プロフィール
・関西国立大学に通う2022卒学生
・在学中は様々な学生団体やNPO法人に属し、組織を動かす楽しさ・難しさに夢中に。
・人材・コンサル業界のインターンシップに複数参加し、人材大手に就職予定。
「インターン当日に向けて何を準備したらいいんだろう?」
「インターンで活躍してこれからの就活に活かしたい!」
そんな方にオススメのインターンで活躍するためのコツ「フレームワーク」の紹介の第2弾。
Part 1では、基礎編として3C分析、4P分析、SWOT分析について紹介しました。
まだチェックしていない方はまずPart1からチェックしてみてください。
【3C?4P?SWOT?】インターンシップでの活躍に必須のフレームワークまとめ Part1
Part2では、Part1では紹介しきれなかった頻出フレームワークはもちろん、フレームワークを使いこなすためのオススメの推薦図書もご紹介したいと思います。
目次
フレームワーク④:AIDMA
AIDMAとは?
AIDMAとはマーケティングのフレームワークの1つで、「消費者の購買行動プロセス」の法則を表しています。【認知段階】【感情段階】【行動段階】の3つの段階に区分され、段階ごとに消費者(買い手)の心理が変わり、売り手のアプローチ方法や目標も変わります。インターンシップでは主に「施策のアイデア出しの段階で消費者の購買プロセスを5つに分解して把握し、適切な施策のアプローチのアイデアを出す」のように活用することが多いです。
Attention(注意)
AIDMAのAであり、第1段階の「認知」の役割を担うのがAttention(注意)です。どんな商品であっても、消費者に知られなければ購買行動には繋がりません。逆に言えば、気軽に入ったお店で偶然見つけることも、看板広告で意図せずして認知することも、商品を「知った」時点で購買行動は始まってると言えます。
(例):店頭での発見、看板広告
Interest(関心)
次に第2段階の「感情」の入口を担うInterest(関心)です。消費者に認知されても、興味関心を持たれなければ購買行動に繋がりません。理想は認知と一緒に「どんな商品なのか?」「使うと何がいいのか?」などを訴えて、興味関心を持ってもらうことです。商品の機能が消費者ニーズに刺されば、自然とInterest(関心)に繋がるので、ここではターゲット選定と商品機能をしっかり伝えることが重要になります。
(例):PRチラシ、テレビCM
Desire(欲求)
続いて、商品を購入したいと思わせる感情の段階であるDesire(欲求)です。Interest で商品に興味関心を持ってくれたとしても、「興味関心=欲しい」ではありません。例えば、「興味はあるが実際に買って使うか分からない」「興味はあるけど値段が高い」などの消費者の声が良い例です。Desireの段階では、実際に商品の使用シーンを想像させたり、値段設定に見合うメリットの提示したりなどして消費者の障壁をなくすことがポイントになります。
(例):テレビショッピング、営業トーク
Memory(記憶)
感情段階の最後はMemory(記憶)です。消費者は「欲しい!」とその場で感じても、時間が経つと忘れてしまうことが多いでしょう。そのため、商品を欲しいと思った記憶を呼び覚ますアプローチが必要になります。商品にキャッチフレーズをつけて、聞くたびに商品に対するDesireを引き出すのはわかりやすい例でしょう。
(例):キャッチフレーズ、シリーズ広告
Action(行動)
最後に実際に購買行動を起こすAction(行動)です。この段階で、消費者は商品を購入する意思が固まっているため、買うまでの流れを明確にすることや購入のサポートをすることで確実に商品を購入させることがポイントになります。お店の商品がある場所~レジ~出口の導線を整えることや、アドバイザーによる購入サポートなどが例として挙げられます。
(例):購入経路の導線整備、購入サポートサービス
これらはもちろん5つ要素それぞれが独立しているわけではありません。例えば、15秒のテレビCMなどAttention~Desireまで一気に運ぶ施策等もあります。あくまで思考の枠組みであるということを認識し、効率的にワークを進めていきましょう!
フレームワーク⑤:フェルミ推定
フェルミ推定とは?
フェルミ推定とは、実際に把握するのが困難な数値について論理的思考力を駆使しておおよその数を推定する方法のことです。主にコンサル業界などで出題されることが多いイメージですが、実はインターンシップやグループディスカッションで用いることも多々あります。フェルミ推定には以下の5ステップがありますので、「日本にいる犬の数は?」という例題と共に確認してきましょう。
前提確認
まず第1ステップの前提確認では、問題文の定義づけを行います。前提確認が必要な理由は人によって問題文の捉え方が異なるからです。
例えば例題を見ると、日本にいる犬と言っても、家庭用の犬、保健所、動物園、野良犬、ペットショップ、など幅広く可能性が考えられます。フェルミ推定は概数を出すことが目的なので、ここでは圧倒的にシェアを占めてそうな「家庭用の犬」に限定して考える、と前提を定義しておきましょう。
アプローチ設定
前提の共通認識をとれたら次に問題を解いていくアプローチ方法として土台となる計算式を立てていきましょう。アプローチ設定の際には「何をベースに計算するか」を明らかにしましょう。フェルミ推定では一般的に「人口ベース」「世帯ベース」「個人ベース」など様々なアプローチ方法があります。
例題で考えると、家庭用の犬は世帯ベースで考えていくのが好ましいでしょう。よって
日本の犬(家庭用の犬)の数
=(日本の世帯数)×(犬を飼う世帯の割合)×(平均所有数)
という式が立てられます。
モデル化
モデル化ではアプローチ設定で立式した要素を分解し実際に数字を導きます。ココでのポイントは具体的な要素をイメージした数字にどれだけ論理的根拠を持たせられるかです。
例題で見ていくと、
(日本の世帯数)は1世帯平均3人で構成されていると考えて
(日本の世帯数)
=(総人口)÷(1世帯)=(1.2億人)÷(3人)=4,000万世帯
(犬を飼う世帯の割合)は全世帯の内50%がペットを所有し、そのうち70%がペットとして犬を飼っていると考えると
(犬を飼う世帯の割合)
=(ペットを飼う割合)×(ペットとして犬を飼う割合)=(50%)÷(70%)=35%
(所有数は)は3世帯に1世帯が2匹飼っていると考えて
(所有数)=1.3匹
計算実行
計算実行ではその名の通り、アプローチ設定、モデル化で求めた式・数字を使って問題文に対する答えとなる数字を導きましょう。
例題を見ていくと、
日本の犬(家庭用の犬)の数
=(日本の世帯数)×(犬を飼う世帯の割合)×(平均所有数)
=(4,000万世帯)×(35%)×(1.3匹)
=1,820万匹
よって、「日本にいる犬の数は?」という問題文に対して、今回フェルミ推定を用いて導き出した答えは1,820万匹である。
現実性検証
最後に、実際に導いた数字の妥当性を検証していきましょう。例題に沿って確認すると、「平成30年(2018年)全国犬猫飼育実態調査結果」では日本で飼育されてる犬は890.3万匹とされています。求めた数値は実際よりかなり大きくなってしまいました。この原因を考えてみると、全世帯数として4,000万世帯という数値を使用しましたが、経済状況や家庭の規模などの問題により全世帯が犬を飼えるわけではないので、それを考慮すればもっと結果の数字は現実と近くなったと分析できます。
このように、実際の数字とのズレから自分の立てた式や数字の軌道修正をするのが現実性検証です。ケース面接などではこのフェーズを面接官と共に行うことになります。
推薦図書3選
Part1とPart2を通して様々なフレームワークを紹介してきましたが、活用できるフレームワークは他にもまだまだありますし、マスターして活用しきるにはこのコラムの説明では足りないという人もいるかもしれません。そんな方に向けて、いくつか推薦図書をご紹介します。
こちらは現役の東大生がフェルミ推定に関して、どの本よりも分かりやすく説明してあり、知識ゼロの方でもフェルミ推定をマスターできます。例題も30問以上あり演習問題としても活用できます。
②~現役東大生が書いた~問題を解く力を鍛えるケース問題ノート
①のフェルミ推定と同じく東大生が書いたシリーズの1冊で、こちらはケース面接や課題解決ワークに特化しています。この本の中では問題を解く過程で、3C分析・4P分析・AIDMAなどが登場するので実際に本記事で得た知識を活用できます。こちらも例題豊富で演習にもぴったりです。
こちらも人気の「地頭力を鍛えるシリーズ」でフェルミ推定に関して説明してあります。理解が少しだけ難しい分、より詳細にフェルミ推定に関する1つ1つの要素の考え方を説明していてくれたり、本番の面接に沿って解説していてくれたりなど、フェルミ推定への理解を深めるにはうってつけの1冊です。
まとめ
Part1・Part2を踏まえて、フレームワークについての理解は深まりましたか?
Part1でも記載した通り、フレームワークはただ知っているだけでは意味はありません。実践して使いこなせるようになることが大切です。そのためにも、上で紹介した推薦図書などをぜひ活用してみてください。
この記事が皆さんがインターンシップで活躍するための一助になれば幸いです。
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