希望業界の企業に絞って就職活動を進める方が大半と思いますが、選択肢を狭めすぎている方もいるのではないでしょうか。
今回インタビューにご協力いただいた2021卒の新井さんは、就職活動の中で実現したい夢に近づくための企業選びをしていました。そんな中、1つのオファーによって元々視野にいれていなかった業界が選択肢として増えたそうです。
どんな夢をもち、どんな企業選びをして入社先を決めたのか、就職活動の様子を語っていただきました。
自分自身をよりアピールするために工夫したプロフィール
――dodaキャンパスのプロフィールの経験欄に「塾講師のアルバイト」と「ゼミでの活動」を記載されていましたが、他に取り組んでいたことはありますか?
「大学でバンドサークルの活動をしていました。ステージでの発表以外にも学園祭の時には出店長として運営にも携わっていました。」
――ゼミではどんなことをされていましたか?
「『企業分析』と『株式投資』のテーマに取り組んでいて、財務諸表を使った企業分析や、ファンダメンタルズ分析ということをやっていました。 最終発表では、5Gを使った学習机をテーマに新ビジネスの提案を行ったので、その内容を経験の欄に記載していました。」
――塾講師のアルバイトも経験に記載されていたましたが、ゼミのテーマを選ぶ時も「教育」という軸があったかもしれないですね。
「そうですね。もともと教育は軸にあったので大学では教職をとっていてゼミのテーマを選ぶ基準や、アルバイトを始めるきっかけも共通して『教育』がありました。」
――プロフィールの自己PRの欄には、自己PR以外の項目も記載されていましたが、何か狙いはありましたか?
「最初は自己PRだけ書いていたのですが、自己PRや経験だけだと企業がオファーを送るきっかけになりづらい部分があるのではと思いました。なので私のことをよく知ってもらえるように、エントリーシートによくある『ガクチカ』や『趣味・特技』などの項目を追記していました。」
希望業界の選択肢を増やせた企業からのオファー
――就活期はどんな業界を志望していましたか?
「夏頃までは非鉄金属などのメーカーを中心に見ていましたが、冬頃からサービスのような無形商材にシフトしていきました。特に金融業界に興味があったので、保険や証券の企業をみていました。」
――希望業界をシフトしたのはなぜですか?
「大学の講義や財務諸表から企業分析した際に、モノを売る時代からサービスを売る時代へ変わってきていると思ったのがきっかけでした。 他にも社員さんから仕事内容を聞いた時に、メーカー独自の面白さや挑戦のイメージが持ちにくかったのもありました。」
――ゼミのテーマやアルバイトでのお話でもあったように教育を軸にされていたと思いますが、元々教育業界は全く見ていなかったのですか?
「大学で教職をとっていますが、教員免許をいかせる仕事が教員以外に知らなかったので選択肢としてありませんでした。そんな時にオファーをもらった企業さんに教員免許をもっている人だけが携われる事業があって、そこで初めて教員以外のキャリアがあると感じたんです。それをきっかけに教育業界が選択肢として増えました。」
――入社先の企業からオファーをもらった頃、他の選考は進んでいましたか?
「保険や証券系の企業の選考が進んでいました。その頃は自己分析やガクチカを見直していて、大学経由でOBOGの方に添削してもらっていました。そのタイミングで、オファーをもらったこともあり、自分のやりたいことを再度見直していました。」
――教育業界は元々選択肢になかった中でオファーを承諾したきっかけは何でしたか?
「企業が掲げているスローガンにすごく共感できる部分があったことと、事業の1つに『通信制高校』があって事業内容に興味をもったことが理由でした。」
入社の決め手は、夢の実現に繋がる経験を得られると感じたこと
――入社先を決めた理由はどういった点にありましたか?
「理由は2つあって、1つ目は人事の方の対応が手厚かったことです。面接と面接の間に人事面談を挟んで色々教えていただいたり、面接のフィードバックも行ってくれて、人の印象がとても良かったんです。仮に選考落ちていたとしても自分のためになっていたなと思います。
2つ目は自分の夢を実現させるためのヒントが得られると感じたことです。私はどの業界に新卒で入社したとしても最終的には教育のビジネスを立ち上げるのが夢で、そこに結び付けられるような企業選びをしたいと思っていました。入社先で通信制高校が事業の1つにあることや、プロジェクトを立ち上げられる部署があり、そういった経験ができれば夢の実現に近づくのではと思いました。
」
――具体的にどんな教育ビジネスを立ち上げたいと考えていますか?
「通信制高校やフリースクールに通っている子を支えられるようなビジネスをしたいと思っています。 教育免許をとって、教員採用試験を受ける一般的なルートでは、得られない自分のやりたいことに直結する経験が得られることは教育ビジネスのヒントにできると感じました。」
――通信制高校やフリースクールに焦点をあてるようになったきっかけはありますか?
「家庭教師の経験が大きかったと思います。課外活動を通じて出会った小学生の子がいて、その子は勉強は好きだけど学校になじめずにいる状況でした。そのことがきっかけとなり自ら提案して家庭教師を行うようになりました。家庭教師の経験から気持ちはあるけど体がついていかないなどの悩む学生の役に立ちたいという思いが強くなりました。」
早期に始めたことで十分に行えた業界研究と企業研究
――もともと就活はいつから始めていましたか?
「2年生の夏頃から始めて、学年不問のインターンシップや、面接・グループディスカッションのセミナーなどに参加していました。 教職をとっていたので、就活期に履修や教育実習で忙しくなると危機感があり早めに動いていました。」
――3年生の夏頃からは、どのように動いていましたか?
「行きたい企業や自分のやりたいことが決まっていなかったのもあり、業界は絞りすぎず広くみていました。あとはナビサイトで選考の有無関わらず大手企業含めて様々なインターンに申し込んで参加していました。」
――色々な業界を見ていく中で、就活の軸はありましたか?
「『挑戦環境があること』『ソリューションの事業を扱っていること』の2軸を決めていたので、その軸にそった企業をみるようにしていました。」
――就活の軸を決めたきっかけは何でしたか?
「塾講師のアルバイトでの経験が大きかったと思います。
言われたことをやるよりは自分から何かできる方が合っていると感じたので、まず挑戦環境が必要と感じました。
ソリューションに関しては、アルバイトでマイナスの環境からプラスの環境に変えられたことにやりがいを感じたんです。元々自分より他者のことが気になる性格で、人の役に立ちたいという思いが強いのもあって課題解決の取り組みも必要と感じました。」
――就活を振り返って良かったと思う点はありますか?
「やはり早めに動いてて良かったと思います。色んな企業や業界を調べることもできていたので、就活期に持ち駒が減ってきたときに誰かに相談しなくても、ある程度採用活動中の企業の予測を立てて見つけることができていました。」
――反対に反省点はありますか?
「企業のことを調べすぎて自分が何をしたいかわからなくなっていた時期があったことです。就活の軸や、やりたいことが明確になったのが遅かったので自己分析をないがしろにしなければよかったなと思います。」
――では、最後にこれから就職活動を始める後輩の方に向けて、メッセージをお願いします!
「まずは自分が何をもとめて、どう活躍したいのか、自分の本質を大事にしてほしいです。新型コロナウィルスの影響で自分の希望する企業の選考がうまくいかないことがあったとしても、視野を広げれば企業との良い出会いがきっとあると思います。」
――貴重なアドバイスありがとうございました!
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