プロフィール
企画名:「コスパ・タイパの時代に栄養革命!」
創価大学 国際教養学部 2年
奥田 華恵 さん
※本記事は「キャリアゲートウェイ2024-アイデアコンペティション」の受賞者インタビュー記事です。
本コンペは、「大学低学年のうちに実践的な経験を経て、さらに学びや経験を深めてほしい」という考えのもと、大学1,2年生を対象に腕試しと成長機会を提供するべく開催されました。
「SDGs課題をアプリで解決」をテーマに、興味のあるSDGs課題を選択し、解決策を提案。多くの素晴らしい企画の中から、最優秀賞(1組)、優秀賞(2組)、企業賞(14組)、審査員特別賞(2組)の計19組が表彰を受けました。
この記事では、受賞企画の内容から、ビジコン参加の理由や参加によって得られた経験まで、受賞者の声をお届けします。
コスパ・タイパの時代だからこそ、楽しんで使ってもらえるアプリに
――「キャリアゲートウェイ2024-アイデアコンペティション(ビジコン)」に出場したきっかけを教えてください。
昨年、このビジコンに出場したことで、自分が大きく成長できた実感があったことが参加の理由です。昨年は漠然としたビジネスへの興味で参加しましたが、日常生活の中でも「このお店はどんなビジネスをしているのか」「どういう背景があるのか」と考えるように。社会を見る視点が広がったことで、生活がより楽しく変わりました。また、「伝える力」も学べたとともに、他の参加者を見て、「もっと楽しく伝えることができたかもしれない」と課題を感じることも。参加すればもっと成長できるはずだという思いで、今年も参加を決めました。
――ビジコンで発表した企画について教えてください。
着目したのは、「新型栄養失調」という課題です。「国境なき医師団」が主催したイベントを通じて栄養失調の問題に興味を持ったことをきっかけに、先進国でも「新型栄養失調」が深刻な問題であることを知りました。新型栄養失調とは、エネルギーは十分に足りているにも関わらず、タンパク質やビタミン・ミネラルといった体に必要な栄養素が不足している状態のことです。
ここから「コスパ・タイパ」の時代背景や、栄養に関する知識不足によって、現代の人々が栄養バランスを整えることへの抵抗感・諦めがあるのではないかという問題意識を持ちました。また、もともと興味のあった発展途上国の栄養失調問題にもアプローチしたいと考え、楽しく栄養改善に取り組めるアプリ「NutriWise」を企画しました。
アプリ名は、Nutrition(栄養) と Wise(賢明な) を掛け合わせた造語で、単なる栄養管理ツールではなく、ユーザーがより賢く、健康的な食生活を選択できるようにサポートするという願いと、大学で英語に真剣に取り組んできた自分の「らしさ」を込めました。
――アプリの内容について教えてください。
このアプリは、食事の写真を撮るだけで栄養バランスを分析し、視覚化する機能を持っています。食事以外の時も「村開発ゲーム」としての要素を取り入れたことで、単なる食事管理アプリではなく、楽しく使い続けてもらえるように。ゲームの中で、企業やNPOが栄養改善に関するアドバイスを行うことで、栄養管理を学べる仕組みになっています。さらに、NGOへの寄付を促すシステムを導入し、社会貢献にもつなげました。
この企画を通じて伝えたかったメッセージは、食事にかける時間やお金は、「とりあえず」のものではないということ。コスパ・タイパの時代であっても、食事時間やお金は、「自分の未来」や「誰かの明日」を明るくするひとときへの投資だと考えています。少しでも多くの方にこのメッセージが伝わればと思い、発表しました。
楽しく使い続けてもらい、収益化することに苦しんだ
――今回の企画でこだわったポイントは?
既存の栄養管理アプリにない要素として、「村開発ゲーム」というゲーム性を取り入れたことです。栄養改善のためには、長期的に使い続けてもらうことが必要です。また、ビジネスとして収益化するためにも継続してもらうことが重要です。この解決策としてゲーム性を取り入れるアイデアが生まれ、これが独自性にもなったと思います。
昨年の挑戦では、マネタイズ面での粗さを審査企業から指摘された経験があったため、今年は収益化の仕組みを強化したいという思いがありました。“コンテスト用の企画”ではなく、「本当に社会でも通用するようなものをつくりたい」と思っていたので、アイデアが浮かばず苦しい期間が長かったですが、こだわり続けました。その結果、「ゲーム性が面白い」「ワクワクするアイデアだ」と審査員の方から言っていただくことができました。
――今回ビジコンに参加して、よかったことは?
収益化の部分でいいアイデアが浮かばず、「もうやめようか」とメンターに相談するほど苦しんだ時期もありました。しかし、「最後までやり遂げれば何かにつながる」というメンターの言葉に支えられ、諦めずに取り組むことができました。諦めようとする自分に打ち勝てたことこそが大きな成長につながったと思います。大変ななかでも、あきらめずに、どんな形であれ走り切ることの重要性を感じられたことは今後の人生においても大事な経験だったと思います。
また、昨年はプレゼンにおいても悔しさがありました。昨年は緊張して台本を見ながら話してしまいましたが、今年は準備も入念に行い、「みんなに届けよう」という思いを前に出して発表することができました。「伝える力」においてもリベンジができたと思います。
最後まであきらめなければ、道は拓ける

――この経験をこれからの大学生活でどのように活かしたいですか?
今回のビジコンで学んだ「最後まであきらめなければ道は拓ける」ということは今後も大事にしていきたいと思います。また、今回のビジコン期間は、プレゼンを通じて「人を動かすにはどうすればいいか」「どう伝えれば響くのか」と考え続けた時間でもありました。この経験も活かしていきたいですね。実は、来年度から大学でも学部会組織の副リーダー職を務めることが決まっています。ビジコンで学んだ「他者を巻き込み動かす力」を、この活動やこの先の人生の中でも実践していきたいと思います。
――最後に、ビジコンに興味を持つ学生にメッセージをお願いします。
このビジコンはぜひ1年生から参加してほしいと思います!1年生で参加したときの反省点や悔しさが大きい分、吸収できる学びもたくさんありました。その学びを2年目のビジコンに活かすことで、成長の幅が何倍にも広がった実感があります。もちろん、大変なこともありますが、やり終えたときの達成感と成長は計り知れません。途中でアイデアが浮かばなくても、考え続けることで、自分の殻を破る経験にもなります。チャレンジして、最後までやり遂げたときの達成感をたくさんの方に体験してほしいと思います。
※掲載情報は2025年2月時点の内容です。
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