新卒採用におけるリファラル採用とは?導入するために知っておきたいポイントを解説
社員の人脈を活用して自社の採用活動をおこなうリファラル採用。
中途採用で広く行われてきた採用手法ですが、人材の獲得競争に苦しむ新卒採用でも、内定者や若手社員の人脈を活かしたリファラル制度が活用されるようになりつつあります。
本記事では新卒採用にリファラル制度を導入しようとお考えの採用担当者向けに、リファラル制度を推進するために必要な工夫について紹介いたします。
目次[非表示]
- 1.リファラル制度とは
- 1.1.メリット
- 1.1.1.ミスマッチ防止
- 1.1.2.意向上げのしやすさ
- 1.1.3.内定者や社員のエンゲージメントを高める
- 1.2.デメリット
- 1.2.1.紹介者の負担
- 1.2.2.人間関係に配慮が必要
- 2.リファラル採用を成功させるポイント
- 2.1.紹介のフローを単純化する
- 2.2.リファラルのお願いは早期から
- 2.3.候補者学生への特典・紹介者への報酬を考える
- 3.気を付けるべき点
- 3.1.不採用にした学生・紹介者へのフォロー
- 3.2.候補者学生への意向上げ
- 4.まとめ
リファラル制度とは
リファラル採用とは、自社の社員に知人を候補者として紹介してもらう採用手法のことを指します。
新卒採用において、主に学生(以下、候補者学生)を紹介するのは、主に内定者と入社1〜2年目の若手社員となります(以下、紹介者)。
メリット
ミスマッチ防止
リファラル採用では、企業理念や文化を理解している紹介者が、人柄をよく知る知人を「自社に合っている」と判断したうえで紹介します。そのため、企業と候補者学生の間で起こる採用のミスマッチが起こりにくく、定着率の向上が期待できます。
意向上げのしやすさ
採用担当は事前に候補者学生の情報を詳しく知ることができるため、相手にあわせた細やかなコミュニケーションが取りやすく、志望度を上げやすいというメリットがあります。
内定者や社員のエンゲージメントを高める
自社の魅力や課題を正確に伝えられるように情報を整理する過程で改めて会社について学ぶことができるため、紹介者の会社へのエンゲージメント向上にも繋がります。
デメリット
紹介者の負担
候補者学生が選考に進む場合、「会社に関する疑問の解消」や「キャリアに関する相談」を紹介者に頼ることがよくあるため、紹介者の負担が大きくなってしまう恐れがあります。
選考に進むことが決まった候補者学生にはリクルーターをつけるなど、何らかの対策を講じましょう。
人間関係に配慮が必要
リファラル制度で入社後に起こる問題として挙げられるのが、「業務上必要な会話であっても私的なコミュニケーションに見えて周囲の不興を買ってしまう」「紹介者が退職した際、候補者学生のモチベーションが低下してしまう」ということです。
そのため、「紹介者と候補者学生の、入社後の人材配置に留意する」「リファラル採用の必要性や採用フローについて全社員に共有する」など、上記のリスクに適切に対処する必要があります。
リファラル採用を成功させるポイント
紹介のフローを単純化する
リファラル採用に協力しなかった方のインサイトとして多いのが、「紹介方法と、紹介条件がよく分からなかった」「面倒だった」というものです。
「候補者学生に個別面談の申し込みURLを送るだけでOK」など、まずは紹介方法をわかりやすくすることが大切です。
また、紹介してほしい学生の条件は分かりやすくまとめましょう。「箇条書きにする」「複数の条件を提示し、1つでも当てはまれば紹介OKにする」など、紹介へのハードルを下げるよう意識してみてください。
リファラルのお願いは早期から
リファラル採用の依頼は早期からスタートさせましょう。
これは、志望業界・志望企業を大学3年次の冬までに絞る学生が多いためです。
夏期インターンシップ開始時期〜年末の時期に候補者学生と面談できるよう、紹介を依頼するのがおすすめです。
候補者学生への特典・紹介者への報酬を考える
候補者学生・紹介者にとってのメリットがあるようなリファラル採用にすることを意識してください。
候補者学生への特典としては、「一次選考スキップ」「少人数の特別座談会」など、少しでも就職活動が有利に進むような選考フローを準備してみると良いかもしれません。
リファラル採用における企業の理想像は「自発的に自社のことをおすすめしたくなるような関係づくり、エンゲージメントが保てている」状態ではありますが、なるべく多くの候補者学生を紹介してもらいたい場合であれば、紹介者への報酬を準備することをおすすめします。
また、紹介者が内定者である場合は「現金支給のインセンティブ」を用意するのが難しいかと思います。その場合、ランチ会やオフィス見学会など、内定者フォローにも繋がる報酬を用意するのが良いでしょう。
気を付けるべき点
不採用にした学生・紹介者へのフォロー
いくら紹介者のお墨付きとはいえ、候補者学生を不採用にする場合もあるかと思いますが、双方へのフォローはなるべく行うようにしましょう。
紹介者と候補者学生の関係が気まずくなってしまったり、紹介者の会社へのエンゲージメントが低下してしまう恐れがあるからです。
具体的な施策としては、「不採用を通知するメールの内容を改訂する」「不採用になった候補者学生・紹介者にランチ代を支給する」などが挙げられます。
候補者学生への意向上げ
リファラル採用で紹介者から誘いを受けた候補者学生が、自社に深い興味を持っているとは限りません。
候補者学生との初回の面談でいきなり志望理由や入社後のキャリアプランについて聞くのは避けたほうが良いでしょう。
自己分析の手助けになるような学生時代の経験の深掘り、面接対策に繋がるフィードバック、志向性と合いそうなキャリアを歩んだ社員・事業の紹介などを初回接点とすることがおすすめです。
まとめ
いかがでしょうか。
新卒採用におけるリファラル採用は、紹介フロー、時期、接触方法など、気を付けるべき点がいくつもありますが、まずは「どんな学生を紹介すればよいか」明確に分かるようなターゲット像を設計することが大事です。
ターゲット像の設計にお困りの方は、ぜひこちらの資料もご覧ください。
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効率的な採用活動を実現するためのターゲット設計 5ステップ