海外留学経験学生のキャリア支援イベント in_麗澤大学
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、予定していた海外留学が中止になってしまったり、途中帰国を強いられた大学生が多く発生しました。
dodaキャンパスを運営するベネッセi-キャリアでは、この想定外の事態を受けた学生に対し、キャリア支援イベントを実施いたしました。
今回は、その第一弾となる麗澤大学でのキャリア支援イベントレポートをご紹介いたします。
本編では、まず留学経験学生が求められる時代背景から、本イベントの実施内容をお伝えいたします。
目次[非表示]
- 1.海外留学経験者向け、キャリア支援イベントの実施背景
- 1.1.注目される海外留学経験
- 1.2.海外留学や研修の中止
- 1.3.ベネッセi-キャリアがキャリア支援を実施
- 2.イベントの概要
- 3.大学の声、参加者の声
- 4.まとめ
海外留学経験者向け、キャリア支援イベントの実施背景
注目される海外留学経験
昨今の採用市場では、多様で優秀な人材を積極的に採用し、事業成長を加速させようというダイバーシティの考え方が注目されています。
経団連が示すsociety 5.0(政府が提唱する未来社会のコンセプト)でも、”society5.0時代の雇用システムや採用のあり方”について、「企業はダイバーシティを意識して、海外留学生や日本人海外経験者を積極的に採用する方向。」と示しております。
※参照:採用と大学教育の未来に関する産学協議会による中間とりまとめと共同提言 2019年4月22日
また、2020年3月31日報告された”Society 5.0に向けた大学教育と採用に関する考え方”でも、「Society 5.0に求められる能力を育成するには、大学において、少人数、双方向型のゼミや実験、PBL型教育、海外留学体験などを拡充することが有効」を示しており、海外留学経験者に注目が集まっております。
※参照:採用と大学教育の未来に関する産学協議会によるSociety 5.0に向けた大学教育と採用に関する考え方 2020年3月31日
海外留学や研修の中止
海外留学経験者が注目される中、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、突然の留学中止・緊急帰国が強いられました。
大学卒業後のキャリアに向けて、海外留学準備をしてきた学生の多くが、想定外の事態でした。希望していた経験が十分に得られなかった学生は、海外留学経験の振り返りや経験を踏まえたキャリア形成に不安を抱えています。
※参照:日本経済新聞 新型コロナで大学国際化にブレーキ 留学や学会中止2020/3/4
一方、採用活動を行う企業からは、途中帰国など十分に海外留学経験が得られなかった学生がいることを踏まえて、海外での経験に加えて、この新型コロナウイルスによる影響をどのように乗り越えたか、という汎用性が今まで以上に求められると予測されます。
ベネッセi-キャリアがキャリア支援を実施
緊急の事態を踏まえて、ベネッセi-キャリアでは留学経験を活かしきるのに不安を抱えている学生に向けて、キャリア支援イベントを実施することを決めました。
「dodaキャンパス」を運営するベネッセi-キャリアでは、企業への新卒採用支援事業に加えて、大学向けにGPS-Academicという問題解決能力におけるアセスメントや、GTECという英語4技能アセスメントを提供し、学生のキャリア支援を行っております。
また就職活動支援として、それらのアセスメントの結果をdodaキャンパスに連携したり、今回のようなイベントを通じてdodaキャンパスの活用を支援しております。
今回は、就職活動支援の一環として、本イベントを実施しました。
イベントの概要
イベントの趣旨
今回のイベントの目的は、今後の自身のキャリア形成に向けて、納得のいく就職活動をしてもらうためです。
留学が中止になり、喪失感を抱えている学生や留学経験をポジティブに昇華できていない学生に対して、改めて海外留学の経験やこの想定外の事態の中で自身が取った行動を振り返り、他者や企業からフィードバックをもらう機会を作ることで、目的が実現できると考えました。
また、このイベントを通じて、留学をただの経験で終わらせずに、社会でどのように得たことを発揮できるか、社会に還元できるかを考え、広い視野で業界や職種などを見ていくきっかけにしたいと考えています。
当日の内容
当日は事前課題を元に、ワークショップを実施しました。当コンテンツは以下です。
- ベネッセi-キャリアからの市況感の共有(今求められるスキル、コロナ禍による就活影響など)
- 自身の留学経験を振り返るワーク
- 振り返りのアウトプット
- フィードバック(ベネッセi-キャリア担当・麗澤大学卒業の企業人事担当者)
- 質問会(ベネッセi-キャリア担当・麗澤大学卒業の企業人事担当者)
- dodaキャンパスへの経験記入(やったこと・気づいたこと・明日からの行動に移そうと思ったこと等)
イベントの様子
大学3年生を中心に数十名が参加し、質問会では途切れることなく会話がされ、大盛況となりました。
大学の声、参加者の声
麗澤大学からの声
今回、開催させていただきました麗澤大学の片山様から、以下のような感謝の声をいただきました。
「コロナ禍で就活生たちは、大変なことに間違いありませんが、今回の企画を通じて、学生たちが、ポジティヴな気持ちを持つことができ、次の一歩に踏み出す機会になりました。
それには、企画内での貴重な情報はもちろんのこと、学生を応援したいというお気持ちのおかげです。
ベネッセi-キャリアさまには、立ち上げから運営、進行まで、手厚くご尽力くださり心から御礼申し上げます。コロナ禍で手詰まり状態でしたので、我々自身も、非常に心強く感じておりました。おかげさまで、このピンチをチャンスに変えることができました。」
参加学生からの声
イベント後の満足度調査では、94%が満足と回答しました。
また、以下のような感想もいただいています。
- 実際の動向やFBを聞くことでモチベーションにつながり、今までの漠然とした焦りではなく、やるべきことが見据えられた良い機会になった
- 就職活動のイメージは厳しいもので自分が追い込まれてしまうものだと思い、少し気負いしているところがありましたが、プラスのイメージのお話も聞く事が出来たので就職活動に希望が持つ事が出来ました
- 留学経験から得たものをもっと見つけて、自分に本当にあった企業を見つけなければならないなと感じた
まとめ
今回は海外留学経験の学生向けに初の取り組みとしてレポートを挙げさせていただきました。
企業のダイバーシティの考え方が進み、専門性を持つ人材の採用が加速する一方で、引き続き求められるのは汎用性です。就業経験がないため、中途採用より新卒採用の方が汎用性を求められる可能性があります。
dodaキャンパスでは、学生の海外留学経験を経験だけに終わらせず、経験を踏まえたリフレクションの後押しをすることで、汎用性も身につき、学生のキャリア支援ができると考えております。
dodaキャンパスは、こういった学生を更に支援し、そしてその情報を可視化することで、企業が採用したい学生をより早く、確実に探せることを実現できればと考えております。
引き続き、dodaキャンパスをよろしくお願いいたします。
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