就活の面接でよく聞かれる質問の一つに、「あなたの成功体験を教えてください」というものがあります。とはいえ、「成功体験と呼べるようなエピソードが思いつかない」、「どんな経験を話せばいいのかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな不安を感じている方に向けて、成功体験の見つけ方・答え方のコツをわかりやすく解説します。さらに、面接でそのまま使える例文も紹介しますので、自分の経験を整理しながら答え方のイメージをつかんでいきましょう。
目次
思いつかない時はどうする?成功体験がない時の対処方法
面接を控えて「成功体験が思いつかない」と感じるときは、具体的にどのように探せばよいかを考えてみましょう。成功体験とは、大きな偉業を成し遂げた経験だけを指すものではありません。どんなに些細なことでも、自ら目標を立てて努力した経験があれば、それは立派な成功体験です。
幼少期から現在までの人生を振り返る
成功体験が見つからないときは、これまでの人生を振り返り、忘れていた小さな成功を思い出してみましょう。日々の中で積み重ねてきた経験の中には、意外と多くの「小さな成功」が隠れています。
過去を振り返る際は、以下の3つの観点から思い出してみるのがおすすめです。成功体験を整理しやすくなります。
- 困難を乗り越えた経験
- 周囲から感謝された出来事
- 成長を実感した瞬間
例えば、「小学校で苦手だった科目を克服した経験」や、「中学時代に部活動でレギュラーに選ばれたこと」、「高校で文化祭の実行委員を務めたこと」なども、十分な成功体験です。
こうした経験を振り返ることで、自分の強みや努力の過程を再確認できます。面接で成功体験と自分の強みをあわせて伝えられれば、成長意欲や人間性を企業に効果的にアピールできるでしょう。
趣味・特技など「継続していること」を考える
継続して取り組んでいる趣味や特技がある場合、それ自体が「立派な成功体験」です。なぜなら、長期間続けることは簡単ではなく、粘り強さや自己管理能力を示す行動だからです。
企業は入社後の困難にも粘り強く取り組める人材を求めています。継続している理由や、続ける中で工夫した点、困難をどう乗り越えたかなどを交えて伝えると、より説得力のあるエピソードになります。
何かに向かって努力した経験を思い出す
成功体験が見つからないと感じる場合は、結果だけでなく「努力の過程そのもの」に目を向けてみましょう。たとえ目標を達成できなかったとしても、その中には必ず小さな成功があるはずです。
最終的に目標を達成できなかった場合でも、その過程にはきっと小さな成功体験があるはず。成功体験がないと感じる場合でも、視点を変えて自分の過去を見つめ直せば、アピールできるエピソードは必ず見つかります。小さな成功や努力の過程を大切にし、自分の魅力を最大限伝えていきましょう。
面接では「あなたの就活の軸は?」と聞かれることもあります。dodaキャンパスの就活軸診断では【所要時間5分】であなたが大切にしている価値観を言語化!診断結果はそのままキャリアノートに反映できるので、あなたの大切にしたい軸に合った企業からオファーが届きやすくなります。
成功体験が聞かれる理由とは?
「あなたの成功体験は?」と聞かれたときは、企業がなぜその質問をするのか=意図を理解することが大切です。面接官の狙いを踏まえた回答を意識することで、採用担当者に好印象を与えられます。
成功に関する価値観を知るため
企業が面接で成功体験を尋ねるのは、あなたの「成功に対する価値観や考え方」を知るためです。人によって成功の捉え方はさまざまで、その価値観が仕事への姿勢や行動スタイルに影響します。
例えば「部活動で大きな目標を達成したこと」を成功体験として話す場合、チーム全体の目標達成を成功と感じる人と、自分のスキル向上を成功と捉える人では、価値観が異なります。前者は協調性やチームワークを重視し、後者は自己成長や努力を大切にしていると言えるでしょう。
成功体験に「正解」はありません。自分の感じた成功を素直に言語化し、あなたらしい価値観を面接官に伝えることが重要です。
壁にぶつかった時どのように行動するか確認するため
多くの成功体験は、何らかの壁や課題を乗り越えた先に生まれます。企業はその過程で見せた問題解決力・忍耐力・創意工夫に注目しています。
面接官はあなたの話から「困難にどう向き合うか」「課題に対して主体的に行動できるか」を判断しています。成功体験を話す際は、どんな課題に直面し、どのように考え・行動したのかを具体的に伝えることがポイントです。
目標達成に向けた取り組み方を知るため
企業は、あなたが目標に対してどのような姿勢で取り組むのかを知りたいと考えています。なぜなら、ビジネスの現場では、目標達成に必要な「計画性や実行力」「継続力」が非常に重要だからです。
例えば、資格取得を目指して学習を進め、合格を果たしたという成功体験があるとします。この場合は、どのような目標を立てたのか、そのためにどんな工夫や努力を行ったのか、そして最後までやり遂げた継続力を、具体的なエピソードと一緒に伝えることが大切です。
企業は、あなたの成功体験を通して、入社後にどのような姿勢で業務に向き合ってくれそうかをイメージしています。目標に向かって着実に行動できる人であれば、「組織の成長に貢献してくれそうだ」と期待してもらえるでしょう。
面接で成功体験を聞かれた時の答え方
採用担当者に成功体験を伝え、かつ自分の強みや価値観をアピールする際は、下記の流れで話すと好印象です。
【成功体験の伝え方】
| 成功体験(結論)を簡潔に伝える |
| 成功に至ったエピソードを具体的に伝える |
| 成功体験から学んだことを伝える |
| 成功体験を企業でどのように生かすか伝える |
STAR法を活用しよう!状況と課題(S/T)行動と結果(A/R)
成功体験を効果的に伝えるには、STAR法(Situation・Task・Action・Result)の活用がおすすめです。
【STAR法で成功体験を伝える流れ】
| 状況(S)を成功体験として簡潔に伝える |
| 課題(T)で背景や直面した問題を説明する |
| 行動(A)で自分が取った具体的な行動や工夫を示す |
| 最後に結果(R)で得られた成果や変化を明確に伝える |
STARを活用すれば、あなたの考え方や大切にしている価値観が、面接官にも伝わりやすくなります。数字や具体例を加えると、さらに説得力が増すでしょう。
結論を簡潔に伝える
成功体験を聞かれた時は、まず自分が達成した成果を簡潔に伝えるのがポイント。「私の成功体験は〇〇です」や「私は〇〇を達成した経験があります」など、最初に結論を述べることで、面接官は話の全体像を理解しやすくなります。
この時は、「バイト先の売上を〇〇%アップさせました」など、具体的な数字を用いて成果を示しましょう。成功体験のインパクトが強くなり、面接官の記憶にも残りやすくなります。
成功に至ったエピソードを具体的に伝える
結論を伝えた後は、その成功に至るまでのプロセスを具体的に説明しましょう。どのような課題があり、何を考え、どのような行動を取ったのかを伝えるのがポイントです。
エピソードを伝える際は、下記の流れを意識すると、面接官にも要点が伝わりやすくなります。
【エピソードを伝える流れ】
| 課題:直面した問題や課題を説明する |
| 目標設定:課題解決のため、どのような目標を立てたのかを伝える |
| 行動と工夫:目標達成のために取った、具体的な行動や工夫を詳しく説明する |
| 結果:その結果、どのような成果が得られたのかを伝える |
【例文】
| 課題 新入部員の数が年々減少していました。 |
| 目標設定 そこで、前年よりも加入部員を増やすという目標を設定し、サークル活動をアピールするための取り組みを強化しました。 |
| 行動と工夫 実施した内容は以下の3点です。 ・InstagramやTwitterでサークルの活動内容を定期的な発信 ・新入生向け体験会の複数回実施 ・デザイン性の高いチラシやポスターの作成、キャンパス内で配布・掲示 |
| 結果 これらの取り組みにより、新入部員を前年の2倍に増やすことができました。 |
そこから学んだことを具現化する
成功体験から得た学びを伝えることも、重要なポイントです。
企業は、成功体験を通じて得た教訓や気づきから、あなたの思考力や成長意欲を評価します。単に「達成しました」だけではなく、具体的に何を学び、それが自分にとってどのような意味を持つのかを詳しく伝えましょう。
一例を挙げると、プロジェクトでの成功体験を伝える際に、「チームワークの大切さを学びました」だけでは、少し言葉足らずかもしれません。「異なる意見を持つメンバーと協力することで、多角的な視点から問題を解決できることを学びました」のように、具体的な学びを伝えることができれば、あなたの考え方をしっかりアピールできます。
成功体験を企業でどのように生かすか伝える
入社後の活躍イメージを持ってもらうためにも、成功体験で得た学びを企業でどのように生かすのか、具体的に伝えましょう。
企業での生かし方を伝える時は、「企業理念や求める人物像」と「自分の学び」を関連付けるのがポイントです。例えば「私が学んだ”相手の立場に立って考える姿勢”を、顧客第一主義という理念を掲げる御社でも生かしたい」と伝えると、企業との相性の良さをアピールできます。
事前に企業研究を深め、事業内容や経営方針、求める人物像を詳しく調べておきましょう。
dodaキャンパスには、ベネッセ独自のノウハウが詰まった適性検査『GPS』が搭載されており、約10分の診断テストを受けるだけで、あなたの「強み」や「特徴」を見つけることが可能です。まだ診断を受けていないという方は、ぜひこのタイミングで受けてみましょう!
成功体験がないのは「あなただけではない」
成功体験の整理の仕方やアピール方法がわかっても、「過去の経験を振り返ったけど、やっぱり面接で使えそうな成功体験がない」と悩む方も多いでしょう。しかし、就活で「成功体験がない」と悩むのは、あなただけではありません。実は、多くの学生が同じ思いを抱えています。
特別な実績や大きな成果がなくても、日々の努力や小さな達成も立派な成功体験です。視点を変え、自分らしい経験を自信をもって伝えていきましょう。
同じ悩みを持つ学生は意外に多い
友達と就活に関する話をしていると、「自分のまわりは、自信に溢れた人が多い」と焦ることも多いでしょう。周囲が堂々と話しているのを見て、焦ることがあるかもしれませんが、就活の進め方は人それぞれです。
また、実は「何を話せばいいんだろう」と悩んでいる人がほとんど。焦らずに少しずつ自分の経験を振り返っていきましょう。
成功体験がないと感じるのは、就活に真剣に取り組んでいる証拠
成功体験が思いつかないという悩みは、就活を真剣に考えているからこそ生まれるもの。「これで本当にアピールになるだろうか」と考える気持ちは、あなたが面接準備を真剣に取り組んでいる証拠です。大切なのは、完璧なエピソードを探すことではなく、自分らしい経験を丁寧に見つけることです。
小さな努力や成果でも自信をもってアピールしよう
大きな実績や特別な経験がなくても、日々の小さな努力や達成も立派な成功体験です。苦手意識のあった科目の克服、バイトで任された仕事を最後までやり遂げたことなど、あなたの中にある「前より成長できた瞬間」を見つけてみましょう。
dodaキャンパスの就活軸診断では【所要時間5分】であなたが大切にしている価値観を言語化!診断結果はそのままキャリアノートに反映することができるので、あなたの大切にしたい軸に合った企業からオファーが届きやすくなります。
【エピソード別】成功体験の回答例文7選
ここでは、成功体験を見つけやすい7つの場面を振り返りながら、実際の面接で使える「成功体験の回答例文」をご紹介します。あなたの体験に近い例文を見つけ、参考にしてみましょう。
ゼミ・研究
ゼミで、チーム内の意見をまとめゴールに導いた経験があるなら、調整力と傾聴力が身に付いたことを成功体験としてアピールしましょう。例文のように、メンバーの意見を尊重する「組織人としての適応力」を伝えるのがポイントです。
回答例
私の成功体験は、ゼミの研究発表会でチームをまとめ、最優秀賞を受賞できたことです。ゼミでは、新しいエネルギー資源について研究していましたが、チーム内で意見が分かれ、研究の方向性が定まらない状態でした。そこで私は、チーム全員が納得できるテーマを設定し、質の高い研究を完成させることを目標にしました。
はじめに、メンバーの意見を丁寧に聞きだすことからはじめ、意見の共通点を見つけ出し、全員が興味を持てるテーマを提案しました。さらに、進捗状況を共有するために定期的なミーティングを開催しました。その結果、チームの連携が強まり、発表会では最優秀賞を受賞することができました。
この経験から、コミュニケーションの重要性を学び、リーダーシップのスキルも向上したと感じています。また、意見の異なるメンバーの多様性を理解し尊重すれば、大きな成果を得られると実感しました。御社でも、さまざまなプロジェクトに参加することがあると思います。どんな時でも、コミュニケーション能力とリーダーシップを生かし、チームのメンバーと積極的に意見を交換しながら仕事を進めたいです。
部活・サークル
部活などで何かの役割を担った経験があるなら、協調性やリーダーシップが培われたことを伝えましょう。リーダー的な役割ではなく、サポート役を任された場合でも、アピールできる経験はあるはずです。例文のように、部活で得られたスキルだけではなく、課題発見力や解決力を同時に伝えられると、面接官の印象も良くなります。
回答例
私の成功体験は、大学のバスケットボール部でキャプテンを務め、チームを全国大会出場に導いたことです。私の所属するチームは、メンバー個々の実力は高かったものの、まとまりがなく試合で勝てない状況が続いていました。
そこで私は、練習メニューを見直し、チームプレーを重視したトレーニングを取り入れました。また、メンバー間の交流を深めるために合宿を企画した結果、チームの連携が向上し、全国大会への出場権も獲得できました。
私は、この経験から「チームワークの重要性と信頼関係の大切さ」を学びました。一人では成し得ない大きな目標も、協力することで達成できると感じています。御社でもチームワークを大切にし、目標達成に向けて積極的に業務に取り組んでいきたいです。
留学
留学経験を語る際は、単なる海外滞在ではなく、言語や文化の壁を自らの行動で乗り越えた経験が評価されます。人事は「留学で得た力を、今後どう活用するか」に注目しています。例文のように、語学力などの成果だけでなく、社会人に求められる「積極性」や「挑戦する気持ち」をアピールできると高評価につながります。
回答例
私の成功体験は、1年間のアメリカ留学で英語力を飛躍的に向上させ、現地の大学で優秀な成績を収めたことです。留学当初は、言語の壁や文化の違いから授業についていけず、苦労していました。そこで、私は毎日英語で日記をつけ、ライティング能力と語彙力向上に努めました。また、積極的に授業のディスカッションに参加することでスピーキング能力とヒアリング能力を向上させました。
その結果、英語でのコミュニケーションに自信がつき、多くの友人ができました。友人たちと切磋琢磨するようになり、成績も学年10位にまで上がったことは自分でもアピールできることかなと思います。
この経験から、挑戦することの大切さを学びました。さらに、自分から積極的に行動する重要性も実感しました。御社では、国際的なプロジェクトに参加したいと考えています。留学で培った語学力やコミュニケーション能力を生かし、積極的に挑戦していきたいです。
アルバイト
アルバイトでの成功体験は、課題を見つけて自ら改善策を立案・実行した行動力が評価されます。人事が見ているのは、「課題発見力があるか?」「解決に向けて主体的に動けるか?」という点です。下記の例文では、売上低迷という課題に対し、主体的に市場調査や販促活動などに取り組んだことが上手にアピールされています。
回答例
私の成功体験は、飲食店のアルバイトで、売上を前年比120%まで向上させたことです。お店では平日の来店が少なく、売上が伸び悩んでいました。私は、平日の売上を向上させるため「新規顧客の獲得アップ」を目標に掲げ、店長と相談しました。
近隣の人気店舗を調査した結果、私のアルバイト先のランチ価格は他店よりも高いことがわかりました。店長にランチタイムの割引サービスを提案し、近隣のオフィスにチラシを配布しました。また、SNSで新メニューの情報を発信し、若い世代の集客を図った結果、平日の新規来店客数が増加し、売上アップにつながった経験があります。
この経験から、私は「課題発見力の重要性と、解決に向けた工夫」がいかに重要かを学んだ気がします。御社でも、この成功体験で身についた行動力と提案力を生かし、顧客満足度の向上に貢献したいと考えています。
インターンシップ
インターンシップでの経験は、「課題に対し主体的に動いたか?」「インターンシップでの学びを今後どう生かしたいと思ったのか?」といった点が見られています。下記例文のように回答できれば、実務対応力や積極性が明確に伝わり、高い評価を得られるでしょう。
回答例
私の成功体験は、IT企業のインターンシップで、新しいアプリの開発に取り組んだことです。この開発プロジェクトは人手不足で開発が遅れており、納期も迫っている状況でした。私は自分のプログラミングスキルを生かし、開発の遅れを取り戻すことを目標にしました。
実際の業務では、積極的にタスクを引き受け、与えられた機能の実装とテストを行いました。疑問点はすぐに先輩に相談し、理解を深めました。効率的なコーディングを提案し、作業時間の短縮に努めた結果、無事に納期内にアプリをリリースすることに成功しました。
この経験から、自ら積極的に行動することの大切さを学びました。また、実務を通して向上できてプログラミングスキルにも自信があります。御社では、エンジニアとして製品開発に携わりたいと考えています。インターンシップの経験を生かし、積極的に学ぶ姿勢を持って業務に携わりたいです。
資格の取得
資格取得の経験は、「目標に向かって努力する姿」「継続性」といった過程が評価されます。人事は「困難な課題に対しても、主体的に取り組める人か?」を見ています。下記の例文では、資格取得までの過程で得た「計画性」「継続力」などが、しっかりとアピールされています。高い自己管理能力を仕事でも生かせることが伝われば、採用担当者からも評価されるでしょう。
回答例
私の成功体験は、独学で宅地建物取引士の資格を取得したことです。法律知識が全くない状態からのスタートで、難易度の高い試験でしたが、不動産業界への就職を目指し、1年以内に資格を取得することを目標にしました。
毎日の学習時間を定め、計画的に勉強しました。過去問を繰り返し解き、間違えた部分は徹底的に復習しました。オンラインの勉強会にも参加し、合格を目指す仲間と情報交換を行いました。これらの努力の結果、初回の試験で合格することができました。
この経験から、計画性と継続力の重要性を学びました。また、努力を積み重ねることで目標を達成できるという自信にもつながったと思います。御社では、資格を生かして専門的な業務に取り組むとともに、常に向上心を持って自己研鑽を続けたいです。
ボランティア活動
ボランティア活動での成功体験は、「相手の立場に立った工夫」や「社会的課題への主体的な取り組み」が評価されるでしょう。企業が見ているのは、利他的な行動や課題に対応できる柔軟性があるかどうかです。例文では、子ども一人ひとりに合わせた指導方法を工夫し、常に保護者と連携するなど、共感力や課題解決力が上手にアピールされています。
回答例
私の成功体験は、地域の子どもたち向けの学習支援ボランティアで、多くの子どもたちの成績向上に貢献したことです。地域には学習塾が少なく、勉強に苦手意識を持つ子どもたちがたくさんいました。私は、子どもたちの学力向上と学習意欲の向上を目標に活動しました。
個別指導では一人ひとりの理解度や性格に合わせ、個別の教育プログラムを作りました。例えば、勉強が嫌いな子どもに対しては、楽しく学べるようにゲーム要素を取り入れました。また、保護者との連携も深め、家庭での学習支援も促しました。その結果、子どもたちの成績は上がり、勉強が楽しいと言ってくれる子どもも増えたと思います。
この経験から、相手の立場に立って考えることの重要性を学びました。この経験で生かした企画力を御社でも活用し、顧客のニーズに適した提案ができる人材になりたいと考えています。
成功体験を伝える際の注意点
ここでは、成功体験を伝える際に気を付けるべきポイントを2つ紹介します。これらの回答を行うと採用担当者に良くない印象を与えてしまうため、しっかりと把握しておきましょう。
話の捏造(ねつぞう)や誇張はしない
成功体験を伝える際は、「事実を曲げる」「大げさに表現する」など、自分を良く見せようとするのは相応しくありません。採用担当者は多くの応募者と接しているため、話の信憑性を見抜く力を持っています。捏造や誇張をしてしまうと、具体的な質問をされたときに答えられず、信頼を大きく損ねることにもなりかねません。
採用担当者に気づかれずにその場を切り抜けたとしても、入社後に期待される能力と実際の能力にギャップが生じることになります。入社後にミスマッチが起こり、最悪の場合は退職してしまう可能性もあるでしょう。
成功体験を話す際は、自分の実際の経験をもとに、正直に話すことが大切。自分の役割が小さかったとしても、その中でどのように貢献したかを具体的に伝えましょう。
成功体験と自慢話は異なると認識する
自慢話のように聞こえると、自己中心的な人だと思われる可能性があります。これは、チームワークを重視する企業に対してマイナスの印象を与えてしまいます。
例えば「自分のおかげで〇〇が成功しました」と言うと、自分だけが頑張ったように聞こえます。一方で、「チームの中で〇〇の役割を担い、メンバーと協力して成功しました」と伝えると、協調性やチームワークをアピールすることが可能です。また、成功の背景にある他者の支えを認めることで、より人間的な魅力を感じてもらえます。
成功体験はあくまで自分の成長や学び、長所を伝える手段であり、自慢をする場ではないことを認識しましょう。
企業が求める人物像を意識して答える
成功体験を伝える際は、自分の強みや価値観をアピールするだけでなく、志望企業が求める人物像に沿った内容にすることが重要です。企業によって重視するポイントは異なります。
例えば、チームワークを大切にする企業では「協調性」や「周囲を巻き込む力」、革新性を求める企業では「挑戦心」や「創造力」が評価されます。
事前に企業研究を行い、理念や事業方針、社員インタビューなどから人物像を把握しておきましょう。自分の経験と企業の考えがマッチするポイントを探しながら話すことで、人事に「この人はうちで活躍できそうだ」と感じてもらいやすくなります。
dodaキャンパスアプリをダウンロードすれば、「先輩のキャリアノート図鑑」でガクチカをはじめ、キャリアノートに記載していた実際の内容を見ることができますので、ぜひ参考にしましょう。
成功体験が思いつかない時によくある質問
成功体験が思いつかないと感じるのは、多くの就活生に共通する悩みです。ここでは、今からでも成功体験を作る方法や、エピソードがない場合の探し方、面接で深掘り質問を受けた際の対処法について解説します。
Q:いまから成功体験を作る方法を教えてください
A:就活中でも新しい挑戦を始めれば、十分に成功体験は作れます。たとえば、短期の資格取得やボランティア活動、ゼミやサークルで役割を引き受けるなど、短期間でも成果を出しやすい取り組みはたくさんあります。
大切なのは「目標を立てる→行動する→結果を振り返る」という流れを意識し、過程や学びを具体的に記録しておくこと。こうして得た経験は、小さくても面接で十分アピールできます。
Q:成功体験のエピソードがない時はどうすればいいですか?
A:大きな成果がない場合でも、日常や学業、アルバイトの中にある「小さな達成」を探しましょう。苦手な科目の克服や、業務で感謝された経験なども立派な成功体験です。
重要なのは結果の規模ではなく、その過程で何を考え、どう行動したかです。
Q:面接官から深掘り質問をされる例と対処法を教えてください
A:面接官は「そのとき具体的に何をしましたか?」「なぜその行動を選んだのですか?」など、行動の背景や判断理由を掘り下げて聞くことがあります。
この質問が来ることを想定し、事前にSTAR法(状況・課題・行動・結果)で成功体験を整理しておきましょう。曖昧な表現を避け、自分の役割や貢献を明確に伝えることが大切です。
成功体験を通じて自分の個性をアピールしよう
成功体験を伝えることは、自分の個性や強みを企業に知ってもらう良い機会となります。ただし、重要なのは成功の結果だけでなく、その過程で何を学び、どのように成長したかを伝えることです。成功体験を通じて、自分がどのような人間であり、どのような価値観を持っているかをアピールしましょう。
また、成功体験を企業でどのように生かせるかを具体的に伝えることで、企業側にあなたの将来性を感じてもらうことができます。自分らしさを大切にし、エントリーシートや面接に臨んでください。
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