2025年度に卒業を予定する25卒の代から、インターンシップの定義は4つの型に細分化されました。ここで新たに登場したのが「オープンカンパニー」です。
しかし、名前は聞いたことがあっても「具体的な内容はよく分からない」という方もいるのではないでしょうか。
本記事で、インターンシップとオープンカンパニーの違いや参加メリット、注意点などについて詳しく解説します。しっかりと理解し、自分に合ったインターンへ参加できるよう備えましょう。
目次
オープンカンパニーとは?
オープンカンパニーとは、企業が就職活動を行う学生に向けて、自社の事業内容や職場環境を紹介するイベントです。
実施内容・期間から、インターンシップとの違いまで、オープンカンパニーの基本情報について確認していきましょう。
実施内容・目的・期間・申し込み方法
■ 実施内容
会社説明会のほか、社内見学や社員との座談会などを通じて、実際の業務内容や職場の雰囲気を体験できます。
■ 実施する目的
企業側の目的は、学生に企業理解を深めてもらうとともに、自社で働くイメージを持ってもらうことです。企業のパンフレットやウェブサイトだけでは分からない「会社の雰囲気」や「社員の人柄」といったリアルな情報を得ることができます。
■ 期間・時期
1日~数日間が一般的。夏休みや冬休みといった長期休暇中に実施されますが、講義のある平日に開催する場合もあります。
開催時期や申し込み開始時期は企業ごとに異なるため、早めにチェックしておきましょう。
■ 申し込み方法
企業の採用ホームページや就職情報サイトから申し込むことができます。定員が設けられている場合もあるため早めに申し込みしておき、参加の機会を逃さないように注意しましょう。
インターンシップとの違い
オープンカンパニーとインターンシップの違いは、下図の通り「対象年次」「実施期間」「就労の有無」「企業による採用活動への活用可否」の4つです。

参加できる対象学年が絞られているインターンシップと異なり、全学年が短期間で参加できるのがオープンカンパニーです。
労働もなく、採用への影響もありませんので、時間のない学生でも気軽に参加することができるでしょう。
「せっかくなら興味がある業界を見つけてからオープンカンパニーに参加したい……」という方は、dodaキャンパスの「業界研究ファイル」をチェック!
IT業界やメーカー、建設や流通など、人気12業界の詳細が分かる資料をダウンロードできます。業界の動向や求められる人物像なども理解できますので、きっと興味が持てる業界も見つかるでしょう。

オープンカンパニーに参加するメリット

オープンカンパニーへの参加は、就活を進める上で複数のメリットがあります。
ここでは下記3つのメリットについて確認していきましょう。
オープンカンパニーのメリット
- 業界研究になる
- 忙しくても参加できる
- 早期から参加できるためキャリア意識が醸成される
1)興味がある業界や企業の知識を得ることができる
オープンカンパニーでは、説明会だけでなく社員との座談会やオフィス見学といったプログラムが用意されている場合も。企業のホームページだけでは分からない、業務の様子や会社の雰囲気を知る貴重な機会となるでしょう。
また、社員に共通する特徴や、企業が描く事業ビジョンから、企業がどのような人材を求めているのかを知ることも可能です。求められる能力やスキルを知ることで、今後の学生生活でどのような経験を積めばよいかを考える、良いきっかけとなります。
2)短期間のため、忙しくても参加できる
前述の通り、オープンカンパニーは、1日〜数日間という短期間で開催されることが一般的です。そのため、学業やアルバイト、サークル活動などで忙しい学生でも参加しやすいというメリットがあります。
夏休みや春休みなどの長期休暇を利用して、複数の企業のオープンカンパニーに参加することも可能です。就職活動を始めたばかりで、まずはたくさん企業を見てみたいという学生にとって、オープンカンパニーは有効な手段となるでしょう。
3)1年生から参加することで、早くにキャリアを意識できる
インターンシップと異なり、オープンカンパニーは大学1年生から参加可能です。早い段階で企業と接点を持つことで、自分のキャリアについて考えるきっかけとなります。また、オープンカンパニーで興味を持った業界・企業で働くために、どのような勉強が必要かを考えて行動することで、学生生活の充実にも繋がるでしょう。
早期に就活を始めることで、じっくりと業界・企業を見る時間が生まれます。幅広い視野で自分に合った就職先を見つけることができるでしょう。
「自分に合った企業を見つけられるか不安」という方は、ベネッセの「dodaキャンパス」を活用してみてください。あなたを魅力に感じた企業から、早期選考などの特別オファーをもらうことができます。登録が未だという方は、ぜひ登録しておきましょう。

オープンカンパニーの注意点
多くのメリットがあるオープンカンパニーですが、事前に知っておくべき注意点もあります。「思っていたものと違った……」とならないよう、下記の内容をしっかり理解して参加しましょう。
実務は経験できないことが多い
オープンカンパニーのプログラムは、会社説明会や社員との座談会、オフィス見学などが中心です。実際の業務を体験できる機会は、ほとんど無いと考えた方がよいでしょう。
実務を経験したい場合は、インターンシップへの参加をおすすめします。ただし、インターンシップは選考を伴い、数週間から数カ月にわたって実施されることが一般的です。そのため、インターンシップに参加するためには、十分な時間の確保と事前の準備が必要となるでしょう。
オープンカンパニーとインターンシップ、それぞれの特徴を理解し、自分の目的にあわせて使い分けることが重要です。
インターンシップの選び方や探し方を知りたい方は下記の記事も参考にしてください。
早期選考などの優遇や合否には影響しづらい
オープンカンパニーは、あくまでも企業が自社について知ってもらうために開催するイベントです。そのため、オープンカンパニーへの参加の有無が、本選考で有利・不利に働くことはほとんどありません。
ただし、企業によっては、オープンカンパニー参加者限定のイベントやセミナーに招待される場合があります。これらのイベントやセミナーに参加することで、選考に関する情報や、社員と話をする機会を得ることができる可能性はあるでしょう。
オープンカンパニーは直接的に選考を進めることはできませんが、企業研究や自己分析といった形で大いに役立ちます。自分のキャリアを考える上で有効な機会として活用しましょう。
自己分析は主観的になりがち。客観的視点を採り入れるたい場合は、無料ツールも活用してみましょう!dodaキャンパスにはさまざまな自己分析ツールが用意されているので、お好きなものでやってみてくださいね。

オープンカンパニーに参加する時に意識するポイント
数日間とはいえ、せっかくオープンカンパニーに参加するなら有意義なものにしたいですよね。ここでは、オープンカンパニーを、より実のある時間にするために意識すべきポイントについて解説します。
目的を明確にする
オープンカンパニーに参加する際は、目的を明確にしておくことが重要です。目的意識を持たずに参加すると、得られるものが少なく、時間を無駄にしてしまう可能性もあるでしょう。
「就活の軸を見つけるため」「企業研究のため」「気になる業界を見つけるため」など、目的は人それぞれ異なります。しかし、自分が何のためにオープンカンパニーに参加するのかを明確にすることで、当日の行動を変えることが可能です。
例えば、就活の軸を見つける目的で参加した方は「自分の価値観と合う点が無いか」を意識して説明を聞くと良いでしょう。また、座談会の中で、社員のモチベーションについて質問することも有効となるはずです。
参加目的に正解はありません。自分が何を知るため・得るために参加するのか、事前にしっかりと考え、目的に合ったオープンカンパニーを選択しましょう。
参加後は内容をまとめて就活に活用する
オープンカンパニーに参加することはとても大切ですが、それだけで満足していては十分に活用できたとは言えません。得た学びを整理し、自分なりの気付きや考えをまとめることで、企業研究や自己分析に生かすことができます。
例えば、会社説明会で印象に残った内容や、社員との座談会で参考になった話を、箇条書きで書き出してみましょう。「なぜ印象に残ったのか」「なぜ参考になったのか」を自問自答することで、理解が深まります。
また、オープンカンパニーで得た情報をもとに、企業の強みや弱み、社風などを、自分なりに分析してみることもおすすめです。他の企業と比較したり、業界全体の動向と照らし合わせたりすることで、企業研究が深まるでしょう。
このようにして分析した内容は、企業のサイトからはわからない、唯一無二のものとなります。エントリーシートや面接で志望動機を答える際にも、ライバルと差別化したあなただけのアピールができるでしょう。
オープンカンパニーを活用して計画的に就活を進めよう
オープンカンパニーは、企業を深く知るための入り口であり、就活を有利に進めるための第一歩です。会社説明会や座談会で得られるリアルな声は、ウェブサイトからは見えない企業の素顔を知ることができる貴重な機会となります。
この体験を自己分析や企業研究に生かし、自分の進むべき道を見極める糧としましょう。インターンシップとも比較しながら、自分の目的に合わせてオープンカンパニーを賢く活用することが大切です。
事前の準備と参加後の振り返りを欠かさず、この経験を未来への確かな一歩につなげてください。オープンカンパニーは、あなたのキャリアを考える上での試金石。このチャンスを生かし、納得のいく就職活動を実現しましょう。
無料
- ▼ 自己分析に役立つ適性検査(GPS)
- ▼ 自己PR添削