会社のリアルを伝える! (株)グロップの新卒向けInstagram運用ノウハウ
新卒採用活動において活用する企業が年々増加しているSNS。
本記事では、人材派遣や各種アウトソーシング事業などをはじめとして様々なビジネスを展開している株式会社グロップに、新卒採用におけるInstagramの活用術について、インタビューしました。
※インタビューにご協力いただいた株式会社グロップ新卒採用担当の大野様(左)と鮎澤様(右)
目次[非表示]
SNSの位置づけと活用を始めたきっかけ
Instagramで働くイメージを伝える
━━━━━━SNSはどういう位置づけでしょうか?
会社の“リアル”を伝える広報活動のひとつです。
当社はInstagramを活用しており、会社説明会などでは伝えきれない社風や、実際に働く社員の仕事内容を紹介することで、より「働くイメージ」を学生の皆さんに感じてもらえるよう、取り組んでいます。
採用活動として、会社説明会や座談会、また就職活動・面接対策講座も行っているのですが、それぞれのイベントの最後に自社のInstagramのQRコードを学生に提示し、目を通してもらっています。
今選考に進んでいる学生や進もうとしている学生に、Instagramで情報発信を行い、会社理解を促すことで、学生が安心して選考に進めるのではないかと思い、定期的に投稿しています。
オンラインでの選考が多いからこそ、Instagramで多くの接点をとる
━━━━━━どういったきっかけで、Instagram の運用を始めたのですか?
もともとInstagramのアカウントを2年前に開設していたものの、運用が追い付かず、活用できていない状態でした。
面接や企業説明会といった時間が限られた場以外でも、自社の魅力を学生に提供できないかと考えた際に、Instagramはより多くの学生に「株式会社グロップ」を知ってもらえるツールになるのではないかと思い、本格的に活用を始めました。
今はコロナウィルスの影響により、対面での面接や面談が積極的にできない分、より一層自社についての発信を自分たちで行っていくべきだと感じています。
Instagramの運用における工夫点と課題点
工夫点:ハッシュタグで閲覧数増、社員のリアルを投稿、投稿後の細かい分析
━━━━━━SNSを運用する上で工夫していることを教えてください
細かいテクニックや改善に向けた分析を都度行っています。
- 学生が検索しそうなハッシュタグ(#)を用いることで閲覧数をあげている。
- インタラクション数や、プロフィールのアクセス数、フォロワーの年齢層などを分析し、どのような投稿がいいか、どの時間帯に投稿するのがいいのかなどを研究している。
- ストーリーにお昼時の社員を載せることで、より“リアル”を出している。
課題点:工夫しているからこそ発生する検討・作業工数
━━━━━━Instagramを運用する上での課題や大変だったことを教えてください
Instagramの運用は、写真を投稿をするだけだと思われがちですが、意外と大変なこともあります。
- 学生が興味を持ちそうな投稿内容を考えるのに時間がかかる。
- 投稿する文章を作成したり、画像を編集したりなど、意外と細かい作業が増えてしまう。
- 社員インタビューなど社員の協力が必要なコンテンツは、投稿するまでに時間がかかる。
- 砕きすぎず、かしこまりすぎていない絶妙な書き方を意識するのが難しい。
- フォロワーが少ないアカウントをフォローすることに抵抗がある学生が多いため、初期の段階ではフォロワー数を増やすための地道な投稿が大変。
現状の投稿内容と、今後のやってみたいこと
社員紹介、仕事紹介、就活ノウハウなど、常に学生が求めることを発信
━━━━━━どんな投稿をしていますか?
時期ごとに学生が求めている情報は何かを考え、コンテンツ化し、投稿しています。
<投稿の一例>
- 社員・内定者・新卒メンバーの紹介
- 各現場で働く社員の1日のスケジュール
- 仕事紹介
- 面接ノウハウ
実際のアカウントはこちら
※アカウントのTOP画面
入社後に、働くイメージがしやすいような投稿をしていきたい
━━━━━━今後新たに取り組んでいきたいことはありますか?
ただ単に、フォロワー数を追うのではなく、学生にファンになってもらう内容を常に考えていきたいと思っています。そして、Instagramを見た学生がグロップでの未来をイメージしやすい内容にしたいと思います。
例えば一例として、
- 各職種の方とのコラボ動画
- 人事×内定者のリアルな就活話
- 各事業の部長×人事による社員のキャリアについて
などを考えております。
SNSを使った採用活動を予定している人事へのメッセージ
「自分たちが伝えたいこと」ではなく、「学生が興味を持つこと」を模索していくべき
━━━━━━SNS活用を予定している人事の方へ、アドバイスがあれば教えてください。
学生の目に留まる投稿は何か、目に留めた学生は面白いと感じるのか、画像のデザインは見やすく目を引くかなどを意識しながら、「自分たちが伝えたいこと」ではなく「学生が興味を持つこと」を模索しいていくべきだと経験を通して感じました。
私たちも学生が何に興味あるかが分からずに壁にぶつかることもあるので、当社のイベントに来た学生に、“どんな内容があったら投稿をみたいか”、また“フォローしたいと思うか“、ということをインタビューすることもあります。
学生の声に耳を傾けてみてください。
最後に
リアルを伝えるチャネルを増やすことで、内定辞退防止や早期離職防止にもつながる
学生の間で、SNSの利用が当たり前になっているなか、SNSを有効活用し、採用につなげている株式会社グロップ。一見「投稿するだけ」に見えるInstagramも、たくさんの工夫が必要であり、運用してみると多くの課題にぶつかるため、決して簡単ではありません。
一方で、学生に会社の”リアル”を伝えることは、これから選考に進む学生や、既に入社が決まっている学生にとって、非常に重要です。
入社前の不安を払拭でき、内定辞退防止にもなりますし、また、“リアル”を伝えることで、学生が入社前と後で社風や仕事内容の認識のずれが少なくなり、学生が大きなギャップを感じることなく働くことができるため、早期離職防止にもつながる可能性があります。
時代の流れと共に変化してく社会にあわせて、採用手法も適応させていく必要があります。
今回はSNS活用の事例を挙げましたが、SNSに限らず、学生にとって有効な情報を提供していくことが、採用成功のための一つのポイントになるのではないでしょうか。
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