大学生の防災対策を身近にする「防災備蓄のサブスク」という新提案

昨年は関東大震災の発生から100年という節目にあたる年だったこと、父が防災士の資格を取得していて家族で防災の話をする機会が多かったことから、自分にとって身近な防災をテーマに選びました。
着目した課題は、自分の周りにいる一人暮らしの大学生の防災意識の低さです。上京して一人暮らしを始めた友人から「災害が起きたらどこに避難すればいいのかわからない」「ハザードマップを見たことがない」という話を聞き、まずは学生をターゲットに防災意識を高めるアプリを提案したいと考えました。

課題やターゲットへ解像度を高めるため、質の高い丁寧なヒアリングを実施

――企画から発表までで特に力を入れたことはありますか？

実家暮らしをしている自分はターゲットとなる学生への解像度が低いと考え、事前調査には力を入れました。ヒアリングは量に加えて質も重要だと思ったので、ここは泥臭く時間をかけて取り組みました。実際に話を聞いたのは、友人や友人に紹介してもらった学生20人ほどです。1人あたり1時間ほどかけてじっくり話を聞きました。結果、一人暮らしでの防災に対する考えや具体的に困っていることなど、リアルな声を聞くことができ参考になりました。

スライドの見せ方や構成もこだわったポイントです。具体的には、スライドは防災を想起させる黒、黄色、オレンジのカラーで統一感を持たせました。メッセージ性を意識し、発表の前半と最後には「誰ひとり取り残さない」というSDGsの理念と合わせてインクルーシブ防災の重要性を伝えました。

――ビジコンの企画から発表を通して苦労したことはありますか？

大学生をターゲットにいかにマネタイズするかが難しかったですね。お金に余裕のある大学生は少ないと思うので、多くの顧客を獲得することで防災グッズの単価を下げるとともに、大学生の保護者にもアプローチする工夫を考えました。例えば、大学と連携して入学直後のガイダンスでアプリの案内を行うというアイデアもその一つです。子どもの一人暮らしに不安を感じている保護者も巻き込んで、一緒に防災について考えてもらう機会を提供できればと思いました。

ビジコンを通して、成果を出すまでやりきるバイタリティが身についた

――ビジコンでの経験を、今後どんなことに活かしていきたいと考えていますか？

ビジコンに参加してみて、大学の授業や課外活動と並行して、かつ準備から発表まで一人で行うのは大変な部分か大きかったです。でも、昨年、今年と1つの物事にじっくり取り組んで成果を出せた経験は、自分の強みとして、就活でも社会に出てからの人生でも活きてくるように思います。

――最後に、ビジコンに興味を持つ学生にメッセージをお願いします。

キャリアゲートウェイのビジコンの最大の魅力は、初心者に優しいところだと思っています。丁寧なレクチャーや、メンター制度によるサポート体制があるので、初めてビジコンに参加する人におすすめです。企業の方々と直接お話してフィードバックをいただける機会はなかなかないので、興味があればぜひ参加してみてください！
また今回のビジコンは、昨年の参加経験から蓄えた学びを活かして、よりパワーアップした形でアウトプットすることができました。1年間の自分の成長を確認、実証できる機会にもなったので、今年初めて参加した方には、次年度の再チャレンジもおすすめしたいと思います。

※掲載情報は2024年1月時点の内容です。