【企業向け】OB・OG訪問のポイントは?注意点や対応内容を解説
自分の大学の先輩を訪問する「OB・OG訪問」。「OB=Old Boy」「OG=Old Girl」といった和製英語であり、企業ホームページや選考では伝えきれないリアルな情報を学生に伝えることができる施策として、導入する企業が増えています。
さまざまな効果がある反面、OB・OG訪問で学生に対して適切なフォローができないと、逆に学生の志望度や企業の評判を下げるおそれもあるため、注意が必要です。
本記事では、OB・OG訪問のメリット・デメリット、話すべき内容や避けるポイント、質問への適切な回答の準備など、OB・OG訪問に対する学生のインサイト・受け入れを成功させるノウハウをご紹介します。
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目次[非表示]
- 1.OB・OG訪問とは?
- 2.OB・OG訪問の受け入れ方や流れ、話すべき内容の例
- 3.OB・OG訪問の受け入れで避けるべきこと
- 3.1.時間・連絡にルーズになる
- 3.2.面接のような対応をする
- 3.3.学生のプライバシーを侵害する
- 3.4.上下関係を持ち込まない
- 4.まとめ
OB・OG訪問とは?
OB・OG訪問では、一般的に大学や同じ団体に所属していた先輩を訪問することが多く、採用担当ではない社員が、面談を通して学生の不安や疑問を解消します。
面談内容については記事の後半でも解説しますが、「実際の仕事内容」や「社内の雰囲気」、「仕事のやりがい」などについて話すことが多いと言えます。
面談は、一回につき30分〜1時間ほどの時間をかけて行われ、オフライン・オンラインともに実施されています。
受け入れ期間は「夏インターンシップ募集開始~本選考」
OB・OG訪問の依頼が活発化するのは、インターンシップや本選考の直前が多いと言えます。
特に、インターンシップ期間については、まだ具体的に志望企業を絞り込むことができておらず、幅広い視野で自社に興味を持ってくれている学生も少なくありません。
このような学生に自社を十分に理解してもらうためには、夏インターンシップ募集開始時期から本選考ぐらいの時期まで、OB・OG訪問を受け入れることをオススメします。
OB・OG訪問のメリットとデメリット
▼メリット
OB・OG訪問では社員のキャリアや業務についてより詳しく知る機会となるため、学生は入社後の姿を具体的にイメージできるようになります。そのため、「採用ミスマッチの防止」や「意向上げ」に繋がるといったメリットがあります。
また、オンラインであれば場所や時間の制約が軽減されるため、受け入れる側の企業としても効率的に学生に会えるといったメリットがあるでしょう。
▼デメリット
OB・OG訪問を実施する場合、受け入れ社員の負担が大きいことが課題に。恒常業務が忙しい場合等は、無理にOB・OG訪問の受け入れをする必要はありませんので、現場の状況を見て対応しましょう。
また、「就業時間内の受け入れを一部許可する」「受け入れ社員への手当て支給」など、OB・OG訪問の活性化のために対策を講じる企業も存在しますので、ご参考にしてください。
OB・OG訪問の受け入れ方や流れ、話すべき内容の例
OB・OG訪問を受け入れる手段
OB・OG訪問とは本来、「同じ大学の先輩が働いている企業・業界について話を聞くこと」を指し、ゼミ・研究室・知り合い・キャリアセンターを通じて紹介されるケースが多かったのですが、現在はOB・OG訪問の専門アプリ等が登場したため、「他大学出身の社員」や「アプリで繋がった社会人」といったケースも増えています。
学生からの依頼を待つだけでなく、企業側からアプローチすることも可能ですので、自社の状況や受け入れ社員の体制を踏まえ、使い分けると良いでしょう。
▼OB・OG訪問の新しい受け入れ方(一例)
・OB・OG訪問アプリへの登録
・新卒採用HPのお知らせを通じた紹介
・リクルーターからの紹介
OB・OG訪問の受け入れ社員の属性
貴社が社員側から学生にアプローチするOB・OG訪問の手法をとる場合は、フィットする人材像と話をしてもらえるよう「どんな属性の社員と話したいのか」を学生にヒアリングすると良いでしょう。
ここでは、学生が話したいと思う社員属性の一例を挙げてみました。参考にしてみてください。
▼入社後のイメージをしやすくする
・希望部署の社員
・同じ境遇の社員(体育会系の部活動出身者、専攻分野が同じなど)
・新卒1・2年目の社員
▼キャリアプランの参考にする
・同性の社員
・マネジメント層orシニア層の社員
▼志望業界や希望部署を比較検討する
・転職or部署異動経験のある社員
・人事(業界や事業を広く語れる人材として)
想定される質問に対する適切な回答の準備
OB・OG訪問では、学生は複数の質問を用意していることが想定されます。そのため、訪問を受ける社員は、学生の質問に対して、ピンポイントで分かりやすく回答する必要があります。
なお事前に質問リストが送られてくるケースがあります。想定される質問に対して事前に適切な回答を用意し、訪問した学生に満足感と企業への信頼を持ってもらうことが大切です。
具体的に、想定されるおもな質問内容は以下のとおりです。
仕事に対する考え方やビジョンに関する質問
・この職種や業界、会社を選んだ理由
・今の仕事に対する満足感
・この会社で可能なキャリアプラン
・個人的なキャリアプラン
・働くうえで大切にしている価値観
・どんな人と働きたいか
具体的な仕事に関する質問
・1日の仕事の流れについて
・チーム全体で追っている目標
・仕事のやりがいや失敗談
・入社してつらかったことや、乗り越え方
福利厚生に関する質問
・移動や転勤の有無や頻度
・会社の福利厚生に対して思うこと
・ワークライフバランス
就職活動の進め方に関する質問
・自己分析や他己分析、企業研究の方法
・インターンに参加した企業数
・SPIや面接対策
・選考時に気を付けてよかった点
・自己PRで話したこと
・グループディスカッションのテーマ
離職率や社員のメンタルヘルスなどネガティブな質問については、あらかじめ想定回答を用意し、社内で共有しておく必要があります。
OB・OG訪問後(当日および後日)に行うべきフォロー
OB・OG訪問の当日はもちろんのこと、訪問後も学生から就活に関する相談を受けることがあります。学生の就活をよりスムーズに進められるように、きちんとサポートをすることが大切です。
当日に行うべきフォロー
・ES添削を行っていることを伝える
・他の社員へのOB・OG訪問へ繋げることを伝える
など
訪問後に行うべきフォロー
・訪問時に感じた学生の良い点や改善点などをフィードバックする
・フィードバックとともに学生のアピールポイントを考える
・面接で想定される質問への回答のアドバイスなど、具体的な面接対策を実施する
など
学生の就活への疑問を解消し、会社への志望度を向上させられるように、OB・OG訪問後もきちんとフォローしましょう。
OB・OG訪問の受け入れで避けるべきこと
時間・連絡にルーズになる
OB・OG訪問の受け入れは、「約束の時間を守り、学生から来た連絡にしっかり返信できる」範囲で、余裕をもって行うと良いでしょう。
・添削や他の社員の紹介を承諾した後、連絡しない
・OB・OG訪問アプリでの訪問依頼を無視する
上記のようなルーズさや連絡の遅さが目立つ行為は、学生の志望度を下げてしまいます。
「ルーズな社員が多く、新卒学生を大切にしない企業である」という印象を与えないためにも、学生への対応では誠実さを心がけてください。
面接のような対応をする
OB・OG訪問は学生を見極める場ではありません。
そのため、「学生を評価する側」であるかのように、高圧的な態度をとることはオススメしません。「学生にお願いされていないのに、突然模擬面接を始める」「面接でないのに志望度を聞く」といった対応は避けましょう。
学生のプライバシーを侵害する
「学生のプライベートのSNSを聞く」「家族構成や結婚など、学生のプライバシーに関する質問をする」「対面で会うことをしつこく誘う」のは絶対にやめてください。
昨今の新卒採用では選考や面談の内容がネット上で気軽に共有されてしまうため、学生の志望度だけではなく、企業の評判までも下げてしまうおそれがあります。
上記のようなリスクを避けるため、人事部からの紹介ではなく、社員に直接OB・OG訪問の依頼が来た場合でも、人事部への報告を義務付けることをオススメします。
上下関係を持ち込まない
学生に対して、上下関係を持ち込まないことも大切です。学生にとっては就活の先輩ではありますが、会社の代表者としてOB・OG訪問を受ける立場でもあります。学生を尊重する姿勢で訪問を受けましょう。
まず、学生の質問に対して適切に回答することが大切です。学生には、事前に質問リストを送ってもらうことで、回答内容を用意できます。また、あらかじめ終了時間を明確にしておくなど、お互いの時間を無駄にしないような配慮も必要です。
まとめ
本記事では、学生のリアルな意見も紹介しながら、OB・OG訪問の受け入れノウハウを解説いたしました。OB・OG訪問を活用して新卒採用を成功させるためには、学生に対して丁寧に接することが肝心です。本記事で紹介したように、学生のためにできるフォローは沢山ありますので、ぜひ実践してみてください。
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