新卒採用戦略のノウハウまとめ|戦略の立て方や5つのポイントまで
「新卒採用は行っているが、なかなか人材が獲得できない」
「工数は足りていないが、なんとか採用目標を達成しなければならない」
このようなお悩みをお持ちの採用担当者の方は少なくありません。
人材が獲得できていないというのであれば、原因を特定し、対策を講じる必要があります。また、工数がないのであれば、外部業者への委託を検討するなど、自社の状況に応じて戦略を立てる必要があります。
本コンテンツでは、新卒採用における市場動向をはじめ、採用戦略の立て方や戦術、ポイントまでご紹介!
自社が採用成功するために必要なエッセンスとして、参考にしていただければ幸いです。
なお、記事だけでなく手元において何度も振り返りたいという方へ、更に詳しい資料もご用意しております。ご希望の方は下記よりダウンロードをお願いいたします。
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【5分で分かる】成功する新卒採用戦略のセオリー
目次[非表示]
- 1.新卒採用戦略における市場動向を理解する!
- 1.1.新卒採用市場の現状
- 1.2.新卒採用市場における今後の動向とは?
- 2.新卒採用戦略を立てる流れ
- 2.1.求める人物像を整理する
- 2.2.選考基準の策定
- 2.3.強み・弱みを分析
- 2.4.採用計画の策定
- 2.5.採用媒体を選択
- 3.新卒採用戦略を立てる際の5つのポイント
- 4.まとめ
新卒採用戦略における市場動向を理解する!
採用戦略とは、自社の求める人材を獲得するために立てる戦略のことです。採用戦略を立てる際は、戦術やアクションプランまで考える必要があります。そのためには、まず現在の採用環境を知ることが大切です。
特に、採用戦略を立てる前に新卒採用市場における現状と今後については把握しておきたい要素です。
以下の2つを把握しておきましょう。
新卒採用市場の現状
採用環境を知る上で、現在の採用市場の動向について把握しておくことが不可欠です。
リクルートワークス研究所の調査によると、2023年度に卒業予定の大学生および大学院生の新卒採用見込みは、前年と比較して新卒採用数が増える企業は10.9%という結果に。「増える- 減る」のポイントは+7.0%ポイントであり、全体的に企業の採用は増加傾向でした。
また、就職内定率についても、83.3%(+2.8ポイント)と高い水準で推移。内定が確定している学生の約6割は「就職活動開始前には知らなかった企業」へ入社予定であり、約半数が7月以降に就職先を確定していることが分かっています。(就職プロセス調査(2023年卒)「2022年7月1日時点 内定状況」より)
新卒採用市場における今後の動向とは?
続いて、新卒採用の今後について見てみましょう。
まず、コロナ禍でオンライン採用が当たり前となったことで、企業と学生双方が出会う効率性は今後も重要視されると言えるでしょう。オンライン選考の進め方や見極めの精度は今後も磨いていく必要があります。
また、インターンシップに参加した学生の評価を採用活動に利用して良いと経団連が発表したことで、今後は企業と学生双方の就職活動の早期化が見込まれています。特に、コロナ禍でオンライン授業が当たり前となり、期待していたようなキャンパスライフを送ることが出来なかった2024年度卒業予定の大学生を囲い込むためには、サマーインターンシップがキーポイントとなるでしょう。
オンライン授業が当たり前だったこの年次の大学生にとって、テレワークや働きやすい環境は当たり前と言えます。採用ブランディングを視野に入れ、他社と比較した魅力作りを怠らずにする必要があると心得ましょう。
新卒採用戦略を立てる流れ
では、採用市場の動向や競合他社の分析から自社の採用戦略を立てていきましょう。ここでは、戦略立案の流れをご紹介します。
求める人物像を整理する
求める人物像は、会社が成長していくためにどのような人材を採用すればよいかの目安です。
まずは、事業計画や経営戦略などを踏まえて中長期的なニーズと短期的な現場のニーズを考慮し、採用する部署・人数を決めます。中長期的なニーズに対しては、将来的な年齢別の人員構成を想定します。事業環境の影響などで、中長期的なニーズが変化することもあるため、同時に短期的なニーズも考慮することが必要です。
現場の声を聞いて、求めるターゲット像とニーズを洗い出しましょう。
選考基準の策定
新卒採用後に起きやすい問題として、学生側と企業側のミスマッチが挙げられます。ミスマッチが原因になり、せっかく時間をかけて採用してもすぐに退職してしまうケースも少なくありません。
ミスマッチが起きる理由の一つに、選考基準が明確になっておらず、面接官によって評価に差が出ていることが挙げられます。
新卒人材に求める項目には協調性やリーダーシップなど、数値化できない点もありますが、選考基準を整理し、より具体的に設定することがポイントです。
しかし、あまり条件を厳しくしすぎても、条件に該当する人材が見つからないという事態も起こりかねません。バランスよく設定しましょう。
強み・弱みを分析
膨大な企業の中から自社を選んでもらうためには、いかに自社の強みや魅力を伝えられるかが重要です。
しっかりと伝えるために、まずは自社の強みや弱みを客観的に分析します。同時に競合他社と比較して、自社の強みが他社の弱みになり得る部分を明確にしましょう。強み・弱みを知ることで、何が脅威なのか、どのようにアピールしていけばよいのかなどのヒントとなります。
他社との違いを抽出後、実際に学生に向けて強みや魅力を伝える場合は、企業が求める人物像と関連付けてアピールするのがポイントです。エピソードや写真・映像も併せて紹介するとイメージが湧きやすいでしょう。
採用計画の策定
採用計画の策定を行う際には、過去のスケジュールを振り返り、課題を見つけましょう。
次に、反省を活かしながら求人開始や入社日など全体のスケジュールを決めます。そして、インターンシップ・会社説明会・選考など採用までの細かなプロセスのスケジュールを決めていきます。いつまでに何をする必要があるのか、費用も含めて洗い出し、一つひとつ実行計画を立てていくことが大切です。各プロセスの業務を、「いつ」「誰が」「どのように」実行していくのかまで具体的に決めることができるとなお良いでしょう。
もちろんトラブルや社会情勢の変化も考えられます。スケジュールどおりに進まないことも考慮して余裕のある採用計画を策定しましょう。
採用媒体を選択
できるだけ多くの学生の目に留まり、効率的に採用活動を行うために、さまざまな採用媒体で広報を行っている企業も多いのではないでしょうか。多くの学生の集まる媒体となると、大手の求人情報サイトや合同説明会、就職イベントなどが候補に挙がります。しかし、媒体によっては、ターゲットとなる学生の属性が偏ることも。また、規模が大きくなればなるほど、競合他社に埋もれやすくなるという側面もあります。
このような学生からの行動を待つ“待ち型”とは異なり、ダイレクトリクルーティングは“攻め型”のスカウト採用です。
ダイレクトリクルーティングとは、学生からの応募を待つだけの旧来の採用方法ではなく、企業自らが積極的にアプローチする手法です。競合他社に埋もれない“攻めの採用”を実現することが可能です。
一口に採用媒体といっても複数の媒体があり、それぞれに特徴があります。採用媒体を選択する際は、自社の母集団形成力や人材とのマッチ度を考慮して選定することが大切です。採用媒体の利用には費用もかかるだけでなく、担当者の負担も増えます。複数の媒体を利用する場合は、どのような組み合わせなら効率的に進められるのか、ターゲットにアプローチしやすいかなども含めて検討しましょう。
新卒採用戦略を立てる際の5つのポイント
新卒採用における採用戦略を立てる際に心得ておきたい5つのポイントをチェックしておきましょう。
1.自社の魅力を把握する
戦略的に採用活動を進めるためには、自社の魅力が何なのかをしっかりと把握する必要があります。
例えば、人事は「福利厚生の良さが自社の魅力」だと思っていても、現場の人間は「社風の良さが良い」と思っていることもあります。そして、この両方があるのにアピールしない手はありません。
まずは、自社の魅力について現場社員と目線合わせしながら把握しておきましょう。
2.経営戦略に基づき中長期で必要な人材像とする
採用活動はその場しのぎの人材補填ではなく、今後会社として目指す成長戦略をベースに必要な人材を考えることが重要です。
自社の経営戦略に基づき、中長期的なビジョン達成のために必要な人材像を人事と経営層とで目線合わせし、採用戦略に落とし込みましょう。
なお、自社にとって必要な人材像は中長期的に必要となる人材像の把握をはじめ、具体的なペルソナの設定が必要となります。以下から設計に必要な資料がダウンロードできますので、こちらもぜひお役立てください。
効率的な採用活動を実現するためのターゲット設計 5ステップ
3.採用ツールを選定する
採用戦略において、どのような採用ツールを活用するのかも重要な要素です。
例えば、リクナビやマイナビといったナビサイトは自社に興味のある層を集めることに適しています。一方、知名度に課題があり能動的な応募に悩む企業は、企業から学生にアプローチして認知してもらえるダイレクトリクルーティングとの相性が良いと言えるでしょう。
自社の課題に応じて、活用する採用ツールをしっかり見極めてみてください。
4.育成計画も含めて考える
採用活動は人材を獲得できたら終わり…ではありません。これは新卒採用、中途採用双方において共通して言えることです。
入社してくれた人材がどうすれば活躍できるのか?どのような研修やフォローアップ制度があれば最大限力を発揮できるのか?を考え、育成していくことも忘れずにいていただきたいと思います。
5.数値目標を設定し、PDCAを回す
最後に忘れてはならないのが、数値目標の設定と振り返りです。
例えば新卒採用であれば、以下のような数値目標があります。これらの目標を年度毎にウォッチし、採用戦略として何を施策として投じたのかを蓄積していくことが重要です。
そして、上手くいった方法があれば翌年も。逆に上手くいかなかったのであれば、その理由や原因を追求し、対策を講じて頂きたいと思います。このようなPDCAをしっかり回すことで、年々知見を蓄積できるだけでなく、自然と自社の採用活動がブラッシュアップし、採用成功へと繋げることができるのです。
まとめ
社会全体で人手不足の深刻化が問題視されており、企業にとっても新卒採用の成功が大きな課題となっています。
企業が新卒採用を成功させるためには、採用戦略が不可欠です。採用戦略を立案する際は、どのように実施するのかを踏まえ、具体的なアクションプランまで落とし込みましょう。採用市場や過去の採用活動の振り返りからニーズや課題を見つけ、自社の強みや弱みを知ることで、自社の採用力を高める戦略立案へつながります。
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