スカウト型採用とは?メリット・デメリットと具体的な活用ポイントを解説
スカウト型採用とは、人材を求める企業が自社に合いそうな候補者に直接アプローチして採用を行う方法です。コロナ禍で企業はさまざまな面において柔軟な対応が求められる状況になりました。
その中で急増した採用方法がスカウト型採用です。この方法には優秀な人材を発掘できるメリットのほかに、デメリットも存在します。ここでは、スカウト型採用について具体的なポイントを交えて解説します。
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スカウト型採用とは
コロナ禍において、多くの企業が採用活動において従来の手法の変更を余儀なくされました。中でも、広がりを見せたのがスカウト型採用です。ここでは、スカウト型採用の特徴や多くの企業で取り入れられている要因を解説します。
スカウト型採用とは?
スカウト型採用は、自社が採用したい人材に対して直接アプローチして採用する方法です。求人媒体からの応募や人材紹介会社からの紹介を待つのではなく、企業から採用したい候補者に直接メッセージを送り、相手が希望した場合に面接や選考に進みます。
従来の受け身の採用手法と異なり、採用したい人材に対して個別に直接的なアプローチができる点が特徴です。
スカウト型採用が注目されている背景
新型コロナウイルス感染症の影響で、企業の採用活動にも変化が生じています。感染症の流行が始まる前まで、毎年決まった時期に例年どおりの採用活動を行うという企業が多く見られました。
ところがコロナ禍と呼ばれる現在、コロナ禍のあおりを受けて採用計画の変更を検討・決定した企業が増加しています。感染拡大防止のため、合同説明会やインターンシップの中止もさまざまな場所で見られ、学生との直接的な接点が減少しました。
このような状況を打破するため、利用の広がりが見られたのがスカウト型採用サービスです。株式会社ベネッセi-キャリアの調査によると、2022卒の採用活動において、全体の約50%がスカウト型採用の1つの方法であるダイクレトリクルーティングの利用を決定している、または検討していると回答しています。
ダイレクトリクルーティングといったスカウト型採用サービスを提供している事業者数も年々増加傾向。登録企業も増加が見られていることからも、企業の関心度の高さがわかります。
スカウト型採用のメリット
他の採用手法と比較して、スカウト型採用にはどのようなメリットがあるのでしょうか。以下に、スカウト型ならではの主な4つのメリットについて具体的に解説します。
優秀な人材に直接アプローチできる
スカウト型採用サービスサイトでは、キーワードなどで条件を絞って検索します。そのため、求める条件を満たしたターゲットだけにアプローチできます。
新卒採用の場合は、ポテンシャルが重視されることが多いため、特定の学部やスキル、地域などの基本情報はもちろん、適性検査で分かったパーソナリティなども大切な条件の1つです。
とくに、dodaキャンパスに搭載中の「GPS」という適性検査では課題解決を左右する思考力や、解決に向けた姿勢・態度(レジリエンス・リーダーシップ・コラボレーション)など、目に見えない部分が適性検査で数値化されていれば、求める人材を見つけやすいだけでなく、入社後のミスマッチも起きにくくなります。
また、学生のタイプや、学生が希望している企業の条件などでも検索できます。さまざまな切り口で絞れるため、自社のことを知らないターゲットのスカウトを実現します。
質の高い母集団形成につながる
採用活動では、質の高い母集団の形成が不可欠です。
新卒一括採用のように、学生の応募を待つ“待ちの姿勢”の採用活動では、候補者が人材要件を満たしているかの確認や、書類選考などに多くの時間を必要とします。
しかし、“攻めの姿勢”のスカウト型採用は、要件を満たしたターゲットだけで母集団を形成できます。スカウト型採用なら、ターゲット以外の学生の対応や選考の工数を削減できるため、効率よく母集団を形成することが可能です。
採用コストを抑えられる
スカウト型採用を行えるサービスを活用すると、採用サイトやナビサイトなどの認知度を高めるための掲載費などをかけなくても学生とつながれるため、募集にかかるコストを削減できます。
スカウト型採用サービスは、ナビサイトや人材紹介に比べて比較的安価な成果報酬制や定額制を採用しているケースが多く、採用コストを抑えられます。
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認知向上につながる
スカウトメールを送って応募に至らなかったとしても、アプローチによって自社の存在を知ってもらえるきっかけになります。自社の企業理念や価値観、企業文化や職場環境、求める人物像やキャリアパスなどを知ってもらうことで、今すぐではなくても将来的に前向きに検討してくれる人が現れるかもしれません。
自社の認知向上につながる積極的な働きかけは、長期的な採用計画を考えたときの効果的な施策となるでしょう。
スカウト型採用のデメリット
スカウト型採用は、自社に必要な人材を獲得するために有効な方法ですが、その一方でデメリットも存在します。以下に、スカウト型採用のデメリットについて説明します。
マーケティングスキルが求められる
ターゲットとなる人材に響く文面にしたい場合は、ライティング能力が必須です。また、1度のスカウトメールで反応がなくても、2度、3度と段階的に手法を変えたアプローチ計画を立てるなどの戦略的なマーケティングスキルも必要になります。
作業工数が増える
スカウト型採用は、一括採用に比べて、候補者を探すための作業工数が増える可能性があります。また、興味を持ってくれた候補者に対してはオファーを出す必要があるため、採用プロセスには追加の負荷がかかる可能性があります。
しかし、スカウトサービスを利用する場合、オファー代行なども提供されているため、企業が担う採用プロセスの負荷を軽減できます。
大人数の採用には向かない
スカウト型採用は、採用枠が限られている場合や、特定の人材を探す場合に効果的ですが、大量採用には向いていません。スカウト型採用は直接的なアプローチが主体となるため、少数の候補者とじっくり向き合うことになるためです。
スカウト型採用成功のポイント
スカウト型採用において、成功させるためにはいくつかのポイントがあります。以下に、主なポイントを説明します。
求める人物像を明確にする
同じ企業でも、部署や職種によって求められる人物像は異なります。採用担当者が主観に左右されず、自社が求める人物像を明確に設定することが重要です。採用の決め手となる人物像を設定するために、まずは会社の理念とビジョンを明確にしましょう。
現場からの意見も取り入れ、必要な能力やスキル、経験を洗い出すことも大切です。自社の社風に合わせても、現場で必要な能力に合わなければ意味がありません。
候補者へのメッセージは個別に作成する
メッセージが不特定多数に向けた内容では、スカウトした本人に真意が届きません。求める人材に、自分が特別に見込まれてスカウトされたことを伝えるために、一人ひとりに合わせたメッセージとなるよう工夫する必要があります。この入り口が成否の鍵を握るといっても過言ではありません。スカウトメールの返信率を上げるための具体的な方法は以下のとおりです。
- 件名は具体的かつ興味を引くものにする
- わかりやすく手短に自社を紹介する
- 具体的な数字を挙げて説得力を持たせている
- 自社にとって「特別な存在」であることが伝わる
- 上記と矛盾する「大量採用」などの表現を使わない
- 特別な案内で興味や関心を引く
- 不安を解消させる文章を含む
- 「都合の良い日時を知らせてほしい」と、次のアクションを促す
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面談で動機形成を行う
面談では、限られた時間内に自社に必要な人材であるかを見抜かなければなりません。人材の適性を正しく評価できるよう、どのような質問が効率的か事前に検討する必要があります。
あらかじめ候補者のことをよく理解し、候補者に合わせた具体的な質問を用意し、自己実現、キャリアパス、やりがいや貢献度なども考慮しながら動機形成の場として活用してください。
まとめ
dodaキャンパスは、スカウト型新卒採用サービスです。企業は登録学生のプロフィールを閲覧し、採用したい学生を直接スカウトすることができます。登録学生数は国内最大規模です。
dodaキャンパスは、知名度が低く従来の採用方法で母集団形成が難しいという企業にとって効果的なツールとなるでしょう。資料のダウンロードはこちらから。