エントリーシートやウェブテスト、グループディスカッションなどを通過した人が次にうける機会の多い「集団面接」。
せっかく時間をかけて書いたエントリーシートや、がんばって勉強したウェブテストをふいにしたくはないもの。今回の記事は、これから初めて集団面接をうける方はもちろん、「個人面接ならうまくいくのに……」という、集団面接が苦手な方にもおすすめです。
集団面接と個別面接の違いは?
まずは、集団面接について簡単な情報から知っておきましょう。集団面接は、エントリーシート通過後の一次選考や、グループディスカッション通過後の二次選考でおこなわれる場合が多いもの。一度に複数の学生が集まり、採用面接をうけます。このときの面接官はひとりだけのこともあれば、採用担当者が2、3人いる場合も。
なぜ企業が集団面接をおこなうのかというと、一度に多くの学生をみることができるからです。採用応募者が多い場合、ひとりひとり個人面接をおこなうのは、企業にとって時間がかかりすぎてしまいます。採用にかける人件費などのコストが非常に大きくなってしまうので、企業の選考フローには、集団面接が含まれている場合が多いのです。
学生視点からみた集団面接と個人面接の違いについては、以下2点が大きなポイントです。
① 自身をアピールできる時間が短い
個人面接は発言するのが自分だけなので、多少喋りすぎても問題はありません。
しかし、集団面接は、自分だけでなく他の学生も話すため、ひとりに対して与えられている時間が短いのが特徴です。学生全員に対して平等に質問に答えてもらう必要があるため、ひとりの学生が発言し続けてしまうと、「協調性がない」「自己中心的」と捉えられてしまうことも。
面接時間に関しては、企業によってばらつきがあります。あらかじめ知れる場合は、確認しておき「自分が発言できる時間はこのくらいかな」と目処を立て、話す内容を考えておきましょう。最初の自己紹介は、指定がなければ1分程度(300字程度)でおさまる内容がベターです。
② 他の学生との比較
集団面接では、他の学生と比較され、面接の可否を判断される可能性も……。
面接の評価は、個人面接の場合と同じように、その人自身が基準に見合うかどうかで評価する絶対評価の場合もあれば、就活生同士を比べて、より優れている人を評価する相対評価の場合もあり、企業によって異なります。
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あるあるから学ぶ、集団面接対策
つぎに、集団面接に対する悩みで多くあげられる悩みに関して、あるあるを紹介します。
また、そのあるあるから学ぶ、集団面接対策やコツについても解説していきます。ぜひ、参考にしてみてください。
① 自分が話そうとしていたことを先に言われてしまった、話す内容が似ている
「いま発言してる人、自分が話そうとしてることとほとんど一緒のこと言ってる…」といった場面にあうことがあります。そんなときに「違ったことを言わないといけない」と考え、焦って失敗してしまったケースも……たしかに、前の学生の発言と内容が同じであれば、おもしろみに欠けるかもしれません。
しかし、面接は大喜利ではありません。なので、無理をして気の利いた発言をしようとせずに、自分の考えを自らの言葉で伝えれば、面接官に思いは伝わります。気が引ける方は、「前の方と似ているのですが」というような前置きを付け加えておきましょう。
② 自分以外の学生はサークルの代表やリーダーなどの経験があるけど、自分にはない
リーダーシップは、役職としてのリーダーや代表の経験がなくても発揮できます。たとえば、友達と遊ぶときに店を決めたり、日程を調整したり、旅行の行き先を決めたりした……そうした経験が、あなたの学生生活の中で、少なくとも1回はあったはず。アルバイトやサークルで後輩の面倒をみることも、立派なリーダーシップのひとつ。
ここで大切なのは、自信を持って話すことです。オドオドと発言すると、「自信ないのかな?それとも、嘘なのかな?」と疑われてしまいます。堂々と発言すれば、「どんな些細なことにもリーダーシップを見出している学生なんだな」という評価をもらえるでしょう。
③ 面接官に対する逆質問が思いつかない
面接の最後に必ず聞かれる逆質問。ありきたりな質問は高評価につながりにくいですし、他の学生にすでに聞かれてしまったものがあることも……。
そんな時に例えとしてお伝えしたいのが、“面接官個人に対する質問”。実は、他の人があまり聞かないうえに、高評価につながるような逆質問なのです。
「面接官のみなさんは入社して何年ですか?」
「では、この仕事をなぜ〇〇年も続けてこれたのですか?」
なぜこの質問が優れているのか。それは、この質問から話題を深く掘り下げることができるからです。たとえば、「仕事が楽しいから」と答えられたら、「どんな仕事が楽しいのですか?」と返すことができます。
このように会話を続けることができるうえ、会社内部の状況も知ることができます。また、面接官への印象に残りやすくもなるので、ぜひ機会があれば使ってみてください。
④ 挙手制のときは、先に手を上げたほうがいいの?
挙手制の場合は、早めに発言するように心がけましょう。挙手制は、ほかの学生が発言している間に内容を考えることもできますが、発言が後になればなるほどハードルがあがります。
また、積極的に発言しないことで、消極的と思われる可能性が高くなるので、意欲をアピールするためにも早い段階で発言することが大切。もちろん、一番に答えればなんでもいいわけではありません。当然、内容についてもみられているため、思いつかない場合は無理に手を挙げず、じっくりと考えてから発言しましょう。
他の学生が発言している間のマナーもポイント
集団面接では、発言した内容だけではなく、他の人の発言を聞く姿勢も評価されています。
面接官が複数いる場合、質問者以外の面接官が、じっくりと学生をみていることもあるので、自分の発言が終わっても油断しないように気をつけましょう。面接は発言内容だけではなく、態度、表情や仕草、など、さまざまな要素を総合的にみて評価を下します。他の学生の話を聞く姿勢も重要視されているポイントのひとつ。素晴らしい発言ができていても、適当に他の学生の話を聞いていると、印象は悪くなります。
また、集団面接では、他の学生の回答に対して意見を求められることもあるため、聞き逃すことのないように耳を傾けておきましょう。だからといって、無理に身体を発言者の方向に向けたり、おおげさにうなずいたりする必要はなく、自然体で構いません。集団面接では、自分の発言よりも長い時間が、他の学生の発言を聞くことに使われます。だからこそ、自分が発言するとき以外にも気を抜かないようにしましょう。
集団面接はある意味チーム戦!周りを考えながら進めよう
集団面接では、同じ組になった学生を「ライバル」だと考える方がいるかもしれません。しかし、面接の時間をともに過ごすチームの「仲間」だと考えてみましょう。
ライバルだと意識してしまうと、他の学生の意見を否定してしまうこともあります。他人の意見を否定したからといって、その人の評価が下がり、自分の評価が上がるわけではありません。「仲間」だと思えば、自然とその人の発言にも真剣に耳を傾けるはす。実際、集団面接で一緒だった学生と仲良くなって、友人関係になった人も数多くいます。今回取り上げた集団面接の特徴や、対策を頭に入れた上で、「仲間」とリラックスして集団面接に挑んでくださいね。
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