就職活動において、自己理解(自身の性格理解)は「あなたの強み・弱みは?」「長所・短所は?」と質問された際に、きちんと答えるために必須の工程です。
性格診断ツールとして、エニアグラムとMBTIがあります。ただ、「エニアグラムとMBTIの違いが、よくわからない」とお悩みではありませんか?
本記事では、エニアグラムとMBTIの違いや性格タイプの特徴、活用方法などを詳しく解説します。自分の性格を把握し、就職活動に活かしたい方は、ぜひご参考ください。
目次
エニアグラムとMBTIとの違いは?
エニアグラムとMBTIは、どちらも性格を診断するためのツールですが、いくつかの違いがあります。ここでは、それぞれの特徴を詳しく解説!
どちらを使用すると、自分の性格を詳細に把握できるのか、それぞれを理解しておきましょう。
エニアグラムとは?
エニアグラムとは、人の特性を診断して自己理解を深めるためのツールです。就職活動における自己分析やコミュニケーション能力の向上を目的に活用されています。
エニアグラムは人の性格を9つのタイプに分類するため、それぞれの強みと弱みを把握できます。また、自分のタイプを客観的に知ることができるため、自己表現や他者とのコミュニケーションに役立てられるでしょう。
最近では、エニアグラムを使った研修やワークショップも増えており、ビジネスシーンでの活用も拡大中!そのため、自己理解だけでなくビジネスにも活用できるツールとして、注目度が高まっています。
MBTIとは?
MBTIは『Myers-Briggs Type Indicator(マイヤーズ・ブリッグス・タイプ・インディケーター)』の略称です。スイスの心理学者『カール・ユング』の性格理論をもとに考案された性格診断テストです。
MBTI診断では、以下4つの指標をもとに、性格を16種類に分類します。
- 外向性 or 内向性
- 感覚 or 直感
- 思考 or 感情
- 判断 or 知覚
MBTIもエニアグラムと同様に性格診断できますが、実は計測している項目に違いがあります。
- エニアグラム:内的動機に焦点を当てている
- MBTI:認知機能に焦点を当てている
近年では、企業の人材育成やチームビルディングにMBTIを活用するケースが増加。性格タイプに応じた環境づくりや、メンバー同士の相性を考慮したチーム編成などに役立てられています。

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エニアグラムで診断できる9つの性格タイプ
エニアグラムでは、人の性格を以下9つのタイプに分類します。
性格タイプ一覧
- タイプ1:改革する人
- タイプ2:人を助ける人
- タイプ3:達成する人
- タイプ4:個性的な人
- タイプ5:調べる人
- タイプ6:忠実な人
- タイプ7:熱中する人
- タイプ8:挑戦する人
- タイプ9:平和をもたらす人
タイプごとに個性的な特徴が存在します。自分の性格を理解して就職活動に役立てましょう。
タイプ1:改革する人
改革する人は、真面目で正直者なタイプで、人に頼られやすいのが特徴です。
ただし、完璧主義な傾向があるため、成果が出ないことに対してストレスを感じやすい傾向にあります。また、他人に対しても完璧を期待する傾向があるため、周囲とのトラブルに発展しないように注意が必要です。
改革する人は、高い倫理観と正義感により、物事を正しい方向に導こうとする強い意志を持っていますが、柔軟性に欠ける場合もあるためバランスが求められるでしょう。
タイプ2:人を助ける人
人を助けるタイプは、その名の通り、困っている人を見過ごせない人助けの精神が強いタイプ。人との関係性を重視しているため、コミュニケーション能力も高いのが特徴です。
ただし、自分の手助けが役に立たなかった際、ストレスを感じてしまう傾向に。自分の欲求や欲望を犠牲にしてしまう場合もあるため、自己犠牲に陥らないように注意が必要です。
人を助けるタイプは、面倒見がよいため、周囲から頼られる傾向にありますが、自分の感情を抑圧してしまわないよう、自己表現のバランスを大切にしましょう。
タイプ3:達成する人
達成する人は、目標や目的に向かって行動し、達成することを願っているタイプ。
そのため、優れたリーダーや経営者として高い素質をもっているのが特徴です。
ただし、達成するためには手段を選ばない傾向もあるため、成功に犠牲は付き物だと考える一面も。目標達成が見込めない物事は避ける傾向もあります。
達成する人は、物事を効率的に進めるのが得意ですが、周囲への配慮に欠ける場面もあるため、コミュニケーションのバランスが大切です。
タイプ4:個性的な人
個性的な人は独創性や創造性、ユニークさなどを重視し、いわゆる普通を好まないタイプです。
好き嫌いがはっきりしているため、興味のある分野には没頭し、専門的な領域まで達する場合もあります。
一方、嫌いな分野には無関心で、ほとんど能力を発揮できないのが特徴です。
型にはまらない発想力が強みの反面、現実との折り合いをつけるのが苦手な面もあるため、バランスの取れた自己表現が大切です。
タイプ5:調べる人
調べる人は分析力や洞察力がとても高く、さまざまな分野で調査してから行動するタイプです。
そのため、論理的思考力と観察力に優れています。
ただし、情報収集(インプット)が主体となりアウトプットは逃避傾向にあるため、客観的に見ると傍観者のように感じられることも。
調べる人は、物事の本質を見抜く力が強みの反面、行動に移すのが苦手な面もあるため、知識の活かし方を見つけましょう。
タイプ6:忠実な人
忠実な人は、周りの人たちと仲良くすることを大切にしており、真面目で誠実な傾向にあります。
協調性や責任感が高く、組織やチームでは一生懸命に貢献しようとするのが特徴です。ただし、1人行動が苦手で、集団からの同調圧力などに流されやすい傾向もあります。
義理堅く信頼できる存在ですが、変化を恐れる面もあるため、臨機応変な対応力が求められるでしょう。
タイプ7:熱中する人
熱中する人は、さまざまな物事に挑戦する高いチャレンジ精神がある方です。
楽観的な性格で何事も楽しみながら、計画したり夢を追ったりするのが特徴です。
ただし、辛い物事から逃げ出す傾向や、落ち着きの無さがあるため、継続力が求められます。
好奇心旺盛で行動力があり、多彩な才能をもっていますが、飽きっぽい一面もあるため、情熱を持続させる工夫が必要不可欠です。
タイプ8:挑戦する人
挑戦する人は、自己主張が強く、自分が信じている物事への挑戦をするタイプです。主に自分が正しいと思っている事柄に注力し、同調や賛同は求めないのが特徴です。
何事も明るく陽気に振る舞う傾向ですが、攻撃的な態度をとってしまう場合も。
挑戦する人は、強い意志とリーダーシップを持ち、困難に立ち向かう勇気を強みとしますが、独りよがりになる一面もあるため、周囲の意見に耳を傾ける柔軟性が求められます。
タイプ9:平和をもたらす人
平和をもたらす人は、自己主張が少なく平和を重視しているタイプです。
落ち着いた性格で感情の起伏が安定しているため、争い事を避けて周囲を穏やかにする力を持っています。
ただし、意思表示が苦手で優柔不断だと思われる傾向も。
寛容な性格で調和を大切にしますが、自己主張が苦手な一面もあるため、自分の意見を伝える練習が必要不可欠です。
各性格タイプの解説を見ても「自分の性格とちょっと違う…」と感じた方は、性格一覧でご自身に合う言葉を探してみましょう。
MBTIで診断できるタイプ
MBTI診断では、性格を以下の16タイプに分類します。
カテゴリ | タイプ | 特徴 | 相性のよい タイプ |
---|---|---|---|
分析家 | INTJ(建築家) | 戦略的、独立心が強い、決断力がある | ESFJ |
INTP(論理学者) | 分析的、好奇心旺盛、独創的 | ESFP | |
ENTJ(指揮官) | 戦略的、決断力がある、挑戦的 | ISFJ | |
ENTP(討論者) | 機知に富む、論理的、革新的 | ISFP | |
外交官 | INFJ(提唱者) | 理想主義的、創造的、洞察力がある | ESTJ |
INFP(仲介者) | 理想主義的、共感力が高い、献身的 | ESTP | |
ENFJ(主人公) | 情熱的、共感力が高い、カリスマ性がある | ISTJ | |
ENFP(運動家) | 情熱的、創造的、柔軟 | ISTP | |
番人 | ISTJ(管理者) | 現実的、体系的、責任感が強い | ENFJ |
ISFJ(擁護者) | 思いやりがあり、誠実、協調性が高い | ESTJ | |
ESTJ(幹部) | 現実的、体系的、責任感が強い | INFJ | |
ESFJ(領事) | 思いやりがあり、協調性が高い、責任感が強い | INTJ | |
探検家 | ISTP(巨匠) | 合理的、柔軟、適応力が高い | ENFP |
ISFP(冒険家) | 感受性が豊か、寛容、芸術的 | ENTP | |
ESTP(起業家) | 現実的、冒険心がある、臨機応変 | INFP | |
ESFP(エンターテイナー) | 自発的、社交的、楽観的 | INTP |
MBTIでは、上記のように自分のタイプを把握でき、相性のよい性格の人物像も理解できます。 エニアグラムと併用して、自己理解や企業選択に役立てましょう。

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エニアグラムとMBTIの活用方法
エニアグラムとMBTIは、相関性が高いためそれぞれの診断結果を参考にすると、以下のような分野で役立ちます。
- 自己理解・他者理解
- キャリアカウンセリング
- キャリア教育
- 教育者・評価者のトレーニング
- チームビルディング研修など
自分の性格を理解することは、日常生活をより豊かにするために大切な要素の一つです。自分の性格を詳しく知りたい方は、エニアグラムとMBTIの両方を行い、自分自身を見つめ直してみましょう。
なお、自己分析ツールの活用方法を詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
エニアグラムとMBTIを活用後の未来
エニアグラムやMBTIを活用すると、自分の性格の良し悪しを理解できるため、他者との接し方改善にもつながります。
人間関係を良好に保つためのヒントやストレスを感じるポイントなどを理解できるため、より快適で過ごしやすい日常を送ることができるでしょう。また、仕事においても向き不向きも理解できるため、就活や転職活動の際に自分に合う企業を見つける際の手助けにも。
もし、自分に合う環境で能力を発揮できれば、仕事のパフォーマンスも上がるはずです。
より充実した人生を送るためにも、エニアグラムやMBTIを活用してみましょう。
エニアグラムとMBTIを活用して自分の強みを見つけよう
エニアグラムとMBTIは、どちらも性格を診断するためのツールですが、焦点を当てる項目に違いがあります。
- エニアグラム:内的動機に焦点を当てている
- MBTI:認知機能に焦点を当てている
エニアグラムは9つ、MBTIは16のタイプに分類され、それぞれ固有の特徴があります。
自分のタイプを理解できると、強みを活かした行動や適切な環境選びができるようになるはずです。
2つの性格診断を組み合わせると、より詳しく自己理解できるため、キャリアカウンセリングやチームビルディングなどに活用してみましょう。
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