プロフィール
企画名:夜道コンシェルジュ
同志社大学 政策学部 2年
家野 瑠莉 さん、弓場 花蓮 さん、髙村 二那 さん
後藤 駈 さん、栢森 勇陽 さん
※本記事は「キャリアゲートウェイ2025-アイデアコンペティション」の受賞者インタビュー記事です。
本コンペは、「大学低学年のうちに実践的な経験を経て、さらに学びや経験を深めてほしい」という考えのもと、大学1,2年生を対象に腕試しと成長機会を提供するべく開催されました。
「SDGs課題をアプリで解決」をテーマに、興味のあるSDGs課題を選択し、解決策を提案。多くの素晴らしい企画の中から、最優秀賞(1組)、優秀賞(2組)、企業賞(15組)、審査員特別賞(2組)の計20組が表彰を受けました。
この記事では、受賞企画の内容から、ビジコン参加の理由や参加によって得られた経験まで、受賞者の声をお届けします。
「いつの間にか防犯をしていた」というアプリを目指した
――「キャリアゲートウェイ2025-アイデアコンペティション(ビジコン)」に出場したきっかけを教えてください。
柏森さん:所属しているゼミの先生から今回のビジコンの紹介を受け、ゼミ生全体でいくつかのチームに分かれて参加することになりました。私たちのゼミではこれまでも先輩たちがビジコンで成果を上げており、個人的にも頑張ってみたいと思っていました。
後藤さん:普段の私たちは特定の学問分野を深く学ぶというよりも、さまざまな分野を横断的に学びながら社会の課題を解決する力を身につけています。物事について自分たちで調べ、理論を組み立てて考える活動を行ってきたため、今回の大会にも挑戦してみたいという気持ちが強かったです。
髙村さん:実は、ゼミが始まるよりも前にビジコンの準備がスタートしたんですよ。お互いの顔もわからない状態でグループを組むことになって、コンテストに出ること自体が初めてだったので不安もありましたが、準備を通じてみんなと仲良くなれたのはよかったですね。
――ビジコンで発表したアプリの内容について教えてください。
柏森さん:私たちが着目したのは、夜道での犯罪率が高いという社会課題でした。その課題を解決するために考案したのが「夜道コンシェルジュ」というアプリです。夜道の不安を見える化し、安心して帰宅できる環境をつくることを目的としています。
後藤さん:目的を達成するための主な機能として、夜道を安全に誘導する「誘導機能」と、地域全体で犯罪の情報を共有してより安全なまちづくりを実現する「市民投稿型機能」を設けることにしました。「誘導機能」では、ユーザーが入力した目的地や要望に応じ、安全なルートや最短距離で到着できるルートを提案。同時に、リアルタイムで周辺の犯罪データが更新され、夜道における危険を回避することができます。「市民投稿型機能」では、一人ひとりが街の中で感じた不安を投稿できるようになっており、地域の問題点がデータとしてユーザー全体に共有される仕組みです。
家野さん:普段からよく使っている帰り道が必ずしも安全なルートとは限りません。まして旅行先や引っ越し先となると、街中の危険なポイントが本当に分かりにくくなります。リアルタイムの犯罪状況や周辺にある営業中の店舗といったデータを提供することが、より安全な帰宅につながるのではないかと考えました。普段から防犯意識を持ち続けるのは非常に難しいことです。そのため、「このアプリを開いていたらいつの間にか防犯になっていた」という企画を目指したいと思っていました。
発表するすべての内容に具体的な根拠を用意した
――ビジコン全体を通じてこだわったところは?
弓場さん:全体として「わかりやすさ」を意識した企画になったという実感があります。アプリ内で表示される画面の仕様を考える際には、一目でわかりやすい選択式にすることでユーザーの負担を減らしたいと考えました。またプレゼンテーションにおいても、いかに短い時間で相手に情報を伝えるのかという点を重視。企画の背景やアプリの機能など伝えたい情報がたくさんある中で、魅力的なプレゼンテーションにするための時間調整には苦労しました。
髙村さん:これはチーム全体にいえることですが、発表するすべての内容に具体的な根拠を示すことには力を入れましたね。普段は聞き慣れない犯罪に関する用語についても文献などで丁寧に調べたほか、犯罪件数やパーセンテージも具体的なデータを引用するように心がけました。
後藤さん:夜間の犯罪被害の防止を目的とする私たちのアプリは、社会にプラスをもたらすというよりも、マイナスをゼロに戻す側面が強いと考えていました。その特性上、多くの人に使ってもらうことに価値があると思ったので、ユーザーのハードルを下げるために課金をさせないといった工夫を取り入れています。一方で、誰もが簡単に使用できるからこそ、悪用されるリスクも存在します。例えば、犯罪者自身がユーザーとなって悪意のある情報を流したりする可能性があるかもしれません。フィードバックをいただく中でもこうしたご指摘があり、私たちとしても大きな問題だと実感。学術的な根拠を調べ上げ、防止策を整理して対応しました。
――今回のビジコンに参加してよかったと思うこと、学べたと思うことは?
家野さん:今回は「夜道が怖い」という私の悩みをきっかけに、メンバーや先生、アンケートに協力いただいた方など、たくさんの人に支えられながら企画を完成させることができました。グループ内でもお互いの欠点を補い合ったからこそ、ひとりでは考えつかなかったアイデアが生まれたと思っています。自分の意見だけでなく他の人の意見も尊重して議論することの楽しさに気づけたことが何よりの学びでした。
栢森さん:人々から受け入れてもらえるアイデアを考える中で、論文を探したり機能を深めたりといったように、説得力を高めるための工夫に時間をたくさん使ったことは糧になっていると感じています。また、ここまで真剣にグループワークに取り組んだのも初めての経験でした。お互いに意見を出し合いながら、ぶつかったときには納得できる方法を考えてみる。この活動を通じて、チーム作業における立ち振る舞いを学べたと思っています。
弓場さん:チームで力を合わせて取り組む力はもちろん、幅広い角度から物事を捉える力がついたと感じています。ひとつの機能を考えるうえでも、みんなと議論する中で多くのメリットとデメリットが挙がり、ブラッシュアップを重ねることができました。そうした経験を通じ、自分の考えだけに縛られるのではなく、投げかけられた意見に対して柔軟に対応できる方が身についたと思います。
チームで困難を乗り越えた経験が自信につながった
――この経験をこれからの大学生活でどのように活かしたいですか?
髙村さん:ビジコンを通じて、誰かと助け合うことの大切さをあらためて実感しました。これからもチームで何かに挑戦する機会はあると思うので、今回の経験を活かして頑張りたいです。また、さまざまな角度から目的に合ったデータを探したことも、具体的な根拠が求められる場面で役立てたいと思います。
後藤さん:自分が知らないことを一から学んで形にできたのはいい経験だったと思います。イメージ通りの根拠が見つからなかった場合でも、解釈の仕方を変えることによって伝えたい主張につなげられることがあるなど、プレゼンテーションの技術は今後の大学生活や社会に出てからも活かしていけると考えています。
栢森さん:将来的に組織の中で働くことになれば、グループでの業務がほとんどになると思います。自分以外も参加するプロジェクトにおいて、意見やニュアンスを伝える力は大きく活かせるのではないかと思います。
弓場さん:ビジコンの中で発揮できた力は、多くの人と話したり、フィードバックをもらったりすることで身につけられたものです。社会に出るとアイデアを検討する場面が増えると思うので、その力を自分のものとしてさらに磨いていきたいですね。
家野さん:家族でも友人でも同僚でも、人間関係は自分ひとりで成り立たせることはできません。今後さまざまな人々と関わっていく中で、意見がぶつかってしまうこともあると思います。そんな時でも相手の意見を尊重し、お互いにとって理想的な解決策を考えていくために役立てられたらと考えています。
——最後に、ビジコンに興味を持つ学生にメッセージをお願いします。
栢森さん:グループにおけるコミュニケーションやアイデアを深めていく過程において、「大変だな」と思う時間もたくさんありました。しかし、そうした困難を乗り越えてきたことが、すべて自信になってくれました。必ず得られるものがあると思うので、ぜひ挑戦してほしいなと思います。
弓場さん:何も分からないところから始まったビジコンでしたが、結果的に賞をいただくことができましたし、周囲からも認められて非常にうれしい思い出になりました。もし受賞を逃したとしても、チームで考えながらアイデアを練り上げた経験が、必ずどこかで役立つ経験になると思います。
家野さん:私たちが取り組んだ「夜道の犯罪を減らす」という課題は、非常に難しいテーマだったと思っています。ただ、誰もが避けようとするテーマだからこそ挑戦する価値を実感することができました。誰もやっていないから自分がやってみようという気持ちで、まずは第一歩を踏み出してほしいと思います。
髙村さん:「SDGsの課題を解決するアプリ」を考える今回のビジコンは、そもそも社会でどのような問題が起こっているのかをあたらめて調べる機会になりました。単純に社会について考える力が身につけられるので、もし迷っている方がいるのであれば、「賞を取る」「いい企画を考える」といった目的に縛られることなく参加していただけたらと思います。
後藤さん:ビジコンをきっかけに身の回りのことについて考えたことで、多くの経験や知識を得ることができました。さまざまな人と関わったり、フィードバックをいただいたりする中で、自分の視野が広がったことを実感しています。とても素敵な機会になると強く思っているので、興味のある方にはぜひ参加してほしいです。
※掲載情報は2026年3月時点の内容です。
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