プロフィール
企画名:「みんなで守る未来のまち」
広島文教大学 教育学部 1年
板倉 雪乃 さん
橋本 尚明 さん
※本記事は「[キャリアゲートウェイ powered by dodaキャンパス]ービジネスコンテスト2023」の受賞者インタビュー記事です。
本ビジネスコンテストは、「大学低学年のうちに実践的な経験を経て、さらに学びや経験を深めてほしい」という考えのもと、大学1,2年生を対象に腕試しと成長機会を提供するべく開催されました。
「SDGs課題をアプリで解決」をテーマに、興味のあるSDGs課題を選択し、解決策を提案。多くの素晴らしい企画の中から、最優秀賞(1組)、優秀賞(2組)、企業賞(16組)、審査員特別賞(1組)の計20組が表彰を受けました。
この記事では、受賞企画の内容から、ビジコン参加の理由や参加によって得られた経験まで、受賞者の声をお届けします。
目次
目指したのは、環境に優しく持続可能なまちづくり
――「キャリアゲートウェイ ビジネスコンテスト2023(ビジコン)」に参加したきっかけを教えてください。
橋本:中学の頃に授業を通じてSDGsに関心を持ち、高校時代にはまちづくりに関するアイデアを発表するコンテストにも参加していました。その延長線上で、同じ教育学部で興味の近い板倉さんを誘って今回のビジコンに応募することを決めました。
板倉:私も高校でSDGsについて学び、ビジコンの存在を橋本さんから教わって挑戦してみたいと思いました。ただ、ビジネスアイデアをプレゼンする大会に参加するのは2人ともこれが初めてでした。
橋本:アプリの仕組みやマネタイズについての知識がなかったので、情報を調べながら話し合いを重ねるところからスタートしましたね。
――ビジコンで発表したアプリの内容について教えてください。
橋本:私たちが考案したのは、「ピッてりん」というアプリです。「Pick up(拾う)」と「Littering (ポイ捨て)」を掛け合わせたその名の通り、街の中のポイ捨てを抑制したいと思って企画しました。メインとなるのは、ユーザーが落ちているゴミを撮影して投稿することでポイ捨てを可視化する機能。ゴミが捨てられやすい場所は人目につきにくいところが多く、その情報を集積することによって、地方自治体による清掃活動を効率化し、費用を削減できるのではないかと考えました。目指していたのは、環境にやさしく持続可能なまちづくりです。
板倉:このアプリでは、写真の投稿やゴミ箱に捨てる行動に対して、ポイントが付与されます。集めたポイントは協力企業の割引券などと交換することが可能です。アプリ自体の売上や広告収入に頼らず、アプリ内に情報を蓄積することでビジネスに展開する構造は、今回の発表において軸にしていた部分ですね。
2人だからこそ異なる視点からの発想が生まれた
——今回、2人で参加したことにメリットはありましたか?
橋本:写真を撮って投稿する機能やアンケートを利用した機能は、普段からよくSNSを利用している板倉さんがいたからこそ出たアイデアなのかなと思います。自分にはあまりなかった視点だったので、非常に助かりました。
板倉:私がアイデアを出した際に、橋本さんはすべてを肯定するのではなく、「ここはもっとこうした方がいいよ」と率直な意見を言ってくれて。実際、その通りに修正するとすごくよくなることが多かったんです。お互いに気を使い過ぎず、自由に意見を言い合えたことで発表の内容が洗練されたと感じています。
続きを読むには⋯
ここから先は<会員限定>です。
ログイン(または会員登録)すると
記事の続きを読むことができます。
アカウントをお持ちでない方はこちら
——今回の企画を考えるうえで大変だったことは?
板倉:意見がまとまらず、ゴールが見えなくなるときもありました。「ああ、もうどうしよう」って(笑)。正解がない課題に立ち向かっているからこそ、アイデアを形にしては崩して、また考えて……を繰り返していきました。
橋本:2人とも授業やアルバイト、サークル活動などがあるなかで、ビジコンに向けた時間を取ることにも苦労しましたね。オンラインも利用しながら、必要があれば休日や夜でも話し合いをしてアプリの企画を進めました。
自治体や企業へのヒアリングの過程で得た大きな学び
——今回のビジコンに参加してよかったと思うこと、学べたと思うことは?
板倉:今回のビジコンでは、SDGsに関連して身近な課題と向き合うことができました。その過程で気づいたのは、自分の周囲だけでもたくさんの問題があるということ。それらを発見し、解決するためにはどうすればいいのだろうと思考を続ける力が身についたと実感しています。
橋本:他の参加者の発表を見ていると、相手に楽しんでもらいながら意見を伝えるために、話し方やスライドの作り方を工夫していることがわかりました。周囲を巻き込んで議論を進めていくその手法は、教育分野を志す自分にとって参考になるところが多かったと感じています。また、アプリをより具体的なものにするために、自分たちでメールを送って地方自治体や企業の方にヒアリングしたことも大きな学びでした。
——具体的にはどのようなヒアリングを実施したのですか?
橋本:ポイ捨てされやすい空き缶やペットボトルに関連するステークホルダーとして、飲料メーカーやコンビニにヒアリングの依頼をしたところ、多くの企業様から回答をいただきました。また、地方自治体にもメールを送った結果、広島市役所の担当者の方とアポイントをとることに成功。このアプリを使いたいと思うか、出資してもよいと考えるかなど、率直な意見をいただきました。
お話を聞く中で、自治体が「まちづくり」に対してどのように取り組んでいるのか知ることができたのは貴重な経験になりました。これは自ら行動しなければ絶対に手に入らなかった学びだと思います。
板倉:他の発表者のプレゼンを見ていて、受賞は難しいと思っていました。賞をいただけて、ヒアリングの過程なども見て評価してもらえたと感じられて、うれしかったですね。
仲間と一緒に参加すれば楽しみながら挑戦できる
——今回の経験をこれからの大学生活にどのように活かしたいですか?
橋本:自分の頭のなかにある思考を言葉や図にして伝えた経験は、今後のプレゼンテーションの機会でも役に立つと思っています。機会があればビジスコンテストにも積極的に参加したいですね。個人的に地元でボランティアに参加していて、その企画などに活かせることもあると考えています。
板倉:数ヶ月間にわたりひとつのテーマについて考えたことで多くの発見がありました。また、さまざまな方との対話を通じ、行動力やコミュニケーション力にも自信がつきました。こうした経験は大学生のうちにしかできないと思うので、新しいチャレンジを続けたいと考えています。そして、そこで得た学びを教員になって子どもたちに伝えることが目標です。
——最後に、ビジコンに興味を持つ学生にメッセージをお願いします。
橋本:今回のビジコンはひとりでも、大学の友達とでも参加できますし、事務局がグループを組むサポートもしてくれます。そして、出場することでしか経験できない学びがある。もちろんひとりで参加することにも意義があると思いますが、 仲間と挑戦すればハードルが低くなるのかなと思いましたので、少しでも興味があるなら難しく考え過ぎずに応募してほしいと思います。
板倉:ビジネスの企画を考えるとなると、すごく難しいイメージを持つ人もいると思いますが、私は実際に参加してみて楽しかったと感じています。SDGsの課題といっても、身近な課題でも企画になることを学びました。皆さんにも「楽しむぞ!」という気持ちで気楽に参加してもらえたらうれしいです。
※掲載情報は2024年1月時点の内容です。
無料
- ▼ 自己分析に役立つ適性検査(GPS)
- ▼ 自己PR添削