新卒採用は動画でのアピールが効果的? 採用動画のメリット・デメリットを解説
23年卒の学生は、子どもの頃からインターネットが身近にあるデジタルネイティブ世代です。
企業の採用担当者の世代とは、コミュニケーションの方法やインターネットに対する意識が異なるため、採用手法にも新しい切り口が求められます。
最近の採用シーンにおいては、コロナ禍によって就職説明会やインターンシップが中止されたため、企業が学生に自社の魅力を伝える機会が減少しました。
こうした状況で関心が寄せられているのが、採用動画の活用です。
本記事では、デジタルネイティブ世代の新卒採用に欠かせない、採用動画のメリット・デメリットについて解説します。
目次[非表示]
- 1.採用動画が注目されている理由
- 2.採用動画のメリット・デメリット
- 3.採用動画を作成する際の注意点
- 3.1.目的に合わせて制作する
- 3.2.ターゲットに伝えたいイメージを決め、関係者と共有する
- 3.3.さまざまな社員が活躍している姿を見せる
- 3.4.オフィスを映して社内の雰囲気を伝える
- 4.まとめ
採用動画が注目されている理由
最近は、さまざまな企業が動画で採用情報を発信しています。
まずは採用動画が注目される理由を見てみましょう。
現在の学生の特徴
現在の新卒採用のターゲットとなる学生は、いわゆるデジタルネイティブ世代です。
この世代の多くは、子どもの頃からインターネットに触れているため、パソコンやスマートフォンを使った情報収集や動画の閲覧に抵抗がなく、コミュニケーションや買い物などでインターネットを活用することが当たり前となっています。
一画面で次々に自動再生されるような動画メディアの台頭により、能動的に検索する必要がなくなったことで、スクロールすることを面倒に感じている学生も見られます。また、数十秒から数分の短い動画を好む、SNSで就活用アカウントを使って積極的に情報収集をする点なども現在の学生の特徴です。
現代の学生に効果的にアプローチするには、インターネットを介した採用動画が有効な手段のひとつといえるでしょう。
就職活動の変化
いまや多くの学生が、興味のある企業情報をインターネットやSNSで入手する時代です。
学生が就職サイトや求人票を見る前に、SNS上の求人広告を見て興味を持ったり、就職サイトの求人情報だけでは得られない情報を、企業ホームぺージやSNSから収集したりすることも珍しくありません。
採用動画は、こうしたインターネットから情報を収集したいと考える世代に有効な手段です。
また、コロナ禍の影響により、就職活動のスタートからWeb説明会やWeb面接を経験している学生も多くなっています。
就職活動のあらゆるプロセスにおいて、オンライン主導の時代になりつつあります。
採用動画のメリット・デメリット
パソコンやスマートフォンから手軽に閲覧できる採用動画には、メリットとデメリットが存在します。それぞれの特徴を理解したうえで活用を検討しましょう。
メリット
- 文字・音声・画像の3つから豊富な情報を提供できる
- 文字だけでは伝わらない雰囲気を伝えられる
- インパクトのある動画で他企業との差別化を図り、自社を印象づけられる
- 全国各地にいる多くの学生に見てもらえる
- ターゲットに向けた動画制作で自社をアピールできる
採用動画の魅力は、文字や写真だけでは伝わりづらい、自社のリアルな雰囲気を伝えられる点です。
オフィスの様子やそこで働く社員の雰囲気なども、動画にすることでよりイメージしやすくなります。
また、個性的な採用動画を制作すれば、他社との差別化を図ることも可能です。
大企業に埋もれてしまいがちな中小企業にとっては、自社ならではの良さをアピールするチャンスとなるでしょう。
採用したい人材に効果的に響く動画を制作すれば、ターゲットを絞ってアピールできます。
デメリット
- 動画制作にコストがかかる
- 紙の資料ではないため情報を手元に残しにくい
- 内容が薄い・長すぎるなどの動画は見てもらえない
- スマートフォンの速度制限を気にして見ない場合もある
採用動画を制作するには、企画や撮影、編集など、さまざまな作業に時間とコストを要します。
また、学生の印象に残る動画にするには、企業の魅力を伝えるだけでなく、学生の興味や関心を引く内容でなければなりません。採用予算やリソースはもちろん、現在の学生の特徴を考慮したうえで、導入するか否かの判断をしましょう。
採用動画を作成する際の注意点
採用動画を作成する際は、いくつか注意したほうがよいポイントがあります。
とくに、以下の点に注意しましょう。
目的に合わせて制作する
採用動画を活用するシーンは、大きく分けて3つあります。
- 説明会:認知度を高めて応募者を集める
- 社内イベント紹介:自社の雰囲気や魅力を伝える
- インタビュー:リアルな声を発信して採用ミスマッチを防ぐ
各場面において、実施する目的や効果が異なるため、採用動画を利用するシーンや目的に合わせて動画の内容を検討しましょう。
ターゲットに伝えたいイメージを決め、関係者と共有する
採用動画は、その方向性が決まっていないと、何を伝えたいのか分かりづらくなり、動画に統一感がなくなる可能性があります。
まずは、どのような学生に見てもらいたいのか、動画で何を伝えたいのか、などを明確にして企画書を作成しましょう。
企画を考える際は、企業のブランドイメージやコンセプトなどをもとに、動画制作にかかわるスタッフ全員のイメージを統一しておくのがポイントです。
担当者、出演者、制作会社など、全員でイメージを共有することで、一貫性のある動画制作が可能になります。
さまざまな社員が活躍している姿を見せる
採用動画は、説明会では見ることができない、社員が実際に働いている姿を紹介できるよい機会といえます。
複数の部署や業務の様子を撮影したり、性別や性格のタイプが異なる社員にインタビューしたりして、社内の雰囲気や働き方をアピールしましょう。
学生は、オフィスの雰囲気や社員同士のやりとりなどから、その企業で働くことをリアルにイメージできるため、採用ミスマッチを防ぐ役割も期待できます。
企業のことをより深く知ってもらえるチャンスとなるため、できるだけ社内のさまざまな社員の姿を紹介しましょう。
オフィスを映して社内の雰囲気を伝える
動画は、静止画と異なり、全体の雰囲気を伝えやすいのが強みです。
たとえば、会社訪問では複数の部署をすべて見学することは容易ではありません。
採用動画を制作する際は、実際に社員が働いている執務スペースや休憩室、カフェスペースなど、オフィスの雰囲気をありのままに伝え、会社訪問との差別化を図ることもポイントです。
動画から社内の様子や雰囲気を感じ取ってもらうことで、「想像していた環境と違った」という入社後のミスマッチを防ぐ効果も期待できます。
まとめ
コミュニケーションの取り方やライフスタイルの変化、コロナの影響などから、インターネットを介した採用活動が一般的になりつつあります。
現在の学生は、生まれたときからインターネットが身近にあり、SNSで就活用アカウントを使って積極的に情報収集することが一般的となっています。また、スマートフォンの画面をスクロールせずに情報収集できるような動画を好む傾向も見られます。
採用動画は、こうした学生のニーズにマッチするだけでなく、文字や写真だけでは伝えきれない情報を、より分かりやすく伝えられる手段のひとつです。
ターゲットを絞った動画や競合他社との差別化を図った動画を制作し、自社の魅力をリアルに伝えることで、より多くの学生の関心を集めることが期待できます。
一方で、採用動画の設置が直接的に応募者数の増加につながるとは言い切れません。
そのため、採用動画の位置づけとしては、自社に興味を持った学生に対して、さらに企業理解を深めてもらうための手段とするのがよいでしょう。
新卒採用を成功させるには、採用動画の導入をはじめとしたさまざまな工夫に加え、採用活動の手法を見直すことも大切です。
採用活動を効率的に行う手法のひとつとして、“dodaキャンパス”のダイレクトリクルーティングの活用もおすすめです。
dodaキャンパスでは、学生のスキルや経験、強みを理解したうえで、企業側から学生に積極的にコンタクトをとることができます。
採用動画の効果を最大限に活かすためにも、まずはターゲットとなる学生にアピールし、学生に自社の存在を知ってもらうことから始めましょう。