
【テンプレ付】面接評価シートの作り方とは?評価項目や運用ポイントも解説
自社にマッチした候補者を見極めるために、最も重要な選考プロセスとなるのが面接です。しかし、企業によっては人事や採用担当者以外が面接を担当することも多く「面接官によって合否判定にバラつきが出てしまう」と感じている方も多いのではないでしょうか。そのような企業に取り入れてほしいのが「面接評価シート」です。
本記事では、面接評価シートの作成を検討している採用担当者の方に向けて、評価項目の抽出から具体的な基準設定までの手順を5つのステップで解説します。
目次[非表示]
- 1.面接評価シートとは
- 2.面接評価シートを活用するメリット
- 3.面接評価シートの作り方5ステップ
- 3.1.ステップ1:自社が求める人物像・人材要件を明確にする
- 3.2.ステップ2:面接で確認する評価項目を洗い出す
- 3.3.ステップ3:評価項目の優先順位を決める
- 3.4.ステップ4:評価基準と合格ラインを設定する
- 3.5.ステップ5:評価項目に対応する質問例を設定する
- 4.面接評価シートの評価方法
- 4.1.加点方式と減点方式
- 4.2.段階評価(5段階評価など)
- 4.3.定量評価と定性評価を組み合わせる
- 5.新卒採用と中途採用における面接評価項目の違い
- 6.面接評価シートを作成・運用するときの注意点
- 6.1.評価項目は必要最低限に絞る
- 6.2.評価基準を具体的に言語化する
- 6.3.新卒採用に適した評価項目を設定する
- 6.4.評価シートの形骸化を防ぎ、面接官間で運用ルールを共有する
- 6.5.採用結果や面接官の意見をもとに定期的に見直す
- 7.【無料ダウンロード】面接評価シートのテンプレート
- 8.まとめ
面接評価シートとは

面接評価シートとは、面接での評価項目や評価基準が記載されている、面接官の評価を補助するための書類です。
面接は、各面接官と候補者が1対1で行うことも多く、判断プロセスが属人化してしまい、結果にバラつきが出るケースも少なくありません。面接評価シートを活用すれば、各面接官がシートに記載されている評価軸に従って合否判定できるようになります。全ての面接官が同じシートを使用することで合否判定の属人化を防ぎ、結果を平準化できるのです。
面接評価シートの役割と記載する内容
面接評価シートの主な役割は、評価基準を統一し面接の質を担保すること、そして採用活動のデータを蓄積し改善に活かすことです。
シートには、候補者の氏名や応募職種といった基本情報に加え、評価項目、評価基準、具体的な質問例、面接官の所見を記入するコメント欄、総合評価などを記載します。
評価項目はスキルや経験、人柄など多岐にわたり、評価基準は5段階評価のような形式が一般的です。
これらの情報を一元化することで、客観的で一貫性のある評価を実現し、次の選考への情報共有を円滑にします。
面接評価シートが必要とされる理由
面接評価シートが必要とされる最大の理由は、評価の属人化を防ぎ、公平な採用選考を実現するためです。
面接官の主観や経験だけに頼った評価は、判断にばらつきを生じさせ、採用のミスマッチを引き起こす原因となります。
評価シートを用いてあらかじめ定められた基準に沿って判断することで、客観的な根拠に基づいた合否判定ができます。
また、面接での確認漏れを防いだり、次の面接官へ候補者の情報を正確に引き継いだりするなど、採用活動全体の質と効率を高めるためにも不可欠なツールです。
面接評価シートを活用するメリット

面接評価シートを導入することで、採用活動の質を根本から高めることができます。
面接官による評価のばらつきを防げる
明確に定義された評価項目と基準がシートに記載されているため、どの面接官が担当しても同じ軸で候補者を評価できます。
これにより、面接官の経験年数や個人的な価値観による判断のブレを最小限に抑えることが可能です。
特に、一次・二次・最終と複数回の面接を行う場合、一貫した基準で評価し、候補者の情報を正確に引き継ぐために重要な役割を果たします。
組織として統一された採用基準を保ち、公平性を担保することにつながります。
客観的な評価をもとに合否を判断できる
面接評価シートを用いることで、候補者の印象や面接官との相性といった主観的な要素だけに頼らず、客観的な根拠に基づいた合否判断が可能になります。
事前に設定した評価基準に沿ってスキルや能力を構造的に評価するため、「なぜ合格なのか」「なぜ不合格なのか」を論理的に説明しやすくなります。
この客観性は、採用に関わるメンバー間で合否のすり合わせを行う際の円滑な合意形成を助け、採用決定の精度を高める上で非常に重要です。
評価結果は記録として残るため、判断プロセスの透明性も確保されます。
面接の進行をスムーズにできる
面接評価シートは、面接官にとっての進行台本のような役割も果たします。
シートに沿って質問を進めることで、確認すべき項目を漏れなくヒアリングでき、「次に何を聞くべきか」と迷うことが減ります。
これにより、面接官は質問内容を考える負担から解放され、候補者との対話や深掘りに集中できるのです。
特に、経験の浅い面接官でも、シートに記載された質問例を参考にすることで、一定水準以上の面接を実施できるようになり、面接全体の品質向上に貢献します。
採用結果を振り返り、次回の採用活動に生かせる
面接評価シートは、個々の選考のためだけでなく、採用活動全体の質を向上させるための貴重なデータとなります。
入社後に高いパフォーマンスを発揮している社員や、早期に離職してしまった社員の面接時の評価を分析することで、自社にマッチする人材の傾向や、見極めるべきポイントが明確になります。
この分析結果を次回の採用計画や評価項目の見直しに反映させることで、採用活動のPDCAサイクルを回し、継続的に精度を高めていくことが可能です。
面接評価シートの作り方5ステップ

面接評価シートを作るときは、まず自社が求める人材要件を明確にし、それを評価項目として落とし込みながら、項目ごとに評価基準を定めていきます。ここでは、詳しいシートの作り方を5つのステップに分けて解説します。
ステップ1:自社が求める人物像・人材要件を明確にする
最初に、採用活動の軸となる「自社が求める人物像」を定義します。
経営層や配属予定部門の責任者と協議し、事業戦略や組織のビジョンに基づき、必要なスキル、経験、価値観などを具体的に言語化することが重要です。
この人物像は、単なる箇条書きではなく、「どのような環境で、どのような役割を担い、どう貢献してほしいか」といった具体的な人物像として設定すると、後の評価項目作成が円滑に進みます。
ここでの定義が曖昧だと、評価基準も曖昧になり、ミスマッチの原因となります。
関連コラム:求める人物像とは?明確化するメリット、具体的な方法について解説
ステップ2:面接で確認する評価項目を洗い出す
ステップ1で定義した人物像に基づき、候補者の資質を見極めるために必要な評価項目を網羅的にリストアップします。この段階では質よりも量を重視し、考えられる項目をできるだけ多く挙げることが重要です。
項目を洗い出す際は、スキルやコンピテンシー、価値観、志望動機といったカテゴリに分類すると整理しやすくなります。現場の社員や管理職の意見も積極的に取り入れ、多角的な視点から項目を抽出してください。
<例>
- 知識面:一般常識、一般教養、専門知識、語学力など
- コミュニケーション面:説明力、傾聴力、対応力など
- 思考面:ロジカルシンキング、課題解決力、クリエイティビティなど
- 行動面:主体性、当事者意識、リーダーシップなど
- 性格面:向上心、忍耐力、責任感など
ステップ3:評価項目の優先順位を決める
洗い出した全ての評価項目を面接時間内に確認するのは非現実的です。
そのため、項目に優先順位をつけ、特に重要度の高いものに絞り込みます。
採用要件を「必須(Must)要件」と「歓迎(Want)要件」に分類し、合否判断に直結する項目を明確にします。
例えば、エンジニア職であれば特定のプログラミングスキルを必須とし、ポテンシャル採用であれば学習意欲や論理的思考力を重視するなど、募集職種や採用方針に応じて重み付けを行うことで、評価の核心が定まります。
ステップ4:評価基準と合格ラインを設定する
絞り込んだ評価項目ごとに、客観的な評価基準を設けます。
「S・A・B・C・D」や「5・4・3・2・1」といった段階評価を用いるのが一般的ですが、各段階がどのような状態を指すのかを具体的に定義することが不可欠です。
例えば、「主体性」の評価で「5:自ら課題を発見し、周囲を巻き込み解決できる」のように、行動レベルで記述します。
併せて、総合評価での合格ライン(例:必須項目で3以上、かつ合計点数が15点以上)を事前に決めておくことで、合否判断のブレをなくします。
ステップ5:評価項目に対応する質問例を設定する
各評価項目を客観的に判断するための、具体的な質問例を作成します。これにより、面接官による質問の質や内容のばらつきを防ぎ、評価の信頼性を高めます。
例えば、「課題解決能力」を評価したい場合、「過去に困難な課題を乗り越えた経験について、具体的な状況とご自身の役割を教えてください」といった、候補者の過去の行動から未来の活躍を予測する「行動評価(BEI)」の質問が有効です。
質問例を複数用意しておくと、面接の流れに応じて使い分けることができます。
<質問例>
アイスブレイク になる質問 |
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スキル面 に関する質問 |
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パーソナリティ に関する質問 |
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志望度 に関する質問 |
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面接評価シートの評価方法

面接評価シートでは、候補者を客観的かつ多角的に評価するために、いくつかの評価方法が用いられます。
代表的なものとして、加点方式・減点方式、段階評価があり、これらを定量評価と定性評価と組み合わせて活用するのが一般的です。
自社の採用方針や評価したい項目に合わせて、最適な評価方法を選択・設計することが、評価の精度を高める上で重要になります。
加点方式と減点方式
大まかに同種類の採点法と捉えられる加点方式と減点方式ですが、両者には以下のような対照的な特色があります。
加点方式は、0点を起点に順次得点を加算する方法
減点方式は、満点(100点)を起点に順次減点する方法
採点の仕組み上、加点方式の場合は「強み」に意識が向きやすく、減点方式の場合は「欠点」に意識が向きやすくなります。いずれも「満点の状態はどのような人材なのか」を研修を通じて全面接官にシェアすることが大切です。また、あまり加点しないシビアなタイプなど各々のバイアスを考慮し、加点・減点時の明確な基準を定める必要があります。
段階評価(5段階評価など)
段階評価は、数字やアルファベット、「良い」「普通」「悪い」による段階評価(3段階か5段階が主流)を項目ごとに選択する採点方法です。「最高評価が一定回数を超えると合格」など、会社独自の条件設定によって汎用性も高まります。
ただし、この段階評価は、中間の評価を多く選ぶ傾向が出やすく、場合によっては人材の差別化が難しくなってしまいます。なるべく各面接官がはっきりした評価を心掛けるよう、事前研修で採点時の共通認識を浸透させることが大切です。
定量評価と定性評価を組み合わせる
定量評価とは、段階評価などで点数化された客観的な評価です。
一方で定性評価は、数値では表しきれない候補者の人柄や印象、面接中の受け答えの様子、特記事項などを文章で記述する評価を指します。
両者を組み合わせることで、評価の客観性を担保しつつ、候補者を多面的に理解できます。
例えば、定量評価の点数が高くても、定性評価のコメント欄に「チームの和を乱す可能性がある」といった懸念が書かれていれば、慎重な判断が必要です。
このように、双方の情報を補完し合うことで、より精度の高い評価が実現します。
新卒採用と中途採用における面接評価項目の違い

面接評価シートは、新卒採用と中途採用(キャリア採用)で評価項目を使い分けます。
中途採用は即戦力となるスキルを重視する一方、新卒採用では将来性やポテンシャルを見極めることが求められます。
そのため、中途採用向けのシートを新卒に流用してはいけません。
入社後に変えにくい性格や価値観を中心に評価し、対象ごとに項目を最適化します。
新卒採用の面接で学生を見抜く質問については「新卒採用面接の質問例50選!学生を見抜く質問と評価のポイントを解説」で詳しく紹介しています。
面接評価シートを作成・運用するときの注意点

面接評価シートを面接に導入しても、内容が煩雑になって管理に手間がかかると、かえって面接の効率を下げてしまいます。面接評価シートの作成や運用を成功させるポイントを紹介します。
評価項目は必要最低限に絞る
評価項目はむやみに増やさず、判定に必要な最低限の項目に絞るようにしましょう。
面接では、決められた時間内に効率的に質問をし、必要な条件を見極めることが大切です。
評価項目が多すぎると、質問や結果の記入に時間がかかってしまい、面接が時間内に終わらないかもしれません。決められた時間内で全ての評価項目をチェックできるよう、可能な範囲内に項目を絞るよう意識するといいでしょう。
評価基準を具体的に言語化する
「主体性」や「コミュニケーション能力」といった抽象的な評価項目は、面接官によって解釈が異なり、評価のブレを生む原因となります。
これを防ぐためには、各項目が具体的にどのような行動を指すのかを言語化し、評価基準として明確に定義することが不可欠です。
例えば「コミュニケーション能力」であれば、「相手の意図を正確に汲み取り、自身の考えを論理的かつ簡潔に伝えられる」のように、行動レベルで記述することで、誰が評価しても一貫した判断が可能になります。
新卒採用に適した評価項目を設定する
新卒採用では、実務経験よりも将来性やポテンシャルを重視するため、中途採用とは異なる評価項目が必要です。
「学習意欲」「主体性」「ストレス耐性」といったコンピテンシー項目や、企業文化への適合性を見極める「カルチャーフィット」の比重を高めることが有効です。
学生時代の経験からこれらの資質を評価するための質問例も併せて用意します。
中途採用の評価シートをそのまま流用すると、候補者の本質的な価値を見誤る可能性があるため、必ず採用対象に最適化した項目を設定します。
評価シートの形骸化を防ぎ、面接官間で運用ルールを共有する
優れた評価シートも、運用が徹底されなければ意味をなしません。
シートの形骸化を防ぐため、事前に面接官トレーニングを実施し、評価項目や基準に対する認識のすり合わせを行うことが重要です。
また、「面接終了後、記憶が新しいうちに必ず記入を完了させる」「所見欄には評価の根拠となる具体的なエピソードを記述する」といった運用ルールを明確に定め、全社で共有・徹底します。
これにより、評価の質と一貫性を担保し、シートを有効なツールとして機能させることが可能です。
採用結果や面接官の意見をもとに定期的に見直す
面接評価シートは、一度作成したら終わりではありません。
企業の成長ステージや事業戦略の変化に伴い、求める人物像も変わるため、定期的な見直しが不可欠です。
入社後に活躍している社員の面接時の評価を分析し、評価項目や基準が適切だったかを検証します。
また、実際にシートを使用する面接官から「この項目は評価しづらい」といったフィードバックを収集し、改善に活かすことで、より実用性の高いシートへとアップデートしていくことが、採用成功の鍵となります。
【無料ダウンロード】面接評価シートのテンプレート
面接評価シートを一から作成するのは、人事担当者にとって大きな負担です。
そこで、dodaキャンパスでは、面接評価シートのテンプレートをご用意しました。
候補者の基本情報や評価項目、面接官の所見を記入するコメント欄などを備えたテンプレートを、Excel形式で無料ダウンロードいただけます。
一次面接や最終面接など、自社の選考段階や評価基準に合わせてカスタマイズすることも可能です。
ぜひ以下からダウンロードして、面接評価シートの作成や採用選考の効率化にお役立てください。
まとめ
面接評価シートを活用すると、面接官によって結果にブレが出ることを防ぎ、面接の質を向上させる効果が期待できます。
面接官の経験値のバラつきや、面接プロセスの属人化を課題としている企業は、面接評価シートを活用しましょう。
面接評価シートの作成にあたっては、自社の求める人物像を明確にし、評価項目として落とし込めるよう詳細に言語化することが大切です。一度作って終わりではなく、定期的に内容を見直しながら、自社の採用に適した面接評価シートを作り上げていきましょう。





