶ会計・金融の基礎をさらに深めたい学生に向いている職種で、将来的に独立する道もあります。
アクチュアリー
アクチュアリーは、保険会社や年金基金でリスクや将来損益を予測する専門職です。高度な数学や統計の知識が必要なため、文系のなかでは難易度が高い職種と言われています。
統計学や数理モデルに興味があり、数字を扱うのが得意な学生には挑戦しやすい分野と言えるでしょう。専門スキルが評価されるため、キャリアを重ねれば高収入を目指せる職種としても知られています。
経営コンサルタント
経営コンサルタントは、企業の課題を整理し、改善策を提案する仕事です。扱う領域は、経営戦略・人事・財務・業務改善など幅広く、論理的に物事を考える力が必要になります。
経済学部で身につく分析力や思考力を生かしやすく、「論理的に考えるのが得意」「企業の課題解決に興味がある」学生に向いている職種です。
経済学部の学生が就職に有利になる資格一覧と活用シーン
経済学部は進路の幅が広いため、「どの資格を取れば就職で有利になるのか」悩む学生も多いでしょう。経済学部で取得しやすく、かつ就活でも有利になる資格をいくつかご紹介します。
日商簿記検定
簿記は「企業のお金の流れ」を理解するための資格で、経済学部生との相性がよく、多くの業界で評価されています。金融はもちろん、メーカーや商社、コンサルなどでも基礎知識として生かしやすいのが特徴です。
企業研究やビジネス理解にもつながるため、早めに取得しておくと就活で強みになる資格です。
ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナー(FP)は、保険や資産運用、税金・年金など、身近なお金のアドバイザーとも言える資格です。銀行や証券・保険といった金融業界を志望する学生は、チャレンジしてみると良いでしょう。
また、一般企業の営業や企画の仕事でも、顧客の資産形成やライフプランに関わる場面で役立つため、幅広い業界で応用しやすい資格です。
TOEIC
経済学部の学生は、商社やメーカーなどでグローバルに活躍するケースも多く、TOEICのスコアは就活で大きな強みになります。
一般的には、600点台で多くの企業が求める基準を満たし、700〜800点台になると商社・外資・メーカーなどでも評価されるでしょう。900点台に到達すると、海外営業やグローバル職などで強力なアピール材料になります。
英語力があるだけで選考の幅が広がるため、早めにコツコツ取り組むべき資格といえます。
中小企業診断士
中小企業診断士は、経営戦略・財務・マーケティングなど、企業経営全般を扱う国家資格です。内容は幅広く難易度も高めですが、その分「経営に詳しい専門人材」として活躍できるステージも多く用意されています。
コンサルティング業界を志望する学生は、取得に向けてチャレンジしたほうが良いでしょう。
証券外務員
金融業界を志望する学生におすすめの資格です。特に証券会社では、外務員資格がないと担当できない業務もあるため、入社を目指しているなら学生時代に勉強したほうが良いでしょう。
事前に取得しておくと、金融商品の仕組みも理解できるようになり、「入社意欲が高い」と評価してもらえます。
経済学部の学生がやるべき就活準備4ステップ
経済学部は多くの業界を志望できるため、就活の進め方に迷うケースも多いでしょう。希望の企業に就職するために、どのような準備をすべきなのか詳しく見ていきたいと思います。
STEP1.自己分析を進め自分に合った業界や企業を絞る
まず、自己分析を入念に行い、自分をよく理解することからはじめましょう。経済学部は志望できる業界や業種が幅広いため、自己分析をしないまま就活を進めると、どの方向に進めば良いか迷うことも少なくありません。
自分が得意なことや苦手なこと、興味を持てる分野などを整理していくと、向いている業界や企業の特徴が少しずつ見えてきます。
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STEP2.インターンシップや会社説明会で情報収集
志望する業界や企業の方向性が見えてきたら、次は「企業を具体的に知る」段階です。インターンシップや会社説明会に参加すると、職場の雰囲気や働き方、求められる人物像など、机上では得られない情報を入手できます。
実際に企業の担当者と接することで、自分が働くイメージも持てるでしょう。
STEP3.ESや面接対策
志望したい企業が見えてきたら、次はESや面接対策を進めましょう。ESでは「ガクチカ」「自己PR」「志望動機」などを書く必要があり、説得力や一貫性がある話し方が求められます。
また、面接では「結論から話す」「理由を明確に示す」「具体例で裏付ける」といった流れを押さえておく必要があります。経済学部で培った、論理的な理解力が役に立つ場面とも言えるでしょう。
STEP4.Webテストで数をこなし本番に備える
就活で避けて通れないのが、SPIや玉手箱といったWebテストです。多くの企業で最初の選考ステップになるため、早めに準備しておくと安心です。
まずは苦手分野を把握し、公式問題集を繰り返しながら問題に慣れていきましょう。
よくある質問(FAQ)
経済学部は選べる進路が多いため、就活では迷ったり疑問に思ったりすることも多いでしょう。最後に、経済学部の学生にありがちな「よくある質問」にもお答えしていきたいと思います。気になる点を整理し、納得ある就活を進めていきましょう。
Q「経済学部で人気のある仕事(職種)は?」
A:銀行や証券などの金融系、コンサル、商社、企画職やマーケティングなどが人気です。数字に強く、論理的に考える力を生かしやすい職種論理的に考える力を生かしやすい職種が選ばれる傾向にあります。
Q「経済学部卒に多い就職先は?」
A:もっとも多いのは金融分野で、次にメーカーや情報通信業界が続きます。経済学部は進路の幅が広く、特定の業界に偏らずバランスよく就職しているのが特徴です。
Q「経済学部卒で高収入は狙える?」
A:高収入を目指すことは十分可能です。証券アナリストやファンドマネージャー、コンサル、公認会計士などは特に収入水準が高いと言われています。早い段階で専門性を高めていけば、より高い年収を得られるでしょう。
Q「経済学部と経営学部、商学部で就職先はどう違う?」
A:実際には企業側が区別するケースは少なく、学部より個人の適性が重視されるケースがほとんどです。ただ、専攻分野によっては、業界や企業は分かれるかもしれません。
Q「経済学部だと就職できない、きついって本当?」
A:その心配はありません。経済学部は金融・メーカー・IT・商社など多くの業界で採用されており、高い就職率を誇る学部のひとつです。学部によって不利になるケースはなく、むしろ幅広い企業で評価されやすい学部と言えるでしょう。
経済学部ならではの知識や分析力を武器に自分に合った企業を選ぼう!
経済学部で身につくスキルや思考力は、多くの業界で評価される大きな強みです。
就活では、自分の興味や得意なことを軸に業界や企業を選び、必要な資格やスキルを少しずつ伸ばしていくことが大切。経済学部で培った思考力を生かしながら、希望の就職先を選びましょう。
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