面接官は何をする?必要な準備事項や面接で聞くべき心得を徹底解説!
初めて面接を担当する企業の担当者は「面接官って一体何をするの?」「必要な心得には何があるの?」といった疑問があるのではないでしょうか。本記事では、面接官の事前準備、面接時の具体的な質問内容、面接官としてスキルアップする方法などを解説します。
目次[非表示]
- 1.面接官が事前に準備すべきこと
- 1.1.自社について深く正確に理解する
- 1.2.自社の採用要件を明確にしておく
- 1.3.面接(評価)シートなどで質問と評価をすり合わせておく
- 1.4.上記項目のいずれかに不安要素があれば、事前に面接のトレーニングを受ける
- 1.5.前日までに1回は候補者に確認の連絡を送る
- 2.面接官が面接で心がけたい3つのポイント
- 2.1.会社の代表であることを忘れない
- 2.2.候補者が本音で話せる雰囲気を作る
- 2.3.候補者の回答を深掘りしながら面接を進める
- 3.面接官必見!面接で優秀な人材を確保するための具体的な質問例
- 3.1.志望動機
- 3.2.キャリアプラン
- 3.3.スキルや経験
- 3.4.自分自身の人柄
- 3.5.過去の成功体験と失敗体験
- 4.面接官としてのキャリアアップを目指すならdodaキャンパスがオススメ
- 5.まとめ
面接官が事前に準備すべきこと
面接官が面接の前に準備すべき内容には「自社についての理解」「採用要件の明確化」「質問と評価のすり合わせ」「事前の面接トレーニング」「候補者への確認連絡」の5つがあります。それぞれ詳しく解説します。
自社について深く正確に理解する
面接官は、自社について正確に理解する必要があります。学生から逆質問という形で自社について聞かれることが往々にしてあるからです。学生からの質問に適切に答えられない場合は「確認して後ほど回答します」といった対応も可能です。しかしその回答では学生に良い印象を与えられないため、少なくとも下記の内容はしっかり押さえておきましょう。
- 事業内容
- 社史
- 自社のミッション・ビジョン・バリュー
- 業界内のポジション
- 自社の魅力、強み
- 各部署の構成と仕事内容
- 将来の展望
- 福利厚生
- 採用後のキャリアパス
など
自社の採用要件を明確にしておく
面接官によって採用する人に差や偏りが生じないよう、自社が求める人材の要件をリスト化したうえで、具体的なイメージを言語化することが大切です。たとえば「コミュニケーション力が高い人とはどんな人か?」「リーダーシップを備えているのはどんな人材か?」などの要件が考えられます。
人材の要件をリスト化する際は一人で作業せず、他の面接官と綿密に打ち合わせたうえで、求める人物像を明確にして共有しましょう。
面接(評価)シートなどで質問と評価をすり合わせておく
質問に対する回答が応募者間で同じだったとしても、面接官によって受け止め方は異なります。仮に3段階評価にしたとしても、評価A、B、Cの基準も異なるでしょう。面接官ごとで起きる受け止め方のブレを減らすために、あらかじめ面接シートや評価シートを作成し、採用担当の部署全体で共有することが大切です。
面接シートと評価シートは、面接後の選考会議の重要な資料にもなります。複数の候補者を客観的に比較するためにも、評価項目を一覧にしたチェックシートの手配が必須となります。
上記項目のいずれかに不安要素があれば、事前に面接のトレーニングを受ける
ここまで説明した「自社についての理解」「採用要件の明確化」「質問と評価のすり合わせ」をしても不安が残る場合は、先輩・上司・部下などに依頼して、面接のトレーニングを行いましょう。
特に近年、新卒で採用した社員がいる場合は就職活動時の記憶も新しいため、面接トレーニングに最適です。学生役の部下からさまざまな質問を受けることで、面接本番に向けた対策が可能になります。
トレーニングによって明らかになった不安要素は、先輩や上司の協力を得て、実際の面接までに解消しておいてください。
前日までに1回は候補者に確認の連絡を送る
候補者の選考状況によっては、面接の辞退も考えられます。「面接を本当に受けるかどうか」の意向チェックのためにも、事前連絡は必須です。特に面接の直前で辞退されたり、当日会場に来なかったりするとスケジュールが崩れるため、前日までに最低1回はメールなどで確認の連絡を送りましょう。
面接官が面接で心がけたい3つのポイント
面接官が面接で心がけたいポイントには「会社の代表であるという意識」「候補者が本音で話せる雰囲気作り」「候補者の回答の深掘り」の3つがあります。それぞれ解説します。
会社の代表であることを忘れない
面接官は会社の代表者であることを意識して、学生に対して礼儀正しく、明るく、誠実に対応しましょう。学生にとって面接官は入社前に接する数少ない「志望会社の社員」であるため「面接官の印象=会社の印象」になる可能性があるからです。
面接官が会社の代表者として振る舞うことで、学生は企業に対するイメージをより具体的なものにできるでしょう。会社に対する信頼感や好感度を高めることを心がけてください。
候補者が本音で話せる雰囲気を作る
いきなり面接を始めるのではなく、まずは簡単なアイスブレイク=話のきっかけとなる日常会話を挟むのがおすすめです。特に新卒の学生は面接慣れしていないため、緊張している候補者にリラックスできる話題を振ることを心がけましょう。
アイスブレイクの例として「この部屋のエアコンは寒くないですか?」「今日は心地良い天気ですね」「駅からの道で迷いませんでしたか?」「筆記試験の感想はどうでしたか?」などがあります。
他にも座りやすい椅子を用意したり、窓から景色が見える部屋を選んだりすることも、話しやすい雰囲気作りに効果的です。
候補者の回答を深掘りしながら面接を進める
面接官からの質問に候補者が回答した後、「それはなぜでしょうか?」「どのような理由でそう思いましたか?」など深掘りする質問を行うことにより、候補者の性格や強み、弱みが見えやすくなります。候補者が想定外の質問にどう対応するかといった観点もまた、前述した「本音を引き出す」という意味で評価ポイントになるでしょう。
深掘り質問を通じて候補者が「どのくらい面接の準備を行ったのか」も図りやすくなります。どのような深掘り質問に対してもスムーズな回答が返ってきた場合、その候補者は時間をかけて準備を行ったと判断できます。
面接官必見!面接で優秀な人材を確保するための具体的な質問例
面接で優秀な人材を確保するための具体的な質問として「志望動機」「キャリアプラン」「スキルや経験」「自分自身の人柄」「過去の成功体験と失敗体験」の5つを行うことをおすすめします。それぞれ詳しく解説します。
志望動機
最初に業界の志望動機を聞いた後、自社の志望動機を質問すると分かりやすいでしょう。なかには業界の志望動機がなくても、就活の軸がはっきりしている学生がいます。その場合、就活の軸が生まれた原体験を聞いてみてください。質問例は以下です。
「どのような理由から、この業界を志望したのですか?」
「どのような理由から、弊社を志望したのですか?」
「就職活動で重視しているポイントや、会社選びの軸があれば教えてください」
など
キャリアプラン
入社後のキャリアプランの希望と、自社でどのように実現したいのかを聞くと良いでしょう。質問例は以下です。
「入社後どのように活躍したいと考えていますか?」
「3年後のキャリアビジョン、5年後のキャリアビジョンを教えてください」
「仕事を通して、どのような人物になりたいと考えていますか?」
など
スキルや経験
候補者が身に付けたスキルや経験について、実例を交えて話すように促しましょう。自社にマッチしているかどうかを確認できます。質問例は以下です。
「学生時代にどのようなスキルを身に付けましたか?」
「学生時代にどのような経験から学びを得ましたか?」
「履歴書に記載されている〇〇という資格の詳細を教えてください」
など
中途と比べて、学生はポテンシャル採用の側面が大きくなります。テック業界、薬剤師採用など資格が重視される業界以外の面接では、ハードスキルを確認するよりも、「学生時代に力を入れたこと」などを問いかけ、素質、性格面での特性を査定したほうがスムーズに進む可能性があります。
自分自身の人柄
候補者の性格的な長所と短所を知ることにより、自社が求める人物像に合致しているかどうかを見極めやすくなります。同時に活躍しづらい人材も避けられるでしょう。
ただし、自分で自分の性格を客観的に説明するのは難しいため、周囲の評価を尋ねることもポイントです。質問例は以下です。
「あなたは自身の長所と短所をどう認識していますか?」
「あなたの友人は、あなたの長所と短所について、どのように認識していますか?」
「同じようにあなたのご家族は、あなたの性格をどのように認識していますか?」
など
過去の成功体験と失敗体験
過去の成功体験と失敗体験を聞くことで、人物像を把握しやすくなります。特に失敗体験を経て、どのように克服したのかという点に注目すると良いでしょう。質問例は以下です。
「今までの人生でどのような成功体験がありますか? 」
「人生で挫折した経験があれば教えてください。その際、どのように乗り越えましたか?」
「成功体験と失敗体験のどちらが多いですか?」
など
面接官としてのキャリアアップを目指すならdodaキャンパスがオススメ
とはいえ、面接官としての経験が少ない方や、面接で緊張してしまう採用担当の方も多いのではないでしょうか。面接官としてのキャリアアップを目指す方に、dodaキャンパスのセミナーをおすすめします。dodaキャンパスでは、「学生を惹きつける自社プレゼン必勝法」や「優秀な情報系学生を採用するためには? 文理を超えた探し方」「二重苦マーケットを乗り越えるために必須! 採用コンセプトの作り方」など、様々なテーマでセミナーを開催しています。
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まとめ
本記事では面接官にとって必要な準備事項や、面接で聞くべき心得などを解説しました。事前の準備では、自社の理解、採用要件の明確化、他の面接官と質問と評価のすり合わせを行ったうえで、事前の面接トレーニングを検討しましょう。候補者への確認連絡も重要です。
面接で心がけたいポイントは、会社の代表者としての意識や、候補者が本音で話せる雰囲気作り、回答の深掘りがあります。具体的な質問で意識したいのは、志望動機、キャリアプラン、スキルや経験、候補者の人柄、過去の成功体験と失敗体験の5つです。
本記事を実際の面接に生かし、自社が求める人材の採用につなげましょう。
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