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【キャリアサポーターインタビュー企画】もうすぐ社会人になる22卒の不安、解消してきました -前編 -

  • インタビュー
  • 2021.11.12
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プロフィール

パーソルキャリア株式会社 キャリアサポーター 伊藤 敬三 さん
・外資系企業に新卒入社後、複数の企業で営業、マーケティングを経験したのち、人材系企業へ。
・現在は国家資格キャリアコンサルタント資格を取得し、日々人々の働く悩みと向き合っている。
dodaキャンパス インターン生 栗 大輝
・関西国立大学に通う2022卒学生
・在学中は様々な学生団体やNPO法人に属し、組織を動かす楽しさ・難しさに夢中に。
・人材・コンサル業界のインターンシップに複数参加し、人材大手に就職予定。

もうすぐ卒業を迎え社会人になる22卒の皆さんは、今どんな気持ちを抱いていますか?

今回このコラムを書かせていただいている栗は、社会人になるにあたって不安や疑問がたくさんあります。

今回は、先日dodaキャンパス内で22卒の皆さんに実施したアンケートを元に、この時期の22卒の学生が抱えるリアルな悩みを解消するため、プロのキャリアサポーターである伊藤敬三さんにインタビューを実施しました。

22卒の皆さんの気になる情報満載ですので、ぜひ最後までご覧ください!

多くの企業でキャリアを積み、その先に見えたものとは?

:まず最初に伊藤さんのこれまでのキャリアやご経験に関してお聞かせください。
伊藤さん:はい、私は現在人材系の企業で転職者のアフターフォローを主な業務としています。

今いる会社が6社目で、これまでに外資系を3社、日系企業を3社経験してきました。新卒ではイギリスに本社を持つ企業で営業からキャリアをスタートし、のちにマーケティングの仕事に携わりました。その後も、2社目はオーストラリア、3社目はインドネシアの外資系企業に勤めましたが、 総じて外国人との文化の違いなどに戸惑いを感じ、苦労しました。

その後、中途採用の育成に携わる機会がありましたが、そこで大きな転機が訪れました。私が採用育成に携わった中途入社の社員が、これまで過ごしてきた前職との環境や文化の違いからギャップを感じ、会社を離れてしまったのです。
この時にフォローできなかった後悔から「人との寄り添い」や「相手の感情に触れる」ことへの重要性を痛感し、キャリアコンサルタントの資格をとることを決意しました。それ以降の社会人生活では、常に「人」というキーワードを意識して働いています。 現在は「個人に対して価値を発揮したい」という想いのもと、キャリアサポーターとして日々相談希望者と向き合っています。


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不安(1):活躍する社会人になるには?

:dodaキャンパスを利用している22卒の会員にとったアンケートでは、「入社後に活躍するために、入社までに努力する意欲のある人」は93.9%であり、 「入社に向け一番知りたい情報は?」という設問に対して「活躍する社会人の特徴」を知りたいという声が多く見られました。

僕自身も、入社後に活躍したいですし、そのために残りの学生生活を有意義に過ごしたいと思っています。しかし、どんな社会人像を意識すればよいのかイメージがわかず、悩んでいます。僕と同じような悩みを抱えている22卒の学生は多いと思うので、ぜひ伊藤さんの意見をお聞きしたいです。

ー活躍する社会人には4つの特徴がある!?ー

伊藤さん:なるほど。私はこの問いに正解はないと思います。しかし、これまでの社会人経験で、「活躍する社会人」には大きく4つの特徴があると感じているので、そちらをご紹介します。

特徴(1):相手の期待を超えていく

「活躍している人」とは、「この人は期待を超えてくるな」という印象を持ってもらえる人だと私は思います。例えば、成果物を作成するにしても、期待通りのクオリティを出すのはもちろんのこと、求められている納期よりも早く提出したり、 報連相をしっかり行って上司の確認の手間を減らしたり、継続してそのような成果を出していくことが重要です。

一緒に働く上司や先輩は、新卒1年目の社会人に仕事をお願いするときに「これぐらいのフォローは必要だろうな」という予測を立てて依頼します。しかし、仕事を依頼された側が上記のような行動を取れると当初の想定よりも少ないフォローで済み、上司や先輩の安心感に繋がります。 それによって、「期待を超えた」という印象が生まれます。

実は新卒1年目はあまり期待されていない状態からスタートすることが多いです。例え単純作業であったとしても、求められる基準を把握し、その基準値を超えるアウトプットを出し続けることで、「期待を超えてくる人」という印象を持ってもらえますので、意識して取り組んでみてください。

特徴(2):プロのマインドを持つ

2022年4月1日から、皆さんは社会人として企業に就職し、給与を得ます。私は新人だろうとベテランだろうと、給与を得るということは、会社の代表として、プロとして、仕事をするということだと思います。

プロに必要なのは「受け身ではなく自らが主体的に切り拓いていく」というマインドです。最近では「意識高いね」という言葉をよく耳にします。一般的には皮肉を込めた言葉であまりいいイメージがないかもしれません。 しかし、プロである以上「意識が高い」という姿勢は主体性を発揮しているということであり、評価されるべきものです。

これから社会人になる皆さんには「意識が高い、主体性を持ったプロ」を目指して仕事をしてほしいと思います。

特徴(3):自らの頭で解を考える「自考の意識」

社会人になると学生のとき以上に「自考の意識」が重要になります。私が社会人生活で出会った活躍していた人達は皆「想定外のことに対して自ら答えを見つける」ことができる人でした。

近代社会においては、さまざまな情報が簡単に手に入ります。困ったことがあってもインターネットで検索すれば解決するかもしれません。しかし重要なのは、調べて正解を手にいれることではなく、自分で考え、自分なりの解を見つけること。

ビジネスにおいては明確な正解がないこともたくさんあります。正解がわからない中で、方針を決めて進まないといけないときもある。そのような状況に直面したときに、自分なりの答えを考える力が必要になるのです。また、思考の過程が自分を成長させてくれます。その成長がより高度な仕事につながっていくのです。

特徴(4):プライドに縛られるな!

新卒1年目は分からないことだらけです。わからないことがあったら素直に聞きましょう。すぐに聞いた方がいいのはわかっているのに、プライドが邪魔をしてなかなか聞くことができないということもあると思います。 一番危険なのは、分からないことを分からないままにしておくこと。

人間なら誰もがプライドやこだわりを持っています。人生においてこれらは必要であり大切なものです。しかし、仕事においてはあえてこのプライドを横に置き、わからないことがあったらちゃんと聞きましょう。

また、上司や先輩が忙しくてなかなか質問できないということもあると思います。

ここで、私なりの聞くときのコツを2つお伝えします。
「1つ目は時間軸を置くこと」「2つ目は名前を頭に置くこと」です。

例えば、自分が質問される立場だったときに、次のAとBで声をかけられたとしたら、どちらが相手のために時間を割こうと思いますか?

A:「すみません、ちょっといいですか?」
B:「伊藤さん!3分少々よろしいでしょうか?」

Bの方が相手と向き合おうという気持ちになるのではないでしょうか。

Bのパターンでは「3分少々」と具体的な時間を入れ、「伊藤さん!」と頭に名前を置いています。

自分が質問される立場だった場合、急いでいるときにどれぐらい時間がかかるかわからない用で呼び止められるとあまり良い気持ちがしません。しかし、「3分」と具体的な時間が添えてあれば、「急いでいるけど3分ぐらいなら大丈夫か」と安心して対応することができます。

また、名前を呼ぶことで相手の注意・関心を引き付けることができます。この聞き方をするとどんなに忙しい人も一度手を止めて話を聞いてくれると思うのでぜひ覚えておいてください。



不安(2):どんなスキルを身につけるべきなのか?

:22卒の学生に実施したアンケートの中で、「入社に向け一番知りたい情報は?」という設問がありました。これに対し、81.8%もの学生が「身につけるべきスキル」と回答してくれました。 一言で「スキル」と言っても「課題解決力?」「コミュニケーション能力?」「PCスキル?」などなど、人によって思い浮かべるものが異なります。伊藤さんがキャリアを通じて感じている社会人が身につけておくべきスキルを教えていただきたいです。

ー最も必要なのはコミュニケーションスキル!?ー

伊藤さん:いわゆるコミュニケーション能力が重要だと考えています。社会人にとって重要なスキルは様々あると思いますし、学生の皆さんが思い浮かべた能力はどれも社会人生活で必要な身につけるべきスキルです。 その中で、人間として最も必要となる力はやはり意思疎通をするスキルであり、コミュケーション能力になります。

コミュニケーションといっても定義は様々ですが、学生と社会人で求められるコミュニケーション能力が異なります。私が思う社会人のコミュニケーションの特徴は「相手を選べない」ことだと思います。相手を選べない中で関係を保ち続ける必要もあります。

学生時代までコミュニケーションをとる対象は「学部」「サークル」などある程度価値観が近い人が集まるコミュニティの中で知り合った人が多かったと思います。しかし、社会人になると様々なバックグラウンドを持つ人とのコミュニケーション機会が増えます。 そこで知り合うのは同じ価値観を共有できる人ばかりではありません。相手と自分の価値観が近いかどうかでコミュニケーションをとる難易度も大きく変わってきます。そのため、社会人には「相手を選ばずコミュニケーションをとれるスキル」が求められます。

春からの社会人生活に向けて、コミュニケーション力を磨くのであれば「一歩踏み出して違ったコミュニティに参加してみる」と良いトレーニングになるのではないでしょうか。 留学でも、インターンでもいいと思います。今の自分の当たり前の価値観とは異なった環境でぜひコミュニケーションに挑戦してみてください。



不安(3):資格?読書?残りの半年でするべきこととは?

:上記2つの不安と合わせて、22卒の学生には「資格」や「読書」など「残り半年の学生生活の時間を何に費やすべきか?」という悩みを抱えている方が多いようです。 僕自身も、簿記や宅建の資格取得を検討したり、学生のうちに読んでおきたい書籍を10冊リストアップしたりしています。

伊藤さん自身はキャリアコンサルタントやファイナンシャルプランナーなど様々な資格をお持ちですが、こちらの学生の悩みに対してアドバイスをいただいてもよろしいでしょうか?

ー「今しかできない」にこだわれ!ー

伊藤さん:私から経験談をもとにお話しするのであれば、「今しかできないこと」に残りの時間を使ってほしいと思います。

春からの社会人生活に向けて今から備えておこうという皆さんの意識は素晴らしいです。また、残りの半年で自分の身になる経験ややっておくべきことというのは資格や読書に限らず溢れていて、正直こちらも正解はないと思います。

私も学生時代の終わりに資格を2つとりました。それは特殊自動車の資格と測量士の資格。

この2つの資格は自分の就職先や学部の専門とは全く関係がなく、「興味があったから」というだけの理由で取得したものです。もちろん、その後の外資系企業での営業には全く役に立ちませんでした。

しかし、あとにも先にも興味のあったこの2つの資格をとれたタイミングはその時しかありませんでした。また、一見関係ない2つの資格の知識も今も何かに役立っている実感はあります。興味がある資格があるのであれば、まとまった時間があるうちに取得しておくといいでしょう。

もちろん、皆さんが思い浮かべるようなより有用性のあるスキルが身につく資格をとるのもいいと思います。実際私もファイナンシャルプランナーの資格を持っていますが、ローンを組むときに役立ちました。

また、これからの時代は、会社の仕組みや業務内容に依存したスキルは淘汰されやすくなります。自分の今後の働き方を考えて汎用性の高いポータブルスキルを身につけることが重要です。

読書に関しては、これまで読んで印象的だった本を3冊紹介します。参考までにご覧ください。

(1)七つの習慣

七つの習慣はとても有名な本です。私のバイブルです。迷った時によく立ち返ります。紹介される全ての習慣において「人格」というキーワードを軸にわかりやすく記載されています。読まれてない方はもちろん一度読んだ方ももう一度読み返してみてください。

(2)LIFESHIFT(ライフシフト)

こちらも定番ですが本当に読んでほしい1冊です。人生100年時代を迎えたときに、それぞれのライフステージごとにどう考えて行動するべきかが丁寧に記されています。こちらも迷った時にベンチマークとして活用しています。

(3)ハーバードの自分を知る技術

これももしかしたら既に読んでいる学生さんもいるのではないか?と思いますが、人生のロードマップを描いて如何に戦略的な人生を送るかが描かれたとても印象的な本です。



:伊藤さんありがとうございます!いったん前編はこちらで以上にしたいと思います。

後編では、「社会人1年目が感じるギャップ」に関する話や、「テレワーク」の話などまだまだ22卒の学生の皆さんが抱える不安に対して伊藤さんにインタビューしていきたいと思います。ぜひ後編もお楽しみに!

また今回インタビューさせていただいた伊藤さんやプロのキャリアサポーターに相談したい大学生は「ウチアケ」を活用しよう!

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