プロフィール
・慶應義塾大学文学部人文社会学科4年(24卒)
・「dodaキャンパス ゼミコミュニティ」インターン生としてコラム執筆やイベント運営を担当
※本記事は2023年8月5日、6日に開催された「キャリアゲートウェイ 2023」のイベントレポートです。
「キャリアゲートウェイ2023」は、大学1,2年生を対象に開催したイベントです。全国の仲間とともに、自分のキャリアと向き合うきっかけを作り、自らのキャリアや将来について考えてもらうことを目的に開催しました。
2日間にわたるイベントでは、「“まなぶ”と“はたらく”をつなぐ」さまざまなセッションを開催。
このレポートでは、イベントの中でも満足度が高かった「エース達のガクチカ」のセッション内容をお届けします。
本セッションでは、川島 香織 さん(オリックス株式会社)、櫻井修治さん(パナソニックグループ)、三厨 敬祐 さん(本田技研工業株式会社)を迎え、大学時代の経験を伺いました。社会で活躍するエース社員の「ガクチカ」とは?大学生活の過ごし方の参考にしてみてください。
(本ページ下部にアーカイブ映像へのリンクURLがあります。ぜひご覧ください。)
目次
エース達のガクチカ
就活をすると必ずと言っていいほど聞かれることになる、「ガクチカ(学生時代に力を入れた経験)」。それぞれの会社で活躍しているエース社員は、学生時代にどんな経験をしてきたのでしょうか。
川島さん:私のガクチカは大学3年生の時に所属していたラクロス部での経験です。
司会:二部リーグにいたチームを一部リーグまで引き上げられたんですよね。
川島さん:はい、まずは一部リーグに上がらないと全国を目指せなかったんです。その後、日本一を目指すために誰をコーチにするか考えて、日本代表のヘッドコーチをされていた方に頼み込みました。ただ、部員からは相当反対されましたね。
司会:なぜ反対されたのでしょうか?
川島さん:「変える」ということに抵抗があったんだと思います。ですが、私は日本一を目指すためには必要なことだと信じていました。だからこそ一人ひとりを説得し、最終的には全員に納得してもらうことができました。1対59がだんだんと10対50になる喜びは今でも仕事に活きていると感じます。
司会:櫻井さんはいかがでしょうか?
櫻井さん:私の場合は、大学の目標だったアメフトを大学1年の夏にケガが原因で挫折してしまったのですが、それを機に始めたカラオケ店のアルバイトがガクチカになりました。目の前の仕事を一生懸命頑張り、2年生の時には店長代理もやっていましたね。
司会:ガクチカでアルバイトを話す学生さんは多いですが、櫻井さんが伝えたいのは、店長代理をやることがすごいということではないんですよね?
櫻井さん:そうですね。「そもそもガクチカでアルバイトを話すのが良くないんじゃないか」と思ってる学生さんもいるかもしれませんが、全然そんなことはないんです。私は店長代理になるまでの過程でさまざまな工夫をして、PDCAサイクルを回すことを身につけることができました。これを堂々と話すことができたことが評価につながったと思います。
司会:三厨さんはいかがでしょうか?
三厨さん:私の場合は留年という挫折経験です。高校1年生の時、遊び過ぎて留年してしまい、親をひどく心配させてしまって…。その時に「自分としっかり向き合わなければ」と思いました。そこからは心機一転、無遅刻無欠席で2回目の高校1年生を頑張りました。
司会:その経験がその後につながっていったんでしょうか?
三厨さん:はい。留年によって、0からスタートする経験ができたことはその後の生活にも活きたと思います。例えば高校で初心者から始めたテニスも、大学まで続けて全国大会に行けたこと、ゼミの副代表も分からないなりに頑張ってやり遂げられたことも、留年の経験があったからだと思っています。
司会:学生さんの中にも、高校受験や大学受験で失敗した苦い経験がある方も多くいると思います。三厨さんにとっても「ひた隠しにしたい過去」だったんですよね?
三厨さん:そうですね。留年してからもいろいろな挑戦をしてきましたが、どうしてもこの過去は消せない。だからできるだけ知られたくないと思っていました。ただ、就活のタイミングでガクチカについて考えた時に、「ちょっと待てよ」と。先の例にも出したように、この留年が自分にとってのターニングポイントだという結論にたどり着いたんですよね。
過去の事実は変えられないけれど、その評価はその後の行動で変えられるということに気付きました。
就活でガクチカはなぜ聞かれるのか
ここまでで、3人のガクチカが今の社会人生活にも大きな影響を与えていることが分かりました。ここからは人事担当者としての目線からガクチカを面接で聞く理由を伺いました。
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櫻井さん:ガクチカを通して失敗した経験を聞きたいですね。失敗で何を得たか、それを糧にどういう風に考えていくか、という思考の部分を聞きたいと思っています。だから全国1位のガクチカが1番すごいのかというと全然そんなことはない。そこにこだわる必要はないということを伝えたいですね。
川島さん:ガクチカというとカッコいいものを用意される学生さんも多いんですが、かっこよさはあまり求めていないんです。どちらかというと、ご自身の意志で、何をどのようにやってきたのか、といった背景の部分を聞きたいですね。
三厨さん:同じように、失敗談は必ず聞きます。会社に入ったら必ず失敗するので、失敗してしまった時にどう立ち直れるかを聞きたいと思っています。
ホンダでは「ノープレーノーエラーを排せ」という言葉があるんですよ。「エラーもしないけどチャレンジもしない」なんてことは絶対にやめようという意味です。
だから学生の時にはエラーなんてしまくってもらいたいと思いますし、逆に「ノープレーがエラー」だと思いますね。
櫻井さん:私も失敗というのは、「プレーしないとできないもの」だと思います。失敗は悪ではなくて、その失敗から何を得るかということが一番大事。面接でもそこを見たいなと思いますね。
チャレンジはいらない、まずはやってみる
ここまでのお話で、「失敗してもいいからまずはやってみる」ことが大切だと分かりました。何かにチャレンジすることはなかなか勇気のいることのような気がしますが、3人はチャレンジをどう捉えられているのでしょうか?
三厨さん:「チャレンジ」と聞くと大層なもののイメージがありますよね。人と比較して、良い悪いではなく、自分の中での比較でいいと僕は思っています。「昨日より今日、少し頑張った」ということの積み重ねがきっと大きな変化を生む。
それができるようになってくると、「もう少し大きなことをやってみよう」とハードルを自分の中で上げていくことができると思います。
司会:昨日の自分がやらなかったことを、今日の自分は「何か1つやってみる」という小さな積み重ねでいいんですね。
三厨さん:いきなりボランティアで大きなことをやらなくても、これまではできなかったけど、帰りの電車で席を譲ってみたり、新聞なんて読まなかったけど、ちょっと読んでみたり。小さなことでも積み重ねることが大事なんだと思います。
櫻井さん:ほかにも、自分で計画していなくても、降ってくることもありますよね。例えば、アルバイトの時に、店長に「次はこれをやってみる?」と言われることもあると思います。ここで「やります」と言えるかどうかが大事。ちょっとビビっちゃったり、責任が重いと感じてやらないことがエラーなんだと思います。だからこそ、「大それたチャレンジなんかしなくていい、まずはdo(やってみる)でいいじゃん」ということを皆さんにお伝えしたいなと思います。
今の学びが“はたらく”につながる!
皆さんにとってこのイベントレポートが、大学生活を送るうえでのヒントになっていれば幸いです!
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イベントレポートに書ききれなかった皆さんの気になるエピソードが盛り沢山!
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