就職活動は誰もがわからないことだらけのスタート。時には思うようにいかず、いろいろと悩んでしまうこともあるでしょう。
そんな時、君の役に立ってくれるのが、就職活動を頑張ってきた先輩の体験談。さまざまな場面で悩みや困難を乗り越えてきた先輩のアドバイスはとても貴重です。
今回登場するのは、2020年卒の田中 翔太さん。現在、大学院で都市デザインを専攻している田中さんは、中国政府の方とも一緒に仕事をするなどグローバルなキャリアを積んできました。文字通り“好きこそものの上手なれ”を体現している田中さん。
アルバイト経験や大学院でのプロジェクト、就職活動で意識的に行っていること、『dodaキャンパス』の活用法など……さっそく詳しい話を聞いてみましょう!
都市デザイン好きが高じて、あのテーマパークでアルバイト
ーー田中さんは、どのような大学生活を送っていますか? プロフィールをみると、テーマパークのキャストからライターまでいろいろなバイトをされていたようですが……。
「アルバイトの種類は多いかもしれません(笑)。2つのテーマパークでキャストをやっていた、と言うと驚かれます」
ーーそうなんですね!キャラクターやテーマパーク好きなんですか?
「いや、嫌いなわけじゃないですが……キャラクターやコンテンツ自体に興味があるというよりは、テーマパークという“夢を与えられる空間”という部分が好きでして。つまり、都市デザインの観点から非常に興味深いんですよね」
ーーいろいろなバイトを片っ端からやっているというイメージだったんですが、“都市デザイン”の軸で一貫しているんですね! 都市デザインは、どのような研究をしているのでしょうか?
「基本的には、“人と人をいかに繋ぐのか”を考えるのがメインになります。僕がやっているのは、主に自治会運営とか、自治会と行政の役割を繋ぐこと。環境の維持や向上、高齢化や産業の発展、人種の壁を超えたグローバルな人々の共生など……。さまざまな視点から考えていかなければなりません。たとえば、アーティスティックな建物を建てるのも都市デザインですし……ひと口に都市デザインと言えども、いろいろな切り口があります」
ーー奥が深い……田中さんが都市デザインオタクになったきっかけとかあるんですか?
「中学生の時にハマった『SimCity™️』という街をつくるゲームがきっかけです。とある街の市長になって自分だけのオリジナルの街をつくれるのが本当に楽しくて、熱中しましたね」
ーーゲームがきっかけとは意外です!
「都市デザインを学ぶ学生は、『SimCity™️』がきっかけでこの道に入った人も多いんですよ。他人からすると、しょうもないきっかけかもしれませんが(笑)。」
人と人の関係から生まれる物語にこそ、都市デザインの面白さあり
ーーゲームがきっかけとなり、現在も都市デザインを学ばれているんですね。田中さんをそこまで惹きつける、都市デザインの魅力はなんでしょう?
「都市計画は、小さいところとまで落とし込むと“人と人の関係”なんです。人と人との関係で繰り広げられるドラマというんでしょうか。街を盛り上げようとしている人たちと、一緒に盛り上げていく。そこで生まれる物語がすごく面白いなって思います」
ーーいま実際に取り組まれているプロジェクトってあるんですか?
「いくつかありますが……ひとつは『団地再生プロジェクト』です。実際に、団地に住んでみて、自治会にも加入して、団地内でカフェを経営してみたりといったことをしています」
ーーそれはどういう目的があるのですか?
「団地に住んでいる方々が、いかに良い生活を送っていけるかにフォーカスを当てた活動をしています。団地というキーワードにネガティブな印象を持っている方の印象を払拭しようとかではないんです。実際に住んでいる人たちが、いかに良い生活を送るか、が重要なんです。この目的を達成することで、ゆくゆくは団地のイメージが変われば良いなって思っています」
ーー素晴らしい仕事ですね!
「でも、感謝されるのは全体の2割、残りの8割は「もうちょっとこうしたほうが良いんじゃないの」といったご意見……。人の生活に関わることなので、時には苦しい場面ももちろんあります。そうした紆余曲折はありながらも、人が楽しめる場を作るのにはやりがいを感じますね!」
グローバルな視点を持ち、中国でも都市デザインを計画!
ーー長い間、そうした都市に関わることをやってきて、1番面白かった経験ってなんですか?
「夏に研究室のプロジェクトで半月間、中国に行きました。最近、中国では日本流の都市デザインが流行っているようです。日本流の都市プランニングスキルを伝えるために、中国の役人の方たちと一緒に都市計画を練っていました。今は人口が増えている中国ですが、今後人口は減っていくだろうということが、統計学的に推察されているのです。そうした時代がくることを見据え、どう都市を作っていくのかを計画してきました」
ーー中国のどこに行かれていたのですか?
「中国の浙江省です。上海から4時間ぐらいの場所です。日本でいうと、長野みたいな山間の高齢者の多い集落なんですが、中国は開発のスピードがめちゃくちゃ早い。たとえば今、渋谷でも再開発が行われていますが、実は4〜50年前くらいに計画されていたものなんです。でも、日本でそれぐらいの時間がかかるものを、中国は5〜10年でやっちゃうのがすごいところ。自分たちが提案した翌月くらいには、整地(建築のために地ならしをすること)の工事がはじまっているとか、よくある話です。時には徹夜をすることもあったんですが、中国には日本にないダイナミックに人を動かす力があるんだなっていうのを実感しました。そうしたスピード感は圧巻で衝撃的でしたね」
ーー“日本流”とは、具体的にどういったものなんですか?
「政府主導か、民間主導か。いわゆるトップダウン型手法が強いのが、政府主導の中国。一方、日本では自治会や街づくりワークショップなどで街の人の意見を拾い、行政が動く、というのが民間主導が主流です」
好きなことを明確に!自己分析はやりたいことから考えよう
ーー現在、就職活動をされていますが、志望企業はどのように探していますか。
「都市デザインに関わる仕事がしたいという軸があるので、その会社がどのように関わっているかをみています。サマーインターンでは、長期のものを3〜4つしていましたね。特に千葉県庁のインターンが面白かったです。土木事業に関わるインターンをしていたのですが、予算とか人とか……ダイナミックに動くのを体験できました。予算とか億単位で動かせたので」
ーー億単位!? すごい金額ですね……。
「トンネル1mを掘るのに1億円かかる世界なので、スケールが大きいですよね」
ーー就活では、いろいろなサイトを使っていたかと思いますが、「dodaキャンパス」はどのように使われていますか?
「ブックマークに保存して、2日に1回は確認するようにしています。人事の方が、自分のプロフィールをみてオファーがくれるのはすごく良いですよね。自社に合うと思って連絡をくれたのかなと思うと、自信を持つことができます」
ーー企業からオファーをもらうために、プロフィール面で工夫したことはありますか?
「プロフィール達成率が100%になるまで書くことと、できるだけ簡潔に伝えることを心がけました。新卒採用担当の方は何千という単位で、学生のプロフィールやエントリーシートを見ていると思うので、3秒以内で自分のアピール内容がわかるように結論から伝え、ダラダラと書かないことを意識しました」
ーーでは、最後にこれから就職活動をおこなう後輩に向けて、なにかアドバイスはありますか?
「自分は何が好きで、何が得意かをはっきりさせておくことですかね。それさえはっきりすれば、自然とどういった会社を選ぶべきかは分かってくると思います。自己分析の面でも、自分のこれまでの経験などを深掘りし、探ってみるといいのではないでしょうか」
ーー非常に参考になりました!田中さん、本日はありがとうございました!
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