
内定者懇親会とは?目的・内容・企画アイデアと成功させるポイントを解説
少子高齢化に伴う深刻な人手不足により、採用活動で内定を出した学生を確実に入社へと導く施策の重要性が高まっています。多大なコストや時間を投じて獲得した内定者が辞退することは、企業にとって大きな損失となるからです。
そこで有効な手段となるのが内定者懇親会です。この施策は内定者の不安を解消し、入社意欲を維持させるために欠かせません。
本記事では、内定者懇親会の概要や重要性、内定辞退や早期離職を防ぐための具体的な企画アイデアを詳しく解説します。採用担当者の方は、自社の採用力を高めるための指針としてぜひお役立てください。
目次[非表示]
- 1.内定者懇親会とは
- 1.1.内定者懇親会を行う重要性
- 1.2.内定者懇談会との違い
- 2.内定者懇親会の開催時期
- 3.内定者懇親会の内容
- 4.オンラインで内定者懇親会を実施する場合
- 4.1.オンライン内定者懇親会の一般的な流れ
- 4.2.オンライン内定者懇親会開催時の注意点
- 4.2.1.使用ツールを決めておく
- 4.2.2.通信環境
- 4.2.3.ルールの周知
- 5.内定者懇親会の企画・アイデア
- 5.1.オフライン内定者懇親会
- 5.2.オンライン内定者懇親会
- 6.内定者懇親会の進め方・タイムスケジュール例
- 6.1.2時間の懇親会を行う際のタイムスケジュール
- 6.2.当日の流れ
- 7.内定者懇親会を成功させるポイント
- 7.1.内定者懇親会の目的を明確にする
- 7.2.多くの社員に参加してもらう
- 7.3.グループ分けに気を配る
- 7.4.定期的に懇親会の開催をする
- 7.5.事前準備とリハーサルを徹底する
- 8.まとめ
内定者懇親会とは

内定者懇親会とは、内定者と社員が親睦を図るために開催される会です。同時に内定者同士がコミュニケーションを取る場でもあります。
内定が出てから実際に入社するまでの期間に内定者が感じる仕事や会社自体への不安を解消するフォローの一環として行うのが一般的です。また、内定者同士や、内定者と社員が関係性を深め内定辞退を防ぐといった目的もあります。
内定者懇親会を行う重要性
内定者懇親会を行う理由の一つに、内定辞退の防止があります。ある企業では内定者懇親会に参加した学生の約7割が、「同期や先輩社員と話して入社への不安が減った」と回答しています。内定者フォローにはいくつかの種類がありますが、内定辞退の防止として内定者懇親会を行う重要性は高いといえます。
内定者懇談会との違い
内定者同士や社員との親睦を図る場としては、懇親会のほかに懇談会の開催も選択肢に挙がります。両者は似ていますが、主な目的や形式に明確な違いがあります。
懇親会が、飲食やゲームなどを通じて心理的な距離を縮め、関係性を深めることに主眼を置いているのに対し、懇談会は特定の議題について意見を交わしたり、話し合いを行ったりする場としての側面が強いのが特徴です。
どちらもコミュニケーションの一環ではありますが、内定者の緊張を解き、互いの人となりを深く知るためには、よりリラックスした雰囲気で交流できる懇親会のほうが適しています。参加者の状況や目的に応じて使い分けることが肝要です。
内定者懇親会の開催時期

内定者懇親会の開催時期は、内定者が決まる時期が企業によって異なるため、決まったルールがあるわけではありませんが、一般的には内定が出揃う6月以降や、内定式が行われる10月前後に開催されるケースが多く見られます。
開催時期そのものよりも意識すべきなのは、開催回数です。特に内定から入社まで半年以上の期間がある場合、2ヶ月に1回程度の頻度で継続的に実施すると、内定者のモチベーションを維持しやすくなります。定期的な接触を通じて会社への理解を深め、社員や同期との関係性を段階的に構築していくことが、内定辞退の防止につながります。
内定者懇親会の内容

ひと口に内定者懇親会といっても、その内容は多様です。
ここでは、内定者懇親会で行う主な内容について解説します。
自己紹介
まずは参加者のバックグラウンドを知るためにも自己紹介は必須です。ただ特に初対面の場合、うまく話せない人、逆に長々と話してしまう人などがいると、収拾がつかずそれぞれを知ることもできなくなってしまう可能性があります。
そのため、自己紹介を行う際は、名前・学校名・趣味・特技など人となりが端的に伝わるような項目を絞って、話してもらうようにするとスムーズに進めていけるでしょう。
アイスブレイク
参加者同士の緊張をほぐし、コミュニケーションを活性化させるための取り組みがアイスブレイクです。
初対面の参加者が多い内定者懇親会では、お互いのことをよく知らないため、どうしても堅い雰囲気になりがちです。
簡単なゲームなどを通じて相互理解を促すことで、その後のグループワークや座談会がより活発な意見交換の場になります。
自己紹介だけでは分からない人柄に触れる機会にもなり、参加者同士の心理的な距離を縮める効果が期待できます。
グループワーク
グループワークも懇親会では欠かせないものの一つです。会社では基本的にチームを組んで仕事を進めていきます。そのため、グループワークの実施により、入社後のイメージが固まるうえ、仲間同士で助け合ううちに関係性を深めていくことが可能です。
課題はすぐに答えが出るようなものではなく、次回に持ち越せるようなものにすると、懇親会に参加するモチベーション向上にもつながります。
社員との座談会
会社への理解を深め、仕事に対する意欲を向上させるには、社員との座談会が効果的です。ポイントは、相手を学生と年の近い社員にすることで、仲間意識を強められるうえ、自分のなかで社会人として働く具体的なイメージが見えやすくなります。
社内見学
オフラインで内定者懇親会を開催する場合、本社などの社内見学を実施して実際に働く環境を見てもらうのも効果的です。
どのようなオフィスで、どのような人たちと仕事をするのかを自分の目で確かめることで、入社前の不安を解消できるでしょう。
また、座談会や食事会と合わせて社内を案内すれば、先輩社員が働いている様子を具体的にイメージできるようになります。入社後のミスマッチを防ぐ意味でも、社内の雰囲気を感じ取れる貴重な機会になります。
食事会
ただ話をするだけではなく、何かを一緒に食べたり飲んだりすると、より短期間で関係性をつくりやすくなります。スケジュールの都合で懇親会の回数をあまり増やせない場合などは、懇親会に食事会を入れることで、効率的な関係性の構築が期待できるでしょう。
オンラインで内定者懇親会を実施する場合

懇親会は対面だけではなくオンラインで実施するケースも少なくありません。
ここでは、オンラインでの内定者懇親会について、一般的な流れと注意点を解説します。
オンライン内定者懇親会の一般的な流れ
オンライン内定者懇親会の流れは、基本的に対面での懇親会と大きく変わりません。自己紹介やグループワークを行い、その後に個別もしくはグループで社員との座談会を行います。
オンラインでは画面越しでの対話となるため、特定のグループに分かれて少人数でじっくり話せる時間を確保すると良いでしょう。Web会議システムのブレイクアウトルーム機能を活用し、内定者一人ひとりが発言しやすい環境を整えることで、対面と同様に深いコミュニケーションを図ることが可能になります。
オンライン内定者懇親会開催時の注意点
オンラインで懇親会を行う際の主な注意点は次のとおりです。
オンラインは、対面に比べ特に始まってしばらくの間はコミュニケーションが取りにくいため、主催者側が積極的に話題を振って会話を働きかけることが重要です。
使用ツールを決めておく
オンラインで内定者懇親会を開催する際は、ZoomやGoogle Meet、Microsoft Teamsなど、使用するWeb会議システムをあらかじめ決めておきます。
ツールによって操作方法や利用できる機能が異なるため、当日になって参加者が戸惑わないよう、招待URLと併せて事前の案内を徹底することが大切です。
特に、グループに分かれて対話を行う「ブレイクアウトルーム機能」を使用する場合は、主催者側が設定方法を熟知しておくことはもちろん、参加者側にも最新版のアプリインストールを推奨するなど、円滑な進行のための準備を整えておきましょう。
通信環境
安定した通信環境の確保は運営側と参加者の双方にとって極めて重要です。映像や音声が途切れてしまうと、会話のテンポが悪くなり、懇親会の目的であるスムーズなコミュニケーションを阻害しかねません。
快適にWeb会議システムを利用するためには、上り・下りともに10Mbps以上の通信速度が安定して出ていることが望ましい目安となります。
主催者側は、参加予定者の自宅にWi-Fi環境が整っているかを事前に確認し、状況に応じてモバイルWi-Fiの貸与や、静かに通信できる場所の提供を検討する必要があります。また、当日トラブルが発生した際の予備の連絡手段を共有しておくなど、通信障害へ備えることが大切です。
ルールの周知
自分が発言しない間は、音声をミュートにする、カメラはONにしておくなどの事前にルールを周知しておきます。
内定者懇親会の企画・アイデア

内定者懇親会では、限られた時間のなかで内定者同士や現役社員と仲間意識を持てるようにする必要があります。そのため自己紹介やグループワークに積極的に参加する雰囲気づくりが欠かせません。
そこで重要になるのが緊張した気持ちを解きほぐすためのアイスブレイクです。
ここではオンライン・オフライン別にアイスブレイクに効果的な企画・アイデアを紹介します。
オフライン内定者懇親会
オフラインでは、参加者がすぐ近くにいる利点を生かし、次のような企画・アイデアがおすすめです。
つみき式自己紹介
つみき式自己紹介とは、人の自己紹介に自分の自己紹介を順番に足していき、それを全員が間違えずにできるまで続けるというものです。間違えたら最初からやり直しにすることで何度も繰り返す間に全員の名前を覚えられるようになります。
他己紹介
自分以外の人を紹介する他己紹介は、二人一組で互いにインタビューをしながら紹介内容をまとめていき、それを全員の前で行います。
オンライン内定者懇親会
オフラインに比べ、オンラインはコミュニケーションのきっかけづくりが難しいため、懇親会の最初にアイスブレイクを行うのがよいでしょう。
謎解き・脱出ゲーム
オンライン形式でチーム対抗のグループワークを行う場合、謎解きや脱出ゲームを取り入れるのがおすすめです。チームで協力しながらヒントを探し、制限時間内に謎解きを進めてミッションのクリアを目指します。
オンライン環境であっても全員で情報を共有しながら課題を解決する力が養われ、チーム間の結束を自然に強められるでしょう。クリアした際の達成感を共有することで、内定者同士の距離がさらに縮まる効果が期待できます。
クイズ大会
クイズ大会もオンラインでの懇親会で盛り上がる企画の一つです。会社の商品やサービスに関する知識を問うだけでなく、懇親会に参加している先輩社員のプライベートに関連するクイズを出題すると、内定者から親しみを持たれやすくなります。
こうした社員クイズをきっかけに座談会での話題が広がり、なごやかな雰囲気で交流を深められるでしょう。意外な一面を知ることで、先輩社員への心理的なハードルを下げる役割も果たします。
絵しりとり
絵のみで簡単な単語を描き、それでしりとりを行っていくゲームです。ただ絵を描いている時間に間延びする可能性もあるため、司会者がつなぐ、制限時間を決めるなどのルールは必要でしょう。
ジェスチャーゲーム
プレイヤーが設定されたお題をジェスチャーで表し、参加者が当てるゲームです。オンラインでは基本的に座ったままのため、全身を動かすことでリラックス効果も期待できます。
内定者懇親会の進め方・タイムスケジュール例
内定者懇親会を有意義なものにするには、事前のタイムスケジュール作成が不可欠です。
限られた時間内で目的を達成するため、各コンテンツの時間配分を慎重に計画する必要があります。
参加者の集中力が途切れないよう、自己紹介やグループワーク、座談会などをバランス良く配置し、適宜休憩を挟むといった配慮も求められます。
懇親会の目的が内定者同士の交流促進なのか、企業理解の深化なのかによっても、プログラムの構成は変わってきます。
2時間の懇親会を行う際のタイムスケジュール
内定者懇親会を2時間で実施する場合のタイムスケジュール例は、以下の通りです。
0:00〜0:10(10分)開会の挨拶、当日の流れの説明
0:10〜0:30(20分)自己紹介、アイスブレイク
0:30〜1:10(40分)グループワーク(会社の事業に関連するテーマ設定など)1:10〜1:20(10分)休憩
1:20〜1:50(30分)社員との座談会(複数の社員と話せるよう、グループのローテーションも検討)
1:50〜2:00(10分)質疑応答、アンケート記入、閉会の挨拶
食事会も実施する場合は、座談会と同時に行うことで時間を有効に活用できます。
当日の流れ
当日は、作成したタイムスケジュールに沿って円滑に進行できるよう、運営側の動きを事前にシミュレーションしておきます。
まず受付では、内定者を温かく迎え、名札や資料を配布します。
司会者は開会時に懇親会の目的やスケジュールを明確に伝え、参加者の意識を統一させます。
各プログラムの進行中は、時間管理を徹底しつつ、内定者の反応を見ながらフォローを入れることが大切ですし、閉会時には、参加への感謝とともに入社への期待を伝え、次回の案内など必要な連絡事項を共有します。
内定者懇親会を成功させるポイント

内定者懇親会の成功とは、参加者が内定決定時のモチベーションを保ち、入社が楽しみだと思えるようになることです。ここでは、そのためのポイントを解説します。
内定者懇親会の目的を明確にする
開催時期も含め、内定者懇親会を行う目的を明確にします。
たとえば入社半年以上前であれば、まずは内定者同士の関係性を深めることを目的にします。入社1〜2ヶ月前であれば、現役社員との交流を目的とするなど、開催時期によってどのような内定者フォローを行うかを明確にしておくことが重要です。
多くの社員に参加してもらう
開催時期にもよりますが、内定者懇親会にはできるだけ多くの社員に参加してもらうことも欠かせません。内定者と交流を図り、関係性を深めていけば、内定者はこの会社で働きたいというモチベーションがさらに高まるでしょう。
グループ分けに気を配る
グループワークやゲームを行う際のグループ分けには気を配る必要があります。
相性が悪い人同士でグループを組んでしまうと互いに不安を感じてしまい、懇親会の目的を果たせなくなる可能性が高まるでしょう。
1回目の懇親会で参加者の人となりを見極め、2回目以降のグループ分けの参考にするのがおすすめです。
定期的に懇親会の開催をする
懇親会は1回だけの開催で参加者同士、現役社員とで関係性を深めるのは困難です。
2回、3回と繰り返し開催することで、互いに心を開けるようになり、現在の不安や仕事に対する疑問、期待などを話せるようになります。
それが結果として内定辞退の防止にもつながるでしょう。
事前準備とリハーサルを徹底する
懇親会をスムーズに進行させるためには、事前の準備やリハーサルを徹底することも重要です。特にオンライン開催の場合、画面共有で使うスライドの動作確認や、通信環境に問題がないかを入念にチェックしておきましょう。
当日の段取りが悪いと参加者に不安を与えかねないため、進行役の責任者を決めたうえで、タイムテーブルに沿った予行演習を行っておく必要があります。また、内定者に対して事前にツールの使い方を共有しておくと、当日の混乱を防ぐことが可能です。
まとめ
内定者懇親会は、内定決定から入社するまでの間に内定者同士や現役社員とカジュアルな交流を図ることで、入社へのモチベーションを高め、内定辞退を防ぐ効果があります。
ただ、会社側はしっかりと計画を立てて臨まないとかえって内定者に不安を与えてしまうかもしれません。そのため、明確に目的を立てたうえで、内定者のフォローを行っていくことが重要といえるでしょう。





