プロフィール
企画名:「アドシェア−配送を変える宅配ボックス−」
創価大学 国際教養学部 2年
村瀬 侑水 さん
※本記事は「[キャリアゲートウェイ powered by dodaキャンパス]ービジネスコンテスト2023」の受賞者インタビュー記事です。
本ビジネスコンテストは、「大学低学年のうちに実践的な経験を経て、さらに学びや経験を深めてほしい」という考えのもと、大学1,2年生を対象に腕試しと成長機会を提供するべく開催されました。
「SDGs課題をアプリで解決」をテーマに、興味のあるSDGs課題を選択し、解決策を提案。多くの素晴らしい企画の中から、最優秀賞(1組)、優秀賞(2組)、企業賞(16組)、審査員特別賞(1組)の計20組が表彰を受けました。
この記事では、受賞企画の内容から、ビジコン参加の理由や参加によって得られた経験まで、受賞者の声をお届けします。
目次
物流の課題解決につながるサービスを
――「キャリアゲートウェイ ビジネスコンテスト2023(ビジコン)」に参加したきっかけを教えてください。
昨年のこの大会で優秀賞を獲得した友人から話を聞いて「私もやってみたいな」と思って挑戦しました。大学に、外部のビジネスコンテストに挑戦する仲間が集まる「自主ゼミ」があって、そこに参加していたこともきっかけになったと思います。学部1年次は、就職のことをまったく意識していなかったので、まわりの仲間を見ながら、自分から行動しないと環境は変わらない!と思って、出場を決めました。
――ビジコンで発表したアプリの内容について教えてください。
「アドシェア−配送を変える宅配ボックス−」というビジネスプランを考えました。これはアプリだけでなく、物流の課題を解決するトータルソリューションの提案です。コロナ禍を経て、宅配便は年間数百万個単位で増加しています。しかし、解消されない高い再配達率や労働力不足など、物流業界はさまざまな課題を抱えています。
そこで、「置き配」や「宅配ロッカー」の設置など、業界大手企業がさまざまな解決策を考えていますが、そのサービスを利用できない人もいます。そこで、「一度登録すれば、あとは細かい手続きも不要で配達物をまとめて入れておけるロッカーが家の近くにあれば良いのではないか」と考えました。
宅配システムが若い世代向けにカスタマイズされていない
——ビジネスモデルを詳しく教えてください。
現状では、「宅配可能時間に在宅が難しい人」「近所に宅配ボックスがない人」「置き配できない環境の人」などが、物流の課題から置き去りにされています。そこで、ジュースの自動販売機のように街のあちこちに宅配ボックスを設置して、その一角を自分専用に使うようなモデルを考えました。
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費用は宅配業者が送料の一部から捻出し、土地提供者はそれを収益として受け取ります。このサービスを利用する一般ユーザーに費用は発生しません。このアイデアを考えたきっかけは単純に、自分自身がネットショッピングで買った商品を受け取れなくて困った経験があったからです。宅配システムが、若い世代向けにカスタマイズされていない。この再配達問題を解決する私なりのアンサーが、「アドシェア」でした。
——今回の企画を考えるうえで大変だったことは?
「こんなサービスがあったらいいな」というアイデアを詰め込むまではよかったのですが、これをマネタイズする「ビジネスモデル」を考えるのに苦労しました。無料でなければ、一般ユーザーは増えないけれど、誰が費用を負担するのか、配送業者が費用を負担するとして、どのようなメリットを提供できるか……家でうなりながら考えましたね。
ビジネスの収支予測もプレゼンに必要だったので、インターネットで他社の事例を見て、自分なりに考えました。ただ、マネタイズの面では、まだまだ課題があり、プレゼンを見た企業の方からも「ステークホルダー(利害関係者)を見直すべき」「出資者の気持ちを想像すべき」という指摘もいただきました。企業からのフィードバックが新たな気付きになり、自分自身の成長にもつながったと思います。
発想→リサーチ→実用化の検討というビジネスプランニングのサイクルを学べた
——今回のビジコンに参加してよかったと思うこと、学べたと思うことは?
私は、キャリアゲートウェイのサマーフェスから参加して、さまざまな企業の方の話を聞き、自分が考えたアイデアを実現するプロセスや言葉に落とし込むスキルを具体的に学べたと思っています。また、ビジコンに参加して、他の参加者のプレゼン資料を見たことも大きな刺激になりましたね。さらに、アイデアの発想→リサーチ→実用化の検討というサイクルを学べたことで、「やりたいことがあるけれど、何から手を付けていいかわからない」という状態を脱することができました。これは大きな成長だと思います。
——この経験をこれからの大学生活にどのように活かしたいですか?
今回のビジコン参加で、「やりたいこと」と「社会を良くする活動」をつなげる具体的な方法を学ぶことができました。これは、残りの学生生活のすべてにおいて、役立つと思っています。これから海外研修や留学を経験して、その先に、海外の大学院進学をしてみたいという夢もあります。専門的な研究をするため、英語力だけでなく、AIやプログラミングの技術も身につけたい。できれば、今回のようなアプリを自分でつくれるようになるのも目標のひとつです。「やりたいこと」が「社会を良くする活動」につなげられるように、まずはできることをどんどん増やしていきたいです。
——最後に、ビジコンに興味を持つ学生にメッセージをお願いします。
キャリアゲートウェイのビジコンには、自分の「やりたいこと」を実社会とつなげるヒントが詰まっています。できれば、大学1年次からのビジコン参加を私はおすすめします。まずは、難しいことは考えずに、やってみたいことを企画にして、ぶつけてみてほしいですね。私も「マネタイズ」や「ビジネスモデル」という考え方を知り、将来的な起業にも興味が出てきました。世の中が便利になって、環境にもやさしい新たなビジネスモデルを考えてみたいと思っています。
※掲載情報は2024年1月時点の内容です。
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