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【社会人インタビュー】NewsPicks コミュニティアドバイザー 新藤遼介さん

  • インタビュー
  • 2021.12.22

プロフィール

新藤 遼介 さん
NewsPicks コミュニティアドバイザー
学生時代に居酒屋経営、商業出版を経験。
3回の転職を通して、IT業界での法人営業、イベント業界でのプランナー・営業・企画制作・マーケティング・人事総務、商業不動産での広報PR・販促企画など幅広い業種・業界に携わる。
飯塚 ねね さん
都内4年制大学生活科学部2年(24卒)
2021年7月より「dodaキャンパス クリエイティブキャリアサークル」コミュニティに参加し、社会人と学生の座談会を企画するイベント企画運営プロジェクトに所属。

目次

    人生観・仕事観の変化

    一つ目のきっかけ

    大学3年生のときに見た「情熱大陸」という番組に出ていた小栗旬さんが、めちゃくちゃストイックですごくて、年齢は自分とそんなに変わらないのに「この人死ぬほど生きてんな」と思って。その頃の僕は活動的な方ではなかったので、それをゴロゴロしながら見ている自分が恥ずかしくなって。それで「変わらなきゃ」と思ったのが僕にとって一つ目のきっかけでした。

    「修行」の3年間

    ドキュメンタリー番組を作って、見た人の人生が変わるきっかけになったらいいなと思い、テレビ局でドキュメンタリー制作に携わりたいと思うようになりました。しかし、調べているうちに、制作する側ではなくドキュメンタリーに取り上げられる側になれるように頑張りたいという気持ちに変わっていったんですね。

    また、自己分析をする中で「今やってみたいこと、仕事にしたいことは本当に自分がやりたいことなのか」と自分を疑ってしまって。それならいずれやりたいことが見つかったときにちゃんとその職業に就けるように、20代のうちに実力や経験を伸ばしていこうと考えたんです。1社目の会社は当時勢いのあるメガベンチャーで優秀な人材が集まっていたので、成長できそうだと思って選びました。

    この会社での3年間は「修行」としてはよかったですね。「こういう職業に就きたい」ということが見えている人であれば、まっすぐそれに向かってやっていけばいいと思いますが、僕のように転職を前提にしているのであれば、20代前半を成長するための「修行」にあてるのもいいと思います。

    3年間働いて「本当に今の仕事を続けたいのか」という気持ちが芽生え始め、そろそろ自分がやりたいことを見つけたいと感じ転職を決めました。これが1社目での転機です。

    価値観がガラリと変わるほどの衝撃

    2社目に入るまで半年から1年くらい、たまに家業を手伝って、あとはバックパッカーとして主に国内を旅行するという生活をしていたのですが、沖縄に滞在した時の経験が衝撃的でした。旅行中にお金が無くなってしまい、宿の手伝いをする代わりに無料で泊まらせてもらうことを「沈没」というんですけど、沖縄で僕が泊まった宿にいた「沈没している」人がめちゃくちゃ楽しそうで幸せそうだったんですよ。

    1社目で働いていたとき、僕は生活やお金の不安からなかなか辞めるという決断に至れなかったんです。でも、収入がゼロでもこんなに楽しく生きることができるのなら、もう何も怖くないと思うようになりました。

    人生の軸が定まる

    この頃にいわゆる「自己分析」をして、自分が何をやりたいのか改めて考えました。小学校の時は児童会、中学・高校では文化祭の運営、大学でもイベント企画運営、というこれまでの経験を振り返って、「イベントの仕事が好きだな」と思って。2社目以降はずっと企画や人を楽しませることを軸にして仕事をしていました。

    僕は自分が人生で何をしたいかということを言語化してあって、「思わず涙がこぼれるほどの感動を通じてその人の人生をより豊かで価値あるものにする」ということが僕の仕事選びの理念なんです。

    なので、会社や役職、目線などは変わっていますが、2社目以降にやってきたこと自体は共通していたと感じます。1社目の時には仕事を「楽しい」とは思えなかったんですが、2社目以降は仕事を通じて自己実現をしているような感覚がすごく強くて、大変だけど「楽しい」「面白い」と思って仕事をしてきたと思います。

    異業種転職を経て感じたこと・学生に伝えたいこと

    業界や業務に違いがあっても、共通して使えるスキルがあるということを伝えたいです。

    僕が「1社目は修行だった」と言えるのも、2社目以降の仕事にものすごく活きているからなんですね。1社目での1年目は、先輩の営業についていって一言一句逃さずに手書きで議事録を取り、翌日の正午までに提出するというのが僕のミッションでした。これをやってきたことが資料作りに役立っていることを感じますし、法人営業での相手とのやり取りも、現在の仕事におけるプロジェクトの管理や進行に活かすことができています。

    特定の業界でしか使えないスキルだけでなく、共通して使えるスキルがあります。そういった意味でも、幅広い視野でキャリアを見るといいと思います。

    学生時代の活動

    1社目のインターンを経て、3年生の冬には入社パス(内定のようなもの)をもらっていました。大学4年生の1年間何をしようと考えたときに、「社会人になる前の最後の1年間を無駄にしたくない」、「少しでも社会人と交流しておきたい」と思ったんです。

    それで、主に居酒屋経営と本の出版を目標に同学年の仲間を集めて取り組み、結果として目標を達成することができました。他にも、社長をお招きし就活生100人ほどを集め、座談会やセミナーといった就活イベントを開催したりしていましたね。

    居酒屋経営では全体統括責任者と財務の責任者を務めていました。お金の勉強をしておきたかったので財務の仕事を担当していたのですが、他のメンバーもそれぞれが自身の将来の方向性に合わせた役職に就いて、みんなが居酒屋経営での経験を将来の職に活かせるような形で経営していました。

    出版した本は、若者へのメッセージをまとめた企画本でした。アスリートや起業家など、多種多様な業界の方々に依頼してインタビューし編集する、という経験をしました。

    本の出版にあたって多くの社会人にお話を伺ったことはもちろんですが、居酒屋に来る社会人のお客さんがしてくれる仕事の話やアドバイスをたくさん聞くようにしていましたね。

    自分にとっての「メンター」を見つける

    経験を踏まえて皆さんにお伝えしたいことは、「メンター(※)」となる人を見つけてほしいということです。

    僕は人生の転機のたびに、学生時代にお世話になった出版社の編集長や学生時代にお話を伺った企業経営者の方など、様々な人に相談してきました。

    「今はこれをやるべきではないか」といった、自分のことをずっと見てきてくれたからこそわかるようなアドバイスをくれる「人生の先輩」を見つけられたので、価値のある大学時代だったと思っています。

    基本的に職場での先輩がしてくれるのは「その会社の中でどのようにキャリアを形成していくか」というアドバイスである場合が多いと思います。

    人生の転機に相談することができて、客観的な目線からアドバイスしてくれる「メンター」を一人でも見つけることができるといいと思います。

    (※メンター…指導者、助言者)

    きっかけを逃がさない

    本を出版しようと思ったきっかけは、大学4年生のときに大学生が出版した本を見つけたことです。その後、その本の著者の方と偶然出会うことができて。出版について相談したところ、出版社の社長さんを紹介していただいたんです。

    きっかけはどこに転がっているかわからないと思います。ただ、チャンスが来たときにつかむことのできる心の準備だけはしておけば、チャンスを逃さずにつかみ取ることができるのではないかと思います。

    学生時代の活動を将来につなげる

    少しずつ自分の半径を広げていく

    「半径5mの人間関係からの脱出」がクリエイティブキャリアサークルを作るときのひとつのテーマでしたし、僕自身、他の大学生と交流したことで世界が広がったと感じています。皆さんがこの3か月間で、少しでも出会いのエリアや視野が広がったのであれば、すでにきっかけは得られていると思います。あとはそれをどう次に生かしていくかですね。

    きっかけが訪れたときにやってみる、ということを積み重ねていって、自分の世界が「半径5m」から「半径500㎞」に広がっていることにふと気づけたときに、成長を実感できるのではないかと思います。

    なので、学生活動をきっかけに「少しずつ自分の半径を広げていく」ということをこれからも続けていけたらいいのではないかと思います。

    おわりに

    きっかけはどこに転がっているかわからない、だからこそ訪れたきっかけを逃さずにつかむことのできる心持ちでいることが大切である、という言葉がとても印象的でした。
    失敗を恐れずにどんどん挑戦していく主体的な姿勢で、訪れたチャンスを活かしていきたいです。また、人生の転機に相談できるようなメンターを見つけるべきだというメッセージをいただき、大学生のうちに少しずつ自分のコミュニティを広げていき、私にとってのメンターを探していきたい感じました。

    (執筆:飯塚ねね)

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