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古着のリメイクを訴求するアプリで循環型社会の実現に貢献したい!

  • インタビュー
  • 2025.04.30
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プロフィール

トヨタコネクティッド賞受賞
企画名:「Re.ボン」
産業能率大学 経営学部 1年 中村 烈鳳 さん
産業能率大学 経営学部 2年 松島 友哉 さん
産業能率大学 経営学部 1年 山口 汐音 さん

※本記事は「キャリアゲートウェイ2024-アイデアコンペティション」の受賞者インタビュー記事です。
本コンペは、「大学低学年のうちに実践的な経験を経て、さらに学びや経験を深めてほしい」という考えのもと、大学1,2年生を対象に腕試しと成長機会を提供するべく開催されました。

「SDGs課題をアプリで解決」をテーマに、興味のあるSDGs課題を選択し、解決策を提案。多くの素晴らしい企画の中から、最優秀賞(1組)、優秀賞(2組)、企業賞(14組)、審査員特別賞(2組)の計19組が表彰を受けました。

この記事では、受賞企画の内容から、ビジコン参加の理由や参加によって得られた経験まで、受賞者の声をお届けします。

ファッションに特化した企業連携型フリマアプリを企画

――「キャリアゲートウェイ 2024-アイデアコンペティション(ビジコン)」に出場したきっかけを教えてください。

松島さん:所属する大学の職員の方にすすめられたことがきっかけです。大学のオープンキャンパススタッフの仲間だった、私たち3人で相談して、「やってみよう!」という結論になり、参加を決めました。

中村さん:たしか、企画を考え始めたのは、一次選考〆切の1週間前だったと思います。ギリギリのタイミングでしたね(笑)。

山口さん:みんなファッションが好きなので、業界のことを調べていくと、古着市場が伸びていることがわかって、今回の企画にたどり着きました。

――ビジコンで発表したアプリの内容について教えてください。

中村さん:企画名は「Re.ボン」です。これはファッションに特化した企業連携型フリマアプリになります。顧客が材料として古着を出品し、企業がそれを鑑定し、購入する仕組みを考えました。

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松島さん:古着の市場は拡大している半面、衣服の廃棄量も増えています。調べてみると国内で廃棄される衣服の9割が家庭や事業所から出ていることがわかりました。私たちはここに課題を設定。衣服の廃棄量を減らすにはどうすればいいか……。考えていくうちに、古着を「捨てる」以外の選択肢をつくれないかというアイデアが生まれ、企画を詰めていきました。

山口さん:所属大学の学生40名に「古着をどう処分しているか」についてのアンケート調査をしたところ、おさがりとして服をあげる、捨ててしまう、フリマアプリなどで売るという回答が多く挙がりました。

中村さん:古着をリサイクルショップで売るのは、循環型社会を考えるうえでもいいことなのですが、課題もあります。これは知り合いの体験談なのですが、4万円で購入した財布をリサイクルショップで売ろうとしたところ、チャックが壊れていたことを理由に、1000円しか値段が付かなかった。フリマアプリで売るのも面倒で、結局、廃棄してしまったようなのです。それを聞いて、本革の部分はまだ使えるのに、価値がほぼなくなってしまうことに疑問を感じました。

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松島さん:そこで私たちは、着なくなった古着を企業が材料として購入し、リメイクして再販売する仕組みをつくりたいと考えました。日本ではまだまだ認知度が低いのですが、海外ではリメイクがファッション業界のトレンドになっています。

山口さん:格安でいい材料が手に入れば、企業にとってもメリットはあります。古着を新たな価値基準で企業が購入し、リメイクしたものを一般の人が購入すれば、新たな消費のサイクルが生まれ、廃棄ゼロの世界を実現できると考えました。

——アプリの具体的な機能を教えてください。

中村さん:機能としては、一般的なECサイトに近いです。一般ユーザーが着なくなった服を出品すると、それを登録企業やデザイナーが購入し、リメイクして、再度出品するといったサイクルを回していきます。

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山口さん:メルカリのように、閲覧・購入が多い一般ユーザーにポイントを付与するなどのメリットを提供して、リピーターを獲得することも考えています。

松島さん:機能として独自性を出したいのは、リメイク動画の発信です。古着の材料を企業やデザイナーがリメイクする様子を動画で流し、一般ユーザーの興味・関心を引く仕組みも導入する想定です。

他大学の学生のプレゼンをみて、大きな刺激をもらった

――今回の企画を考えるうえで大変だったことは?

松島さん:メルカリやZOZOタウンといった大手ショッピングサイトとの差別化を考えるのが大変でした。そこで、利益を追求するだけでなく、循環型社会の実現という社会貢献モデルで、企業の協力を得るビジネスプランを考えました。

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中村さん:私たちは所属大学で、普段からプレゼンをする機会が多いのですが、今回は企業の方に向けて発表をするということで、スライド資料を工夫するのが大変でした。Canvaというアプリを使って、見やすさを工夫しましたね。

山口さん:週1回の定例ミーティングを設定して、メンバーごとに次までにやることを決めて、プロジェクトを進めました。チームでの情報共有も大変でしたね。

――今回のビジコンに参加してよかったと思うこと、学べたと思うことは?

中村さん:今回のビジコンに参加して、同じプレゼンでも学内と学外で大きな違いがあることを感じました。学内のプレゼンは授業なので、作業プロセスや成長度などが評価の対象になりますが、学外のプレゼンでは、マーケティング施策やビジネスモデルが評価されます。だからこそリアルなビジネス現場を感じられましたね。

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松島さん:ビジネスモデルとして、循環型社会実現の理想論を語るだけでなく、年間でいくら売り上げて、利益はこれくらいを見込んで……という具体的な金額を提示するのは今回が初めてでした。ビジネスについて深く考えたことで、多くのことを学べた気がします。

山口さん:私は他大学の学生のプレゼンを見て、たくさん刺激をもらいました。所属大学のPBL(Project Baesd Learning/課題解決型)授業だと、提示された課題に対して、みんなが同じようなプレゼンをする流れになりがちですが、今回はテーマも違うし、データの集め方、ビジネスプランなどもさまざま。大学の授業でも使える多種多様なノウハウを学べました。

もっと社会のリアルな現場で新たなチャレンジをしたい

――この経験をこれからの大学生活にどのように活かしたいですか?

中村さん:大学1年次は、学内の授業を中心に頑張ってきましたが、今回のビジコン出場をきっかけに、もっと社会のリアルな現場で新たなチャレンジをしたいと思うようになりました。2年次以降は、別のビジコンにも挑戦してみたいですね。

山口さん:ビジコン出場前は、企業の人と話すのは怖かったし、緊張もしましたが、実際に話してみると皆さんすごくやさしくて、考えが変わりました。この経験を強みとして、2年生になったら、インターンシップなどにも挑戦したいです。

松島さん:現在、長期インターンシップ先で、YouTubeやInstagramの運用サポートの仕事をしています。今回のビジコンでリメイク動画の企画を考えたのですが、こうしたアイデアによって、自らトレンドをつくるようなことに挑戦してみたいと思っています。また、古着の「リメイク」の認知拡大を促進するような活動もしていきたいですね。

――次年度の参加者に向けてメッセージをお願いします!

山口さん:ビジコンって堅苦しいものだと思っていましたが、このビジコンは、運営サイドが学生を盛り上げてくれることもあり、楽しく参加することができます。メンター制度などのサポートも充実していて、フィードバックも頻繁に受けられるので、ゼロスタートからでも気軽に挑戦できると思います。私もモックアップ(試作デザイン)の作り方やビジネスモデルの考え方など、多くのことを学ぶことができました。

中村さん:何事も最初の一歩を踏み出すのが大切です。社会人の前でのプレゼンは緊張しましたが、この新たな経験の中で大きく成長できた実感があります。将来のことを真剣に考えている、向上心のある他大学の学生と知り合えたことで、自分自身も学びに主体的になれた気がします。

松島さん:全国の学生が参加するビジコンに出場したことで、社会全体の中での自分の立ち位置を知ることができます。大学でプレゼンを多数経験している人なら、学内の順位で満足せず、こちらにも参加すべきだと思います。他大学の学生のプレゼンから学ぶことも多いし、彼らとの交流も大いに刺激になります。何より、自分が考えた企画がどれだけ実現可能性が高いかを確認する機会にもなります。プレゼンが得意だと思っている人も、新たな挑戦として、参加してみてください!

※掲載情報は2025年2月時点の内容です。

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