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外資系へ就職したい就活生におくる。外資系企業の気になるアレコレ

  • 業界・企業研究
  • 2019.02.05

外資系企業というと、「年収高い」「成果主義」「仕事で英語をバリバリ使う」などとイメージする方も多いでしょう。しかし、そもそも本当に年収が高いのか? だとしたら、なぜ外資系企業の年収は高いのか、答えられる方は意外と少ないかもしれません。

今回はそんな外資系企業へ疑問や興味を持つ就活生の方へ向け、外資系企業に対するあやふやなイメージをしっかりと固められるよう、外資系企業についてご説明します。

外資系企業とは?

まずは外資系企業の定義についておさらいしておきましょう。経済産業省が行っている外資系企業アンケートでは、「外国人・外国法人が3分の1超の株式または持分を所有している企業、かつ外国側出資比率が10%以上の企業」が対象になっています。調査対象企業数は5,662社なので、日本には5,000社以上もの外資系企業があることに。コンサルタント業界ではマッキンゼー・アンド・カンパニー、一般消費財メーカーでは、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(P&G)など、様々な業種・業界で外資系企業が活動しているのです。

経済産業省『「第51回外資系企業動向調査」の概要』

経済産業省『外資系企業動向調査』

そんな外資系企業は、株主の利益を優先する傾向にあり、「会社に対する貢献が低い」と評価されてしまうと退職勧奨や解雇が当たり前のように行われます。

とある外資系コンサルタントファームでは、「Up or Out(昇進するか辞めるか)」という考え方が根付いているようです。終身雇用・年功序列が根付いている日系企業に比べると、まさに実力がものを言う世界といえるでしょう。

その反面、多くの外資系企業にはプライベートを重視する文化が浸透しています。そういった企業では、定時後に残業をさせられたり、休日出勤を要求されたりすることは滅多にありません。とは言え、成果を上げている前提ではありますが……。

成果主義とワークライフバランスの確立が特徴

来年4月から大企業で年次有給休暇取得の義務化が始まりますが(中小企業は2023年4月から)、日系企業ではこれまで有給休暇も取りづらい傾向にあり、事実、国際的に比較しても取得率は低くなっています。その一方で、多くの外資系企業では有給休暇の取得を推奨しています。仕事とプライベートがしっかり分けられている点も、外資系企業の特徴だといえるでしょう。

また、外資系企業では、職種別採用を行っている企業が多く、日系企業に比べると社員それぞれの役割も明確になっています。だからこそ、選んだ職種のプロフェッショナルになる必要があり、たとえ新人だとしても一定以上のパフォーマンスを出し続けなければなりません。

しかし、パフォーマンスを発揮すればするほど評価されるのも事実。年功序列である多くの日系企業に比べると、昇進のチャンスは多いといえます。

外資系企業の市場動向は?

では、外資系企業における市場動向について確認しておきましょう。

経済産業省の調査では、外資系企業の内雇用の見通しで38.0%が増員を予定し、59.3%が現状維持のペースを予定していると回答しています。更に、「事業拡大を図る」と回答した外資系企業は57.8%と過半数を上回ることから、今後も雇用の需要が生み出されると考えられます。

こう見ると「外資系企業は成長し続けている」と思いがちですが、売上高経常利益率を見るとヨーロッパ系企業が5年間で4.4%も利益率を向上させている一方で、アメリカ系企業は年々勢いを落とし、2%の利益率が低下しています。

外資系企業には、「本社の経営や日本支社の経営が悪くなれば即座に撤退する」ということも考えられます。たとえば、アイスクリームブランド大手である「ハーゲンダッツ」は2013年に日本事業を撤退したのが話題となりました。現在、日本ではハーゲンダッツの店舗が完全に姿を消しています。せっかく入社したけど活躍できずに終わる、ということがないように、新聞やニュースなどで本社の動向をしっかりとチェックしておきましょう。

第51回外資系企業動向調査(2017年)

外資系企業の働く環境は?

日系企業に比べると実力主義の外資系企業。だからこそ、働く環境や福利厚生が気になる方も多いでしょう。「英語は出来て当然」というイメージを持っていて、中々手を出しあぐねている学生の方も多いかもしれません。それぞれの特徴を見ていきましょう。

・英語の能力はどれほど必要なの?

英語を使う機会は外資系企業の中でも、企業によって異なります。社内公用語が英語であったり、メールのやり取りに英語を使う機会があったり、あるいは本社とのビデオ会議で英語を用いる必要があったりするなど、「外資系企業では英語をずっと使う」と一概には言えません。

しかし、全く英語を使う機会がないというのは稀なケースでしょう。外資系企業では海外出身の社員が多く、自身の意見を述べることをとくに重視しているので、しっかりと自分の意見を述べる必要があります。日本語でもそれができる社会人は少ないですが、自身の意見を伝えられる程度の英語力は身に着けておきましょう。

・成果主義で高収入って本当?

外資系企業に勤めている人の平均年収は800万円ほどと言われており、日本全体の平均年収(432万円)と比べると倍近くの差が生まれています。外資系企業は事実、高収入といえます。

しかし、実力主義・成果主義は言い換えてしまえば、成果を出せない人間は評価されにくいということ。成果に見合った高収入を得られる人がいる一方で、成果を上げられず、そこまで給与が高くない人や、退職していく人が数多くいる事をお忘れなく。

平均年収.jp『外資系企業の年収一覧』

国税庁『平成29年分民間給与実態統計調査結果について』

・残業って多くないの?

日本では「会社のために働くことは美徳」とする文化が根付いている企業もあり、残業や休日出勤をして仕事をする方が多いのも事実です。「激務」の印象が強い外資系企業でも、残業は当たり前、と考えている方も多いかもしれません。しかし、意外にも多くの外資系企業では残業や休日出勤などを良しとしません。

残業をしていると「仕事を就業時間内に終わらせられない、マネジメント能力の乏しい社員」と評価されるからです。

外資系ではどんな志望動機を書けばいい?

日系企業に比べると早い段階で選考を行っていることが多い外資系企業。外資系企業が行うサマーインターンの中では、優秀な結果を残した学生は内定を出す、内定直結型インターンシップも多いようです。意欲的な学生たちから選別をするために、「会社に対してどんな価値を提供してくれるのか」をチェックしています。

志望動機にありがちなケースとして、選んだ会社を意識するあまりにその会社の強みばかりを挙げる学生が多いことです。しかし、外資系における志望動機では「自分の能力をアピールすること」が重要です。

「御社の経営理念に共感」「将来性に魅力」という内容は誰にでも書けるもの。こういった志望動機は避け、自身の強みとなるポイントやスキルが志望する企業にどのようなメリットを与えるのかより明確に主張するように心掛けましょう。

・志望動機でNGなこと

外資系企業に身を置くこと自体がキャリアアップへ繋がると考える方もいらっしゃいます。しかし、あくまで「自分が成長できる環境」であり、「自分を成長させてくれる場」ではないという点には気をつけましょう。

「~させてくれる」といったような受動的な表現はNG。自身の成長に意欲的だとアピールするためにも、できるだけ避けるようにしましょう。

「外資系」というくくりに囚われないように!

外資系企業に興味を持ちつつも足踏みしている学生の方もいらっしゃるでしょう。魅力的な環境が揃っている一方で、実力主義であること、業務に英語を用いる機会が少なからずあることに引け目を感じているかもしれません。

しかし、外資系企業では裁量や規模の大きな案件を若い頃から経験できるなど、厳しい世界であることを差し引いても、魅力的な環境です。だからこそ、毎年優秀な学生が志望するのでしょう。ぜひ本記事を参考に、外資系企業の分析をしてみてくださいね。

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