プロフィール
企画名:「トライ・トライアングル」
神戸女学院大学 人間科学部 2年
幡田 衣美 さん
※本記事は「[キャリアゲートウェイ powered by dodaキャンパス]ービジネスコンテスト2023」の受賞者インタビュー記事です。
本ビジネスコンテストは、「大学低学年のうちに実践的な経験を経て、さらに学びや経験を深めてほしい」という考えのもと、大学1,2年生を対象に腕試しと成長機会を提供するべく開催されました。
「SDGs課題をアプリで解決」をテーマに、興味のあるSDGs課題を選択し、解決策を提案。多くの素晴らしい企画の中から、最優秀賞(1組)、優秀賞(2組)、企業賞(16組)、審査員特別賞(1組)の計20組が表彰を受けました。
この記事では、受賞企画の内容から、ビジコン参加の理由や参加によって得られた経験まで、受賞者の声をお届けします。
目次
子どもの貧困問題を解決するため「子ども食堂」の課題解決に挑む
――「キャリアゲートウェイ ビジネスコンテスト2023(ビジコン)」に参加したきっかけを教えてください。
昨年もこのビジコンに参加していて、今年は2度目のチャレンジです。前回の参加時に、企画を練り上げる過程で、メンターの方やゼミコミュニティに参加している同世代の学生と知り合えたのが印象的で、今回も新たな出会いがあるという確信のもと参加を決めました。 去年との違いは、今年は受賞という目標を持って挑戦をしたことと、個人だけでなくグループでも参加したことです。1つのものをチームで成し遂げる経験もこの機会にやってみたいと思い、去年とはまた違うチャレンジをしました。
――ビジコンで発表したアプリの内容について詳しく教えてください。
サービス名は「トライ・トライアングル」です。これは、貧困に悩む子どもを支援する「子ども食堂」が抱える課題を解決するアプリです。具体的には、「子ども食堂」と支援する「企業」、ボランティアの「学生」という3者をつなぐプラットフォームを目指しました。
もともと教育に1番興味を持っていたのですが、この企画では、貧困という新たな社会課題と向き合う挑戦になりました。この課題に取り組もうと思ったのは、大学の授業で「貧困問題」について知ったことがきっかけです。SDGsの17の目標にも「1 貧困をなくそう」「4 質の高い教育をみんなに」があり、貧困や教育格差は世界的な問題になっています。
ただ、意外と知られていないのが日本の貧困問題の深刻さです。先進7ヵ国G7における子どもの貧困率は、日本が2番目に高く、日本の子どもの7人に1人が貧困状態と言われています。食事が満足にできなければ、塾にも通えません。これを知った私は、日本の貧困問題を解決する方法を考え、「子ども食堂」が抱える課題を解決するアプリを企画しました。
自分の課題に気づけたことも大きな学びになった
――今回の企画を考えるうえで大変だったこと、苦労したことは?
「子ども食堂」の課題は、資金不足と人材不足です。そこで、食材や物資を提供したい「企業」と労働力を提供したい「学生ボランティア」を、「子ども食堂」とつなぐ仕組みを考えました。身近にある「子ども食堂」を検索できれば便利だし、「企業」や「学生」と直接連絡が取れれば、コミュニケーションもスムーズです。また、学校とも連携してアプリのチラシを配ることができれば、「子ども食堂」を必要としている家庭に情報を届けることも可能だと考えています。ここまではいいのですが、このアプリを管理・運営する仕組みを考えるのに苦労しました。
続きを読むには⋯
ここから先は<会員限定>です。
ログイン(または会員登録)すると
記事の続きを読むことができます。
アカウントをお持ちでない方はこちら
人手不足の「子ども食堂」がアプリを運営するのは現実的ではなく、他に運営会社を立てるには、企業からの広告収入を集める必要があります。最近は、CSR(企業の社会的責任)活動に力を入れる企業も多く、子どもの貧困問題解決に関心を持つ可能性は多いにあります。ただし、課金モデルではないので、あくまでも企業の善意に頼ることになってしまう……。アイデア力を武器に企画を立てられても、実現可能性という点ではまだ緻密さが足りないということに気づけたことも学びだったと考えています。
ビジコンに参加して得た「人のつながり」
――今回のビジコンに参加してよかったと思うこと、学べたと思うことは?
このビジコンに参加して得たのは、なんといっても「人のつながり」です。今回は東京で開催されたグランプリファイナルの会場に行けたことで、お世話になったメンターの方やゼミコミュニティでお互いハンドルネームでやりとりしていた仲間と対面で会うことができ、また縁が広がりました。
さらに企業の方から直接アドバイスをもらえたのも貴重な経験でした。企業賞をいただいた本田技研工業の方からは、「背景の異なる3者をつなぐ発想がホンダらしい」と言っていただきました。どういうことか聞いてみると「ホンダは自動車だけでなく、バイク、ロボット、航空機など幅広い分野で誰かを喜ばせる挑戦をしている。目標のためにみんなを巻き込む姿がホンダの社風に似ている」と説明してくださり、身近な企業の知らない一面を発見する機会にもなりました。通常の“1対多”のコミュニケーションではなく、企業の方と“1対1”で話して自分にだけのメッセージをもらえたこともすごくありがたかったですね。
――成長を感じるポイントはありますか?
2年連続このビジコンに参加したことで、なんとなくではなく、「意識的に」取り組む姿勢が身についたと思います。また自分で決めて行動するからこそ得られる良さにも気づけました。行動したら出会える人が増え、新しい世界にも触れられる。このモチベーションのもと、以前よりチャレンジに対して貪欲になった気がします。3年生になる私は1.2年生対象であるこのビジコンに参加できませんが、そこで終わるのではなく、この経験を糧にして「他にもできることはないかな?」と行動の機会を探している自分がいます。
新しい出会いや新しい感情に出会える経験になった
――この経験をこれからの大学生活にどのように活かしたいですか?
緻密に考え抜く力など、2度目のビジコンだからこそ自身の課題に気づくことができました。昔からコツコツ努力を積み上げるのが得意ではなかったので、今後は小さなことでもコツコツ取り組む経験をして課題を克服していくことが今の目標です。小さな「Do」を積み重ねて、さらに成長していきたいなと思っています。
――最後に、ビジコンに興味を持つ学生にメッセージをお願いします。
初めて挑戦するなら、キャリアゲートウェイのビジコンがぴったりだと思います。サポートが手厚いので、自信がなくて参加を迷う人でもきっとプレゼンまでたどり着けるはずです。私自信も、初めてのビジコンがキャリアゲートウェイで本当によかったと思っています。参加を通して「嬉しさ」「悔しさ」「自信」など、新しい感情が芽生える貴重な経験ができました。学生時代に忘れられない思い出をつくりたい、何かやってみたい、そんなことを考えている人は、ぜひ参加してみてほしいです。
※掲載情報は2024年1月時点の内容です。
無料
- ▼ 自己分析に役立つ適性検査(GPS)
- ▼ 自己PR添削