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人材育成計画の立て方とは?具体的方法とポイントについて解説



適切で効果的な人材育成には、柱となる「人材育成計画」の作成が必要です。当記事では人材育成計画の目的や、立て方、作成のポイント、人材育成担当者に必要なスキルなどについて解説します。

人材育成計画とは?


企業が人材を育成する基盤になるのが「人材育成計画」ですが、具体的にはどのようなものでしょうか。

人材育成計画の目的

人材育成計画の目的は、人材を中長期的に育成することです。企業の理想とする人材像を定め、計画的に必要な教育を行います。
 
ポイントは中長期の目標を定め「人材育成計画」に従って一貫した育成を行うことです。短期的に目標を変えていくと、従業員は混乱してしまいます。
 
また、新入社員、中堅社員、管理職など、それぞれの階層によって必要な人材育成計画は異なります。新入社員であれば、業務に必要な基礎的なスキルの習得から始めます。中堅社員であれば、現状からさらにスキルアップ、キャリアアップするための教育が必要です。管理職であればマネジメントや、コンプライアンスの問題なども含め、企業側の目線で動くための研修を行う必要があります。

人材育成計画と経営戦略

また、人材育成計画は経営戦略と連動していることが重要です。経営戦略により事業内容や組織の形が見え、その先に必要な人材の姿が見えてきます。

企業は利益を生み出さなければ成り立たないため、経営戦略に沿った人材が求められます。経営戦略とともに事業内容や組織全体の姿を客観的に見ることで、人材の方向性が明確になり、人材育成計画も定まっていきます。

人材育成計画の立て方


ここからは具体的な人材育成計画の立て方について説明します。

組織の理念やビジョンを明確にする

人材育成計画の根幹となるのが組織の理念やビジョンに紐づいた数値目標の設定です。数値目標なくビジョンだけを掲げてしまうと、絵に描いた餅としてビジョンが形骸化してしまうおそれがあるからです。例えば、顧客満足度アップを優先するか、売上を追及するかなどによっても人材育成計画が変わってきます。
 
顧客満足度を上げたい場合は以下のような数値目標が考えられます。

  • 顧客のリピート受注率◯%以上
  • 顧客満足度を上げる企画を年に2件以上提案する

利益追及であれば、会社全体の売上目標から個人の数値目標を割り出します。

  • 〇件以上のノルマを達成できるようになる
  • 〇円以上の売上を出せる人材になる

目指すべき人物像をはっきりさせる

理想とする人物像を数値化、具体化することで、目指す方向性が分かりやすくなります。このとき、人物の設定はできるだけ詳しくする必要があります。たとえば、以下のような数値目標が考えられます。

  • TOEIC〇〇点以上を取得し海外との取引ができる営業スタッフ
  • 新製品開発により〇億円の売上を達成できる開発者
  • 簿記2級以上を取得した、正確さで信頼される経理のスペシャリスト

また、育成対象の人材に合わせた人物像の設定が必要です。「特定の分野に高い技術を持つプロフェッショナル」「現場を束ねるマネジャー」など、それぞれの目標にあった人物像を描くことで効果的な育成となります。

段階的な目標を設定する

いきなり最終目標に向かおうとするとモチベーションを保つのが難しくなりますが、段階ごとの目標を設定するのであれば、取り組みやすくやる気が出ます。理想の人物像に近づいていることが実感でき、さらにレベルアップしたいと考えるようになります。
 
また、自分がどのレベルに達しているか理解でき、足りない部分を自ら補おうと考えられます。
 
段階的な目標設定の仕方としては、理想とする将来像をゴールに、人材に求める能力と現時点での実力とのギャップを調査し、差を埋めるためのメソッドを考えていくようにします。

人材育成計画に必要なスキル



人材を的確に成長させるためには、育成担当者にもさまざまな素養が必要となります。求められるスキルについて解説します。

コミュニケーションスキル

人材育成担当者にとって大切な力の1つがコミュニケーションスキルです。
 
適切な人材育成計画を立て遂行するには人材の能力、希望、適性、現時点での達成状況、問題点を知る必要があります。その際に育成担当者に必要になってくるのがコミュニケーションスキルです。人材と意思疎通を計りヒアリングすることで、適性や希望、課題などを見つけることが可能となります。

分析力

​​​​​人材からヒアリングしたことも含め、現在ある情報をベースに人材育成計画を立てるには、分析力も必要です。分析をすることで人材の長所、短所、スキル、強み、弱みなどの現状を正確に把握し、育成に必要な要素を見つけ出せます。

人材の達成度を客観的に数値化したものに関する定量分析や、ヒアリングやアンケートによって人材の声を聞いて状況判断するには、育成担当者が論理的に分析できる能力を持っていることが重要です。

計画力

目標を立て育成を着実に行うには計画力が重要です。計画は最終目標に到達するための過程で、効率よく作業を進めるための道しるべです。いつまでにどのタスクを達成すれば良いのか、育成のための骨組みを事前に考えておきましょう。
 
また、達成のためには1つの答えではなく、いくつかの方法を考えておく必要があり、その都度最適だと思われる方法を採用します。万一、うまくいかない場合に複数の代案を持っておくことが大切です。
 
計画力があれば、不測の事態に対応が可能です。また、計画を育成対象の人材と共有し理解してもらえれば、より育成の成果を上げやすくなります。

​​​​​​​人材育成計画を立てる際の注意点


人材育成計画を立てる際には、人材が目標に向かって進みやすくなるような配慮が必要です。人材育成計画書を作成する際の注意点とポイントについて紹介します。

現実的な計画を立てる

あまり壮大な目標を立てても計画倒れになるため、現実的な中長期目標を立て、到達するためにいつまでに何が必要かを逆算しながら計画を立てていくと良いでしょう。
 
最終目標も「工場でのオペレーティングの専門家となりたい」「プロジェクトをマネジメントできるようになりたい」など「5年後の理想の人物像」として具体的にすることが大切です。現在の人材のレベル、強み、弱み、長所、短所、課題を洗い出したうえで、5年後の理想像とのギャップがどれくらいあるか判断し、目標に到達するための各段階での中短期目標を定めます。

目標は具体的に

たとえば「海外との取り引きをする部署でリーダーとして〇〇億円以上の利益を生み出す」が5年後の目標の場合、以下の点を中短期課題とする必要があります。

1カ月…業界に関する知識の十分な取得、コミュニケーション力を向上させる、継続して語学の習得をする
3カ月…〇〇の業務について1人で遂行できる
半年…社外と十分な折衝ができるようになる、TOEIC〇点以上
1年…〇〇以上の成績を出せる
2年…マネジメントを学び始めリーダーとして小規模のチームをまとめられる
3年…〇〇の輸入業務に携われる
4年…プロジェクトを動かせるようになる、ビジネスで使うレベルの中国語の習得
5年…目標達成
 
目標は具体的にしつつ、ステップを踏みながら成長できるように導くのがポイントです。

定期的に見直す

人材育成計画は立てるだけではなく、定期的に見直すことも大切です。人材育成は必ずしも計画通りにいくとは限りません。目標達成具合により途中で微調整したり、育成方法そのものを見直したりしなければならない場合もあります。
 
思った通りの結果が出ていない場合には、できない原因を分析して目標を下方修正したり、異なったメソッドを取り入れたりする必要があります。予想以上に順調に成長が見られる場合はレベルを少し上げてみると良いでしょう。見合ったレベルに調整していかないと、育成される側のモチベーションを保てなくなる場合があるので注意が必要です。
 
達成度を計るための評価制度を設け、定期的に面接をして本人の意見を聞くなどして、状況を把握して調整しましょう。

テンプレートを活用する

人材育成計画は各企業や部署によって作成の仕方はさまざまです。しかし、共通している項目も多くあり、準備されているテンプレートを活用することで、スムーズに計画作成が行えます。

例:

実施     項目 

目標

現状

コメント

課題

備考

1年目ーOJT

業務を実行できるようになる

自分で判断できないことが多い

積極的な姿勢で取り組んでいる

一通りの業務を自分で判断できるようになる

業務に関連したeラーニング教材を活用

2年目ーoff-JT

業務全体を体系的に把握する

業務はこなせるが、応用が効かない

業務の理解が表面的

企業の業務を全体的に理解したい

研修に加えてeラーニング教材を提供


まとめ


企業の未来を担う人材を育てるためには、人材育成計画を立てると良いでしょう。人材育成計画では、具体的な目標を立てるとともに、最終目標に向かうための短期的目標を立てることが肝心です。

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