自己PRは「自分の強みを企業に伝える最重要パート」です。
本記事では、就活における自己PRの基本をはじめ、書き方のコツや具体的な例文、面接での伝え方まで、まるっとまとめて解説!初心者でも自分らしい自己PRを作れるようにステップ形式で紹介します。
目次
自己PRとは?就活で企業が質問する理由
企業が自己PRを聞くのは「入社後に活躍できる人物か」を判断するためです。よく混同されがちな自己PRと、ガクチカや志望動機との違いは下記の通りです。
・ガクチカ:あなたが努力しようと思った原動力や過程を表したもの
・志望動機:あなたがなぜその企業に魅力を感じたのかを示すもの
・自己PR:自分の強みを行動や経験を通じて示すもの
企業は自己PRを通して、入社後の強みの再現性と人柄をチェックしています。
ガクチカや志望動機との違いを押さえ、面接や書類選考で適確な回答ができるように備えましょう。
関連コンテンツ
自己PRを述べる際の3つのポイント
企業は自己PRにおいて特に下記3点をチェックしています。単にエピソードを語るだけではなく、伝える順序と内容の深さ(自分らしいエピソードがあるか)が評価を左右するため、押さえておきましょう。
【1】話が論理的か
まず重視されるのが、構成の整理です。話の流れがわかりやすい自己PRは、それだけでグッと印象がアップします。結論→理由→具体例→まとめの順で話す「PREP法」を意識すると、論理的で説得力のある伝え方になるのでオススメです。
【2】内容に一貫性があるか
次に見られているのが、一貫性です。エントリーシートや面接で話す内容がぶれていないか、強みや価値観に矛盾がないかといった点を企業は確認しています。どんな質問に対しても同じ軸で話せると、「この学生は自分を理解している」と信頼を得やすくなるでしょう。
【3】その強みが仕事でも発揮できそうか
そして3つ目は、再現性です。企業は学生時代の強みや成果が、入社後の仕事でも発揮できそうかを重視しています。たとえば「粘り強く取り組む力」の場合であれば、長期的なプロジェクトでの活躍がイメージできます。強みを今後の業務にどう活かせるかを言語化できると、自己PRの完成度がぐっと高まります。
自己PRの書き方|構成とテンプレート
「自己PRってどう書けばいいの?」と悩む人も多いでしょう。自己PRは、あなたの強みを「根拠のあるストーリー」で伝えることがポイントです。初心者でも取り組みやすいように、まずは次の4ステップで構成を作ってみましょう。
【4ステップ構成】
- 自己分析で強みを見つける
自分の行動や経験を振り返り、「なぜそれを頑張れたのか」「他の人と違う点は何か」を考えましょう - 自分の強みを一言でまとめる
たとえば「粘り強さ」「協調性」「主体性」など、仕事に活かせそうな特徴を一言で伝えます - 強みを裏づけるエピソードを紹介する
実際にその強みを発揮した出来事(サークル・アルバイト・ゼミなど)を具体的に話すことで説得力が高まります - 学びや今後への意欲で締める
最後に、「この経験を社会人になってどう活かしたいか」を伝えましょう
例:「だからこそ、御社の○○のような環境で挑戦したい」とまとめるのが効果的です
【テンプレート】結論→理由→具体例→まとめ(PREP法)
その理由は、□□という経験を通じて△△を意識し続けたからです。
具体的には、〜〜〜の取り組みで(行動内容や成果)を得ました。
この経験を活かし、今後は〇〇の分野で貢献したいと考えています。
【NG例】
- ・抽象的すぎる表現:「人と関わるのが得意です」だけでは伝わらない
- ・自慢話だけで終わる:実力の主張ではなく、行動の背景・工夫を語る
- ・結果だけを語る:「大会で優勝しました」ではなく、努力の過程や役割を伝える
「もっと詳しい書き方のコツを知りたい」「テンプレを使って練習したい」という方は、こちらの記事も参考にしてください。
新卒版!自己PRの例文|短い&強み別
面接やエントリーシート(ES)で使える自己PRの例文を紹介します。
コミュニケーション力・継続力・リーダーシップ・計画性といった代表的な強み別の例文をはじめ、30秒・1分・2分の発表時間に応じたフォーマットも掲載!
アルバイト・ゼミ・サークル活動など、学生生活から作れる自己PR例もあわせてチェックしてみましょう。
【強み別】自己PR例文
- コミュニケーション力:
私は相手の立場に立って考えるコミュニケーションを意識しています。アルバイト先でチームメンバーの意見をまとめる役を担い、全員が納得できる提案を行うことで、店舗の売上目標達成に貢献しました。 - リーダーシップ:
私はチームをまとめ、目標に向かって行動を促すリーダーシップがあります。サークル活動では代表として20名のメンバーをまとめ、全員の意見を取り入れた新企画で参加率を前年比150%に伸ばしました。 - 継続力:
私は目標に向かって地道に努力し続ける力があります。ゼミで半年間にわたり毎週プレゼン練習を重ねた結果、全国大会で最優秀賞を受賞しました。 - 計画性:
私はゴールから逆算して行動する計画性を大切にしています。資格取得の勉強では、1日ごとの学習計画を立て、3か月で合格を達成しました。
さらに詳しい例文は、以下の記事でチェックできます。
【形式別】30秒・1分・2分の自己PR例
30秒:要点を簡潔にまとめ、「強み+エピソード+成果」を一文ずつ話す。
1分:具体例を少し詳しく説明し、学びや活かし方まで言及。
2分:背景・課題・行動・結果・今後への展望の流れでストーリー性を持たせるのがコツです。
【新卒向け】大学生活から作る自己PR例
アルバイト:接客業で培った「傾聴力」や「柔軟な対応力」など。
ゼミ:研究を通じて身につけた「論理的思考力」や「粘り強さ」。
サークル:仲間をまとめた「協調性」や「リーダーシップ」。
どんな経験も「どんな行動をし、何を得たのか」まで落とし込めば、立派な自己PRになります。
さらに詳しい例文は、以下の記事でチェックできます。
自己PRを履歴書・面接で伝えるポイント
同じ自己PRでも、「書面」と「口頭」で伝え方を最適化することが大切です。読み手・聞き手の状況に合わせて、情報量と見せ方を調整しましょう。
履歴書での書き方
200〜300文字を目安に、結論から一言で強みを提示し、その後に理由と具体例を続けます(結論→理由→具体例→締め)。段落は2つまでに抑えると可読性が上がります。
成果や行動は数字・比較・期間で示すと効果的です。例:「来店対応の標準手順を整備し、クレーム件数を月8件→3件に削減(3か月)」。最後は「入社後の活かし方」で締めましょう。
詳しくは 自己PRの締め方 をご覧ください。
面接での話し方
面接では、「時間設計 × 構成 × 非言語」の3点がカギです。
- 1)時間設計:30秒/1分の2パターンを用意。冒頭5〜7秒で強みを明言し、残りを理由・具体例・抱負に配分。
- 2)構成:口頭でも基本は結論→理由→具体例→抱負。具体例は1つに絞り、課題→行動→成果(数字)→学びを端的に。
- 3)非言語:視線(面接官の目元)・声量(語尾まで明瞭)・姿勢(背筋/顎を引く)で印象が大きく変わります。
<押さえたいポイント>
・録音・録画した事前リハーサルで、客観的に課題点をチェック!
・カメラ目線やマイクテスト、画面上の身だしなみを事前に確認しておく
・早口/冗長表現/曖昧語(「結構」「わりと」)を削る
・ 面接官の相槌や表情を見て、一拍置いて要点を補足する
・質問の意図に合わせて深掘り角度を調整する
など、上記は押さえておきましょう!
自分の強みや長所を活かした働き方が分からないという方は、25問の質問に答えるだけであなたに合った働き方がわかる『キャリアタイプ診断』がおすすめ。5分程度でサクッとあなたに合った働き方がわかります!
※診断にはdodaキャンパスの会員登録・ログインが必要です
自己PRが思いつかないときの対処法
「特別な実績がない」「強みが見つからない」と感じても大丈夫です。
自己PRは“特別な成果”ではなく、日常の中での行動や考え方からも作れるもの。小さな経験の中にも、あなたらしさが必ず隠れています。
日常・学業・アルバイトから行動特性を振り返る
まずは「どんなときに頑張れたか」「人から褒められたことは何か」を思い出してみましょう。
授業でのグループワーク、アルバイトでの工夫、サークルでの役割など、日常の中の“行動の癖”=強みのヒントになります。
例:
・友人から相談されることが多い →「信頼される人柄」
・計画を立てて行動するのが得意 →「計画性」「実行力」
・失敗してもあきらめない →「粘り強さ」「継続力」
周囲に「自分の良いところ」を聞いてみる
自分では気づかない強みも、他人の視点からなら見つかることがあります。
家族・友人・ゼミ仲間などに「私の良いところって何だと思う?」と聞いてみましょう。
他者から見た“あなたの印象”は、自己PRに説得力を加える材料になります。
自己分析ツール・診断を活用して客観視する
もし自分では強みを見つけにくい場合は、自己分析ツールや性格診断を活用してみましょう。
質問に答えるだけで、自分の行動傾向や向いている仕事タイプが可視化され、「自分では気づけなかった特性」を発見できます。
dodaキャンパスの 自己分析サポートツール もおすすめです。
診断結果をもとに自己PRを組み立てることで、より客観的で説得力のある内容になります。
関連コンテンツ
自己PR作成のよくある質問(Q&A)
就活中によくある疑問をまとめました。自己PRをより効果的に伝えるためのヒントとして活用してください。
Q1. 自己PRは何分話せばいい?
面接での自己PRは1分前後(約300文字)が理想です。短すぎると印象が薄く、長すぎると要点が伝わりにくくなります。 30秒版と1分版の2パターンを用意し、面接の流れに合わせて使い分けましょう。 具体的な話し方や構成例は 自己PR 面接 で解説しています。
Q2. 履歴書と面接で同じ内容でもいい?
結論から言うと、同じ強みを伝えても問題ありません。 ただし、履歴書(書面)は「要点を簡潔に」、面接(口頭)は「具体的なエピソードを交えて熱意を補足する」形にしましょう。 同じ内容でも伝え方を変えることで、一貫性と深みを両立できます。 書き方の基本は 自己PR 書き方 をご覧ください。
Q3. ガクチカと自己PR、どちらを優先すべき?
「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」と「自己PR」は目的が異なります。 ガクチカは“取り組みの事実”、自己PRは“自分の強み”を伝えるものです。 どちらも重要ですが、面接官がより人物像を知るために重視するのは自己PRです。 違いや整理の仕方は 自己PRとガクチカの違い で詳しく解説しています。
Q4. 自己PRが思いつかないときはどうすればいい?
特別な実績がなくても問題ありません。
日常・学業・アルバイトなどの行動特性を振り返って、自分らしさを探してみましょう。 また、自己分析ツールを使うと、第三者視点で強みを見つけやすくなります。 詳しくは 自己PRが思いつかないときの対処法 をチェックしてみてください。
Q5. 自己PRで失敗しないためのコツは?
短い時間でも印象に残すためには、「結論→理由→具体例→まとめ」の順番が基本です。 抽象的な言葉を避け、数字や行動で裏付けを示すと説得力が高まります。 テンプレート付きで作り方を紹介している 自己PR テンプレート も参考にしてみてください。
アピールポイントがない時はどうすればよい?
アピールポイントが思い浮かばない時は、 長く続けている日課や熱中している趣味、頑張ったことなどを振り返ってみましょう。 他人と比較した際に優っている必要はありません。
自分自身が頑張ったと思えることや、自分なりのこだわりなどを洗い出せば、アピールポイントが見えてくるはずです。自分にとって大事にしていることを、思い出してみるのもおすすめです。
自分を知るのに欠かせないのが自己分析。まだ、自己分析を着手していない方や、これまでの自己分析のやり方に不安を抱えている方は、『自己分析』ワークシートを用いて自己分析を進めましょう。
自己PRは「自分らしさ」を伝えるチャンス!
自己PRは、「完璧な回答」よりも“自分らしさ”を伝えることが大切です。面接官が知りたいのは、あなたがどんな価値観を持ち、どんな場面で力を発揮できる人なのかという点。強みの表現に多少の違いがあっても、一貫した軸を持って伝えられれば好印象につながります。
自己PRは「自分の魅力 × 企業が求める強みとのマッチ・再現性」が鍵。学生時代の経験を社会人としての行動へどうつなげるかを意識しましょう。 もちろん、いきなり完璧を目指す必要はありません。書いて、話して、ブラッシュアップを重ねることで完成度は上がっていきます。
自己分析や強みの整理に迷ったら、AIがあなたの特性を診断してくれるツールを活用するのもおすすめです。 自己PR生成ツール や 就活軸診断 を使えば、数分で自分の強みやPRの方向性を把握できます。
あなたの経験や個性は、必ず誰かの役に立つ強みになります。焦らず、自分らしい言葉で「働く意欲」と「成長の可能性」を伝えましょう。
無料
- ▼ 自己分析に役立つ適性検査(GPS)
- ▼ 自己PR添削
関連記事









